TS銀髪美少女に感情ぐちゃぐちゃにされる結束バンド   作:ガテル

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第2話

 

中学3年間も終わり高校生になって1ヶ月が経ちました、大切なお友達である後藤さんの傍を離れないと誓っている私は彼女と同じ学校に通っております。毎日片道2時間とかなりの長距離通学ですが全く苦ではありません、何故なら後藤さんと一緒だからでございます。

 

あの押し入れでのお話以降、以前にも増して通学や家の中などで後藤さんは私に密着してくる回数が多くなられました。密着するたびに小声で「かか花音ちゃんは私にプロポーズしてくれたんだし、そっそれなら少しぐらいくっついてもいいよねウヘヘヘ……」と何かおっしゃっているみたいなのですが聞き取る事が出来ず……この行動が私をお友達として好意的に思ってのものならば嬉しいです。

 

そして今日は休日、私はいつものように後藤さん家を訪れたのですが。

 

 

「こっ、心の拠り所は花音ちゃんとギターだけ。もう学校とか嫌だ……花音ちゃんとずっとお家で一緒にいながら押し入れでギター弾いてネットでチヤホヤされる生活送りたいぃぃぃぃ」

 

 

―――部屋の中へ入ると、そこには撃沈と言った感じに倒れている後藤さんの姿が。

 

 

 

 

 

「よしよし、大丈夫でございますよ後藤さん」

 

「も、もうナデナデがあれば他に何もいらな……あっでもやっぱ武道館を埋めたい」

 

 

いつものように優しく頭を撫でていると、後藤さんは落ち着いてくださり悩みを話してくれました。どうやら高校生活が思ったようにいかずに苦しんでおられたようで、私もクラスの人達に上手く馴染めず友達はできていませんね。後藤さんとクラスが別々になってしまったのも寂しく感じます。

 

 

「やはり人間関係というのは難しいのですね、私も苦労しております。登校して教室へ入るとクラス中の生徒達がこちらをじっと見て来られるのですが……私はよく思われていないのでしょうか?」

 

 

男子生徒だけでなく女子生徒からの視線にも力が籠っているように思ってしまいます、恐らく私の気のせいですが。

 

そう話すと、後藤さんは何かを言いたげにしばらく口をモゴモゴと動かした後。意を決されたように。

 

 

「そ、それは花音ちゃんが「あー!かのちゃん来てるーー!」えっあっちょ」

 

 

部屋中に響き渡る明るいお声―――後藤さんの妹であるふたりさんが私めがけて元気よく走りそのまま胸元へと飛び込んでこられました。ふたりさんはまだ5歳の幼稚園児でありながら、しっかりしておられて私は尊敬しています。

 

 

「頭撫でてー!かのちゃんのナデナデ大好き!」

 

「そう言っていただけて嬉しく思います」

 

 

後藤さんにするのと同じように優しく頭を撫でて差し上げると、ふたりさんは気持ち良さそうに目を細め頬も緩めていてそのお姿はとても可愛らしいです。

 

 

「かのちゃんが来るずっと前から、おねえちゃんくそめんどくさい状態になってて部屋には近寄らないようにしてたんだ!」

 

「よ、余計な事言わないで!」

 

「でも凄いねー?おねえちゃん一回あんなになると戻るまで時間かかるのに」

 

「後藤さんとは2年の付き合いになられるので私なりに色々と把握しております、(お友達を)理解したいと思うのは当然の事だと私は思いますよ」

 

「……え゛っ゛」

 

 

この後ふたりさんが「遊ぼー!」と私を誘ってこられたのですが、後藤さんが耳元でボソッと何かを伝えたら「しょうがないなぁ~」と部屋から出て行かれました。私は全然構わなかったのですが、今は後藤さんとお話している最中……遊びは今度受けるとしましょう。それにしても。

 

 

「ふたりさんをどうやって説得されたのですか」

 

「なっ、内緒だよ……そそれより花音ちゃんに見せたいものがあって」

 

「……見せたいものでございますか?」

 

「う、うん。少し待っててね」

 

 

立ち上がった後藤さんは押し入れの中に入り、少しして戻ってこられると自信満々なお顔で私にとある物を見せてきました。

 

 

「かか、缶バッチにリストバンド、ロック系の音楽雑誌にTシャツ、こっこのバンドグッズ達を装備して明日学校に行こうと思うんだ。そ、存在感の凄いバンド女子になればクラスの誰かしらが話しかけてくれるはず……!」

 

 

そうおっしゃられる後藤さんは本当に嬉しそうです、私は彼女のギターの実力の高さを知っております。実際の演奏も聞いた事がありますし、ギターヒーローとしてネットで活躍されてるのも存じて……

 

 

「羨ましいですね」

 

「?花音ちゃん?」

 

「……いえ、何でも」

 

 

後藤さんに比べて私は誇れるものを何も持ってないどころか、自己の認識さえ未だ曖昧なのですから。しかし、そんな私だからこそ彼女を応援したいと思っています。大切なお友達―――ですがそれ以前にその案はとても。

 

 

「素晴らしく思います、流石後藤さんにございますね」

 

「……ネ、ネットじゃギターヒーロー!そして現実でも人気者の女です!」

 

 

きっと成功されるはず、私も今から自分事のように楽しみです。

 

 

 

翌日。

 

 

 

 

 

「ネ、ネットじゃギターヒーロー……そして現実では陰キャカスの女です」

 

「げ、元気を出してくださいませ」

 

 

―――公園のブランコに座る私達、作戦の結果はというと大失敗に終わってしまったそうです。

 

本当に良い案だと思ったのですが……後藤さんをどう慰めてよいか分からず困っていた中、遠目からまるで呆気にとられた表情でこちらを見ておられる金髪にサイドテールの1人の少女が目に入りました。

 

少しすると、冷静になったのか頭をブンブンと振り私達の方へ走って近づいてこられて。

 

 

「そ、それギターだよね!?弾けるの!?」

 

「えええっと」

 

「あ、後いきなりで悪いんだけどさ」

 

 

私をチラっと見られた後、その少女は後藤さんの耳元に口を近づけ。

 

 

 

 

 

「……隣の女の子って知り合いかな?私こんなに可愛い子初めて見たからビックリしちゃったよ、芸能人か何かなの?」

 

「い、いえ違います……」

 

 

……2人は何を話されておられるのでしょうか?

 

 

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