今更ですがこの作品は作者の雑考察要素が盛り込んであるのでご注意ください。公式設定にないことをそれっぽく書いてる時あるので。
散々な目にあった。これが零余子の感想である。
同胞に対して冷たい、と思われるかもしれないがそれ以上の感想は出てこない。そもそも泥管を除いた鬼は全て群れることを嫌うのだから当然だ。
「……巻き込んでしまってすいません」
「──?」
「あれは多分、私と一緒にいたから連れてこられただけだと思いますよ」
何より本来下弦解体とは無関係の泥管を巻き込んでしまい、あまつさえ下弦の鬼に襲われそうになっていた。返り討ちにしてたけども。
さすがにこれ以上厄介事を持ち込むのも忍びない。本人は気にしていなくともこちらが気にするのだ。
ひとまずこれからは無惨から言われた『青い彼岸花』の捜索を始めようと決めた。泥管と同じく陽光は克服した身だし、下弦も解体されて目の文字も完全に消えている。
ついでに泥管から人間っぽい見た目に変わる方法も(顔の肉で)教えてもらったことだし、人間社会に紛れながら探すつもりだ。
「さしあたってまずは……汽車に乗って大阪へ行ってみます」
「──?」
「大阪は商人が多いですから、青い彼岸花の情報もあるかもしれませんし」
「──」
「お見送り、ですか?いえそこまでして頂くのは……あ、あの?餞別というには量が……!?」
あーあ。そんなことを泥管の前で言うから。泥管君張り切っちゃってるじゃん。見ろよこの何人分だよって量のお弁当。というかいつの間に作った?
「うわー……大きいですね」
「──」
というわけで駅。泥管も零余子も見た目を人間に変えての移動だ。手を叩いたら入れ替わる術式持ってそうな顔だな。
二人とも汽車を見るのは初めてで、目を輝かせて物珍しそうに眺めている。そうした人間も珍しくないのか、周囲の人間も特に彼らを不審がる者はいなかった。
が、少し離れた方で何やら騒ぎが起こっている。
「わっ、警官?一体何が……?」
「──?」
「何か刀を持ってる奴がいたらしいぞ」
「イノシシの被り物をした男が汽車に頭突きをしていたとか……」
「危ねぇ世の中だな」
「「………………」」
もしかして:鬼殺隊
「何でこんな時に限って……っ!?」
「──」
「いや切られても死にませんけど!それでも怖いものは──……って、え?」
そろそろ神や仏に嫌われているのでは?という疑惑が出てきた零余子。生きていれば丸儲けの精神だが怖いものは怖い。
しかし泥管の言いたいことは違う。というか愛弟子にそんなこと言わないし。
この汽車から鬼の気配がするのだ。それも、とてつもなく濃い同胞の。間違いなく下弦の壱のソレだ。
「…………これ、危ない奴ですかね?」
「──」
「流石に私達に攻撃はしてこないでしょうし……安全?なのかなあ……」
これが鬼殺隊なら何がなんでも見過ごせないのだろうが、ここにいるのは鬼とか人間とかそういう括りから逸脱したナマモノ。こっちに無害ならいいや、の精神である。
だが泥管としては愛弟子の旅にケチがつくのはよろしくない。なのでこの汽車までは着いていくことにした。零余子一安心。コレがいればまず死なないもんな。
というわけで切符を購入……この時点で血鬼術の仕込みかよおい。切符から滅茶苦茶鬼の匂いがするんですが。
「はぁ……先行きが不安だぁ……」
「──」
「『まあ大丈夫でしょ』って……私、泥管さんと違って怖がりなんですからね!」
何で新生活の第一歩に元同僚が出てくんだよ。人がいなけりゃ【爆血】で焼いてっからなクソが。とは零余子の談。
問.鬼殺隊はどこでしょうか?
答.一つ後ろの席
「ドウシテ……」
「──」
「……他に空いてる席なかったもん」
本当に運が悪い。零余子ちゃんが何をしたって言うんだ。鬼だろって?それはそう。
幸いというか、そこにいた鬼殺隊は見覚えのある方々ばかり。炎柱の煉獄杏寿郎とつい先日会った炭治郎と善逸と伊之助。
耳のいい善逸はこちらをガン見しているが、伊之助と炭治郎はこちらに気づいていない様子。煉獄は多分気づいた上で泥管と分かっているから放置してくれている。優しい。
鬼殺隊であっても二人には戦う理由がない。無惨はとうに二人に期待することをやめているし、仕掛けられない限りは何もしないまま終わるだろう。
そう、思っていたのに。
「こいつら寝てな……っ!?」
「……私もそろそろ怒っていいよねこれ」
どうやら下弦の壱は人間を手駒にしていたらしい。そりゃあただの人間には擬態した零余子が鬼などと分かるはずもなく。
血鬼術で寝かせにかかった上に人間を襲わせてきおった。しかも自分の身体を使ったであろう武器を持たせて。
下弦の壱──魘夢は相手を眠らせる血鬼術を使う。それでどうやって人間を従えているのかは知らないけれど、それでこちらに手を出されてはたまったものではない。
「泥管さん」
「──?」
「鬼殺隊、起こせます?」
「──」
「じゃあ、少し手荒なことしてきますね」
「───!!?」
零余子さん、キレた!恐怖が一周まわって怒りに変わったとも言う。
鬼殺隊に小細工をしようとしていた人達をシンプルな暴力で黙らせ、善逸の前に立つと思い切り胸ぐらを掴みあげた。
「お・き・な・さいっ!!」
「───!!?」
まさかの頭突き。お前の強度でやると普通に死ぬぞそれ。
その分効果はあった。鈍い音が響いた後、善逸の瞼がゆっくりと開いていく。
「痛っ……たぁ……?」
「鬼狩り、あんたら攻撃されてるよ」
「……うぇ゙あ゙っ!?」
あんまりにも強引で力ずくな起こし方。泥管もこれにはビックリ。
そして叩き起されたかと思えば目の前に美少女がいて、かつ鬼から攻撃されてんぞと言われた善逸はパニック寸前。しかし背後の泥管を見つけて色々と察した。
そのまま他の人達も……と思ったら炭治郎が自力で復活。これ自分で解除できるやつなんだ。
「っ、鬼!?」
「や、鬼だけど……
「……炭治郎、泥管さんいるし多分本当だ」
「え?あ!本当だ!」
やあ泥管だよ。あ、禰豆子ちゃんやめて。顔をグニグニしないで。形変わっちゃう。
「本当は私も泥管さんも静観するつもりだったけど……ちょっと腹が立ってきたから肩入れしてあげる」
「あ、ありがとう……?」
「礼を言われる筋合いはないわ。
客は守ってやる、その代わりさっさとあの陰険催眠愉悦部を殺してこい。零余子はそれだけ伝えると泥管の方にもチラリと視線をやった。
(手伝ってください……!)
「──」
わかってるから。そんな必死に頼み込まなくてもちゃんと手伝うって。
【大正コソコソ話】
善逸から見た零余子は『可愛いけど
多分ちゃんと会話したら『お互い大変ですね……』な雰囲気でちょっと仲良くなれる。その後互いのことをお前も十分バケモノじゃねーか!と認識を改める。どっちもどっちやで。
ほぼ原作沿い部分は大幅カットしてもいい?
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ええんやで
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駄目、全部書け