体が生えたディ〇ダみたいな鬼   作:南亭骨帯

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儂より強くね?コイツ

 

 

 泥管はお館様を治してあげました。なんなら鬼殺隊の方々もできる範囲で鍛えてあげようとしていました。

 

 

 ゴウンゴウンゴウン

 

 

 お館様にも泣いて喜ばれましたし、奥さんのあまねさんにも娘さんのにちかとひなきにも心からの感謝を述べられました。

 

 

 ゴウンゴウンゴウン

 

 

 なので次は鬼殺隊の方々を鍛えようか、と色々思案していました。

 

 

 ゴウンゴウンゴウン

 

 

 

 

 

 何なんですかね、この状況。

 

 

 あまねさんの伝達を聞いた柱の方々が来たかと思えば、元気いっぱいのお館様を見て驚いたのか呆然とした顔で硬直してしまった。

 

 その後隣の泥管に気づいて『お前何やらかした言ってみろ』という視線が向いた。なんでや。

 

 

 お館様がさっきまでのアレコレを説明し、決して泥管から何かしらヤバいのキメつつ洗脳させられたわけではないことを理解してもらった。

 

 ついでに鬼殺隊の強化もしてもらうよー、とヌルッと捩じ込もうとしたのだがそう上手くはいかなかった。

 

 

 お館様の治療は門外漢だからまだいい。しかし鬼狩りに関してはそれなりのプライドというものがある。柱となれば尚のこと。

 

 絶対ムリ!ではなく、いきなりそんなこと言われてもちょっと……という話なわけで。

 

 

「……貴殿には感謝している。しかし、それとこれとは話が別」

「…………」

「故に、力を示してもらいたい」

 

 

 要は『お前鬼殺隊を鍛えられるほどちゃんと強いんか?お?』と。意訳が酷い。

 

 

 既に面識のあった柱の中には今更確かめなくても……と思っている者もいたが、他の柱は泥管の実力を知らないのだから仕方がないことでもある。

 

 ならばいっそ鬼殺隊最強と戦わせた方が分かりやすいだろ、と岩柱である悲鳴嶼行冥との手合わせが行われる運びとなった。

 

 

 この手合わせには二つほど縛りを設けられた。

 

 一つは鬼殺隊を鍛えるにあたって日輪刀が使えません、は話にならない。なので泥管は日輪刀を使った上で、日輪刀で勝利せねばならない。

 

 二つ目は不殺。これは悲鳴嶼も同じ条件だが、泥管は刃を潰していない日輪刀でこれを達成しなければならない。致命傷じゃないからセーフ、とかすんなよ?マジで。

 

 

 そうしていざ岩柱と勝負。どう考えても日輪()とは呼べない武器を前に泥管も流石に困惑している。

 

 

「では、参る!」

「───!」

 

 

 回転していた棘付き鉄球が解き放たれる。カウボーイのロープでもぶん投げるような所作で放たれた超重量の一撃。まともに受ければ並大抵どころか上弦の鬼でさえ危ういほどの威力。

 

 唸りを上げた日輪刀……刀?に泥管がとった行動は。

 

 

 

 ガゴォンッ!!!

 

 

 

「っ、なんと……!」

「──」

 

 

 いつかの蛇柱を相手取った時のように棒立ち。

 

 生物に何かがぶち当たったとして、こんな土砂崩れのような轟音が響くだろうか。耳のいい善逸なんかがいればあまりの喧しさに気を失ってしまっていたかもしれない。

 

 泥管には見慣れた光景と手応えなのだが、悲鳴嶼には信じ難い現実でしかない。効かない、どころか硬すぎて跳ね返されるなどとは夢にも思わなかった。

 

 顔色一つ変えずにこの芸当。一体どれほどの化け物なのか。あ、顔色は変わらないのがデフォルトです。

 

 

 ちなみにこの時、泥管は少し後悔していた。

 

 鬼殺隊はどこまでいっても人間であり、どれほど鍛えようとも鋼鉄の刃を筋肉で防ぐなんて芸当は不可能。

 

 それを泥管はいつもの癖でバカ正直に肉体(ライフ)で受けることを選択してしまった。こんなもん教えたら鬼殺隊がミンチより酷いことになる。

 

 この時点で既に不合格と言われてしまっても仕方がないようなやらかしをした泥管だが、実力の誇示と思われたのかストップは入らない。ほな続けましょ。

 

 

 習得した全集中の呼吸の中でも特に防御に秀でたものを選択。風が逆巻くようなヒュゥゥゥ……という呼吸音を響かせて悲鳴嶼へと接近する。

 

 勿論悲鳴嶼も黙って近づかせるなんて愚かな真似はしない。鎖のついた手斧と鉄球を同時に振り回し、剛力と繊細な制御を両立した型によって迎撃を試みる。

 

 

 ──岩の呼吸 壱の型 蛇紋岩・双極

 

 

 鉄球と手斧の同時攻撃。回転まで加わった二撃は頸を切るどころか肉体を抉り潰す。

 

 先ほどの型でもなんでもない一撃とは違い、いっそ殺す気とすら思える攻撃。流石にまずいのでは、と見物していた柱やお館様達から悲鳴のような声があがった。

 

 

 ──水の呼吸 参の型 流流舞い

 

 

 が、泥管には届かない。

 

 水流の如く、流れるような足運びは吠える鎖にさえ絡め取られることはない。それどころか障害になりうる軌道上の攻撃のみを的確に打ち払っている。

 

 コイツまともに戦えるんかい!とは風柱の談。君の時は身体能力に任せ、ひたすら回避と防御に徹されてたもんね。

 

 

「ならばこれはどうだ!」

「───!?」

 

 

 ならば手数を増やそう。悲鳴嶼はすぐさま鎖を引き戻し、参の型の岩軀の膚を使用。手斧と鉄球を自身の周囲に振り回し、周辺全てを叩き潰す広範囲の攻撃にして高威力の防御技だ。

 

 これに対してこの化け物はどう対応するのか。悲鳴嶼は既に試す側から試される側になっているような錯覚を覚えていたが、それでも微塵も臆すことなく鎖を握り締める。

 

 

 その一瞬は、柱全員の目に焼き付いた。

 

 

 

「な───」

 

 

 

 今までのように力任せに振り払うか、凄まじい機動力で回避するかと思われていた。

 

 しかし泥管がとった行動はそのどちらでもなかった。

 

 あの筋骨隆々の肉体でどれほどの柔軟さを持っているのか、殺到する鉄球と手斧をヌルりと避けて懐へと潜り込んだ。

 

 いや、ただ避けただけではない。最小限の動作で鎖ごと鉄球と手斧を日輪刀で受け流し、その上で最短経路を突っ切ったのだ。

 

 

 これを名付けて刀狼流し。だからそれ別作品(よそ)のヤツ。

 

 

 岩柱の目の前まで来た泥管は日輪刀──の柄を顎へピタリと当てた。そのまま振り抜けば間違いなく意識を刈り取れる場所に。

 

 

「っ…………参った」

「──」

 

 

「は……悲鳴嶼さんが、負けたァ!?」

「俺は信じない。信じたくない」

「あの野郎、派手にやるな……!俺にもできねぇかなアレ!?」

(……彼を水柱にできたりはしないだろうか)

「無理ですからね?冨岡さん」

(心を読めるのか……!?まずい……!)

「何がマズイんです?言ってみてください」

 

 

 まさかの結果に柱達も仰天。なんか二人ほど違うことしてるけど。

 

 

 ともあれ、これで泥管は証明してみせた。ついでに呼吸の型ではない技術も見せた。ここまできて突っぱねられる者はこの場にはいない。

 

 

 柱稽古、ならぬ泥管稽古が始まることが決定した瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに画面外で玉壺と半天狗が討伐された。原作メンバーに魔改造善逸と魔改造獪岳が追加されてたらそりゃあ、ねぇ……?

 

 

 





刀鍛冶の里編「俺カットっすか?」
──はい
刀鍛冶の里編「」

【大正コソコソ話】
 玉壺は霞柱と恋柱が痣を出すことなく討伐。半天狗は炭治郎と玄弥が分身相手に苦戦していたところを獪岳が引き受け、合流した善逸と共に本体を討伐。

 上弦の陸討伐がなくてパワハラ会議がなくなり刀鍛冶の里襲撃が僅かに早まった。ついでに無限列車編から少し経った頃には禰豆子が陽光を克服していたりする。一体何管のせいやろなあ……。

ほぼ原作沿い部分は大幅カットしてもいい?

  • ええんやで
  • 駄目、全部書け
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