2話でお気に入り81件と感想5件に☆9評価……?
鬼滅の刃の人気流石っす。ありがたや。
泥管はそこまで頭が良くない。
見ればわかるとか言ったやつは出てこい。不死川と煉獄が出てきて頭を縦にブンブン振るぞ。
何せ泥管は鬼だ。鬼舞辻無惨から与えられた血が悪さしたせいで知能が下がっている。
時折無惨の血に耐えれずに頭がパァになる鬼が生まれることがあるのだが、この泥管も漏れなくその例に含まれる。
だから簡単な読み書きと計算しか出来ないし、自分で見て聞いて確かめなければ理解して覚えられないのだ。
逆に言えば簡単な読み書きと計算は出来るし、自分で見て聞いて確かめさえすれば大抵の事は理解するし覚えていられるのだけれども。
それでも泥管には特に苦手な事が一つある。それは人の顔を覚えること。
こらそこ『ですよね』みたいな顔しない。
先日の不死川や煉獄のように傷跡やら髪色やらと分かりやすい特徴があるならともかく、柱でもない鬼殺隊と出くわしたところで畑の茄子よりも見分けはつかないのだ。
この日本には黒髪黒目の人間などそこら中にいるわけで、それ以外に目立った物がなければ何度遭遇しても初めましてにしかならない。
「だからといって何故自分の主すら覚えられんのだ貴様はァ!!?」
なので目が少し変わってるくらいの鬼舞辻無惨も毎回初めましてである。ラスボスの扱いか?これが……。
野菜と漬物を土産に、と煉獄に押し付けた後にいきなり足元に障子が開いた。その先にあるのは映像化すると三年くらいかかりそうな木造の空間。これを無惨は無限城と呼んでいる。
その無限城はたった一人の鬼による血鬼術で作られているなどと、誰にも分からないだろう。
で、そこに無惨の指示でこの泥管を招いたわけだが。
「…………」
「不服そうな顔をするな!そもそも無限城に呼ばれて貴様と初対面な者などおらんわ!?」
「──?」
「下弦の鬼……いや確かに奴らの入れ替わりは激しいが!というか貴様私よりも下弦の鬼の方が見分けがつくのか!?」
「──」
「くっ……!納得がいかんっ……!!きゅうりはいらん!」
流石は鬼の首魁、鬼舞辻無惨。柱二人が何とか取れていたコミュニケーションをいとも容易く成立させている。
といっても無惨は鬼にした相手の思考を読めるというだけだ。なので一方的に思考を読んで会話しているだけである。
さて、無惨が泥管を呼んだ理由は二つある。え?そんだけ?とか思ってはいけない。
「泥管……貴様何故柱を見逃した?」
「…………」
「『何か速くてすばしっこいから』ではない!貴様ならば腕一本叩きつければそれで終わっていただろう!」
「……」
「『アイツの血で酔ってたんで……』だと?ならば…………いやそうでなくとももう一人の方は殺せただろう!?」
一つ目の理由は柱を逃がした事。あ、やっぱりあれ駄目だったんだ。
実は泥管、ちゃんと戦えばちゃんと強かったりする。
不死川でも切れない程に硬いというのもあるが、コイツやたらスピードが速い。多分無惨より速い。
不死川も煉獄もその気になればいきなり裏拳の一つでも見舞えばそれで終わるのだが、泥管は反撃らしい反撃もせずに帰らせていた。
「『人間美味しくないもん……』じゃない!いや、そうでなくとも柱は殺せと言ったよな!?食わなくても良いから殺せと指示を出したはずだ!!?」
「──?」
「『そうでしたっけ?』だとぉ……!!?」
「──」
「くそっ、コイツに指示を出すだけ無駄なのか!?もう何度目だ!?鳴女ェ!」
「……500回までは数えてました」
「500回以上やってこれか……っ!」
そしてもう一つ付け加えると、実は泥管は上弦の壱よりも早く鬼になってたりもする。実質鬼側の二番手である。
なので無惨はかれこれ何百年と泥管と付き合ってきたのだが、なんとこれまで一度でもまともに言うことを聞いたことがない。
最初の二回目までは『まあ知能が下がっているしそんなものか』と許していたのだけれど、三回目あたりで明確に切れた事がある。
──自我、ちゃんとあるよな?
ふと思い立って思考を読んでみると、頭の中で『さっさと終わんねえかなー』と無礼過ぎる事を考えていた。
ふざけんなコイツ、と殺しにかかったが。
「……いい加減処分したらいいのでは?」
「出来るならとっくに処分しとるわァ!!」
「──?」
「『マジで?』じゃない!むしろ何故貴様は私よりも頑丈なのだ!?何をしれっと陽光を克服しているんだ!?」
不死川の時と同様、ガキン、と音を立てるだけだった。鋭い爪でも硬くした血管でも触手でも……無惨が何をしても傷一つつかなかった。強いて言うなら肌がほんのり赤くなった。ふざけんな。
要はコイツ、何をしても殺せないから放置されているのである。
煉獄に伝えたように泥管を取り込んだところで陽光を克服できないと思っているのは確かだが、そもそもそれ以前にこいつを取り込めない気がしてならない。
無惨からすれば自分の血で何故こんな化け物が生まれるのかさっぱりわかっていないので不気味でしかない。何ならあの日の呼吸使いの剣士より不気味である。
「まあそれはもういい……もう一つ、お前に……いや、鳴女にも聞かねばならない事がある」
「──?」
「……何でしょう?」
「貴様ら、無限城の一角に農作物を溜め込んでいるのは何なんだ……?」
聞きたかったもう一つの質問。それは無限城に備蓄庫みたいなの出来てたけど、アレ何?というもの。
前にも述べた通り、鬼は人間を食わねば飢えてしまう。逆に言えば人間以外は何を食べても腹の足しにならないのだ。
故に無惨からすれば不要でしかない農作物を何故無限城に溜め込んでいるのか?ひょっとして青い彼岸花を泥管なりに再現しようとしてたり、或いは青い彼岸花そのものと何かしら関係があるのか?と聞きたいのだ。
「…………」
「あれは……『ここならネズミも虫も入ってこないから』と頼まれました……」
「頼むな!?そして受け入れるな!!?」
ええ、当然無関係です。泥管がそんな殊勝なことするわけないだろ。
ちなみに鳴女、腹の足しにはならないけど泥管が作る漬物が好物である。きゅうりの浅漬けマジで美味いよね。
泥管と鳴女からすれば『こんなに広いんだから農作物くらいいいじゃん』というだけなのだが、無惨としては『何故自分が食べもしない物を保管してやらねばならないのか』とお怒りである。無限城は広いのに無惨の心はとても狭いらしい。
しかし無惨が農作物をどうこうする手段はない。鳴女が「ベベン!」とすれば無限城のどこかに行くので。無惨は泣いた。
「ぐっ……!もういい!外へ放り出せ鳴女!!」
「……」
「『ばいばーい』が上司に対する言葉遣いか貴様ァあああああ!!?」
もう何度目かも分からない諦めによる指示。鳴女は呆れたように泥管を無限城の外へと放り投げた。おててブンブンしてて可愛いね。
【大正コソコソ話】
泥管は硬さと速さにおいては無惨より数段上。岩柱がゴウンゴウンさせて鉄球叩きつけても轟音がするだけでノーダメージ。
そんだけ硬い上に滅茶苦茶速いので全速力で体当たりするだけで大抵の生き物は挽肉に出来る。無限列車なら最後尾から先頭車両まで真っ直ぐ風穴が空く。
ほぼ原作沿い部分は大幅カットしてもいい?
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ええんやで
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駄目、全部書け