体が生えたディ〇ダみたいな鬼   作:南亭骨帯

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幕間:カットと言ったな、アレは嘘だ

 

 

 

 少し時は遡り画面外。じゃねえや刀鍛冶の里。

 

 

 無限列車の戦いで力不足を痛感した炭治郎達は鍛錬に力を入れ過ぎたようで、任務の最中に日輪刀がポッキリと折れてしまった。

 

 その場は何とか残りの刀身で鬼を討伐して終わったものの、流石にこのまま戦い続けるほど愚かでもなく。

 

 隠からも『お前ら頑張り過ぎ!少し休め!』と言われたので、刀を新調してもらっているうちに湯治をすることになった。

 

 善逸も同じ理由で刀を新調するらしく、ついでに兄弟子もいると聞いたので顔見せにでも行こうとしていたのだが。

 

 

 何と刀鍛冶の里を上弦の肆と伍が襲撃。唯一鬼に効力のある武器、日輪刀を供給する鍛冶師を根絶やしにせんとしてきたのだ。

 

 上弦の鬼ともなれば柱複数人でかからねば勝負が成り立つかどうかさえ危うい難敵。この時点で里は壊滅してもおかしくなかった。

 

 

 

 

 

 ところがどっこい。

 

 

 

 

 

 ──恋の呼吸 壱の型!

 

 ──霞の呼吸 肆の型!

 

「絶対にやらせない……!」

「さっさと死んでくれるかな」

 

「待て待て待て!?何故柱が二人も居るぅ!!?」

 

 

 

 

 

 

「このクズ共は引き受けてやる!テメェらは本体を殺してこい!!」

 

 

「は、はい!」

「っ……!ちぃっ!!」

 

「よ、弱いものいじめはどうかと思う」

 

 

 

 その柱が二人と、柱級の戦力がいたのでそうはならなかった。だからこの悲劇はここでおしまいなんだよ。

 

 

 鍛冶師ばかりを狙っていた鬼を優先すべきと判断した獪岳が柱二人に玉壺討伐を頼み、何故か里に逗留している隊士ばかりを狙う半天狗の相手をしに向かった。

 

 そうしていざ辿り着いてみると、炭治郎と玄弥、ついでに禰豆子の三人が半天狗と交戦中。何か禰豆子だけ一方的に勝ちそうな気配を漂わせているが人間二人は普通に危ない。

 

 

「手間かけさせやがって……!」

 

 

 ──雷の呼吸 参の型 聚蚊成雷

 

 

 闇夜を切り裂き乱反射する銀閃。やっとこさ何かを掴んだらしい炭治郎の真横を悠々とすり抜けて二体の頸を跳ねた。

 

 

「っ、善逸の兄弟子の人!?」

「は!?アイツの兄弟子もバケモンかよ!?」

「誰がバケモンだ!!?」

 

 

 本物のバケモンに失礼。泥管とか縁壱とか。比較対象が突き抜けすぎているな。

 

 

 獪岳の戦闘スタイルは速度と手数にものを言わせた初見殺し。仕留めきれなければ対処される前にゴリ押しで無理やり削り切るというやり方。

 

 上手くハマれば上弦の鬼すら一方的に切り刻むことができる、辛く厳しい(泥管との)修行を乗り越えた獪岳なりの強さ。それは半天狗も例外ではなかった。

 

 

「っっ……!?小僧ォ!儂に何をした!!?」

「あ?近づいて斬った。そんだけだが?」

「ふっ、ざけるな!?そんな、そんなことがあるものか!?ならば何故分身体が出せんのだ!」

 

 

 半天狗は臆病な本体から生み出された強力な分身体を戦わせ、分身体であるが故に首を切られても戦い続けるというクソギミック持ちの鬼。

 

 そして分身体は追い詰められる度に、首を切られる度にその数を最大四体まで増やす。

 

 しかしどうだ。今出ているのはまだ三体にも関わらず、二体の首を落とされて尚次の分身体が現れない。

 

 

「……?知らねえよ。俺()何もしてない」

「何だと……!?いや、まさか……!」

 

 

 では残る一体はどうなっているのか?

 

 

 答えは簡単。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無駄にちょこまかすんじゃねぇええええ!!小さいから狙いにくいんだよ!!」

 

「ヒィィィイイイイイ!!?」

 

 

 

 本体の方で呼び出した直後に善逸から切り刻まれていました。どれがそうなったのか知らんが可哀想に。

 

 

 半天狗からすれば予想外にもほどがある。頼りない風貌の鬼狩りだと思っていたら目で追えない速度で殺しに来た。危うく最後の分身体を出す前に殺されるところだった。

 

 何とか持ち前の強度故に即死は免れた半天狗だったが、その後に聞こえた「切れるまで切るか」という言葉に泣き喚きながら逃走。アイツヤバいマジで。

 

 

 小さくてすばしっこくてやたら硬い。サイズ以外は泥管みたいなもんなのでかつての日々を思い出したのか、善逸の顔が若干虚無の表情だ。

 

 これを逃すと何をしでかすか分からない。見失う前に何としてでもこいつの首を切らなければ。そうでなくとも最悪日の出まで追いかけ回してやろう。幸い日の出はそう遠くないし。

 

 

 なんて善逸が覚悟を決め、日の出が近くなった頃。目の前にいないはずの人物が立っていた。

 

 

「む?」

「あ」

「え?」

 

 

 そこにいたのは可愛い可愛い禰豆子ちゃん。と、炭治郎と玄弥。半天狗からすれば分身体がボコボコに叩きのめしていたはずの鬼狩り達。

 

 どうやら無我夢中で逃げるあまり、分身体達がいた方に戻っていたらしい。期せずして挟み撃ちの形が成立した。

 

 

 あかん、マジで死ぬ。そう悟った半天狗は何とか分身体を生み出せないか、どうにかこの場をやり過ごす術はないかと思考の限りを精一杯尽くした。

 

 

 

 問.鬼狩りに囲まれた!どうやって助かるか?

 

 

 壱・天才の半天狗は突如反撃の手段を閃く。

 

 弐・仲間が来て助けてくれる。

 

 参・助からない。現実は非情である。

 

 

 

 ダメみたいですね。

 

 

 

「雷の呼吸──!」

「うおおお!ヒノカミ神楽!」

「むー!!」

「よくもやりやがったな!死ね!!」

 

 

「アバーッ!!?」

 

 

 哀れ半天狗!首を切られ南蛮銃で撃たれ終いには血鬼術!見開き二ページくらい簡潔な過去回想を挟んでしめやかに爆発四散!!諸行無常(ショッギョ・ムッジョ)

 

 

 尚、この時夜が明けており、日光を浴びた禰豆子がいつの間にか陽光を克服していたと知った善逸はひっくり返った。炭治郎?ちょっと前に同じようなリアクションしてましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ついに太陽を克服する真っ当な鬼が現れた……!!よくやった半天狗!!」

 

 

 ついでに半天狗越しに禰豆子を観測した無惨も大はしゃぎだった。なんか妙な実感籠ってますね。

 

 





【大正コソコソ話】
 玉壺は結局画面外で死んだ。ヒットアンドアウェイの霞柱と変則軌道攻撃の恋柱を同時は流石に荷が重過ぎた。

 獪岳は分身体三人を相手取っていたが、炭治郎達が戻ってきたら無傷だった模様。壱の型を軸に据えつつスピード差で蹂躙していたらしい。玄弥はちょっと引いた。


ほぼ原作沿い部分は大幅カットしてもいい?

  • ええんやで
  • 駄目、全部書け
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