体が生えたディ〇ダみたいな鬼   作:南亭骨帯

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 こんなにお気に入り登録者増えることある?
 滅茶苦茶びっくりしたんだけど

 感想・評価、誠に感謝。


 あ、タグに【他作品ネタ】追加しました。




嘘だろ?コイツ

 

 

 柱の半分と出くわして生還した唯一無二の鬼である泥管。もうここまで来たら鬼殺隊公認の鬼扱いされてもいいのでは?と思い始めた今日この頃。

 

 流れ的に今日も柱の誰かが来るんだろうなあとお土産用に野菜を用意していたのだが、残念ながら誰かが尋ねる事はなかった。泥管は少ししょんぼりしている。

 

 

 いや、そもそも代わる代わる柱が訪ねてきていたのがおかしい。お前はどこの産屋敷だ。

 落ち込んでいるところ悪いが泥管は所詮数いる鬼のうちの一人に過ぎない。普通の鬼なら柱に遭遇した時点で二度と会わなくなるのが普通だ。勿論ご臨終的な意味で。

 

 

 まあ、来ないなら来ないでこれまで通りの暮らしをするだけである。これでも無惨から鬼にされてから数百年も生きてきただけあって退屈とは無縁なのだ。

 まず土産用に出していた野菜入りの竹籠を引っ込めて、それとは別にもう一つの竹籠を引っ張り出す。その大きさは成人男性が一人すっぽりと入ってしまうほど。

 

 竹籠の中に大量の野菜と、ついでに人里で物々交換で得た金平糖や果物などの甘味を放り込む。あっという間に籠の中身はパンパンになり、底が抜けてもおかしくない重さになる。

 

 ずっしりと詰まった籠と、ついでに最近よく畑を狙っていたイノシシ……だった猪肉をヒョイと抱え上げる。弱肉強食。

 ははーん、さてはコイツ自分から鬼殺隊に差し入れ持っていこうとしてるな?と思ったそこの貴方。あながち間違ってもない。

 

 

 鬼の身体能力を最大限生かした速度で駆け出す泥管。ほんの数分ほど走って辿り着いた先にあったのは怒声が飛ぶ家屋。

 

 戸を叩こうとしたが怒声が聞こえる方向が違う。どうやら室内ではなく外にいるらしい。

 声がする方に歩いていくと、そこでは雷のような髪色をした少年の首に縄をかけて引っ張っているご老人の姿が。

 

 

 

「泣くな!逃げるな!!しっかりせんかい!!!」

 

「無理なもんは無理なんだってぇ……!」

 

 

 

 あの、ご老人。少年の顔色が青白くなってきてますよ?と、泥管にしては超超超珍しく心配十割でご老人を止めに行った。

 

 

 

 

 

 

 

「いやはや、いつもすまんのう。儂の所は弟子が多くてな……正直助かるわい」

「───」

「そちらは相変わらず……何?柱と?そりゃあ災難じゃったな」

 

 

 ご老人、改め”雷の呼吸の育手“桑島慈悟郎。彼は泥管と数年来の付き合いであり、今更彼の見た目や行動に驚きはしない。

 

 鬼殺隊に報告してなかったのかって?こんなもん報告して信じてくれると思う?認知症疑われるだけだよ?

 

 冗談はさておき、桑島も初対面の時は悲鳴を上げて飛び退いた。元柱にしては情けないとか思った奴よ、背後に無音で泥管が立ってても驚かずにいられるか?

 

 桑島はかつて柱として鬼を何体も殺した身だが、片足を失って引退してそれきり。色んな理由から来る恐怖もあって死を覚悟したのだが、普通に手を差しのべられて立つのを助けてくれたのだ。

 

 どうも普通の鬼とは何かが違う、と思った桑島は泥管を黙認。それで二度と会うことはないと思っていたのだが、懐かれたのか何なのかこうして度々畑で取れた物を持ってくるようになった。

 

 

「じ、じいちゃん……?それ(・・)……何……?」

「それとは何じゃ失礼な!!」

「ヒイッ!?」

「───?」

「すまんのう、こやつは弟子の中でもとびきり臆病でな。悪く思わんでやってくれ」

「──」

 

 

 そういう関係を築いた桑島当人はとっくに泥管を信頼しきっているのだけれど、彼の弟子はそうもいかない。つい先程まで呼吸の鍛錬どころか呼吸そのものが危うくなっていた少年は震えていた。そりゃそうだ。

 

 その少年は我妻善逸と言うらしく、桑島が目をかけてやっている弟子の一人だとか。

 

 桑島の弟子ならば、と泥管も挨拶。言葉こそ発せないが真ん丸な頭を下げて敵意が無いことを示す。ぷるぷる、ぼくわるいおにじゃないよ。

 

 

(コイツ何なの!?鼓動の音とかめっちゃくちゃなのに、呼吸の音だけやたら洗練されてんだけど!?)

 

 

 しかし礼儀正しく振舞ったはずなのに善逸の恐怖は増すばかり。

 

 というのも善逸はとても耳が良く、鬼と人間を聞き分けるどころか相手の心情をある程度理解できてしまえる。

 だからこれまでも自分に向けられる感情を読み取ってしまい、自己肯定感が地の底まで落ちていたりと色々抱えているものもある。

 

 じゃあ泥管からは何が聞こえてきたのかと言うと度し難い生体音と研ぎ澄まされた雷の呼吸の音である。

 

 雷の呼吸独特のシィイイイ……という音だけでもギョッとするというのに、彼の鼓動や脈拍からドンドットット♪と妙ちきりんな音がしているのだ。自由過ぎる。

 

 思わず桑島の方をバッと勢いよく見てみると、あっけらかんと信じ難い事実を口にした。

 

 

「儂が教えたが?」

「何やってんの!!?」

「泥管は筋がいいぞ。人間だったら柱まで上り詰めたやもしれん!」

「マジでぇ……?」

 

 

 試しに日輪刀を握らせてみたら虹色*1になったけど。桑島はボソッと続けた。善逸は背景に星空が浮かんだ気がした。これが情報量に押しつぶされる感覚か。

 

 

 魂が明後日の方向へ飛んでいきそうな善逸に対し、桑島はポンと手を打った。

 

 

 

 

「そうじゃ!泥管!善逸()の見本になってやってくれんか!?」

「…………へ?」

「───!」

「おお!やってくれるか!」

 

 

 

 ちょっと待て桑島。気は確かか。

 

 

 

*1
約1680万色になって薄ら発光し出したらしい。





【大正コソコソ話】
 泥管の移動速度の速さは雷の呼吸も関係している。
 鬼の身体は人間より頑丈なので一度の呼吸量が凄まじく、呼吸による強化幅もとんでもない事になっている。

 霹靂一閃なら最大で108連までいける。それ以上は目が回りそうになるからしたくないらしい。
 それを使ってとある上弦の鬼と手合わせをした時に木刀でタコ殴りにした事がある。

ほぼ原作沿い部分は大幅カットしてもいい?

  • ええんやで
  • 駄目、全部書け
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