体が生えたディ〇ダみたいな鬼   作:南亭骨帯

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 日間一位とってて大笑いしました。何でや。

 お祝いにちょっとタイトル回収しときますね。





同類かよコイツ

 

 

 

 猗窩座とは上弦の参の座に君臨する鬼である。

 

 全ての鬼の始祖たる鬼舞辻無惨、上弦の壱と童磨に次ぐ実力を持っていながら、その血鬼術は生物に対する羅針盤のような能力。

 

 意思ある者は彼に悟られる事なく近づくことも叶わず、練り上げられた武力の前に骸を晒すことになる。

 

 

 そんな猗窩座でも鳴女の血鬼術はほぼ不可避。身構えているならばともかく、なんの前触れもなく呼び出されてしまえば無抵抗で障子に吸い込まれてしまう。

 

 

「…………はあ」

 

 

 彼の今の感情を一言で表すならば『憂鬱』だ。

 

 いきなり鳴女に呼び出されたかと思えば童磨が呼んでいると言うのだ。ただでさえ童磨が苦手なのに、突拍子もなく呼び出されたとなれば尚更気分が悪い。

 

 猗窩座は『心頭滅却すれば』を地で行く人柄なので雪の冷たさなんてちっとも堪えないけれど。呼び出された理由も分からぬまま歩く雪道は好きではない。

 

 

 日が沈みきった夜でも雪の白さは目につく。昼の内に子供が作ったのか珍妙な顔の雪だるまが幾つか並んでおり、視界の端にチラチラと入り込んでくる。

 

 あの雪だるまは不格好、あっちはそれなり。こっちは……やけに凝ってるな。団子を積み重ねたようなものではなく筋骨隆々の肉体を再現してある。惜しむらくは頭が手抜きな所か。

 

 

「……というかコレどんな顔だ?何も雪だるまで福笑いを作らなくてもいいだろうに」

 

 

 いや本当に何これ?親指に目と鼻をくっつけただけみたいな頭をしているが、鬼だってもう少し人間らしい見た目をしているぞ。上弦の伍は見なかったことにしてもろて。

 

 それにこの雪だるま……というか雪像、やけに硬い。雪というか氷、それどころか丹念に叩いた玉鋼の如き手触りなのだが。

 

 

「猗窩座殿ー?」

「……童磨、何の為に俺を呼びつけた」

「ああそれは……いやその前にね?」

「……?」

「今君が触ってる人……じゃなくて鬼が呼んだんだよ」

「は?」

 

 

 鬼?鬼なんてどこに?薄らと広げた羅針にもそんな反応は───

 

 

 

「───」

「っ!!?!?」

「……あ、そっか。猗窩座殿が最後に会った時はまた別の見た目だっけ?」

 

 

 疑問が氷解するよりも早く、雪像……いや泥管が答え合わせを行った。それは雪像ですか?いいえ泥管です。

 

 

「お、お前か……驚かせるな」

「──」

「お、おお……猗窩座殿がそんな反応をするところ、初めて見たぜ」

「……コイツには何故か羅針が反応しないからな」

 

 

 かれこれ猗窩座と泥管は十年ほど会わずにいた。理由らしい理由はないが、強いて言うなら猗窩座は会う理由がないなら泥管に会いたくないから。

 

 彼が泥管に気づけなかったのは単純で、十年前と顔が違ったからだ。何せ泥管、首から上に限れば無惨同様に自在に姿形を変えられる。

 

 十年前の彼は球体にへのへのもへじの顔を貼り付けた頭だったのだが、今の泥管は色んな意味で文字通りの頭をしている。タイトル回収やったね。

 

 

「泥管殿が頭だけは見た目を変えられるの、時間が開くと忘れちゃうよね。わかるぜ」

「……お前は覚えていたのか?」

「へのへのもへじからは四年前に変えていたよ?そこからのっぺらぼうになって水滴みたいな頭になって、今コレ」

「コレか……」

「──!」

「ああ、うん。死ぬほど驚いた」

 

 

 げんなりしている童磨と猗窩座に対し、猗窩座を驚かせた泥管はご満悦。表情こそ変わらないけれど、嬉しそうにぴょんぴょん跳ねている。豊かな胸筋もピクピクしている。

 

 

 跳ねた心臓も落ち着いたことだし、改めて何故自分が呼ばれたのかを尋ねる猗窩座。こんなに雪が積もってるんだから遊ぼうぜ?と言われて膝から崩れ落ちたのは当然だろう。

 

 

「上弦の参をそんな理由で呼び出すなよ……」

「まあまあ猗窩座殿。たまには童心に帰るのもいいじゃないか。それに、泥管殿相手ならたかが雪合戦でもいい鍛錬になるんじゃないか?」

「…………まあ、確かに」

「──?」

 

 

 そんな下らない事に付き合ってられるか!と踵を返した所を童磨が止める。

 

 実際泥管が投げれば大抵の物は武器と化すので間違ってもない。当たれば致命傷にはならずとも痛みがあるし、猗窩座ほどの実力者が鍛えるには相応の難易度になるだろう。

 

 童磨は童磨で自分一人に集中していた砲撃が猗窩座に分散し、まだ対処できる範疇に収まるのでどちらにも利がある。決して肉盾扱いではないのでそこのところよろしく。

 

 

 というわけでレッツ雪合戦。猗窩座はなれない手つきで雪玉を作り、童磨は血鬼術で作った己の分身に雪玉を量産させ始めた。ガチでやる気満々じゃねえか。

 

 

(一番やってはならないのは泥管殿から目を離すこと……視界の外から投げつけられてしまえば避けようがない)

(童磨の奴、何やら真剣だな。普段からあれくらい真面目でいてくれれば助かるのだが)

 

 

 泥管もそれなりの数の雪玉を作ったようで、いざ投げ合い。童磨の目標はせめて気絶だけはしない事。猗窩座?多少被弾しても負けん気でやり返してくるから大丈夫だよ。

 

 それじゃあまずは泥管の一投目。

 

 

 

 雷の呼吸 思いつきの型

 

 

「ちょっ───!?」

「おお……!闘気が練り上げられていく!!」

 

 

 霹靂投擲!!

 

 

 

 泥管。雷の呼吸の速度で投げたらアカン。

 

 矛先は童磨。完全に他人事の猗窩座は泥管の変化に興奮しており、童磨は走馬灯が頭を過ぎった。日輪刀より怖い。

 

 幸い身体が反射的に動いた。一瞬前まで童磨の頭があった箇所を空気の壁をぶち破って飛んでいく雪玉。当たっていれば頭蓋がザクロの如く砕けていたに違いない。

 

 

「おお!今のはあれか!?鬼狩り共が使っている呼吸か!?」

「──!」

「いやいやいや猗窩座殿?呼吸なんかよりもよっぽど凄かったことがあったよね?」

「そうだな!投げる瞬間、爆発的に闘気が立ち上っていた!また腕を上げたな泥管!」

「いやあの…………もういいや」

 

 

 もうやだコイツら。童磨はひっそり涙目になりながら覚悟を決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 この後滅茶苦茶穴だらけにされた。

 

 

 





【大正コソコソ話】
 泥管の頭は大体3〜20年くらいで見た目を変えてる。理由は特にないけど気が向いたら変えるという感じ。決して感想欄で『ディグダちゃうやんけ!』とツッコミを入れられて生やした設定ではない。ないったらない。

 やろうと思えば他人の見た目を模倣出来るので”禰豆子さん“とか”しのぶさん“的な事も可能。
 他の鬼の前で『超ムキムキになった鬼舞辻無惨』をやったら爆笑しながら死んでいったのでビックリした。上弦の鬼にも見せたら肩を震わせて俯いちゃった。何でや。


ほぼ原作沿い部分は大幅カットしてもいい?

  • ええんやで
  • 駄目、全部書け
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