アニポケ世界で全国図鑑完成の旅(全1025)(ただしパッチールのフォルム違いは除く)   作:ビビリダマ

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10.窮する 23/1025

 

 

 

「ピカチュウ!『10万ボルト』!」

 

 

 電気ネズミが、岩蛇を地に臥した。改めて分かったが、やはりあのピカチュウ尋常では無い。

 

 

 という訳で水車修行の翌日、サトシ君の再びのニビジム挑戦(だいたい原作通り)を見届け、はたまた原作通り作動したスプリンクラーで濡れ鼠状態になった身体を乾かしながら、ニビシティを出立する為の準備を行っていた。思えば、結構長い拠点だったな、ニビシティ。

 

 因みにサトシくんは、水車特訓とニビジム戦まで徹夜を通り越した不眠状態だった為、ジム戦後、電池が切れたかのように爆睡。私達も、その徹夜に付き合っていた為、本日はオフという事に相なった。

 

 因みに、徹夜中にカスミさんに水ポケモンと釣りを布教され、サトシ君が水車を漕いでいる傍、私はコイキング、コハルさんはトサキントを釣り上げた。あと、お古の釣竿も贈呈され(おそらくボロの釣竿相当だが口が裂けても言えない)、ポケモン捕獲手段の幅が広がったのは僥倖と言えるだろう。

 

 さて、この昼過ぎからどうしようか、変に寝ると生活リズムが崩れるから夜までは耐えたいところだが、本を読むほどの集中力も、おつきみ山やトキワの森を大探索する程の体力も持ち合わせていなくて、結局一人、ニビ化石博物館にふらりと訪れた。

 

 はてさて、何やらそれっぽい出会いやら、化石掘り体験コーナーだとかを期待してふらついていたが、特に何も起こる事はなく、本当にただ、ポケモンの化石を見て終わった。……駄目だ、私一人では、主人公補正が足りなくて、ポケモン全収集など夢のまた夢、サトシくんらやコハルさんと共に行動する必要性を強く感じた。

 

 で、後は帰って化石博物館の感想書いて、寝た。

 

 我ながらレベルの低い一日である。 

 

 

 

 ▲

 

 

 旅に出てから12日目。遂にニビシティを経ちハナダシティに向かい動き出す。

 

 サトシくんらは、タケシが旅立つ為に家庭やジムを父親に引き継ぐ作業があるようでもう1、2日遅れて出立するようだ。

 

 コハルさんとサトシ君のバトルだが、グレーバッチの貰い方が貰い方だったのでサトシくんの方から断りが入り、ハナダジム後まで持ち越しになった。コハルさん……いつの間にかナチュラルにジム巡りさせられる流れになってる。

 

 因みに当の本人のコハルさんは、ポケモンリーグの参加の是非はさておき、ハナダジムは普通に挑戦するつもりがあるみたいだ。理由を聞いても答えてくれなかったので、多分カスミさんと何か約束したのだろう。昨日、一緒に買い物行っていたし。

 

 という訳でおつきみ山も、三回目ともなれば慣れたもの。

 

 丸一日かければきちんと踏破して4番どうろに出る事が出来た。特筆事項としては、実は探していたのにずっと見つからなかったサンドの捕獲にやっと成功したくらいか。地面タイプ、対ピカ様……ふっふっふっ。

 

 閑話休題、ここから徹夜すればハナダシティまで行くことも出来るが、そこまで急ぐことも無いので一晩キャンプ。というか、最近は、仕方がない事情があったににても、気軽に徹夜し過ぎなので、ブラックトレーナーにならないようここらでキチンと見直さないとな。

 

 

 ▲

 

 

 という訳で13日目、4番どうろに突入。

 

 ポケモン相的には新たにアーボが出現するようになるようだ。貴重な毒タイプである。

 

 最近、レベルの高いネームドトレーナーとのバトルが多くて忘れそうになっていたが、私も野良トレーナーくらいなら難なく倒せるので、対ハナダジム対策の修練をしているトレーナーを蹴散らしながら進軍。

 

 余談だが、コハルさんとカミッチュはジワジワと強豪トレーナーとして、ニビシティを震源地に噂が広がり始めているらしい。まぁ、色違いのキタカミの里のポケモン使っている美少女めちゃ強トレーナーなど、噂にならない方がおかしいのだ。暫くすると、二つ名とかもつきそうだ。

 

 対して私は、全くの無名。いや、勝率とかは悪くない筈なんだが、なにぶん使っているポケモンが地味な上にコロコロ変わる。加えて、山籠りか図書館篭りの両極端であるので、噂になろう筈が無い。

 

 なんとかハナダシティに到着した。アーボは残念ながら、見つかりませんでした。なんと運の無い。

 

 コハルさんと合流し、ポケモンセンターの部屋に拠点設営。まぁ、アニメ的にもこの街にいる時間はそう長くはないので、ルーティンなどは特に設定しないことにした。

 

 他にやることもないだろうという事で、今日の戦果や今後の方針を確認。コハルさんは、ズバットがゴルバットに進化したそうな。……なんか、早くないですかね。私のニドラン♂はまだ進化してないのだが。だが、まぁなつき進化である為、ここからが長いだろう。

 

「それでね、ものは相談なんだけど、ちょっとフルパーティを作りたいんだ。あっ、勿論、期間は少しの間だけだよ。何匹か選出して良いかな?」

 

「ん、別にいいけど、なんか大会とかあるの?」

 

「いや?ハナダジム対策かな。色々あって。良かったら編成考えるの手伝ってよ」

 

 あぁ、カスミさん、結構ガチで稽古付けてくれる感じかな、これ。2つ目のジムでフルバトルだとか正気の沙汰ではない。

 

「まず、カミッチュは入れて……うーん、ガチガチに弱点タイプで固めるっていうのもなんだか違う気がするかな」

 

「折角、ハナダジムに行くんだから一匹は水タイプ入れたらどうだ。ジムリーダーの戦術をその場で学べるぞ」

 

「確かに、じゃあトサキントは入れちゃおっかな。……きっと喜ぶと思うし」

 

 そんな感じで、あーでもない、こーでもないと話し合っているとある事実に気がつく。

 

「ウチの子達、こんなに沢山捕まえているのに、タイプの偏りがちょっと……」

 

「げっ、それにお気付きになられましたか。実は俺、大して珍しいポケモン捕まえられていないんだ」

 

 ほのお、でんき、こおり、かくとう、エスパー、ゴースト、はがね、フェアリー

 

 実に半分のタイプが未だ手持ちに存在しない。

 

 暫定最強のマーシャドーだって結局、調伏出来ていないから戦力外。

 御三家も、サトシ君との縁のために機会をボッシュートしてしまった為、控えめにいって火力が足りない。割と緊急事態が多く起こるサトシ君の旅路において、身を守るには完全に戦力が不足している。

 

「うーん、やっぱりこの辺の分布じゃタイプ補完はキツイな」

 

「わざマシンも、タマムシシティまで行かないと満足な品揃えは望み薄だし、……お金、全然足りない」

 

 成る程、おそらくこの感じこそが、ポケモントレーナーとして詰み始める第一歩だろう。

 

 手持ちのタイプが偏ったり・火力が不足する

 または単純に育成能力のレベルキャップ

 ↓

 トレーナーとして成果が出せなくなる

 ↓

 補助金が減る

 ↓

 解決策の技マシンなどのアイテムが買えない

 ↓

 負け込んで更に補助金が減る

 ↓

 バトル以外で実績を上げようと、別の活動をするものの最初からその活動をやっていた人間に勝てない

 ↓

 補助金が打ち切られる

 ↓

 移動不能、詰み。所用費を捻出できない為、相棒のポケモン以外を逃したり、ブリーダーに渡したりして旅の終わり。

 

 ひぇっ、怖すぎませんかね。まぁ、前世のゲームとかでも四天王辺りでこんな感じになっていたポケモンキッズ沢山いたよな。げんきのかたまりやまんたんのくすりが買えなくなって、泥沼に沈む現象。原因は、御三家1匹と残り全員秘伝要因で未育成であること、ソースは私。

 

「もうちょい、勉強とレポート執筆の比率変えよっかね?」

 

「ううん。多分、ウチはまだこれでも資金は潤沢な方だと思うから、これ以上は欲張りだよ。あっ、ピジョン借りちゃっていい?」

 

「ん、おっけ。というか面子聞いてる限り、あんまり編成的な意味では対策しない感じなんだ」

 

「サトシのバトルを見て少し思うところがあった、っていうのと、ジムリーダーの方たちはタイプ別で対策できるけど、これからの対トレーナー戦だとか万が一の時はそうもいかないから、練習しとかないといけないなって」

 

 カミッチュ、トサキント、ニドリーナ、スピアー、サンド、ピジョン

 

 ノーマル、ひこう、エスパー、ドラゴン、あくタイプに一貫性があるが、……まぁカスミさんが使ってくる範囲で問題になるのは、ノーマル、エスパー、ドラゴンくらいか。そこは、まぁまだ対策不能なので致し方無し。今出来る最高のパーティであることに変わりは無いからな。

 

 かくして我がポケモン達で初めてフルバトル想定のパーティが組まれたのだった。

 

 

 

 

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