「まさか…この世界にも」
どうも、中央トレセン学園でモブ警備員をしてる館山宗次郎だ!転生者兼ウルトラマントリガーやってます!。なんやかんやあって俺は元いた世界とは別の世界にいる、そこにはオメガと呼ばれる赤いウルトラマンと怪特隊やNDFなる組織が怪獣災害に立ち向かっていた。俺は怪特隊の一員となって日々データと向き合ったり仲間達と談笑している、元いた世界にいる仲間が心配だが彼らは強いから安心して元いた世界を託せる。
そんな俺は今、八神岳の洞窟を通ってこの世界の地球の遥か地下に来ている。何故来ているのかって?俺がこの世界に来た途端に俺の知る気配がそこから発せられたからだ。そして奥地へと来てみれば驚き、俺の前方には超巨大な高エネルギー体…もといエタニティコアがあった。何でこんなのがあるんだよ?(ちなみにこの事は怪特隊やNDFの人達は知らない)、エタニティコア自体は本来はトリガーやデッカーの世界にあるものだ、それが何故かこの世界にある、俺がこの世界に降り立った事でこの世界の歴史などが変わってエタニティコアが現れてしまったのだろうか。…何だか変えてはいけないものを変えてしまったような気がするな…俺をこの世界に送ったあの白マントの狙いは何だ?
「…これがこの世界の…地球の記憶…」
エタニティコアに触れて記憶を閲覧してみるが特にこれといったものは…ん?何だこれ?オメガが…宇宙から地球を見てる…?侵略者や宇宙怪獣は攻撃して追い払って、地球怪獣にはたまにちょっと攻撃するだけで何もしない…今のオメガとは動きも何もかもが違う…あれは…観測しているのか…?あれが本来のオメガなのか?この世界の宇宙事情はどうなってるんだ?
「(見られてる…)」
記憶を一通り見た直後、背後から視線を感じ取った、…いや、背後というよりは宇宙から視線を送られてる気がした。
「(いた…)」
エタニティコアのある地下空間から地上へ出て空を見上げると、遥か彼方の空にオメガと瓜二つのウルトラマンのような何かがいた。ソイツは周りの人々よりも俺だけをじっと見ていた。ずっと見られて何だかむず痒いな…なんて思った瞬間、俺の視界が突然光に包まれ、意識も消えた。
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〜OP:アンブレイカブル
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「…?」
目が覚めるとそこは漆黒の空間だった。あらゆる光も何もかもが見えないその空間の中に俺はいた。ただ人間としての姿ではなくウルトラマントリガーの姿になっていた
「!?」
視界を体の方に向ければ何重にも重なった光の輪が俺の全身を拘束していた、動こうとすれば光の輪は俺の体を激しく縛り上げてとてつもない激痛を与えてきた、しかもこの激痛は呼吸をしても来るから尚更たちが悪い。
「!」
上を見上げると、遥か高所に10体の光る何かがいた。それは、俺が意識を失う前に見たオメガと瓜二つのウルトラマンのような何かだった。彼奴等はその場所から俺を無機質に見下していた。なんだか審問所…はたまた裁判所にいるような気分になるな。
となると俺は何かやってはいけない事をしてしまったのだろうか?考えていると、さっきの奴らの一人が喋りだした。
「トリガー…貴公はエタニティコアに触れ、宇宙の恒久なる平和を脅かそうとした」
無機質な声でソイツはそのように宣告してきた。エタニティコアに触れることはこの世界ではどうやらいけない事…タブーだったらしい、触れたら宇宙の平和が脅かされる?そもそも彼奴等は誰だよ?なんて思った時に今度は別のやつが喋りだした。
「トリガー…貴公は、あろうことか宇宙観測隊の隊員であるオメガの力を複製し、それを自らの力として利用した」
ソイツは無機質な声で、ウルトラマンとしての俺の名前を冷たく呼んだ、一切の感情がないその声は震動となってこの空間に響く。宇宙観測隊?あのオメガがこの…宇宙観測隊?の一員なのか?というかオメガのキーを作るのって駄目だったのか?
虚空に浮かぶ彼奴等の冷徹な瞳は俺を見つめる、その視線がとても嫌でしょうがなかった。また別のやつが喋りだす。
「トリガー…、貴公は別世界を守護する存在でありながらこの世界の人類に必要以上に干渉し続け、自らの持つオーバーテクノロジーを彼らにもたらした。異論はあるか?」
俺が怪特隊やNDFに技術提供をした事、さらにはこの世界の人達と親しくしたのが良くなかったようだ、そんな事するのも駄目なのかよ?宇宙観測隊って厳しいな。
「ない」
躊躇いもなく俺はそう答えた。郷に入っては郷に従うのがルールだ。
「それらが大罪である事を理解しているか?」
「はい」
俺はそのルールを破ってしまった…異論はない。
「トリガー、貴公は守護者として失格だ。よって貴公の持つ特殊能力を没収し、観測隊の元で預からせてもらう」
その宣告の後、俺の全身を縛り上げる光の輪が激しく明滅、直後にあの激痛が走り、さらにはトリガーとしての俺の力が強制的に抜き去られた、さらに俺の胸元のカラータイマーから赤き光と水色の光と金色の光(パワータイプの力とスカイタイプの力とグリッターの力)が飛び出した、それらは彼奴等の元へと飛んでいき、彼奴等のうちの一人が片手でそれらを掴み取った。凄まじい虚脱感に襲われて膝から崩れ落ちそうになるも何とか堪えた俺は彼奴等を見つめた。
その後に、最初に喋った奴からある事を宣告された。
「貴公に監視をつける、これは闇の力を持つ貴公がこれ以上この世界で無闇やたらに力を振るわないようにする為である」
力を没収した上に監視か…厳しいねえ…。
「当該観測隊員よ、前へ」
ソイツがそう言った後、俺の前方にまたオメガに瓜二つなウルトラマンのような何か…もとい宇宙観測隊員が現れた。
「観測隊員デルタよ、お前に罪人の監視の任務を与える。如何なる事があろうとも罪人の傍を離れてはならない」
ソイツは、俺の前方に現れたデルタと呼ばれる観測隊員にそのように命じた。
「了解」
デルタと呼ばれた観測隊員は無機質な声でそう答えた。直後に俺を拘束していた光の輪が砕け散った、突然の解放に弱った体がふらつき、俺は崩れ落ちた。再び見上げれば奴等の冷徹な瞳が俺を射抜く。崩れ落ちた俺を彼奴等は支えてやろうともしなかった。
宇宙観測隊は罪人にそのような事はしない主義なのだろう。
「では、これをもって審問を終了とする」
「!」
「トリガー、貴公は己の犯した罪の重さをその身を持って味わうがいい」
奴等の一人の厳格な声が審判を終わらせる、その後にソイツは無機質で冷徹な声で俺にそのように告げる。直後にこの空間が光に包まれた、俺の意識はその光の中に溶けていった。
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「…!…!」
「…さん!…さん!」
「宗次郎さん!宗次郎さん!」
「宗次郎!」
「は!?」
目が覚めると俺は太陽倉庫の中にいた。そしてコウセイさん達が心配そうに俺を見ていた。
「一体…何が…」
「宗次郎さんが八神岳に行ったきり帰ってこないから私達心配で探しに行ったんです」
「そしたら、意識の無い宗次郎さんを抱き抱えてる人を見つけたんだ」
「その後ソイツと一緒にここまで運んできたんだよ」
どうやらあの後俺は八神岳の中で意識を失ったまま誰かに抱き抱えられてたらしい。起き上がって周りを見るとすぐにその誰かを見つけた。
「…」
ソラトさんと同じ髪形と髪色、羽織っている怪特隊のジャケットの下には黒いタンクトップ、履いているズボンは黒、履いている靴は灰色、背丈はソラトさんと同じソイツは一切の感情が感じられない冷徹な目で俺を見ていた。
「…この人が?」
「うん」
「あの人はシナザワ・シュウトという人で、今日から怪特隊ウタ班に新しく配属された人なんです。技術者の宗次郎さんの補佐を本部から任されたそうですよ」
「なんでも、八神岳の調査中に意識のない宗次郎さんを見つけたんだって」
「そうなんですか…」
なんて言いながら俺はもう一度ソイツを見る、相変わらずソイツは冷徹な目で俺を見ていた。
それから今日という日は怪獣災害が起きる事はなかった。俺は酷い目にあったがそれを除けば平和だ、このまま平和が続けばいいな…。
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「キーが…」
深夜、ソラトさん達が寝静まった頃、俺は所持しているキーを確認した。パワータイプとスカイタイプとグリッターのキーはただのブランクキーへと変化、さらにバリアやその他諸々の特殊能力を発動出来なくなっており、改めて力を失ったのだと確認した。
「…」
「宇宙観測隊員は俺の寝る所も見るのか?」
「…」
あのシナザワという男の正体は何を隠そうデルタと呼ばれた宇宙観測隊員だ、アイツは俺を四六時中見てくるからすっごいむず痒かった。でも俺を監視するのがアイツの任務だ、しょうがない。
「宇宙観測隊はなんで俺を罪人にした?なんでトリガーの事を知ってるんだよ?」
「罪人に教えることは何もない」
「一つでもいいから教えてくれ」
「教えない」
「…俺が闇の力を持ってるから俺は罪人になったのか?」
「…この星は観測隊員オメガが観測している星だ、他所者があれこれしていい場所じゃない」
『宇宙観測隊は何故俺を罪人にしたのか』や『トリガーの事をなんで知ってるのか』についてをデルタに聞いたが、デルタは俺にそれらの詳細を教える気はないようだった。聞き方を変えてみると簡単に訳を話した。…やっぱりオメガは観測隊員なのか…。
「俺は寝るからな、お前も寝ろよ」
俺はそう言ってベッドに寝転んで布団を被った、だがその直後に奴は布団を剥ぎ取った…かと思ったら馬乗りになった。
「何するんだよ?」
「…美味しそうだな、お前の光は」
そう言った彼は不気味なまでに美しくも恐ろしい笑顔をしていた、この瞬間、俺の中の本能が叫んだ、『逃げろ』と。抵抗しようとした瞬間、彼は俺の首筋に噛みついた。
「ぁ…」
生まれて初めて他人に…しかも宇宙人に首筋を噛まれた。噛まれた瞬間、力が抜けていくのが分かった。
「ご馳走様…超古代のウルトラマンの光は美味いな…次も宜しく…」
彼はそう言ってニヤリと笑うと、俺の横に寝転んで就寝。俺は突然の事に頭の処理が追いつかず2時間くらいは寝られなかった、光ってウルトラマンにおける血とか生命エネルギーみたいなものだよな?それを食うってコイツ……ヤバい奴なんじゃ…。コイツと同族の人が酷い目に遭ってないか心配だ…。
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「…」
深夜のNDFの研究施設、その中に、全身を黒いマントで覆った怪しい影が忍び込む。怪しい影は厳重なセキュリティをササッと潜り抜けてとあるフロアに辿り着くと、その中にある培養瓶を二つ取った。
一つは爆進細胞怪獣・エルドギメラの細胞が入った培養瓶。
もう一つは殲滅創世体ゾヴァラスの細胞が入った培養瓶。
「…」
怪しい影はその後、来た道を通って研究施設を出た。施設から少し離れた廃墟へ辿り着くと、手に持った青いブレードのついた謎の道具…もといウルトラゼットライザーの引き金を引いた、すると怪しい影の右横に光輝く謎のゲートが出現、怪しい影はそのゲートの奥へと進んでいく。ゲートの先は緑色の謎の空間が広がっており、その空間の中には実験器具のような大きな謎の機械が置かれていた。怪しい影は、手に入れた培養瓶の蓋を開け、中に入っている細胞を例の大きな謎の機械の中へと入れる、機械についたハンドルを一回…二回…三回と回せばその機械の受け皿部分にエルドギメラの横顔が刻印されたメダルとゾヴァラスの横顔が刻印されたメダルが排出される。怪しい影はそのメダルを見つめる。
「文明破滅ゲームだけでは物足りない…もっと凄い事を…しなければ…」
そう言う謎の影の声には生気がなく、声にはノイズのようなものがかかっているようだった。さらに謎の影の手には銀河皇帝・カイザーベリアルの横顔が刻印されたメダルがあった。
「キエテカレカレータ…」
そう呟く怪しい影は、薄紫色の長髪を靡かせながら不気味に目を赤く光らせるのだった。
to be continued…
〜ED:共鳴レボリューション
観測隊員デルタ
宇宙観測隊本部が宗次郎の元へ送り込んだ観測隊員。シナザワ・シュウトという男に擬態して経歴を偽装して怪特隊に入り、そこから怪特隊ウタ班へ入る。宗次郎の傍を離れる事なく四六時中監視し、宗次郎が行動する際も彼の傍から離れる事はない。食べ物の好き嫌いはしない。宗次郎の光は彼にとってはご馳走であり、光を食らう際は誰にも見られない場所に宗次郎を連れ込み、そこで宗次郎の腕や首筋に噛みつき、そこから光を食っている。何故光を食らうのかは不明。
観測隊員オメガ(現 ウルトラマンオメガ)には何か思う所があるようだ。
宇宙観測隊
ウルトラマンオメガの世界に存在するものの一つ。高度に文明の発達した星を見守り、文明の発生から滅亡までのあらゆる記録を取って、それを元に未来永劫続く完全なる平和を築こうとする謎多き存在。純粋な記録を取る為に対象となる星に侵略者や宇宙怪獣が侵入するのを防ぐ。怪獣の事を観測して調べるのも任務の一つである。その為、星の上で起きた事には一切干渉しなかった。星の上でどれだけ争いが起きてもどれだけ命が消えてもそれを救う事はしない、強大な力を持っていながら何もせずにただ見ている、謂わば傍観者である。
だが宗次郎がウルトラマンオメガの世界に降り立った事で歴史が変わり、ない筈の戒律や掟が出来てしまった。それでも大元の目的は変わらなかった。エタニティコアが未来永劫続く完全なる宇宙の平和に必要なものと考えている為、観測隊関係者以外の生命がエタニティコアに触れる事を禁じている。異世界から来た者が観測隊員の力を複製する事や観測隊員のいる星の生命に干渉し続けてオーバーテクノロジーをもたらす事も禁じている。歴史が変わったが故に別世界のウルトラマンの存在も知っている。
次回、観測-オブザベーション-