Monster Hunter Duel Storm   作:アサシン・零

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第10話「水と炎の学び」

ドンドルマ大学の講堂は、朝の陽光に照らされ、石壁に刻まれたモンスターのレリーフが輝いていた。ミゲルはアクセルアックスを寮の部屋に置き、アリスを肩に乗せて教室に向かった。ハンターになるためには、もう一つ教科を追加する必要があるとアラン教授に言われ、ミゲルは古代語学を専攻することにした。古の文献や竜人族の記録を解読する学問は、モンスターの歴史や生態を理解する手がかりになるという。

 

一方、リナも遅れてドンドルマ大学に入学していた。彼女は猟竜研究科、考古学、編纂学、地理学を専攻し、忙しい日々を送っていた。ミゲルとリナの時間割は全く噛み合わず、寮の食堂でたまに顔を合わせる程度だった。「ミゲル、最近会えないね! でも、私、編纂学で新種飛竜の記録をまとめてるよ!」リナは笑顔でノートを見せたが、ミゲルは少し寂しさを感じた。

 

今日のミゲルの授業は狩人学だった。教室に現れたのは、モガ村出身のハンス教授。40代の元ハンターで、褐色の肌と槍のような鋭い目が印象的だ。ハンスは水中戦用の装備を手に、学生たちに語りかけた。「ハンターにとって、水中戦は地上戦と全く異なる。今日は実践だ。ドンドルマの水中闘技場を借りる」

 

学生たちがざわつく中、ミゲルはアリスと目を合わせた。「ニャ、水の中、得意じゃないニャ…」アリスが尻尾を振った。

 

水中闘技場は、ギルドホール近くの地下に広がる巨大な水槽だった。透明な壁の向こうで、魚竜種のシルエットが揺れる。ハンス教授が説明を始めた。「水中戦は動きが制限される。酸素の管理、浮力の調整、モンスターの動きを読む技術が必要だ。今日は基礎訓練だ。水中闘技場に潜り、模擬モンスターを相手に戦う」

 

ミゲルは水中用の軽装鎧を着込み、アクセルアックスを手に持つ。水中では爆発突撃が使えないため、剣モードの素早い連撃に頼る。ハンスが模擬モンスター――ゴム製のルドロス型ターゲットを水中に放つ。ミゲルは潜り、ターゲットの動きを追った。水中での動きはもどかしく、酸素ゲージが減るたびに焦りが募る。

 

「落ち着け、ミゲル!」ハンスの声が水面から響く。「モンスターの動きを予測しろ!」

 

ミゲルは深呼吸し、ルドロスの突進を回避。剣モードで的確に斬りつけ、ターゲットを破壊した。アリスが水面で「ニャ、ナイスニャ!」と応援。ハンスが頷いた。「悪くない。だが、酸素管理が甘い。ハンターは水中で冷静さを失ったら終わりだ」

 

次の授業は植物学で、ゼノン教授が担当した。彼女は薬草とアオキノコを手に、調合の基礎を解説した。「薬草とアオキノコを組み合わせれば回復薬ができる。調合はハンターの命綱だ。素材の特性を理解し、正確な配合を覚えなさい」

 

ミゲルは調合キットを手に、薬草とアオキノコを混ぜ合わせた。最初は失敗し、どろりとした液体がこぼれたが、ゼノンの指導でコツを掴む。完成した回復薬を手に、ミゲルは笑顔を浮かべた。「これで、戦闘でもっと粘れる!」

 

一方、アサシン・零は調査団を率いて孤島へ向かっていた。温暖期の異常な延長――夏が長くなり、モンスターの生態が変化しているという報告を受けての調査だ。零はベイルを連れ、セリアとエルと共に孤島の海岸に上陸した。青い海と熱帯の密林が広がる中、雷鳴のような咆哮が響いた。

 

「ラギアクルス亜種だ!」セリアが太刀を構えた。青白い鱗に電撃を帯びた海竜が、海から飛び出し、調査団を睨む。

 

零は双剣を抜き、鬼人化で突進した。「ベイル、援護しろ!」ベイルが「ニャ、任せろニャ!」と爆弾を投げ、ラギアクルスの目をくらます。セリアが火球を回避し、尾を斬りつける。エルはノートに記録しながら叫んだ。「電撃のチャージ時間、3秒! 隙を狙って!」

 

調査団の連携は完璧だった。零の双剣がラギアクルスの首を斬り、セリアの太刀が背びれを破壊。ラギアクルス亜種は海に沈み、戦いは終結した。だが、零の目は密林の奥に注がれていた。「痕跡だ…」

 

エルが駆けつけ、地面に散らばる深青色の羽毛と爪痕を発見。「これは…森丘と同じ新種の飛竜! 複数箇所に痕跡が!」

 

零は羽毛を手に、呟いた。「温暖期の変化が、この飛竜を引き寄せてる。ギルドの隠蔽と関係があるかもしれない」

 

調査の合間、調査団はモガ村で休息を取った。村長――陽気な老人が調査団を迎え、魚料理と椰子の酒を振る舞った。「お前さんたちのおかげで、ルドロスがビビって近づかねえ! 感謝するぜ!」

 

セリアが笑い、太刀を置いた。「ちょっぴりバカンス気分ね。たまにはいいでしょ?」

 

エルがノートを閉じ、呟いた。「温暖期の延長…新種の飛竜…何か大きな変化が起きてる」

 

零は海を見ながら、ベイルに囁いた。「20年前、温暖期はこんなに長くなかった。ナヴィアなら、何か知ってるかもしれないな」

 

「ニャ、ナヴィア、懐かしいニャ」とベイルが唸った。

 

ドンドルマに戻ったミゲルは、寮でアリスと過ごした。アクセルアックスを磨き、調合した回復薬をポーチにしまう。「アリス、大学も悪くないな。ハンターになるための知識、全部吸収するぞ!」

 

リナは集会所で編纂者見習いとして、新種飛竜の報告書をまとめていた。彼女のノートは、羽毛のスケッチや孤島の地形図で埋まっている。「ミゲル、調査が進まないけど…絶対に新種の正体、突き止めるよ!」

 

零はギルドホールの自室で、孤島の痕跡を分析した。新種の飛竜、温暖期の変化、ギルドの過去――全てが絡み合う中、ハンターとしての戦いは新たな局面を迎えていた。

 

 

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