白銀の鎧とハイスクールd×d   作:Ks5118

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第二話 レッツ、レッスン! 修行の始まり

 練矢side

 

 ライザーは歯を食いしばりながら、俺を睨み付けていた。

 

 先程までの余裕に満ちた笑みは消え失せ、代わりに憎悪と苛立ちがその顔を支配している。

 

 やがて、何かを思い出したように目を見開くと、低い声で呟いた。

 

「……そうか」

 

「思い出したぞ」

 

 その一言に、部室の空気が僅かに張り詰める。

 

 ライザーは俺を指差しながら口元を吊り上げた。

 

「父上から聞かされていた」

 

「人間界には、悪魔でも天使でも堕天使でもない異端の種族がいるとな」

 

「魔人族……」

 

 その言葉にリアスと朱乃が僅かに表情を変える。

 

 ライザーはなおも続けた。

 

「その中でも特に危険視されている存在」

 

「ロードキバ」

 

「まさかこんな所で会うとはな」

 

 俺は肩を竦める。

 

「だから?」

 

 その一言にライザーは鼻で笑った。

 

「フッ……」

 

「昔の武勇伝を聞かされただけで怖じ気づくとでも思ったか?」

 

「所詮は昔話だ」

 

「今は悪魔が世界を支配する時代」

 

「魔人など過去の遺物に過ぎん」

 

 その瞬間。

 

「ライザー様」

 

 静かな声が部室へ響いた。

 

 グレイフィアだった。

 

 一歩前へ出た彼女は、真っ直ぐライザーを見る。

 

「軽率な行動はお控えください」

 

「その方を侮ってはなりません」

 

 ライザーは眉をひそめる。

 

「どういう意味だ」

 

 グレイフィアは一度だけ俺へ視線を向け、静かに説明を始めた。

 

「ロードキバとは、単なる二つ名ではありません」

 

「代々、魔人族の王のみが継承を許される『キバの鎧』の正統継承者」

 

「その鎧は、認められぬ者が身に纏えば、生命力と魔力を際限なく奪い続けます」

 

「例え魔王であろうと、フェニックス一族であろうと例外ではありません」

 

 イッセー達は息を呑む。

 

 グレイフィアの説明は続く。

 

「そして、キバの鎧は天使、堕天使、悪魔による攻撃をほぼ無効化します」

 

「現代においてロードキバは、敵対するには危険すぎる存在です」

 

 部室は静まり返った。

 

 しかし。

 

 ライザーだけは笑っていた。

 

「……ハハ」

 

「ハハハハハッ!」

 

 腹を抱えて笑い始める。

 

「何がおかしい」

 

 俺が尋ねると、ライザーは笑いながら答えた。

 

「大層な肩書きを並べ立てたものだ」

 

「ロードキバ?」

 

「魔人の王?」

 

「だから何だ」

 

 炎がライザーの身体を包み込む。

 

「俺はフェニックス家三男」

 

「純血の上級悪魔、ライザー・フェニックスだ」

 

「そんな昔の伝説など、この炎で焼き尽くしてやる!」

 

 轟ッ!! 

 

 部室を埋め尽くすほどの業火が俺へ向かって放たれる。

 

 イッセー達は思わず身構えた。

 

 だが。

 

 俺は避けようともしない。

 

「練矢!」

 

 リアスが叫ぶ。

 

 その直後だった。

 

「……まったく」

 

 俺はため息を吐き、一歩踏み出す。

 

「人の話を聞かない奴ってのは、昔から一定数いるもんだ」

 

 次の瞬間。

 

 俺の姿が掻き消えた。

 

「なっ……!」

 

 ライザーが反応した時には、既に俺は目の前にいた。

 

「悪いな」

 

「少し頭を冷やしてこい」

 

 ドゴォォォォンッ!! 

 

 俺の右足がライザーの腹へめり込む。

 

 一切の力みもない。

 

 本当に軽く蹴っただけだった。

 

 それでもライザーの身体は砲弾のように吹き飛び、部室の壁を突き破る。

 

 さらに校舎の外壁まで貫通し、そのまま中庭へ叩き落とされた。

 

 ズガァァァァァンッ!! 

 

 地面が陥没し、土煙が舞い上がる。

 

 部室には静寂だけが残った。

 

「え……」

 

 イッセーが呆然と口を開ける。

 

「ライザー様が……一撃……」

 

 木場も信じられないという表情を浮かべていた。

 

 朱乃は目を丸くし、小猫ですら僅かに目を見開いている。

 

 グレイフィアだけは静かに目を閉じ、小さく息を吐いた。

 

「やはり……」

 

 その様子を見た俺は肩を回しながら苦笑する。

 

「だから言ったんだけどな」

 

「やめておけって」

 

「別に殺すつもりなんか無かったし、少し黙ってくれればそれで良かったんだけど」

 

 すると、中庭から炎が立ち上る。

 

 土煙を吹き飛ばしながらライザーが立ち上がった。

 

 服は所々破れ、口元には血が滲んでいる。

 

 それでも、その顔には傲慢な笑みが浮かんでいた。

 

「ククッ……」

 

「なるほど」

 

「少しはやるじゃないか」

 

 ライザーは服の埃を払いながら俺を見上げる。

 

「正直、少し油断した」

 

「まさかこれほどの力があるとは思わなかったからな」

 

 そう言うと、不敵に笑った。

 

「だが、それだけだ」

 

「不意を突いた一撃で勝った気になるなよ、魔人」

 

 俺は窓からライザーを見下ろし、呆れたように笑う。

 

「その負け惜しみ、嫌いじゃない」

 

「でもな、一つ教えてやる」

 

「強い奴ってのは、自分が負けた理由を『油断した』なんて言葉で片付けたりしない」

 

「負けた事実を認めて、次に活かす」

 

「それが本当に強い奴だ」

 

「……お前には、まだそれが分からないみたいだけどな」

 

 ライザーの額に青筋が浮かんだ。

 

 しかし怒鳴ることはせず、不敵な笑みを崩さない。

 

「なら、その強さ」

 

「レーティングゲームで証明してもらおうじゃないか」

 

 ライザーはゆっくりと空を見上げ、不敵な笑みを浮かべる。

 

「リアス」

 

「お前とのレーティングゲーム」

 

「そこへ、その魔人も参加させろ」

 

 部室にいた全員が驚く。

 

「なっ……!」

 

 リアスが目を見開く。

 

「ライザー、何を言っているの!?」

 

 ライザーは肩を竦めながら笑った。

 

「どうした?」

 

「さっきまで随分と頼もしい味方が現れたような顔をしていたじゃないか」

 

「だったら参加させればいい」

 

「俺がそいつごと、お前達を叩き潰してやる」

 

 グレイフィアが一歩前へ出る。

 

「ライザー様、お止めください」

 

「ロードキバを相手にそのような挑発をするべきではありません」

 

 しかしライザーは鼻で笑う。

 

「グレイフィア」

 

「お前らしくもないな」

 

「ロードキバだろうが魔人だろうが、結局は一人だ」

 

「フェニックス家を前に勝てると思うか?」

 

 そして俺へ指を向ける。

 

「白鉄練矢」

 

「貴様は自分が強いと思っているようだが、それは人間界だからだ」

 

「悪魔の世界は違う」

 

「上級悪魔の力、その身で思い知ることになる」

 

 俺はその言葉を聞き、小さく笑った。

 

「別に強いなんて一言も言ってないぞ?」

 

「俺はただ、お前が調子に乗ってたから黙らせただけだ」

 

「それにさ」

 

 俺は腕を組みながら続ける。

 

「お前、本当に俺の話を聞かないよな」

 

「さっきから肩書きばっかり並べてるけど、俺からすれば上級悪魔だろうが貴族だろうが関係ない」

 

「強い奴は強い」

 

「弱い奴は弱い」

 

「それだけの話だ」

 

 ライザーの顔が引きつる。

 

 俺はさらに言葉を重ねた。

 

「俺は千年以上生きてきた」

 

「王も見た」

 

「英雄も見た」

 

「化け物みたいな奴らとも何度も戦った」

 

「だから分かるんだよ」

 

「本当に強い奴ほど、自分から『俺は強い』なんて言わない」

 

 部室は静まり返る。

 

 ライザーは怒りで肩を震わせながらも、不敵な笑みを崩さない。

 

「フッ……」

 

「その減らず口も今のうちだ」

 

「ゲームが始まれば、お前は自分の愚かさを思い知る」

 

 俺はため息を吐いた。

 

「まぁ、お前がそう思うなら好きにしろ」

 

「俺は逃げない」

 

「ただ一つだけ忠告しておく」

 

「今のお前は、自分より上がいることを知らない」

 

「それは戦士として、一番危ない状態だ」

 

 ライザーは鼻で笑う。

 

「説教か?」

 

「随分と年寄り臭いな」

 

 俺は思わず苦笑した。

 

「まぁ、実際年寄りだからな」

 

「お前のご先祖様が生まれるより前から生きてるし」

 

 その一言にイッセー達が固まる。

 

「そうだった……」

 

「この人、一六〇〇年以上生きてるんだった……」

 

 ライザーも一瞬言葉を失う。

 

 しかしすぐに鼻で笑った。

 

「長生きしただけで強くなれるなら苦労はしない」

 

「その長い人生ごと、俺が終わらせてやる」

 

 赤い魔法陣がライザー達の足元に展開される。

 

「一か月後」

 

「リアス」

 

「そして白鉄練矢」

 

「その時がお前達の終わりだ」

 

 そう言い残し、ライザー達は魔法陣の中へ消えていった。

 

 静まり返る部室。

 

 誰も口を開かなかった。

 

 俺は頭を掻きながら息を吐く。

 

「……やっと帰ったか」

 

「ったく、朝から晩までああいう面倒臭い奴の相手は疲れる」

 

 そう呟くと、俺は部室の出口へ向かって歩き出した。

 

「じゃあ俺は帰るわ」

 

「悪いけど、お前ら悪魔同士の問題に首を突っ込むつもりはないから」

 

 すると。

 

「待って」

 

 リアスが俺を呼び止めた。

 

 俺は足を止め、振り返る。

 

「何だ?」

 

 リアスは真っ直ぐ俺を見つめる。

 

「お願い」

 

「私達に力を貸して」

 

「ライザー達に勝つには、私達だけじゃ力不足なの」

 

 俺は苦笑しながら首を横に振る。

 

「悪い」

 

「正直、その話には興味がない」

 

「お前ら悪魔の事情だ」

 

「俺は部外者だし、どうでもいい」

 

 その言葉に部室の空気が重くなる。

 

 しかし、今度は朱乃が静かに前へ出た。

 

「練矢君」

 

 優しい笑みを浮かべながらも、その瞳は真剣だった。

 

「お願いです」

 

「私達はリアスを助けたい」

 

「でも、今のままでは勝てません」

 

「だから……力を貸してください」

 

 木場、小猫、アーシア、イッセーも何も言わず頭を下げる。

 

 その姿を見た俺は頭を掻いた。

 

「……お前らさ」

 

「そうやって揃って頭下げられると断りづらいんだけど」

 

 しばらく沈黙が流れる。

 

「はぁ……」

 

 俺は大きく息を吐いた。

 

「分かった」

 

「レーティングゲームそのものには手を出さない」

 

「これはリアス、お前自身が乗り越える問題だからな」

 

 リアスはゆっくり頷く。

 

 俺はオカ研の全員を見回した。

 

「その代わり」

 

「ゲームまでの間、お前ら全員を鍛えてやる」

 

「勝てるかどうかは知らん」

 

「でも、今より何倍も強くはしてやる」

 

 イッセーが拳を握る。

 

「お願いします!」

 

 木場も一礼する。

 

「ご指導、よろしくお願いします」

 

 小猫も小さく頭を下げた。

 

「お願いします」

 

 アーシアは胸の前で手を組み、嬉しそうに微笑む。

 

「ありがとうございます」

 

 リアスは安堵したように笑みを浮かべた。

 

「本当にありがとう、練矢」

 

 俺は照れ臭そうに頬を掻く。

 

「礼なら勝ってから言え」

 

「俺は教える」

 

「強くなるのは、お前ら自身だ」

 

 そして少しだけ口元を上げた。

 

「それと一つ言っておく」

 

「俺の修行は甘くない」

 

「泣こうが喚こうが途中で逃がす気はないから、そのつもりで覚悟しておけ」

 

 その一言に、イッセー達は顔を見合わせながらも力強く頷いた。

 

 こうして、ライザーとのレーティングゲームに向けた、本当の戦いが幕を開けようとしていた。

 

 ライザー達が去った翌日。

 

 放課後になると、俺はいつものようにオカルト研究部の部室へ向かった。

 

 扉を開けると、昨日とは違い、部屋の中には張り詰めた空気が漂っている。

 

 兵藤達は談笑することもなく、それぞれ真剣な表情で俺を見つめていた。

 

 俺はそんな様子を見て、小さく笑う。

 

「何だ、その顔は」

 

「昨日までの元気はどこへ行った?」

 

 すると兵藤が立ち上がる。

 

「先輩」

 

「昨日はありがとうございました」

 

「俺、絶対に強くなります」

 

 その目には迷いがない。

 

 昨日までのスケベで騒がしい兵藤ではなく、一人の戦士として決意を固めていた。

 

 俺は軽く頷く。

 

「その意気込みは悪くない」

 

「ただな、気合だけで強くなれるなら誰も苦労しない」

 

 木場も口を開く。

 

「それでは、今日から修行ということでよろしいでしょうか?」

 

「ああ」

 

「約束したからな」

 

 そう答えると、リアスが静かに立ち上がった。

 

「それなら場所を移しましょう」

 

「ここでは狭すぎるわ」

 

 兵藤が首を傾げる。

 

「場所って、どこですか?」

 

 リアスは微笑んだ。

 

「私の別荘よ」

 

「結界も張ってあるし、多少暴れても問題ないわ」

 

 兵藤は驚いたように声を上げる。

 

「部長、別荘なんて持ってたんですか!?」

 

 朱乃がくすりと笑う。

 

「リアスはグレモリー家のお嬢様ですもの」

 

「別荘の一つや二つあっても不思議ではありませんわ」

 

「いや、一つや二つって……」

 

 兵藤は苦笑いを浮かべながら頭を掻いた。

 

 俺はその様子を眺めながら肩を竦める。

 

「まぁ、金持ちってのはそんなもんだ」

 

「俺も昔、王族の城に何度か泊められたことがあるけど、広すぎて迷子になったことがある」

 

 その一言に全員が思わず笑う。

 

「先輩でも迷うんですね」

 

 兵藤が意外そうに言うと、俺は苦笑した。

 

「人を何だと思ってる」

 

「俺だって初めて行く場所なら迷う」

 

「城なんて廊下が何本あるんだって話だからな」

 

 重かった空気が少しだけ和らぐ。

 

 リアスは満足そうに頷くと、部室の扉へ向かった。

 

「それじゃあ行きましょう」

 

 俺達は部室を後にし、校舎を出る。

 

 目的地は、リアスの別荘。

 

 そこが、俺達の修行の舞台となる。

 

 ◇

 

 駒王町を抜け、山道へ入る。

 

 周囲には木々が立ち並び、人の気配はほとんどない。

 

 兵藤は辺りを見回しながら呟いた。

 

「こんな所に別荘なんてあるんですか?」

 

「もう少しだ」

 

 木場が笑顔で答える。

 

「初めて来た時は、僕も同じことを思いました」

 

 しばらく歩いていると、朱乃が俺の隣へ並んだ。

 

「練矢君」

 

「昨日はありがとう」

 

「リアスのために引き受けてくれて」

 

 俺は前を向いたまま答える。

 

「勘違いするな」

 

「俺はリアスの頼みだけで引き受けたわけじゃない」

 

「お前ら全員、本気で強くなりたいって顔をしてた」

 

「だったら放っておく方が性に合わない」

 

 朱乃は優しく微笑む。

 

「やっぱり、練矢君は優しいのね」

 

「違う違う」

 

 俺は苦笑しながら手を振る。

 

「優しいんじゃない」

 

「困ってる奴を見ると放っておけないだけだ」

 

「それを優しいって言うんですよ?」

 

「そうか?」

 

 そんなやり取りを聞いていた兵藤が振り返る。

 

「先輩って、思ってたより話しやすいですよね」

 

「昨日ライザーを蹴り飛ばした時は、もっと怖い人かと思いました」

 

「敵には容赦しないだけだ」

 

「味方まで殴る趣味はない」

 

「まぁ、修行中は多少痛い思いをするかもしれないけどな」

 

 その一言に兵藤の笑顔が引きつる。

 

「や、やっぱり厳しいんですね……」

 

「当たり前だ」

 

「楽して強くなれるなら、誰も血なんか流さない」

 

 兵藤は「ですよねぇ……」と苦笑した。

 

 その様子を見たリアス達も小さく笑う。

 

 昨日までの重苦しい空気は、少しずつ消え始めていた。

 

 ◇

 

 それから十分ほど歩くと、森が開けた。

 

 その先には、大きな洋館が建っている。

 

「うわぁ……」

 

 兵藤は思わず声を漏らした。

 

「これが部長の別荘……」

 

「すげぇ……」

 

 リアスは振り返る。

 

「さぁ、入って」

 

「ここなら誰にも邪魔されないわ」

 

 俺達は別荘の庭へ足を踏み入れた。

 

 澄んだ空気。

 

 広い庭。

 

 結界も申し分ない。

 

 リアスは全員を見渡す。

 

「それじゃあ、早速修行を始めましょう」

 

 しかし、俺は周囲をゆっくり見回し、小さく息を吐いた。

 

「……悪くない」

 

 その言葉にリアスが微笑む。

 

「でしょう?」

 

「ええ、自慢の別荘よ」

 

 俺は苦笑しながら首を横に振る。

 

「いや、場所としては十分だ」

 

「結界もしっかりしてる」

 

「ただ……」

 

 俺は空を見上げる。

 

「俺の修行をやるには、少し狭い」

 

「え?」

 

 リアス達が一斉に俺を見る。

 

 兵藤は辺りを見回した。

 

「いやいや、十分広いですよ?」

 

「普通ならな」

 

「でも、俺が用意する相手には少し窮屈だ」

 

 そう言って取り出したのは、黒を基調とした一本のフエッスルだった。

 

 それを見たリアスが首を傾げた。

 

「練矢、それは?」

 

 俺は小さく笑う。

 

「修行相手を呼ぶための合図だ」

 

 その時だった。

 

 俺の肩へ、一匹の蝙蝠がひらりと舞い降りる。

 

「呼んだか、練矢」

 

 キバットだった。

 

「ああ」

 

「悪いが頼む」

 

 俺はドランフエッスルをキバットへ渡す。

 

「任せろ!」

 

 キバットは器用にフエッスルを咥える。

 

 そして、大きく息を吸い込んだ。

 

 ピィィィィィィィィッ!! 

 

 高く澄んだ音色が山々へ響き渡る。

 

 次の瞬間。

 

 森全体が微かに震え始めた。

 

 兵藤が驚いたように辺りを見回す。

 

「な、何だ!?」

 

 リアス達も異変を感じ取り、一斉に空を見上げる。

 

 俺は静かに口元を緩めた。

 

「来たな」

 

 練矢side out




 投稿が遅れてすみませんでした、次回からはまた投稿をさせていただきます。
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