東方友人帳 ~幻想入りした心優しき少年~   作:橘宗虎

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いよいよ幻想入りです。


1話:幻想入り

 

 

ザザ~~~~~~~~~~~

 

 

 

???「主様、あちらへ行きました」

 

 

 

???「くそっ、待て!」

 

 

 

台風が直撃している夜中、誰かが何物かを追いかけていた。

 

 

 

???(クソッ、オノレハライヤメ……)

 

 

 

追いかけられている妖怪は大雨と暴風の中、身体中を周りの木々にぶつけながら逃げ回っていた。

 

 

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…………

 

 

 

 

???(ハッ!)

 

 

 

???「主様!この先は危険です。土砂崩れのような音がします。」

 

 

 

???「そうか、やむを得ん……」

 

 

 

追いかける方は危険を察して追いかけるのを止めた。

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ………

 

 

 

バキバキバキバキ………

 

 

 

奥の方で土砂が崩れ、その先の道が塞がってしまった。

 

 

 

???「逃げられましたね。」

 

 

 

???「主様、申し訳ございません。私の不手際で退治に失敗してしまいまして……」

 

 

 

???「いや、この天候だ。仕方ない。私も少し不手際をしてしまったし……台風がおさまったら再開しよう。ひとまず、戻ろう。」

 

 

 

追いかけていた側は追跡を諦め、来た道を戻っていった。

 

 

 

 

 

 

???(ニゲキレタカ、オノレニンゲンメ……ハライニンメ……)

 

 

 

???(シカシコノカラダジャシバラクハチカラガダセンワ。アノカミニンギョウニチカラヲスコシバカリスイトラレタシ……ドコカニミヲカクソウ……オウ、アソコガイイカナ……)

 

 

 

 

 

 

台風は日本の各地で少なからず被害をもたらした。各地で土砂崩れや河川の氾濫が起き、死者・行方不明者も出た。

 

 

そして、とある結界を守る木々が土砂崩れによってなぎ倒された。その影響で、結界の一部が緩んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

(数日後)

 

 

夏目「この辺りもずいぶんと荒れてしまったな。」

 

 

 

夏目とニャンコ先生は近くの森を散歩していた。

 

 

 

ニャンコ先生「そうだな。前の嵐はひどかったからな。それにしても、しばらく私とお前だけとはな。」

 

 

 

夏目「ああ、でも塔子さんや滋さんは喜んでいたから。今頃楽しんでいるかな。」

 

 

 

ニャンコ先生「せっかく商店街の福引きでペア旅行券が当たったというのに私と一緒に行かないとは……」

 

 

 

現在、藤原夫妻は夏目が商店街の福引きで当てたペア旅行券で旅行中である。

 

 

 

夏目「先生は猫だから俺とペア旅行はできないよ。」

 

 

 

ニャンコ先生「ニャンだと!私は猫じゃないと言ってるだろ!」

 

 

 

夏目「猫じゃなくても見た目が猫にしか見えないんだからアウトだよ。それに、塔子さんたちに普段のお礼をしたかったからさ。」

 

 

 

ニャンコ先生「……」

 

 

 

夏目「妖怪が見えることでみんなから嫌われ、親戚中をたらい回しにされていた俺を引き取って、優しく受け入れてくれたのは他の誰でもない。塔子さんと滋さんだから。」

 

 

 

ニャンコ先生「……」

 

 

 

夏目「変なこと言っちゃったかな。先生?」

 

 

 

ニャンコ先生「ふっ、お前はレイコとは違ってそういうところがあるからな。」

 

 

 

夏目「どういうことだ?先生?」

 

 

 

ニャンコ先生「さあな。」

 

 

 

夏目「何だよ。教えてくれたっていいじゃないか。」

 

 

 

ニャンコ先生と言い合いになっているうちに、周りの木々がほとんどなぎ倒されている場所に来た。

 

 

 

夏目「うわ、この辺りは酷いな。見てよ先生、こんなに木がなぎ倒されてるぞ。」

 

 

 

ニャンコ先生「見ればわかるわ。ん?なんだこれは?」

 

 

 

ニャンコ先生が何かに気づいた。

 

 

 

夏目「どうした、先生?」

 

 

 

ニャンコ先生「ここじゃ夏目、何かがぶつかったあとがあるぞ。おそらく妖じゃ。」

 

 

 

夏目「何だって。」

 

 

 

ニャンコ先生「ここの部分、嵐で起きたとは思えないような傷痕がある。何かとんでもない大物の妖が暴れたのかもしれないな。」

 

 

 

ニャンコ先生は傷痕のついた倒木を指差して言った。

 

 

 

夏目「そんな大物が!この辺りにいたら危ないな。町も割りと近いし……あれ、なんだこれ?」

 

 

 

夏目はその場で白い紙を見つけた。

 

 

 

ニャンコ先生「なんだ夏目?何か見つけたのか?」

 

 

 

夏目「ああ、破られた紙……紙人形かな?もしかしたら名取さんのかも……」

 

 

 

ニャンコ先生「あいつがこの妖を追っていたのかもしれんな。」

 

 

 

夏目「名取さんが……そうかもしれないな。本当に危険な妖なのかもしれない……この辺りは危ないな。先生、早くここから離れよう。」

 

 

 

名取さんが追っている妖なら相当危険なはずだ。

 

 

 

ニャンコ先生「その方がいいはずだ。」

 

 

 

夏目とニャンコ先生は危険を察し、その場を離れることにした。その時、夏目は何かを見つけた。

 

 

 

夏目「あれ?先生、向こうの方で何か光っていないか?」

 

 

 

遠くの方にある木々の間で何かが光り輝いてた。

 

 

 

ニャンコ先生「確かに。酒でも沸き上がっているのかもしれんな。夏目、行ってみよう。」スタタタ

 

 

 

夏目「ああ、待ってよ先生!」ダッ

 

 

 

ニャンコ先生は最後まで言い切る前に光の方へ向かった。夏目もあとに続いてニャンコ先生の方へ向かう。

 

 

 

ピカーーーーー!!!

 

 

 

夏目「なんだこれ?ものすごく眩しい。」

 

 

 

ニャンコ先生「なんなんだこれは?」

 

 

 

その時、その光が夏目とニャンコ先生を包み込んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏目(う~~~~~ん………)

 

 

 

夏目は気が付くと周りに何も無いところに出ていた。

 

 

 

ニャンコ先生(う~~~にゃ………)

 

 

 

夏目「先生!………起きろ!………ニャンコ先生!!」

 

 

 

夏目の声に気がつき、ニャンコ先生が目を覚ました。

 

 

 

ニャンコ先生「う~~ん、おっと……夏目!無事か?」

 

 

 

夏目「ああ、俺はなんともない。先生の方はどうだ?」

 

 

 

ニャンコ先生「私の方も何もないわ。……ここはどこなのじゃ?」

 

 

 

夏目「こっちが聞きたいよ、全く……」

 

 

 

 

 

 

 

 





幻想郷に到着です。
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