【カオ転三次】寄らば大樹の陰   作:笹蒲鉾

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拙作はR15です。
多少の性的描写が含まれますが、多少(R15)です。
三島由紀夫先生に、渡辺淳一先生それに、村上春樹先生が証明してくださってます。筒井康隆先生も「そうだそうだ」とおしゃってます。




【恋は盲目】

 

 

少女を組み敷いている。

小柄な体が自身の体で覆いかぶさられている。

ベットのシーツには亜麻色の髪が広がる。

肉と肉がぶつかり合う音が響く。

少女の悲痛な悲鳴が響き渡る。

強く腰を突き入れる。

少女がビクンと震え、まるで死んだように動かなくなる。

 

満足気に笑う。

右手で少女の身体を撫でる。

繋がったままに、痣だらけの脇腹を撫で、何度もへし折って来た肋骨を指でなぞり、何度も噛み千切った乳房を優しく揉みしだいた。

 

その愛撫に少女は、虚ろげに視線を返す。

ゾクゾクと加虐の快楽に震えながら、少女の細い首に手を掛ける。

 

ゆっくりと、ゆっくりと、気道と血管を締め上げる。

少女の細長い指と爪が、自分の手を必死になって引っ掻き始める。反応が薄くなっても、これには反応してくれる。

 

少女の爪が、自身の血の色に染め上げられる。

赤いマニュキュアみたいで可愛い。

パクパクと新鮮な空気を求める唇が可愛い。

 

あぁ、好きだなぁ。

 

 

───ピピピ、ピピピ……

 

 

喧しく耳元で主張する小さな時計。

7時15分に合わせて鳴り出す目覚し時計によって、現実へと意識が引き戻される。

 

布団に後ろ髪引かれながら、ゆっくりと身体を起こす。

はらりと身体を覆っていた掛け布団が落ちる。

その白い肌が、隠されることなく露出する。

寝起き特有の血の回らない頭で、周囲を見回す。

 

「ん……っ…、なんで裸で……」

 

緑色のカーテン、あまり使われてない勉強机。いつもと変わらない、見慣れた女子寮の一室。ただ、いつもと違うのは、裸で寝ている自分だけだ。

 

「そっか、お呪い」

 

あぁ、夢だったのか。

せっかく良いところだったのに、無粋な音が夢に割って入ってきた。だが、そんな事は気にならないくらいに、少女の胸の内には歓喜が湧いていた。

 

「これ、やっぱり本物なのかな……」

 

小柄な少女は、先程まで頭を預けていた枕をひっくり返す。そこには、六芒星の描かれた切り取られたノートの1頁があった。

 

△と▽を重ね合わせたような図形『六芒星の魔法陣』を少女の指がなぞる。いつもは参考書に使われる赤色のマカーペンで描かれたそれを愛おしそうに撫でる。

 

「えへへ、純恋ちゃん可愛かったな」

 

私には、好きな人がいる。

 

その人はとても素敵な人で、何よりも大切だと思える人だ。自分何かとは比べものにならないくらいに大切な人なのだ。

 

もし彼女と結ばれることができたなら、いったいどれだけ幸せだろうか。そんなことを考えるだけで胸の高鳴りが煩わしくなるほどだ。

 

手を繋いで、腕を組んで、そしてキスをしてみたり。それだけじゃない、体を重ねて心を通じ合わせて一つになりたい。

 

でも、きっとそんな事は出来ない。

彼女は普通の人だから。

 

「あー、二度寝したら続き見れるかな……」

 

インターネット掲示板で見掛けた【好きな人の夢を見るお呪い】そのために必要な魔法陣らしい。この魔法陣を枕の下に敷いて寝るようになって1週間が過ぎた。

 

最初は、半信半疑だった。

しかし、元手もタダ同然だしと遊び感覚で試してみた結果、本当に夢の中に初恋の人が出てきてくれたのが始まりだ。

 

中学時代に憧れていたクラス委員長の彼女。

自分と違って、要領が良くて、皆に優しくて、努力家で、それでいて人の努力には人一倍気付いてくれる人だった。誰もが自分を蔑ろにするが、彼女だけは優しく接してくれた。

 

結局、別々の高校に進学してしまった。そんな彼女が、夢に出て来て、勉強を教え合ったり、デートをしたりと夢の中とは思えないリアルな感覚を楽しんでいた。

 

そう、夢の中では何でも出来る。

空を飛ぶことも、美味しいご飯を出すことも、一瞬で遠くに行くことも、男の人みたいになる方も出来る。

 

「シちゃった、私、純恋ちゃんのこと……!酷いこと、いっぱいして泣かせたんだ……!」

 

お呪いを始めてから2ヶ月。

とうとう、夢の中で彼女を犯した。

いつもは、優しくて真面目な彼女の知らなかった顔を見ることが出来た。優しくて、真面目で、カッコイイ彼女が泣いていた。私が拳を振り下ろせば怯えて謝ってきた。

 

あの薄い身体を踏みつけるのは楽しかった。

綺麗な亜麻色の髪を掴んで、硬い床に叩きつけて、血まみれで涙と涎でぐちゃぐちゃの顔にキスをした時は、絶頂に声を上げてしまった。

 

泣き叫ぶ彼女の衣服を破いて、犯したのだ。

まるで男の人のように、私は純恋ちゃんを穢したのだ。

それが夢の中の出来事だとしても、気持ちが良かった。

 

「純恋ちゃんの中、すごく気持ちよかったなぁ」

 

───ピピピ、

 

「……はーい、起きてますよ」

 

夢の余韻に浸っていたというのに、無機質な電子音に遮られる。これ以上、のんびりしていると学校に間に合わなくなる。仕方ないしと気合を入れてベットから立ち上がる。

 

「うわっ、濡れてる」

 

立ち上がって感じたのは、濡れたデリケートゾーンの不快感。それが冷えて悪寒のようなものに変わる。夢の中の行為が、原因なのだろうかと考えながらティッシュを取りに向かう。

 

外気に触れてヒンヤリとする。

少し気になって、下腹部へと手を伸ばす。男を知らないそこを中指でなぞる。

 

細い指には、ベッタリと粘液が絡まっていた。

 

「こんなに濡れるんだ」

 

今までそういう行為をしたって、こんなに濡れることはなかった。オネショでもしたのかと疑いたくなるが、ベッタリと粘つく液体は、誘引するための液体と疑う余地はない。

 

少し不安になって、シーツのほうを見るが濡れている様子はない。

 

シャワーを浴びたいところだが、学校の遅刻ラインに近づいている。仕方なく下着含めて一式着替えて誤魔化すことにする。

 

取り敢えずは、ティッシュを数枚取って後始末をする。粘つき絡まる液体を拭くのは、あまり慣れない作業だった。

 

───ピピピ、ピピピ……

 

「あ、時間やば」

 

最後通牒のアラームが響く。

 

雑に洗濯物を纏めて、着替えを急ぐ。

一人暮らしは、口煩い母がいないことは気楽であると同時に、母の偉大さも理解できる。

 

まったく、面倒くさい。

ご飯を食べて、準備をして学校に行く。

学校に行ったって、放課後までぼーっとして過ごすだけ。

そんな毎日が続くのが日常だと思っていた。

 

でも、私は違うのだ。

そう、私は変わったのだ。

 

六芒星の描かれた魔法陣を撫でる。

私を特別にしてくれる魔法の宝物。

 

私は、世間一般的には同性愛者と呼ばれるらしい。

女なのに女性が恋愛対象のレズビアンなのだとか。

それを世間一般的には、受け入れられることはない。私がレズビアンだと知った人間は、皆『気持ち悪いもの』として扱った。

 

それで、中学の頃はイジメにまで発展した。

結局、卒業まで私という存在は『気持ち悪いもの』として扱われ続けた。

 

でも、彼女だけは違った。

春園純恋だけは、私を拒まなかった。

認めてくれる、受け入れてくれる、許してくれる。

彼女は、きっと私を愛してくれる。

 

「純恋ちゃん、純恋ちゃん、会いたいよ。

 夢の中だけじゃなくて、現実の純恋ちゃんの声を聴きたいよ。肌に傷を付けて、沢山齧って、お腹の中をぐちゃぐちゃにしたいよ」

 

どうして、自分は男として生まれなかったのだろう。

もし、男だったら彼女にこの思いを伝えられたのに。

そしたら、きっと彼女は受け入れてくれるのに。

 

でも、良いの。

夢の中の貴方は私のモノ。

それだけで、私は満足できる。

 

 

 

 

 

 

夜見琉歌が『実績』を示してから、3時間の時が流れた。主に泣きじゃくる純恋をあやすのに必要だった時間である。夏場とは言え、日の入りの時間を迎えており照明が点されている。

 

「前祝い!かんぱーい!」

 

「か、かんぱーい……!」

 

茉莉の明るく弾むような声が、オカ研な部室に響く。

長机の上には、ガスコンロの上で、煮え立つお湯の中を泳ぐレトルトパウチの銀色。レトルトパウチには、分かりやすく『ガイアのご飯』と『ガイアカレー(甘口)』の文字。

 

そして、青みがかった白色の液体が注がれた紙コップで乾杯をする。

 

「あ、あの、寮に戻らなくて本当に大丈夫なんですか?」

 

「問題ないとも!

 ほら、カレーが食べごろ。ミルクのおかわりもある。

 琉歌くん持って上げてくれ」

 

お母さん役の琉歌が、紙皿にご飯とカレーを盛る。

そんな琉歌の横で、純恋はソワソワと落ち着きのない様子を見せている。

 

「安心していいよ。

 あの寮監は、私達の活動に口出しはしないよ」

 

現在時刻は、19時半を回っている。

東御高校は全寮制であり、寮の門限は20時である。門限点呼に応じなければ、結構な大事になる。

 

しかし、例外というものはあるのである。

 

「そんなことより、カレーを食べるんだ。

 すごいぞぉ、ガイアカレーは美味しいぞぉ!」

 

「ぇ、あっ、頂きます」

 

純恋は、勢いに流されてカレーライスを受け取る。すかさず、琉歌がプラスチックスプーンを手渡した。

 

恐る恐る、カレーライスを一口食べた。

 

「やはり、カレーは甘口であるべきだよ。

 辛味とは味覚ではなく、痛覚だと云うのは有名だろう。だと言うのに、世間の多くの人間は辛味を味覚と錯覚して有難がる輩の何と多きことかと、私は嘆かずにはいられないよ」

 

「茉莉ちゃん、子ども舌ですからね」

 

無駄に長ったらしい、辛いカレーが食べられない話を適当に流しながら、琉歌は純恋の様子を伺った。身体の物理的な不調は、癒やせたが精神的なものは残っているはずだ。ふとした瞬間に自殺を図る可能性は、十分に考えられる。

 

そんな琉歌の心配をよそに、無心でカレーを口に運んでいる純恋の姿があった。

 

「く、口に合わなかったかい?

 ほら、ミルクもあるよ」

 

「ち、違います……!

 久しぶりにご飯が美味しくて……!」

 

「そ、そうかい!琉歌くん!おかわり用意しておくれ!」

 

美味しかっただけのようである。

やはり、この子はすごい子なのかもしれない。まだ、治してから数時間しか経ってないというのに、もう既に精神的な回復の兆候を見せている。

 

お米の一粒も残さずに、完食し名残惜しそうにしてるくらいだ。取り敢えず、カレーとライスをもう1セット取り出して温めておく。

 

「さて、我々オカルト研究部は君の疑心を見事に打ち払ったと思う。しかし、悲しいことに問題の根本は解決していないのだよ」

 

「それは、どういう?」

 

食べ終わりを見計らって、茉莉が芝居掛かった話し方を始める。

 

「率直に言おう。

 純恋くん、君は呪われているんだよ」

 

「呪い……?」

 

「君の身に起きた事は、第三者の悪意によって引き起こされている。と、言うことだね」

 

純恋は、それを聞いて深く俯いた。

何者かの悪意に晒された事に対する恐怖なのか、それとも別の感情なのかは分からない。ただ、彼女は何か思い当たるものがあるのだろう。

 

誰かから、呪われるだけの理由を。

 

「そして、君はそれに半信半疑とは言え自分で答えを出したのだろう?だから、最近はオカルト的な知識を収集し行動に起こしてみた。違うかい?」

 

「……はい、その通りです」

 

「聞かせてくれるかい?

 根を断つためにも、情報がほしいんだ」

 

スカートの裾をぎゅっと握りながら、視線を斜め下に逸らす。その行動は、自己防衛と罪悪感からなるモノだ。

 

「純恋ちゃん。何度でも言います。

 私達は、貴方の言葉を疑ったりはしません。

 ですから、思ったことを話してください」

 

少しでも安心できるように、目を見てゆっくりと語りかける。

 

「わ、私、は……

 いじめを見て見ぬふりをしたんです。

 中学3年の頃でした。クラスメイトの1人がいじめに遭っていたんです。私は、それを理解していたのに何もしなかったんです。彼女が苦しんでいたのを知っていたのに、何も知らないフリをして、逃げたんです」

 

それは、彼女にとっての罪の告白だった。

血を吐くように、後悔と懺悔の言葉を零す。

 

「君とその子は、どんな関係だったのかな?

 だだのクラスメイト?それとも友人だったのかな?」

 

「あまり、関わりはありませんでした。

 ただ、一度だけ告白されたんです。

 

 私はそれをお断りして……」

 

きっと、春園純恋という少女は誰かに話したかったのだろう。誰かに追及され、叱責され、罰を求めていたのかもしれない。

 

罪の意識というものは、個人差がある。

盗みにも、殺しにも、何一つとして罪悪感を感じない人間もいれば。たった一つの不正義に潰れるほどの罪悪感を背負う人もいる。

 

「ん?待ってくれ」

 

「は、はい」

 

「彼女?彼じゃなくて?」

 

茉莉は小首を傾げて、素朴な疑問を投げかける。

 

確かに、おかしいと言えばおかしな話だ。

春園純恋という少女は、夢の中で犯されて妊娠までした。なら、行ったのは『男性』であるのが当然だ。ましてや、霊的なモノによるのならなおさらだ。

 

「……レズレ「茉莉ちゃん」ングっん!んんっ!」

 

「えっ?あの……?」

 

「気にしなくて良いですよ」

 

少々品のないことを口にしようとした茉莉の口めがけて、カレーの乗ったプラスチックスプーンを押し込んで黙らせる。ちなみに、琉歌のカレーは中辛である。

 

「る、琉歌くん、後でお仕置きだからね。

 取り敢えず、ミルク取って」

 

「ん」

 

頬を赤く染めて、恨めしげに此方を睨む茉莉に向けてピッチャーから、青みがかった白色の液体を紙コップに注いで渡す。それを一気に飲み干して、一息ついてから茉莉はあらためて話し出す。

 

「まぁ、話を聞いてある程度分かったよ。

 害意を持った者、実行した者、要するにダークサマナーがいるということだね。そして、悪魔は此処には来ていないということかな」

 

「そうですね、異界でなければ霊地でもない東御高校の女子寮に悪魔が現れるのは不自然です。これでは、悪魔にとっても採算が取れません」

 

「なら、逆召喚だろうね」

 

琉歌と茉莉は、合点がいったと言う口ぶりで話を進める。しかし、純恋は一人置いてきぼりだ。2人の話に割って入っていいのか分からずに視線を揺らす。

 

「精神体の逆召喚は、どうとでもなるから問題はないね。あとは、根本解決のための方法だね」

 

「空振りさせて【悪魔】を引きずり出す。

 これが、一番純恋ちゃんに負担がないかと」

 

「そうだね、それで行こうか」

 

琉歌と茉莉は、何やら同じ結論に至ったらしい。置いてきぼりにしていた純恋に向き直り、茉莉が口を開いた。

 

「純恋くん、寝なさい」

 

「えっ、あの……」

 

いきなりの事に肩を震わせて、少し遅れて困惑気味に琉歌に助けを求めるように視線を向けた。

 

「純恋ちゃん。先ほど呪われていると言いましたね。

 その呪いとは【悪夢】のことです。そして、その【悪夢】を媒介する存在がいます」

 

「媒介……?」

 

純恋の疑問に答えるように琉歌は話を続ける。

 

「私達は、その媒介者を【悪魔】と呼んでいます。

 詳しい説明は後ほどしますが、この悪魔が純恋ちゃんが寝るたびに悪夢の中に引きずり込んでいます。しかし、『悪夢の中に引きずり込む』という行為には、エネルギーを消費します。

 

 それを逆手に取ります。

 空振りを繰り返させエネルギーの無駄使いをさせます。悪魔が堪らず、様子を見に来た時に仕留めるということです。分かりますか?」

 

捲し立てるような琉歌の説明にたいして純恋の反応は、それはもう分かりやすかった。頭の上に?が浮いているような顔だ。

 

「安心してください。

 私達がいます。純恋ちゃんは不安になる必要はありませんから。私達を信じて任せてくれますか?」

 

「私、まだよく分かりません。

 でも、お二人は信頼出来ます」

 

純恋は、全てを言葉にはしなかった。

信頼という言葉は、想像以上に重い言葉で背中にずっしりと重さが感じられるほどだ。

 

「だから、お願いします。

 私を助けてください」

 

深く頭を下げる。机に額がぶつかるんじゃないかと心配になるほどだ。春園純恋は、『相談』ではなく『依頼』をしたのだ。私達は、彼女の信頼を得られたのだと理解する。

 

「ふむ、よろしい。

 我々、オカルト研究部は君の依頼を受けよう」

 

フフン!と胸を張って、グツグツと茹で上がった鍋の中からレトルトパウチを取り出して紙皿に盛り付ける。そう、茉莉は頼られると舞い上がっちゃうのだ。機嫌が良いから、盛り付けまでしちゃうのだ。

 

「なに安心し給えよ。

 君を脅かす【悪夢】は、私達が終わらせよう」

 

 

 

 

 





夜見(よるみ) 琉歌(るか)
生まれた時から半覚醒状態だった。

中学3年の夏休みに【覚醒オフ会】に参加したが、中々覚醒出来ずに悩んでいたときに、新田美波から誘われ房中術の修行で覚醒した。その時に茉莉(竿役)と知り合った。

覚醒後は、茉莉と共にオカルト案件の仕事を熟し、お金を稼いで貯金している。現状は、周辺にジュネスがまだないので、オカルト研究部の部室を改造して使用している。部室には、銃火器や刀剣から、オカルト由来のアイテムが隠されている。


白鳥(しらとり) 茉莉(まつり)
先天性白皮症と先天性心疾患があり、さらに視神経脊髄炎症を発症し後遺症として、視覚障害と手足の痺れと過眠症があった。【覚醒】する前は、20歳を超えられないかもしれないと医者に言われるほどであった。加えて、家庭環境が最悪であった。

しかし、【覚醒】よって健康な体を手に入れてからは、今までの反動で弾けた。

純恋に向けている感情は、同情を多分に含んでいる。


春園(はるぞの) 純恋(すみれ)
久々に味のあるごはんを食べてご機嫌。

【悪夢】の中での時間経過は現実とは照応しない。
夢の中で数日過ごすこともあるし。夢の中で寝て、起きて夢の中とかもある。そのため、本人の感覚としては1年以上悩まされている。

最近は、夢か現実か分からなくなったりしてる。
実のところ、オカルト研究部に来てからのことも夢かと、ちょっと疑っている。ただ藁にも縋る思いで信じようとしているだけ。


『青みがかった白色の液体』
効果:HP中回復と状態異常回復。
この効果は、50ml以上を摂取又は患部に塗布することで発動する。また、液体を加熱や冷凍しても効果は持続し、煮詰めて丸薬等に加工しても機能する。

ほのかに甘く、サラサラと喉ごしの良いミルクのような液体。牛乳とも、ヤギのミルクとも、豆乳とも違う。薄味のミルクである。カロリーがすごい。


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