祝日なので連続投稿です。
前話のデュエル内容に不備があったので修正しました。
(2025/9/14/9:49)
【剣闘獣】は前世において世界選手権を制したこともある遊戯王第5期を代表するテーマだ。私の使っている【ミーネウイルス】が第3期の環境デッキであることを考えると、そのデッキの強さには雲泥の差があると言っていい。
1セット目を勝因を言語化するなら『【剣闘獣】側のセットカードを読み切って、第5期の頃には禁止カードに指定されていた《死のデッキ破壊ウイルス》の効果を通したこと』といったところだ。
(【剣闘獣】はデッキから特殊召喚することで個々の効果を使い分けてアドバンテージを稼ぐデッキだ。ならばサイドチェンジは《王宮の弾圧》と《奈落の落とし穴》を3枚ずつでいいかな。抜くのは《神の宣告》3枚と《ミスティック・ソードマンLv2》と《抹殺の使徒》2枚。未来のカードを使ってくる人たちばかりで抜くカードいつもこいつらになってる気がする)
『ぼくはー?』
《ダーク・アームド・ドラゴン》を含む他の
『ざんねーん』
そもそも私は精霊憑きのカードをあまり使いたくない。理由は色々とあるけれど、それを理解してくれているから
「2セット目も先攻を選択します。ドロー! 《剣闘獣ディカエリィ》を召喚。カードを3枚セットしてターンを終了しましょう」
マイコ・カトウの初手はポーカーフェイスが崩れるほど良かったらしい。警戒するべきカードが《剣闘獣の戦車》なのは変わらないけれど、ほぼ間違いなくサイドチェンジで投入された『私のデッキに刺さるカード』も伏せられている可能性がある。
いや、そういえば遊戯王Rでの彼女の切り札は《森の番人グリーン・バブーン》だった。そして召喚された《剣闘獣ディカエリィ》は獣族。だいたい狙いが読めた気がする。久しぶりだし挨拶しておきたいな。
「ドロー、スタンバイ、メインフェィズ。何か発動するカードはありますか?」
「ないわ」
「《地砕き》を発動します。チェーンはありますか?」
「ないわ。《剣闘獣ディカエリィ》が破壊され墓地に送られるわ。そして効果解決後、ライフポイントを1000支払って手札の《森の番人グリーン・バブーン》を特殊召喚する!」
『あ、どうも。お久しぶりです』
どうも《森の番人グリーン・バブーン》さん。だいたい1年振りですね。相変わらずマイコ・カトウは貴方のこと見えないまんまなんですか?
『見えないまんまですね。それにしても随分と余裕そうですね。前は《破壊輪》で胴体真っ二つにされましたけど、今回もですか? あれ痛いなんてもんじゃないんですけど……』
前回は《破壊輪》でしたが今回は《死のデッキ破壊ウイルス》になると思うので『森の番人グリーン/バブーン』にはなりませんよ。
『今から気が滅入りますね……出来れば戦闘破壊してくれません?』
このデッキのモンスターでは無理ですね。
『ご主人に頑張ってもらうしかないか』
都合良く《魔宮の賄賂》を引けてるからセットカードにカウンター罠が2枚ないと難しいと思うよ。
「モンスターをセット。カードを3枚セットしてターンエンドです」
「エンドフェイズに《リビングデッドの呼び声》を発動するわ。墓地の《剣闘獣ディカエリィ》を特殊召喚!」
このタイミングの《リビングデッドの呼び名》は前世でも見かけたプレイングの1つだ。セットされたカードをチェーンさせずに破壊する『エンドサイク』というプレイングの応用で、相手のセットした召喚反応系の罠を掻い潜るためのプレイングだ。つまりは手札に《剣闘獣ベストロウリィ》を持っているんだろう。
「ドロー。手札から《
《剣闘訓練所》は今のターンに引いたカードではない。おそらくシェパードと同じ手札にサーチカードを温存して《死のデッキ破壊ウイルス》を回避するテクニックだろう。
「《剣闘獣ガイザレス》の特殊召喚に対して《王宮の弾圧》を発動。800ポイントのライフを支払い《剣闘獣ガイザレス》の特殊召喚を無効にします。チェーンはありますか?」
普通に攻撃すればいいものを、わざわざ融合するということは、残りのセットカードに《魔宮の賄賂》か《神の宣告》が伏せられているはずだ。どちらもカウンター罠だったら困るけど、そうでなければ問題はない。
「ふふ、残念だったわね。《魔宮の賄賂》で《王宮の弾圧》を無効にするわ。貴方のデッキに《魔宮の賄賂》は1枚しか入っていないことは把握済みよ。そう都合よく何度も──」
「チェーンして《魔宮の賄賂》を発動します。チェーンはありますか?」
ごめんなさい。引いてるんですよ。
「……ないわ。デッキから1枚ドローします」
『ご主人、顔真っ赤ですね』
こちらのセットカードを読んだと宣言した直後に外しているのが分かれば、それはもう恥ずかしくて穴にも入りたい気分になるでしょう。ここは煽りどころかな? 審判に注意されないくらい程度に煽ってあげましょう。
『人の心あります?』
人である前にデュエリストなんですよ。
「逆転できるカードは引けましたか? 効果解決時に《クリッター》を生け贄に《死のデッキ破壊ウイルス》を発動します。チェーンはありますか?」
残るセットカードにカウンター罠があれば先ほどの攻防で使っていたはずだから通るだろうし、相手の手札に攻撃力1500未満の剣闘獣がいたとしても既に通常召喚権は使われた後だから大丈夫なはずだ。
『無理みたいですねー』
「ないわ」
「ではフィールドの《森の番人グリーン・バブーン》は破壊され、手札は━━《剣闘獣サムニテ》《エネミー・コントローラー》ですか。《剣闘獣サムニテ》が破壊されますね。効果解決後に《クリッター》の効果を発動します。チェーンはありますか?」
「ないわね」
「デッキから《黒蠍-罠はずしのクリフ》を手札に加えます」
「カードを1枚セットしてターンエンドよ」
残るセットカードは何だろうか。個人的に困るのは《落とし穴》のようなモンスター除去や《和睦の使者》のようなプレイヤーを直接攻撃から守るタイプのカード。【ミーネウイルス】では【剣闘獣】を相手に長期戦は不利なので、出来れば《死のデッキ破壊ウイルス》の効果適用中に勝ち切りたい。
「ドロー、スタンバイ。メインフェイズまでに発動するカードはありますか?」
「ないわ」
「《黒蠍-罠はずしのクリフ》を召喚します。何か発動するカードはありますか?」
「《黒蠍-罠はずしのクリフ》が召喚された時に《落とし穴》を発動するわ」
「はい。カードを1枚セットしてターンエンドです」
これでマイコ・カトウの場に残っているのは《エネミー・コントローラー》と表側表示の《リビングデッドの呼び声》のみ。手札は0枚でドローしたカードは《死のデッキ破壊ウイルス》の効果で公開しなければならない。
それに対して私の場は特殊召喚を妨害する《王宮の弾圧》と伏せたばかりの《
「私のターンね。ドローしたのは《剣闘訓練所》よ。そのまま発動するわ」
「チェーンはありません」
「《剣闘獣ディカエリィ》を手札に加えて、そのまま召喚」
「召喚成功時に《破壊輪》を発動します」
「チェーンはないわ。《剣闘獣ディカエリィ》は破壊され、その後にお互いに《剣闘獣ディカエリィ》の攻撃力分の効果ダメージを受ける処理だったわよね」
「いいえ、破壊とダメージは同時処理です。ジャッジ、そうでしたよね?」
「はい。《破壊輪》の破壊と効果ダメージの処理は同時に行われます」
前世でエラッタされた後の《破壊輪》は『破壊した後で効果ダメージを処理を行う』ので《森の番人グリーン・バブーン》はタイミングを逃してしまうが、エラッタ前の《破壊輪》は『破壊と効果ダメージは同時に処理を行う』ので《森の番人グリーン・バブーン》がタイミングの逃すことはない。
「そうだったのね。……ターンエンドよ」
とはいえマイコ・カトウは私のライフポイントを800削るために1000ポイントのライフコストを支払う気はないようだ。ちなみに私が彼女の立場なら《王宮の弾圧》を使用不可にするために《森の番人グリーン・バブーン》の効果を使っただろう。
「ドロー、スタンバイ。メインフェイズまでに発動するカードはありますか?」
「ないわね」
マイコ・カトウの残りのライフポイントは1400
「少し考えますね」
マイコ・カトウのセットカードが《エネミー・コントローラー》である以上、この手札で倒し切るのは不可能だ。なら《闇の仮面》をセットしてターンを返してしまうのが現状のベストと言えるのか。
否。彼女と次に対戦した時を想定した布石を打つべきだ。表面上は取り繕えても、内心では絶対に嫌がることをしよう。
「《闇の仮面》を召喚します。召喚成功時に発動するカードはありますか?」
「ないわ」
「バトルフェイズに入ります。発動するカードはありますか?」
「ないわね」
「《闇の仮面》でダイレクトアタックします」
「ライフで受けましょう」
「ターンエンドです」
彼女の判断は『防御札の温存』という意味では間違っていないが、同時に『《王宮の弾圧》の効果を使用できない数値までライフを削られた』という意味で間違いでもある。
というか、ここまで明け透けなんだから《死者蘇生》や《ダーク・アームド・ドラゴン》を読んで《闇の仮面》に対して《エネミー・コントローラー》を使って欲しかった。既にバトルフェイズを終えた今のターンに《死者蘇生》使わないけどね。《ダーク・アームド・ドラゴン》はサイドデッキでお留守番だし。
《良い子にしてるよー》
「ドローしたのは《テラフォーミング》よ。そのまま発動!」
「チェーンはありません」
「私はデッキから《剣闘獣の決闘場ーフラヴィス》を手札に加え発動。ターンエンドです」
第12期に登場した【剣闘獣】のテーマ専用フィールド魔法だ。『手札を1枚捨てることでデッキから「剣闘獣」モンスターをサーチする効果』『相手の攻撃宣言時にデッキから「剣闘獣」モンスターを特殊召喚し、そのモンスターに戦闘破壊耐性を付与する効果』『デッキから特殊召喚された「剣闘獣」モンスターが場にいる時、エンドフェイズにデッキから「剣闘獣」罠カードをセットする効果』を併せ持ったカードである。
(《テラフォーミング》が無制限であることを考えると洒落にならないカードだ。これが採用されているのなら余計に前のターンに《森の番人グリーン・バブーン》の効果を使って私のライフを削っておくべきだったんじゃないのか?)
まぁいいか。相手のプレミにばっかり気を取られて自分がプレミしないよう気をつけないとね。
「ドロー、スタンバイ。メインフェイズまでに発動するカードはありますか?」
ドローしたのは《氷帝メビウス》だ。手札に《死者蘇生》がある以上、私の勝ちは確定だ。何を引いても結果が変わることはないが《氷帝メビウス》は唯一、マイコ・カトウの心を折ることが出来る。盗んだカードで大会に参加する不届き者*1を懲らしめろと神サマが言ってる*2んだろう。
「ないわ」
「では《闇の仮面》を生け贄に《氷帝メビウス》を召喚します。召喚に成功した時、セットカードと《剣闘獣の決闘場ーフラヴィス》を対象に効果を発動します。チェーンはありますか?」
「チェーンして《エネミー・コントローラー》を発動するわ。対象は《氷帝メビウス》よ」
「では《森の番人グリーン・バブーン》を対象に《死者蘇生》を発動します」
「《王宮の弾━━ッッ!?」
「払えるライフ残ってませんよね。《森の番人グリーン・バブーン》を特殊召喚、バトルフェイズに入ります。《森の番人グリーン・バブーン》でダイレクトアタック」
『日頃の鬱憤を晴らすチャァァンスっ!!』
え、なんで持ち主をノリノリで攻撃するの?
ちょ、マイコ・カトウの意識飛んでない!?
「た、対戦ありがとうございました」
「………………」
返事がない。まるで屍のよう────
「メディィィィック!!」
ストックのデュエル内容見直しのため次話は(たぶん)週末になります。
マリア・ハワード
マークやアイカワがデッキを奪われた件とペガサスがカードを盗まれた件を結びつけ、カード・プロフェッサーとペガサスミニオンが襲撃犯とグルなのではないかと疑っている少女。試合後に《森の番人グリーン・バブーン》から事情を聞いて思わず涙した。
マイコ・カトウ
冤罪と誤解でブチ切れチャンピオンの威圧に晒された老婆。日頃から孫たちに《森の番人グリーン・バブーン》をわざと倒させては孫を誉めちぎっている。《森の番人グリーン・バブーン》にトドメを刺された際に意識が飛んだ。心臓発作でも起こしたのではないかとマリアと大会スタッフは本気で慌てている。死んではいない。
ペガサス
準決勝が始まる頃にニューヨークに到着できる予定。
銀行
ペガサスの代理人として訪れた青年2人に貸金庫を開いた大戦犯。ちなみに【神のカード】【三邪神】などの曰く付きのカードもここに預けられて
インダストリアル・イリュージョン社
一部の取締役は名誉会長の職権のほとんど奪って良い気になっていた。しかし、社運を賭けたデュエル・モンスターズ全米選手権で社員が暴走(?)し、軟禁していたはずのペガサスは行方をくらませていて連絡がつかない。マークとアイカワに対して示談交渉中。
カイル・ジャブルズ
マリア・ハワードの準決勝の対戦相手。
この頃はまだ駆け出しのプロデュエリスト。
アニメ遊戯王GX登場キャラクター。
使用デッキは【HERO】
天馬太陽が使用したデッキは?
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【トゥーン】
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【サクリファイス】
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マリアのコピーデッキ