今回の話は響がメインです
あれから二年が経過した。
響は未来と昇の支えもあって、性格も雰囲気も元の“立花響”へ少しずつ戻りつつある。
家への貼り紙や心ない言葉も、時間とともに薄れ、世間の興味が別の話題へ移るにつれて影を潜めていった。
その春、響と未来は私立リディアン音楽院へ進学。
昇はひとり、通信制の学校に籍を置くことになった。
――――――
私立リディアン音楽院・とある教室
「立花さん!?」
チャイム直後の教室に、担任の声が鋭く響く。
整然と着席する生徒たちの視線が一斉に扉へ集まった。そこで、響は――両腕に茶トラの野良猫を抱えたまま、困ったように立ち尽くしている。
「え、えっとこの子が木に登ったまま降りれなくなっちゃって・・・お腹も空いてるのかなーって・・・」
今日も今日とて、人助け一直線。
善意は本物だが、時間配分は相変わらず苦手らしい。初日から遅刻の“実績”を作ってしまい、教室の空気が少しざわついた。
――――――
寮・二人部屋
「はぁー!疲れたー!」
全授業が終わるころ、二人は寮室へ。床には段ボールがまだいくつも散らばり、ベッドの上には制服と私物が山になっている。
響は膝から崩れ落ちるようにベッドへ倒れ込み、未来は腰に手を当ててため息。
「入学初日からクライマックスが百連発って・・・私、やっぱ呪われているのかな・・・」
「半分は響のドジだけど、もう半分はいつもの響のお節介でしょ」
同室の未来が、呆れた顔で肩をすくめる。
「人助けって言ったよぉ」
「響の場合は度がすぎてるの。同じクラスの子に教科書とか見せないでしょ?昇も心配してたよ?」
「私は未来から見せてもらうからいいもーん。それにちゃんと昇に心配かけない程度で人助けしてるからセーフ!!」
言いながら、響は段ボールから雑誌を引っ張り出す。
表紙には青のスポットライトに立つ“風鳴翼”。
「そういえばCD発売は明日だっけ!うっはー!やっぱ、翼さんはかっこいいなぁ」
嬉しそうに胸に抱きしめる。
ふと視線が落ち、制服の襟元をつまんで、胸元の肌を確かめる。
二年前のあの日についた傷は、今も切り取り線のように薄く刻まれていた。
(あの時、私たちを助けてくれたのは間違いなくツヴァイウィングの二人だった・・・)
机に突っ伏し、まぶたの裏へ映像が重なる。
謎の装備を纏った二人が、歌いながらノイズを打ち払っていく光景。
崩れた足場で足を痛めたとき、真っ先に駆け寄ってくれた昇の手。
胸へ走った熱と、突き刺さる破片の光。
そして、祈るような歌とともに消えた奏の背中――。
どれも夢のように遠いのに、どれも、鮮明だ。
(昇は・・・覚えているのかな・・・)
聞く機会はいくらでもあったはずなのに、言葉にできなかった。
それでも――
(・・・今度、聞いてみよ)
その夜、二段ベッドがあるのに、結局二人は同じベッドで横になった。
いつものように、布団の端を分け合いながら。
――――――
翌朝・食堂
朝の食堂は、湯気とパンの香りで満ちている。
未来はスマホでニュースを流し見し、昨夜の“ノイズ出現情報”を追っていた。
向かいでは、響がもりもりとご飯をかき込んでいる――が、その勢いが後に“事故”を招く。
昼休み。
食堂に翼が姿を見せた瞬間、響は立ち上がって二年前への感謝と質問を伝えようとした。
が――頬に貼りついた米粒を、翼に静かに指摘される。
羞恥で顔が真っ赤になり、逃げるように教室へ。今、机に突っ伏して落ち込んでいる。
「もうダメだぁ、翼さんに完璧におかしな子って思われた・・・」
彼女の横で、未来は淡々とレポートをまとめている。
「それ、まだかかりそう?」
「・・・あ、そっか。今日は翼さんのCDの発売日だったね。相変わらずCDなの?」
「いいじゃない♪初回特典が充実してるのよ♪」
「だとしたら売り切れるんじゃ?」
「・・・あ」
言葉の最後で、響の動きがぴたりと止まる。
初回特典、発売日――いくつかの単語が脳内で素早く並び替わり、遅れてから“今すぐ動かないと”という結論に到達したらしい
放課後、響は街中を走っていた。
目的は翼のCDを買うこと。信号の合間を縫い、スピードを落とさずに駆け抜ける。表情には、期待の色がはっきり浮かんでいる。
「はぁはぁはぁ・・・」
コンビニの前でいったん足を止め、仰いだ空はよく晴れていた。
午後三時。西の端だけ、オレンジが差し始めている。どこか――二年前の、あの空に似ていた。胸の奥の懐かしさが、息の合間に滲む。
「色々と・・・あったなぁ」
思考は自然に過去へ滑っていく。
やがて、昇と初めて会った頃の記憶へもたどり着いた。
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響と未来、そして昇は“近所の子”。最初から仲良しだったわけじゃない。
家が近いというだけの関係で、一緒に遊ぶことも少なかった。けれど小学生になってから、登下校や放課後に顔を合わせる時間が増え、気づけば行動を共にすることが多くなった。
当時の昇を一言で言うなら――ガキンチョ。
初対面にも物怖じせず話しかけて、遠慮という言葉を知らない調子で距離を詰めてくる。
その勢いに押されて、響と未来は半ば強制的に“友達”へ引きずり込まれたのだった
だが、今のように三人が仲良くなったのには“きっかけ”がある。
それは、響がこの二年で味わったような迫害に比べれば小さい──けれど確かに痛い始まりだった。
未来が、とある男子の告白を断った。初対面で、しかも高圧的。
するとその男子は事実をねじ曲げ、周囲へ広めた。
結果、未来は女子からもいじめを受けるようになった。
響は訂正を求め、ひとりひとりに説明して回った。だが耳は貸されない。
そしてある日、体育館裏に呼び出される。
待っていたのは男子数名。
その背後で、女子たちが未来を指差して嗤っている。
響が止めに入ろうとすると、男子に髪を掴まれた。
未来は女子に詰め寄られ、壁際へと追い詰められていく──その時。
『おらぁ!ライダーキック!』
昇が跳び込んできて、飛び蹴りが男の顔面にクリーンヒット。男は派手に吹っ飛んだ。
そこからは数の不利。殴られ、蹴られ、それでも昇は一歩も退かなかった。
気づけば、男子全員が鼻をすすりながら退散し、女子たちも「やば」と小声を残して逃げていく。
『覚えてろよー!!』
『っへ、おととい行きやがれーってな!』
男子たちは悪者が逃げる時に言いそうなセリフを言いながら涙目に逃げていった
昇の膝は擦りむけ、鼻血がつっと垂れる。
それでも昇はゲラゲラ笑って、手を振った。
『やはり暴力!暴力は全てを解決する!』
『いや、ダメだからね!?』
未来が即座にツッコミを入れる。
その横で、響はただ問いを投げた。
『なんで・・・助けてくれたの?』
『は?友人を助けるために何か理由とかいるのか?』
言葉の直球に、響と未来は目を見開いて固まった。
『え、えっと・・・ありがとう』
『おう、どういたしまして』
――あの日が転機だ、と響は思う。
もともとお人好しだった響に、決定的な拍車がかかったのは、きっとあの時だ
そして、何より『かっこいい』と響は思ってしまい見惚れてしまった
「・・・懐かしいなぁ」
胸の奥で小さく呟き、また三人でどこかへ行きたいな、と踏み出そうとした瞬間だった。
「・・・え?」
空気中に、黒い灰のようなものが舞っている。
耳が痛いほどの静けさ。
視線を巡らせると――人々が、炭へと変わり、崩れ落ちていた
「ノイズ!?」
「いやぁぁぁぁぁぁ!?」
響は少女の悲鳴が聞こえた瞬間に走り出した
声が聞こえた方向に向かった走っていると一人の少女が異形に囲まれていた
「こっち!」
響は臆することなく荷物を捨て、少女の手を握り走りだす
街はゴーストタウンのように静かになっていた。大多数は避難所に逃げたかノイズに襲われて炭になったかのどちらかだろう
「はぁはぁはぁ!!」
響は少女の手を弾きながら逃げていく
路地裏に逃げ込んだが、そこにもノイズが現れる
「大丈夫だからね。お姉ちゃんが一緒にいるからね!」
響は少女を連れてノイズから逃げるために川に飛び込む
必死に泳いでノイズから逃げていく。岸から這い上がり少女を背負い走って逃げていく
途中、転んでしまうが
【生きるのを諦めるな!!】
2年前の奏の声が鳴り響く
歯を食いしばりボロボロになりながらも起き上がり少女を連れて逃げる
あたりはだんだんと暗くなってきている中、響は工場地帯に逃げ込み少女を背負って屋上に逃げた
「ッ!?」
しかし、逃げた先にもノイズたちは迫ってきていた
逃げようにも屋上で逃げることができない
ノイズが徐々に迫りゆく中・・・響は少女を安心させるために抱きしめる
だがノイズは関係なしに迫ってくる
(私にできることを!)
(出来ることがきっとあるはず!!)
そしてノイズが目の前まで迫ってきた
「生きるのを諦めないで!!!」
ドクン
っと響の心臓が高鳴りをしだした
『Balwisyall Nescell gungnir tron〜♪』
響は自然と口が動き歌っていた
その瞬間、響の心臓が光りだした
響の体には2年前の奏がつけていた装備と似たような装備が装着されていく
「な、なにこれ!?」
響は驚き少女はキラキラとした目で見てくる
(この力なら!)
自然と響の口が動き歌い出す
歌うと体から力が湧いてきてなんでもできそうな感覚になる
しかし、完全に制御ができていないためか少女を抱えて飛ぼうとしたら力を入れすぎてしまい大ジャンプをしてしまう
「わわ!?」
なんとか着地するが次々とノイズが襲いかかってくる
響はステップで避けたりするが初めてシンフォギアを纏ったからか動きがぎこちない
(しまっ!?)
目の前にカエルのようなノイズが飛びかかってきた
響は反射的に拳を前に突き出すと、ノイズにされた瞬間ノイズは炭になり崩れていった
(ノイズを・・・倒した!?)
ノイズを倒せることに驚く響だが、奥から緑色の巨人型ノイズが迫ってくる
流石に少女を抱えたまま戦闘するのは無理だと思った瞬間・・・
『Imyuteus amenohabakiri tron〜♪』
ノイズの群れの背後からバイクに乗りノイズを蹴散らしてくる風鳴翼がいた
バイクを乗り捨て空中に飛び上がった瞬間、歌が聞こえた
「惚けない、死ぬわよ」
「あ、は、はい」
「あなたはここでその子を守ってなさい」
目の前に降り立った翼は響に手短に言うとノイズの集団は走り出した
すると翼の体は光りだし晴れた時には響と同じような鎧を纏っていた
それからはと言うと翼の動きは圧倒的だった
刃を大剣のように形を変えてノイズを集団ごと薙ぎ払ったり、ノイズが残っても剣を無数に作り出し雨のように降り刺したりと一騎当千と動きを見せた
響が苦戦していた巨人型ノイズも空から巨大な大剣で貫き消滅させた
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「温かいものどうぞ」
「あ、温かいもの、どうも」
その後、自衛隊が到着し炭となったノイズの回収などで騒がしくなっていた
少女も無事に保護され母親と再会できた
「わわ!?」
安心すると響の体が光り、あの鎧も消えていた
驚いて倒れそうになるが翼に受け止められる
「あ、ありがとうございます!私、助けられるのこれで2回目なんです!!」
「・・・2回目?」
翼は怪訝そうな顔で響は嬉しそうな顔で見合う
隣では生じと再会できた母親がスーツを着た女性から国家機密のため情報漏洩防止のための契約を結んでいたところだった
「じゃ、じゃぁ、私はこれで・・・」
「・・・あなたをこのまま帰らせるわけにはいきません。特異災害対策機動部二課まで同行していただきます」
というと翼の周りにいた黒スーツの男たちが響を囲い、ゴツい手錠をかけた
「あ、え、あれ?」
「すみませんね、あなたの身柄を拘束させていただきます」
と爽やかそうな青年がいうとホイホイと車に響を乗せて発車する
「ちょっとぉぉぉぉぉぉ!?なんでェェェェェェ!?」
暗い夜に一人の少女の悲鳴が木霊した
現時点で感想に来た幻想体をまとめました
このデータを元に主人公が最初になる幻想体を決めようと思います!!(ねじれは別の形で出したいと思ったので今回は省きます)
流石にALEPHクラスとかは強すぎるのでHE〜WAWクラスまでとします
感想とかドシドシ自由に書いてね!作者はチョロいから喜んだ犬みたいに嬉々として返信するよ!(主にモチベ回復のため)
主人公が最初になる幻想体はー?(制御出来ていないとする)
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魔弾の射手
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道を失った乗客
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死んだ蝶の葬儀
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さすらいの狐
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赤ずきんの傭兵
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歌う機械
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絶望の騎士
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オズシリーズ(ランダムで出す)
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黒い森の3羽(ランダムで出す)