LOG HORIZON ログ・ホライズン×世界樹の迷宮 〜始まりの翼〜 ※現在更新停止中   作:Fate.Lapin

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どうもこんにちは!Fate.Lapinです!!
ここ数日間で、私の拙い小説に面白いと感想を書いてくださる方がいらっしゃったのがすごく嬉しかったです!
期待に添える作品になっているかは自信ありませんが、これからも読者様を楽しませられる作品作りをしていければいいなと思います!
それでは本編です!どうぞ!!


CHAPTER8 夜明けの跫音

『ギルド会館を…購入…だと…!?』

数刻前の威勢の良さとは打って変わり、驚愕に打ちのめされた声をあげたのは〈黒剣〉のアイザックだ。アイザックだけではない。ラスティが首を巡らすと、どのギルドマスター達もあまりの衝撃に二の句が継げない様だった。ただ〈三日月同盟〉のマリエールとヘンリエッタの二人は、元々こうなる事を知っていたかの様に、他のギルドのメンバー達よりかは表情に余裕があった。

『一体どの様にして資金を調達したというのです?』

水を打ったように静まり返った会場の沈黙を破ったのは〈ホネスティ〉のアインスだ。その声に重ねるように口を開いたのは

『…確かにそうですね。記憶が曖昧でハッキリとは断定出来ませんが…このゾーンの購入額は確か金貨500万枚でしたね。それだけの数を集めるには、余程特別な事をしない限り不可能でしょうし…。私も気になりますね。』

アキバのみならず、ヤマトサーバー最大の規模を誇る戦闘系ギルド〈D.D.D〉のマスター、〈狂戦士〉のクラスティだ。

『ゾーンの購入に必要な金額を正確に言い当てるなんて、さすがクラスティさんですね…。それで…購入資金の調達…ですか。それは『俺達が融資した。』

シロエの言葉に被せるように発言したのは、こちらもアキバの生産系ギルド第一位の規模を持つ〈海洋機構〉のギルドマスター、〈剛腕〉の二つ名を持つミチタカだ。

『まさか〈三日月同盟〉のお二人が融資を希望した〈作戦〉とは…。』

『べっ、別にウチは引っ掛けるつもりはあらへんかったんやけど…。なんや、申し訳ない!この通りや!』

脱力する〈ロデリック商会〉のロデリックに対して、両手を合わせて謝罪をするマリエールを脇目に

『私達も御三方にタダで資金調達の委託をしたわけでは無かったという事を忘れて頂いては困りますわ。この資金と引き換えに、料理の方法を提供した事を忘れたとは言わせませんわ。』

それに…とヘンリエッタは続ける。

『皆様もつい先日お目にしたでしょうが、〈軽食販売クレセントムーン〉は私達が立ち上げた店舗です。それらの商品の売り上げからも資金を調達しました。皆様が美味しいと涙を流しながら食べたそれが、今回の元手になったんですよ?』

(うわぁ…。ヘンリエッタさん悪い顔してるよ…。ありゃ確実にシロエの影響受けてるよ…。)

ラスティのそんな思いとは裏腹に、ヘンリエッタの強い言葉に気を飲まれて、三つの生産系ギルドのマスター達は一様に黙ってしまった。そして再びシロエが口を開く。

『…まぁ、別に購入経路等の話は特に重要ではないんですよね。重要なのは僕がこのゾーンの所有者である、という事にあります。』

シロエの言葉に場の温度が一気に下がる。

『えっと…、シロ先輩?あんまり皆さんを脅しちゃまずいんじゃないですか?』

凍りついた空気を和らげようとしてか、〈西風の旅団〉の〈剣聖〉、ソウジロウが口を開く。

『…いや、僕としては的確な事実を述べてるだけであって、別に脅してるつもりはないんだけど…。』

とりあえず、とシロエが続ける。

『僕がこのゾーンの所有者であるということは、僕がブラックリストに名前を追加さえしてしまえば、このゾーンへの立ち入りを禁止し、銀行での取引やギルドに関する様々な作業・業務を行えなくすることも可能です。これらが僕が先程嫌でも従わなくてはならなくなる、と言った理由です。』

再び場にざわめきが蘇る。ラスティもここまで来てようやく合点がいった。シロエにはアキバの秩序を乱そうとする者達に対して、ギルド会館の利用を禁止する、という制裁を加える事が出来る権限があるという事なのだ。たったそれだけの事だが、その行為はギルド所属者にとって、途方もない抑止力を持つことになる。それを理解したラスティは

『俺達〈始まりの翼〉は、円卓会議の設立に賛成するよ。』

ラスティが口火を切ると、他のギルドマスター達も次々会議設立に賛成の意を示す。

『チッ。まぁ参加しねえとデメリットしかなさそうだしな。しょうがねえ。俺達〈黒剣〉も参加させてもらうぜ、腹黒。』

結局渋っていたアイザックも参加を希望したのだった。

『決まりですね。それでは、現時刻をもって、アキバの統治機構〈円卓会議〉を設立します。議長は〈D.D.D〉のギルドマスターである、クラスティさんに頼みたいんですが、いかがでしょうか?』

『私は別に構いませんよ。議長という大役を仰せつかった事を誇りに思います。どうぞよろしくお願いします。』

クラスティが仰々しく挨拶をする。会場は一斉に拍手に包まれた。

アキバの統治機構、〈円卓会議〉。この会議が立ち上がった事により、アキバはどの様に変わってないくのか。ラスティは胸の中のウズウズが止まらなかった。

 

 

 

 

+++

ここは〈カシワザキ雷鳴街〉。現実世界でいう新潟県である。そこから北東に数km程進んだところにあるダンジョン、〈万年雪の丘陵〉(メロウ・スノー・ヒル)の内部に、歩みを進める冒険者がいた。

『おい、お前ら!気張っていけよ!このダンジョンにいるモンスター達は全部高レベルだ!新しいレイドゾーンを探しに来たのに、たかがノーマルランクのモンスターに負けてるようじゃ話にならねえ!蹴散らすぞぉ!!』

怒声を張り上げパーティーを盛り立てるのは、ギルド〈シルバーソード〉のマスター、〈ミスリルアイズ〉のウィリアム=マサチューセッツだ。つい先日アキバの統治機構〈円卓会議〉への参加を蹴り、アキバを即日発ったのだった。新たな闘いを求め、〈鷲獅子〉、グリフォンを繰りながら北へ北へ進んでいた。

『あまり前に出過ぎるのはよしてくれよ?ウィリアム。壁役の私の役目が果たせないじゃないか。』

やんわりとウィリアムを嗜めるのは、〈シルバーソード〉きっての優男、〈守護戦士〉のディンクロンだ。それに重ねて喋るのは

『そうよ?私の回復魔法の射程外に出られたら困るわ。』

〈施療神官〉の浮世だ。二人にブレーキをかけられ、さしものウィリアムも檄を飛ばすのを一旦やめる。

『ま、それもそうか。あまり騒ぎ過ぎて雑魚敵に目ェつけられても敵わねえしな。よし、んじゃあそろそろ休憩に…。』

そう言い切る前にメンバーの一人であるアザレアが〈幻獣憑依〉(ソウル・ポゼッション)を解除し、声を張り上げる。

『現在地より2時の方向から、敵が二体接近中です!会敵まで然程時間は無いと思われます。どうしますか?』

『んなもん迎え撃つ。決まってらぁ!お前ら行くぞ!!』

再び檄を飛ばすウィリアムに焚き付けられたメンバー達は、一斉に武器を取って戦闘態勢に入る。

『んぁー?このダンジョンには私達以外はいないって思ってたのになぁ…。ゼキア、あんたの〈絶対音域〉の精度、下がってきてるんじゃ無い?』

『そんな事は無いと思うが…。恐らく俺が感知しきれない距離にいたんだろう。まるで俺だけ悪いみたく言うな、マキナ。』

軽口を叩く二人が闇を切って現れる。それを見てウィリアムがアザレアに小さな声で耳打つ。

『…おい、ありゃどう見ても冒険者じゃねえか。何が敵なんだよ。構えて損したじゃねえか。』

『あれ?そんなはずは…。さっき確かにモンスターって表記が出てた筈なんですけど…。』

一通り話しきったのか、二人がこちらを見つめていた。

『ねぇ、君達。見た感じ冒険者だよね?』

『同業者なんだからそんくらい見りゃ分かるだろ。なんでそんな事聞きやがる…』

全てを言い切る前に、一陣の銀風がウィリアムに迫る。あまりにも冒険者離れしたそれに誰も何も反応出来ない。当事者であるウィリアムですらだ。レイピアを地面に突き立て、バネの様に跳ね上がりながらウィリアムに肉薄する。荒れ狂う銀の暴風になすがままに翻弄され、蹂躙されていくウィリアムを、ギルドメンバー達は愕然としながら見つめる事しか出来ないのだった。

 

 

 

 

第二章:Changing the AKIBA 完

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?面白かったと言って頂けたら幸いです!活動報告の方のアイデア募集の方もドシドシ募集中ですので、そちらもよろしくお願いします!
では今回はここら辺で。次回からは第三章、お待ちかねの戦闘シーンの執筆開始です!楽しみに待っていてください!それでは!!


追記
次回はバレンタイン番外編を予定しています!非リアの物達よ…!戦争の時は来たのだ!!武器を取り闘いに備えよ!!!
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