キミの支えになりたくて   作:飯即斬

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前回の投稿が一度日間ランキング20位内に入ったようです。

下手くそな文章なのに入ることができて嬉しいです。

新しく見ていただいた方もずっと見ていただいている方も本当にありがとうございます!


29話 遊園地で

 

柊木side

 

「私、そろそろ1人で調査したいです!」

 

ある日あざみが車の中で突然言い出した

 

いつも俺やジャスミンに守られているので自分1人で調査したくなったらしい。

 

「「うん、絶対ダメ」」

 

「なんで2人揃って反対するんですか!?」

 

「いやだってさー、あざみー1人では危ないからなーこの仕事」

 

「うん、下手したらこないだのベットの下の男のときみたいに襲われるかもよ、最悪死ぬかも」

 

 

「うぅぅ、それでも・・・」

 

ちょっと強めに脅したけど引かないとは、どうやら本気みたいだ

 

「よし、分かった!」

 

「本当ですか!?柊木さん!」

 

「ちょ!ラギッチ!?」

 

「ただし!条件がある」

 

「条件・・・ですか?」

 

「そ、俺とジャスミンからの課題を達成出来たら俺がセンター長に掛け合ってあげる」

 

「柊木さん!分かりました!私やります!」

 

「よし、じゃあまず俺からの課題だけど・・・」

 

俺から出した課題は、俺が出題する都市伝説問題に8割正解する、俺がオススメするホラー映画を1人で見る、人形屋敷に一晩泊まる、この3つだけ、ちなみに泊まらせる人形屋敷は俺が用意する予定なので危険は無い、もちろん俺が用意する事は秘密だ。

 

「さあ、どうする?やる?」

 

「うぅぅ、最初の2つは何とかなるかもですけど人形屋敷は・・・でも!私やります!」

 

これはホントの本当に本気だな、流石にこの覚悟を無下には出来ない

 

「よし!そこまで言うなら・・・」

 

「ちょっと待った!!」

 

早速課題をさせようと思ったらジャスミンからストップが入った。

 

「まだアタシの課題を言ってないよ」

 

ジャスミンが出した課題は1つ、俺とあざみで遊園地に行くことだった。

 

いや、なんで?と聞いたが詳しくは教えてくれなかった、あざみはこの課題に大賛成のようだ。

 

「どう?あざみー、できる?」

 

「はい!遊園地なんて楽しそうです!」

 

どう周ろうかなー、とウキウキのあざみをよそにジャスミンに小声で理由を聞いた

 

「ジャスミン、どういうつもり?楽しめたら意味なくない?」

 

「いいから、アタシの言う通りして!これが上手くいけば1人で行くなんで言わなくなるから」

 

「ホントかよ・・・」

 

どうやらこれ以上言っても無駄なようなのでジャスミンの課題に付き合うことにした。

 

「柊木さん!いつ行きましょうか!」

 

あざみも完全に行く気満々だしね

 

詳しい日程は後日決める事にして今日はそれぞれの家に帰った。

 

「ただいまーってあれ?」

 

家に帰ってきたが彼女からの返事が無かった。

 

靴はあるから帰ってきているはずなんだけど・・・

 

リビングに入ると彼女と目が合うが彼女はプイッとそっぽを向いた。

 

「ど、どうした?」

 

理由をなんとなく察しつつも彼女に聞く、

 

「今度彼女と遊園地行くんでしょ?」

 

ですよねー・・・

 

「え!やっぱり聞いてたの?いやだって、彼女のお願いのためだし・・・」

 

「それは分かってる。私としても彼女のお願いは叶えてやりたい、でも彼女だけと遊園地に行くのはダメ」

 

「もしかして・・・行きたいの?遊園地」

 

「・・・最初からそう言ってるじゃん」

 

あれ?嫉妬してんの?なんて聞こうものならスマホをハッキングされ、爆発させられかねないのでやめておこう

 

「・・・じゃあさ、今から行く?」

 

「え、今から?」

 

「嫌かな?」

 

「・・・ちょっと待ってて」

 

そう言って彼女は寝室の方に入り、扉を閉めた

 

しばらく待っているとお待たせ、という声と共に扉が開いたのでそちらを見ると思わず息をのんだ

 

さっきまでボサボサだった髪はサラサラになっており、服装も少し大きめの白シャツにゆったりめの黒のスウェットパンツコーデになっていた。

 

そして、なにより目についたのは頭に付けたヘアピンだった

 

「そのヘアピンってもしかして・・・」

 

「うん、前にキミがくれた物だよ」

 

そう、以前水族館に行った時に俺がプレゼントした赤い菊の花のヘアピンだった

 

「ねえ、どうかな?変じゃない?」

 

「変な訳ないよ、凄く可愛い」

 

「そうかな?・・・ヨカッタ」

 

視線を逸らし、もじもじしながら片手で毛先をクネクネしはじめた、可愛い。

 

ずっと見ていられるがそろそろ出発しなければいけない。

 

「そ、そろそろ行こうか」

 

「う、うん、車運転するよ」

 

 

車に乗り込み1時間程で目的の遊園地に到着した。

 

車を駐車場に止めて園のゲートを潜ると辺り一面にキラキラと輝いている景色が視界に入ってきた。

 

どうやら季節仕様のイルミネーションを開催しているらしい

 

その光景に目を奪われているとグイッと彼女に腕を引っ張られた

 

「早く行こう」

 

「え?ちょ、ちょっと!」

 

彼女に引っ張られながらティーカップ、バイキング、ジェットコースターを存分に楽しんだ。

 

その後、今季限定のイルミネーションであるフラワーロードを歩くことになった

 

様々な花をモチーフにした色鮮やかな道が100m程続いている

 

入り口に入る前にそっと手を差し出すと、彼女はフッ、と笑い握り返してきた。

 

照れてくれればと思ったがやはりそう簡単にはいかないようだ

 

 

「ねえ、見てこれ」

 

手を繋ぎながら半分程歩いたところで彼女が指を指した

 

指された方を見てみると菊の花をモチーフにしたイルミネーションが赤、黄色、白と輝いている。

 

菊、俺と同じ名前で彼女から貰った大切な名前。もっとゆっくり見ていたかったが後ろの人達に迷惑なのですぐに通り過ぎた。

 

フラワーロードを抜ると園内でオーロラのように輝く観覧車の近くに出た、フラワーロードを抜け後にこの観覧車に乗るのが定番らしいので2人で乗ることにした

 

先に乗り込み彼女に手を差し出し、その手を握ったまま横に並んで座る

 

頂上に近づいてきたところで、ねぇ、と彼女が口を開いた

 

「さっきの菊の花、凄くキレイだった」

 

「うん、それに思い出してた」

 

「何を?」

 

「あの人とキミと出会って、柊木菊という名前を貰った日のこと」

 

「私も思い出してた、あの時はまさかこんな関係になるなんて思ってもみなかったよ」

 

目を瞑ると今でも鮮明に思い出す、生まれて初めて感じた優しさや暖かさ、そして小さく芽生えた恋心。どれもこれも俺にとって欠かせない思い出だ

 

「うん、でもこうして一緒に観覧車に乗れて俺は凄く嬉しい」

 

「そうだね、私も嬉しい」

 

「そっか、よかった」

 

少しの沈黙が続いた後、例の計画について話し合うことに、観覧車の中でする話ではない気もするがそれはそれで彼女らしい

 

計画について話し終えると全て達成したあとどうしたいか彼女から聞かれた

 

計画が終わった後か、そういえば考えたことなかったな

 

「そーだなー、2人で海外に移住するとか?トルコなんてどう?前から行ってみたかったんだよね」

 

「トルコねぇ・・・いいかも」

 

その後も色々な国を挙げていき、いっそのこと全部行ってしまおうということになった

 

その為には計画を遂行させないと、それに"あの件"ついてもケジメをつけないといけない

 

 

 

 





次回は遊園地であざみ編を予定してます
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