格闘ゲームの必殺技で鬼退治【完結済】   作:アールエー

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その十一 雪山での遭難、救助

「ぶえっくしょん!ちくしょう!」

 

うう…乙女らしからぬデカいくしゃみをして、地上に降り立つ。既に地平線に朝日が見えていた。

寒い!無惨が怖くてギリッギリまで上空待機してた。母ちゃん達の所へは、尾行されると困るから行けないしなぁ。

吹きっ晒しな上空での待機は、サイキックパワーでバリアーを張りながらも辛かったです。

 

家に着くと、腹いせなのか何なのか、我が家がバラバラになってた。竈も丁寧に壊され、食料は泥まみれに。

…いやあ…何コレ…オノレ無惨んん!!

何と言う、みみっちい嫌がらせ!

大物ぶった小物めぇ!

 

とりあえず飯も食えず、暖を取ることもできず、すごすご山を降りる事にした。

炭治郎兄ちゃんは何時くらいに着いたんだろ?もうこっちに向かってきてるかなぁ?

時間的に流石にもう、あの二鬼は居ないだろうけど、まだ森の中は暗いから嫌がらせの鬼がいるかも。

無惨ならやりそうです…。寒い。

 

雪に足を取られながら、周囲に注意して山を降っていく。足が重い。疲労が激しい、鼻水が止まりません。

それより何より、身体の芯から冷え切ってガタガタ震えている。さ〜ぶ〜い〜!!

歯がガチガチ鳴り響いています。

 

何とか無惨から生き延びる事ができた…。本当、これは奇跡に近いよね…。

初陣がラスボスって、やっぱり難易度的にかなり無茶苦茶過ぎるわ…鬼モードだわ…そういや鬼だった…。

 

パキっと下から音が聞こえる。

見ると太ももの所が出血して、血が着物に滲んでいた。その着物の血が付いた部分が凍り、音を立てたみたい。あれ?無惨にやられたかな?

それにしては痛くない…苦しいけど。

………違った…月のもの…え?今のタイミングで始まった!?

初陣の次は初潮かよ…あかん、精神的ダメージが…。

私は無惨からの極度の緊張感の解放と、肉体的疲労と低体温症のおかげで、気力がポッキリ折れようとしていた…。

 

「母ちゃん…助けて…」

 

いかん、理性的には対応しろってやるべき方法が思い浮かぶけど、精神的にグロッキーだ。肉体年齢に引っ張られる…。

ひもじい、寒い、もう死にたい…。不幸が向こうからやってくる…。

いや死ぬな!気力を振り絞れ!次女だったら無理だけど、長女だから耐えられる!

しかし目の前が暗くなり、ふらっと倒れそうになる。

 

「どうした!大丈夫か!?」

 

その時、誰かが抱きかかえてくれた。誰…って、義勇っち!

アニメ通りの容貌と声に、安心感が募る。本当はまだだけど、助かったと安堵する。

だけど、無惨の話をしないと…!

 

「鬼舞辻無惨と、上弦の弐童磨に襲われました!家族が狙われています!家族、竈門家は街にいます!」

 

残った気力を振り絞り、震える歯を抑え、頭で整理していた事をぶちまけた。よし、言えた!これで家族は保護される筈…。

 

「分かった、よく耐えた!名は何と言う?」

 

「竈門…禰豆子…」

 

気力が保ったのはここまでだった。

凍死寸前、疲労困憊な12歳の身体は限界を迎えたのだった。




ここからドンドン、肉体に引っ張られます。
ご了承下さい。
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