浅草から那田蜘蛛山まで、そこそこ距離があるのですが、槇寿郎師匠について走り回り、漸く到着しました。
引退した筈なのに、私より涼しい顔をしているのは矢張り元柱なんですかね。
那田蜘蛛山の周囲には、下級の鬼殺隊隊員が十数人、集まっていました。どうやら、那田蜘蛛山にいる鬼は下弦以上の位で厄介なので、隊員は周囲を封鎖して住民の侵入を防止しつつ、柱の到着を待っているそうです。
「と言う訳なのよ」
「ありがとうございます、尾崎さん!」
事情を教えてくれた尾崎さんに感謝して、師匠の所へ戻ります。
無闇に突入していないので、原作では首を折られて亡くなった尾崎さんはピンピンしてます。良かった。
あ、向こうに村田さんとサイコロステーキ先輩がいる。サイコロステーキ先輩の名前、なんだろ?
「うむ、ならば俺達で先に入っても問題ないな!」
「ええ〜。師匠、『元』柱では…?」
「ぬう、元でも柱は柱だ!」
山に入りたがる師匠を何とか引き留めていると、向こうからやって来たのは…!
「お~い!禰豆子!」
「あ、お兄ちゃん!お兄ちゃんもここに呼ばれたの!?」
炭治郎兄ちゃんでした。後ろに、猪頭の少年と、黄色い…。
「君が禰豆子ちゃんだねぇ!炭治郎から聞いているよ〜!可愛いなぁ!俺は我妻善逸って言うんだぁ。宜しくね、禰豆子ちゃぁん!」
うわ、くねくねしながら私の手を握って離しません。漫画では将来私の旦那になってましたが…嘘でしょう!?生理的に無理なんですが!
いざという時はカッコいいのですが…寝ていれば。まあ、逃げない勇気があるだけ凄いですよね。
そこでバシッと手を叩いて割り込んだのが、槇寿郎師匠でした。
「おい!うちの娘に何の用だ?」
「えっうちの娘!?禰豆子ちゃんのお父さん!?た、炭治郎、どういう事!?」
「あなたは俺のお父さんではありません!」
「おい、紋次郎!良いから山へ入ろうぜ!」
ああ、もうカオスです!
一先ず事情を説明しておきました。
今すぐ山に入ると騒ぐ伊之助は、一本背負いで優しく地面に叩きつけた後、馬乗りで動かない様に額を指で押さえながら、どちらが実力が上か本能に叩き込んであげました。
伊之助君は素直に言う事を聞いてくれました。
…若干、善逸君が引いていた気もしますが、この際無視です。
炭治郎兄ちゃんと話をすると、あの後でヒノカミ神楽を訓練したそうです。ちょっと見せて貰いましたが、かなりスムーズです。
原作とは比べものになりません。これなら、今後充分に使えそうです。
そうこうしている内に、蟲柱の胡蝶しのぶさんと水柱の冨岡義勇さんが来て、いよいよ作戦開始となりました。