「くそ、どうなっているの!?」
岩に座って糸を操る妙齢な女性が、必死に糸を操作しているのが見えました。
母蜘蛛って言われていた鬼ですね。
最初は山道を進んでいたのですが、蜘蛛の多さと山道の険しさで、結局サイキックパワーで空を飛んだ方が良いと気付きました。師匠は背に負って行きます。
正直、格闘ゲームの必殺技とは少しずれてしまいますが、持ってて一番良かった能力だと思います。
「…改めて、出鱈目な力だな…」
慣れている筈の師匠も若干呆れ顔ですが。まあ、人間が空を飛んでますからねぇ。
それは兎も角、あの母蜘蛛は糸を使って隊員を操っていた筈です。
今回は柱と継子しか入山してないので、思い通りにいかないのでしょう。
私は上空から音も無く飛び降り、母蜘蛛の背後に立ちます。
炭治郎兄ちゃんは慈悲の剣を使いましたが、私は持っていません。せめて、意識外から一撃で命を刈り取ります。
「日の呼吸壱ノ型、円舞!」
スパンッと刎ね飛ばされた首は、一瞬私と目が合って驚いて、そのまま安心した様な目をしてました。
この子は原作での扱いも知っていたので、つい首が地面に落ちる前に受け止めてしまいます。
母蜘蛛はこちらを見て、「十二鬼月がいるわ、気をつけて…」と最後に言い残し目を閉じました…。
「禰豆子、鬼に慈悲をかけるのは悪いとは言わんが、やり過ぎると身を滅ぼすぞ」
「はい、すみません師匠。つい…」
灰となっていく頭を見て、次は良い所に生まれると良いね、そう思うのでした。
しかし、炭治郎兄ちゃんが来てないって事は、真っ直ぐ累の所へ行ったのでしょうか…。原作では私の爆血有りで闘いましたが、今回は日の呼吸をある程度使えて、義勇さんが一緒にいるから大丈夫だと思いますが…。
「グオオオォォ!!」
考え事に集中する暇もなく、次は父蜘蛛ですか!
木の上から襲いかかってくる頭が蜘蛛な大男に、咄嗟に出した技は…!
「パワーグラデーション!」
日輪刀を斬り上げる様に垂直に迎え討ちます!
軌道は僅かに反れ、逆袈裟の様に胸から肩を切り裂きました。
しっかし、デカいです!3…4メートル近くある?
完全に見上げています!
「オラァ!そいつは俺様の獲物だぁ!」
飛び込んできたのは伊之助君!…ボロボロです。
あ、父蜘蛛、もう脱皮した後?
「伊之助君、もうボロボロじゃない!下がって、死んじゃうよ!冨岡さんはどうしたの!」
「うるせぇ!半半羽織なんざ知るか!俺に指図するんじゃねぇ!」
この時期の伊之助君にチームワークは無理か!…いや、後の時期でも無理かも!
仕方ない、前に出る伊之助君より早く、背の高い父蜘蛛を倒すには!
「レラムツベ!」
一気に飛び上がり、日輪刀の短刀で肩の辺りを一閃!隙を作りました。
それを見た伊之助君は「俺の獲物!」と叫んで突撃してきます。
「獣の呼吸弐ノ牙、切り裂き!」
伊之助君のギザギザの刃は、見事鬼の首を落としたのでした。
慌てて駆け寄り、傷の手当てを師匠としていると、鎹鴉が知らせを持ってきました。
「カァーカァー、竈門炭治郎、下弦の伍を撃破、下弦の伍を撃破!」
と、同時に山全体に漂っていた嫌な雰囲気が薄れていくのを感じました。
炭治郎兄ちゃん、撃破したって事は日の呼吸を上手く使える様になったかなぁ…。
「パワーグラデーション」
サムライスピリッツに登場するシャルロットの必殺技。主に対空用に使用。