「杏寿郎は列車前半、冨岡君は後半、猪君と黄色頭君は補助をしてくれ!俺は竈門兄妹と屋根から先頭の機関車へ行く!」
槇寿郎師匠がテキパキと指示を飛ばします。
車掌さんが行った後、ロープを持った鬼に従う人達が来ましたが、こちらが寝てなければ簡単に制圧。
縛って尋問していたら、車両が変化していきました。
うわ!車両の変化は原作じゃなく映画バージョンなの!?腸の中にいるみたい。
どちらにしても気持ち悪い!
「父上、お願いします!」
あ、杏寿郎師匠、すごく嬉しそう。
遊郭以来、久しぶりの親子共闘ですからね。ウッキウキ!って感情の音が聞こえてきそうです。
にしても原作でも思いましたが、杏寿郎師匠達が移動する度に客車が跳ねるんですが、何故脱線しないのでしょうか…?
いえ、よく考えたら、列車全体が魘夢の身体でしたね。
停まったら袋叩きだから、必死に線路に戻っているのでしょうか。涙ぐましい努力です。
「禰豆子、竈門兄!窓から屋根に登るぞ、大丈夫か!?」
「はい!大丈夫です!」
「師匠、任せて下さい!」
私達は屋根に飛び乗って機関車目指して疾走します。無限列車はかなりのスピードで走っていますが、常中を身に付けた私達には大した苦になりません。
先頭車両に近付いた時、出ました下弦の壱、魘夢です!
「あれぇ?寝てないの?おかしいなぁ…。人間共が失敗したかなぁ?」
先頭車両の上に、燕尾服っぽい洋装をした優男、目に下弦、壱と描かれた魘夢がこちらに手を向けて待ち構えました。
「お前は!下弦の鬼か!」
炭治郎兄ちゃんが叫びます。
しかしその叫びも、魘夢も、全て無視してドン!と突っ込んで首を刎ねたのは、槇寿郎師匠でした。
「む!手応えがない!さては偽物か!?」
早い、早過ぎます流石は師匠!
先手を打って相手に何もさせないのは常套手段ですが、見た瞬間首切りとは。
「危ないねぇ~。全く、油断も隙もないよう…」
魘夢はまだ余裕な表情を浮かべ、こちらと対峙して。
「このままじゃ、こちらが危ないかなぁ。血鬼術。強制昏倒催眠の囁き、お眠りィィ」
あ、不味い!咄嗟に必殺技を使って二人を防護します。
「血鬼術、爆血!」
催眠自体は防げなくとも、多少なりとも起きる時間が短くなると思い爆血を使用しました。
切り裂いた腕から二人に血が降り注ぎ、同時に私も催眠にかからない様、もう一つの封印した必殺技を使用します!
「ソウルフィスト!」
両手から出た気弾が、魘夢の腕を吹き飛ばしました!
「あれぇ?何故眠らない…え?腕が再生しない…!?何をした…ねぇ、君、だれ?」
魘夢のびっくり顔とは、良い顔を見れました!
今の私の姿は、身体は禰豆子のままですが隊服がバラバラと蝙蝠になって分解し、新しい服…黒の胸元の開いたレオタード、蝙蝠柄のストッキング、背中…と言うか腰と頭には爪の生えたコウモリの翼、どう見ても悪魔みたいな姿になったのです。
…禰豆子の身体なら、もう1人のキャラの方ですって!?お黙り!!
「あら、貴方も夢魔なのね…?いいわ、可愛がってあげる、坊や」
ふふふっと笑う私は、サッキュバスになってました…。
「ソウルフィスト」
ヴァンパイアに登場するモリガン・アーンスランドの必殺技。早い話、波動拳。