格闘ゲームの必殺技で鬼退治【完結済】   作:アールエー

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その三十五 悪夢の終演

「シャドウブレイド!」

 

高く舞い上がる様に伸びる羽の刃は、魘夢の身体を深く切り裂きました。

分身体なのでしょうが、私の刃に切られた場所は再生する事がありません。人外の私の攻撃は、物理的なダメージだけでなく魂そのものにダメージを与えるのですから。

 

「な、何故治らない?再生しないんだ!?」

 

「ウフフ…可愛い坊やね…。新参の夢魔にしてはやる方だわ。そう、50点…ってトコかしら」

 

私は一旦距離を置いて、話かけます。

魘夢…じゃなく無惨に。

 

「坊やを通じて見ているのでしょう、鬼舞辻無惨?平凡な千年を生きて退屈だったでしょう?貴方が喰らった命ごと、貴方の魂を奪ってあげるわ!」

 

この時、余裕をかまして無惨を挑発している様に見える私の中は、実際はてんてこ舞いしてました。

なんて言うか、魂が人外に引っ張られる!私の、竈門禰豆子の魂の形が崩れる!

これは余り長時間持ちません!このままでは、サッキュバスそのものになりそうです!

 

そもそも、人間キャラの時は必殺技だけ使えていましたけど、人外キャラは姿まで変わるのが不思議でなりません!それに口調が変化に引っ張られて、元の口調で喋れないです!

なんとなく、人間とは肉体的に、又は魂そのものの在り方が違う様な気がします!

 

「よもやよもや、戦闘中に寝るなど不甲斐なし!禰豆子!後は任せ…なんて格好をしてるのだ!?」

 

「俺の父さんは、そんな事を言わない!…はっ!夢!?…あ、禰豆子、鬼は俺が倒す…コラ!女の子としての慎みを持ちなさい!」

 

「起きたの!?え?あ?これは理由があって…」

 

慌てて身体を隠す私!引っ張られていた魂が戻り、竈門禰豆子になりました!

同時に蝙蝠のレオタードが隊服に戻ります。

一瞬、素っ裸になった気がしますが、気の所為です!絶対に!!

 

「そ、そんな事より機関車に鬼の首があるから、切りに行きますよ!」

 

私が誤魔化す様に言ったら、二人共機関車へ向かって行きました。「後で話がある!」と言い残して。…ひえぇ…。

 

機関車に付くと、肉の塊が酷い事になってました。

 

「竈門兄!俺と禰豆子で肉を削ぎ落とす!その間に鬼の首を切れ!」

 

「はい!!」

 

槇寿郎師匠と一緒に肉の塊に突っ込みます!

 

「「炎の呼吸、肆ノ型 盛炎のうねり!」」

 

二人して同じ奥義を繰り出して、気持ち悪い肉を吹き飛ばす様に切りまくります!

催眠してくる目に視線は合わせません!どこぞのペラペラの本みたいな目には合いません!

と言うか、目が出る余地すら与えません!

 

あ!運転手さんがお兄ちゃんを刺した!

しまったです!魘夢に夢中で、運転手の事をすっかり忘れてました!

 

「師匠!お兄ちゃんがぁ!」

 

「行ってこい、禰豆子!」

 

「はい!お兄ちゃん、今行くよ!」

 

私は慌てて駆け寄り、運転手を牽制しつつお兄ちゃんの怪我の状況を確認します。

…とても軽症とは言えません!

 

「禰豆子、後少しなんだ!俺は大丈夫、首を切るぞ!」

 

「…!!分かったよ、お兄ちゃん!私が骨を露出させるから、お兄ちゃんがトドメを刺して!」

 

私は呼吸を整え、延髄を隠しこちらに迫ってくる肉の塊を、宙返りをするように躱して技を放ちました!

 

「日の呼吸漆ノ型、斜陽転身!」

 

周りの肉を一気に削ぎ落とし、延髄を露出させる事に成功しました!

 

「お兄ちゃん、今!」

 

「ああ!ヒノカミ神楽、碧羅の天!!」

 

「ギャアアアア!!!」

 

お兄ちゃんの渾身の一撃は、魘夢の首を刎ね飛ばしたのでした…!

 

 





「シャドウブレイド」
ヴァンパイアに登場するモリガン・アーンスランドの必殺技。一言で言えば昇竜拳。
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