禰豆子ちゃんが無限列車編で爆血刀を覚えていたら、煉獄さんの圧勝だったのでは?と言う思いが捨てきれません。
10mは上空に滞空している私の足元に、数人の男達が集まっているわ。
中々壮観ね…。良い男が多いから、見ていて飽きないわ。
「禰豆子…なのか!?」
「ええ、そうよ。禰豆子、或いは禰豆子だったモノね」
今の私は、服装もそうだけど身体つきもお子様体型ではないわ。私らしい、豊満な肉体に変化したの。
元々、この身体も資質はあったみたいだし、サッキュバスがペッタンコなんて、みっともないもの。
上弦の参を倒して集まった煉獄親子に冨岡義勇、後は…猪と黄色?それにお兄ちゃん。
「あら?お兄ちゃん、動いて大丈夫なの?」
「そんな事より!禰豆子、元に戻るんだ!」
「駄目よ、漸く自由になれたんですもの。この世界には私の城はないけれど…好きにさせて貰うわ」
「…分かった!ならば力ずくで止めさせて貰おう!」
「ふふふ…いいわ!三人同時に相手してあげる!」
そう言うと、私は彼らの前に舞い降りたわ!
「炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天!」
「炎の呼吸 伍ノ型 炎虎!」
「水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き!」
三人が三人とも、同時に奥義を放ってくるわ!いいわ、人が人として体現した美しい技の数々!守りに入った人生じゃ培われない!
最速の水の突きを躱し、炎の斬込みを受け止め、或いは受け流す。
流石に三人の柱相手は楽しいわね!
もっともっと、愉しませてちょうだい!
「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃!」
その時、油断から、意識から完全に外していた一番の雑魚が、目の前に迫っているのに気付かなかったわ。敵意も殺意も何もないしね。
でもまあ、受け止めてあげる!
「禰豆子ちゃん、ごめん!」
そいつは刀も抜かず、私の胸に手を、それも服の中に直に…。
「…………い…イヤぁぁぁぁあああ!!!」
なんで私はサッキュバスでこんな、こんな、違う!なんでこんな羞恥心が!身体の中の魂が、力強い魂が、そんな!これは…神の加護…!?
『禰豆子、しっかりしなさい!貴女は女の子なのよ!ちょっと其処に正座!!』
…違うわね、これは母の愛ってやつね…。それに…魂がやや歪…。何かあるわね。
それにしても、ちょっと淑女教育、厳し過ぎない!?
バチッと音が鳴ったかと思うと、私の髪の毛は黒に素早く戻り、私の意識が覚醒しました。 いえ、今までの記憶は残っているから、主導権が彼女から私になったと言うか!
あ、ごめん、善逸君。
さっきのバチッて、ビンタの音でした。
えっと…揉み代って事で…。後で菓子折りでも持って行こうかな…。えへへ~。
なんか幸せそうな顔してるし、別に良いかな?
服もレオタードから自分の隊服に戻りました。危なかった…。
人外キャラは、乗っ取りまで覚悟しないと駄目なのですね…。
「禰豆子、大丈夫なのか!?」
槇寿郎師匠が駆け寄って来ます。
杏寿郎師匠もお兄ちゃんも、心配そうな目で来てくれました。
義勇さんは…分かりません。多分、心配してくれていたと思います。
「はい!申し訳ありません…。ご心配おかけしました…」
その時、バッチーンと音がして弾けました。ボタンが。胸の。
ああ…髪の毛は戻りましたが、身体はまだ戻ってなかったんですね。道理で胸がキツイと思いました。
…胸元のボタンが弾け。今の私は、強制蜜璃隊服状態。乳バンドは切れて飛び出して。
「ウギャー!見るなぁ!」
私は胸元を庇いながら、森の奥へと逃げたのでした。
あ、追い掛けてきた杏寿郎師匠に、羽織を貸して貰いました。見るなって言ったのに、気にせず動じず追い掛けてくるのは流石です。