私は夜半過ぎ、宿としている建物の屋根の上に座っていました。
「風が騒がしいな…。何か良くないモノを運んできた様だ…」
ボソリと呟きます。…すみません、原作知識で、そろそろ上弦が襲ってくる頃だと踏んでいるだけです。
とは言え刀鍛冶編の時期も含めて、かなり歴史も変わり、そもそも玉壺ちゃんも討伐済の現在、来るのかな?本当に。
「急がねば…急がねば…。玉壺は居ないが里は見つかった。けれども、あの御方はお怒りじゃ…」
…本当に来たよ。
いつの間に隣の家の屋根に。
原作知識を身に付けたお館様が、勘を総動員して放った手に、無惨はマンマと引っ掛かりましたね。
一番のチーターはお館様なのでは…。身体が弱いという、絶望的な弱点はありますが。
私は懐に仕舞っていた花火の入った竹筒を設置し、そっと火種を入れました。
バシュッと花火は打ち上がり、上空でバァンと結構大きな音を立てました。鬼襲撃の合図です。
もちろん、隣の屋根の上弦の鬼、半天狗にも気付かれました。
「ヒィィィ!お前は竈門禰豆子ぉ!」
「はい、禰豆子ですよ、おじいちゃん」
臨戦態勢に入ってはいますが、とりあえず観察からです。また、他の助けを待つのも戦術です。
透き通る世界で…ああ〜いますね、身体の中に本体が。
…気付かれない内にぶった斬るか!
「あの御方が、お前をご所望じゃ!やれ!」
えっと思うと、下から強烈な気配が!!
トゴン!咄嗟に飛び退いた跡地に、巨大な腕が!
「ばらべっだ〜!」
出てきたのは身長4〜5メートル、この時代で言えば15尺くらいの餓鬼!いや、顔がデカすぎてバランス無茶苦茶じゃないですか!
しかし、どっかで見た事あるよう気がします!
「禰豆子!下がれ!」
ドゴン!と扉を突き抜けて、槇寿郎師匠が飛び出しました!
槇寿郎師匠!何処に居たんですか!?姿見えなかったですけど!
「陰で里長の護衛をしていた!時透兄弟に避難指示を頼んだから、こっちの相手をする!」
「分かりました!そちらの鬼、恐らく上弦の鬼の討伐をお願いします!私はこっちのデカブツを退治します!」
何故か、こいつは私が倒さないと駄目って感じがするんですよね!
しかし、どうやって家の中に入ったのやら。鳴女の仕業かな?あの能力、便利過ぎるわ。
「おめぇ…ぐっぢゃいげねっで、いわれだ。でもぉ、うでぐらい、いいがなぁ?」
なんか、とんでもない事言ってますが。
右腕の先がなく、骨が露出して先端が尖っています。これが武器、なのかな?
奴は私を追い掛けてきた後、地面を激しく叩きました。
『血鬼術、悪霊呼び』
地面から大量の手が生えた!咄嗟に空中へ逃げますが、うわ、伸びてくる!
「日の呼吸玖ノ型、輝輝恩光!」
こっちに来る手を次々と切り裂きますが、手の数は一向に減りません!
「むだだよ〜。おでがじめんだだぐど、いぐらでもででぐる」
そう言いながらバンバン叩く餓鬼。
「円舞、碧羅の天、烈日紅鏡、灼骨炎陽」
そいつに構わず日の呼吸を使い続けます。
「陽華突、日暈の龍・頭舞い、斜陽転身、飛輪陽炎、輝輝恩光」
ジリジリと、出てくる手を切り裂き、防ぎ、弾き飛ばし、一歩一歩近付きます。
「火車、幻日虹、炎舞!」
「い、いづまで、やれるんだ?」
「ごめんね、一晩中でもやれるのよ」
炎舞から円舞につなげ、更に近付きます!
こいつが終わったら、原作では無惨戦。ここで日の呼吸拾参ノ型の実践訓練をさせて戴きます!
襲い来る手をドンドン斬り割いていたら、とうとう餓鬼は地面を叩くのを止め、後退りしました。手が出なくなった瞬間、私は一気に鬼へ肉薄!
『血鬼術、飛び頭突き』
首を跳ね飛ばした!と思ったら、首だけが飛んでいきました。はあ?
ど、どっちが本体なわけ?一瞬迷いましたが、透き通る世界で見ると胴体が本体っぽいです。
「炎の呼吸玖ノ型、煉獄!」
胴体を切り裂くと、頭も悲鳴を上げて消えていきました。
うーん、里を襲う鬼にしては弱い。いや、手の攻撃は日の呼吸以外はキツかったと思いますが、多分師匠達なら速攻で対処してたかと。
まあ、下弦の実力はあったでしょうか…。
無惨も、手下に困っているのでしょうか?
下弦を自分で皆殺しにする、お馬鹿さんですからね…。
「悪霊呼び」
「飛び頭突き」
サムライスピリッツ零に登場する妖怪腐れ外道…にそっくりな鬼の必殺技。いや、あれ鬼滅の刃に鬼として出演しても違和感ゼロでしょ。対戦相手食っちゃうし。すみません、ゲスト出演と言う事で…。