その結果が猟奇的な刃物で滅多刺しですが…。
でもまあ、全身毒まみれのしのぶさんなら、やりかねない…。
童磨の身体がボロボロに、完全に灰の様に消え去ったのを見て、しのぶさんが泣き崩れました。
「姉さん…やっと、やっと仇を取れました…」
安堵したのか、ケホッケホッと咳をする姿は、今にも倒れそうな感じがします。
「しのぶよ、直接の仇は取れたが鬼の首魁がまだじゃ。倒れるのは、無惨を膾斬りにしてからにせい」
「そうですね、ありがとうございます。禰豆子さん…あの、変身は解けたようですが、口調は元に戻らないのですか…?」
「うむ、人外への変身効果での。精神への影響が大きくて、どうしても口調が変わるのじゃ。まあ、その内、元に戻るじゃろう…」
その時、師範!と駆け寄ってくる者がいました。カナヲちゃんです。
カナヲちゃんはしのぶさんとの再会を喜びましたが、余り時間がありません。まだ上弦は、最低でも二鬼、黒死牟と鳴女がいる筈です。
獪岳は柱稽古で悲鳴嶼さんと再会し、謝罪した上で弟子入りしたと善逸君から聞いたので、上弦になっていません。
「しのぶよ、後方に下がり、治療を受けると良い。カナヲ、しのぶを任せても良いか?」
「カナヲ待って。私は柱として、ここで引き下がる訳には…」
「戯け、肺をやられた呼吸の剣士など足手まといじゃ!黙って後方へ下れ!それに、御主の医者としての腕前は、多くの剣士を救う筈じゃ」
しのぶさんの顔にしぶしぶながらも納得の表情が出ると、私はその場を離れていきました。
同時刻、無限城の後方では幾人も怪我人が運び込まれ、正に野戦病院と化していました。
「おい!もう1人担ぎ込まれて来たぞ!」
「ここじゃ、雑魚鬼でも下弦並みの力があるって!まだ来るぞ!」
その中心で活躍しているのは、珠世さんと愈史郎君でした。医者として、助手として指示を出し怪我人を捌いていきます。
「珠世様、無限城を操っていると思われる上弦の鬼と、柱が遭遇したそうです。そろそろ…」
「…分かりました愈史郎。本来、私が無惨にくっつく事で蘇生を阻害するつもりでしたが…何故か私が居なくても、まだ蘇生していない様です。しかし、何時復活するか分かりません。充分に気を付けて…」
「大丈夫です珠世様!それでは!」
去っていく愈史郎君を見送り、次の患者に取り掛かる珠世さん。
「…もしかしたら…最後に禰豆子さんが出したあの鎖…」
その頃、遠く離れた御屋敷では、鬼殺隊総本部としてお館様を始め、あまね様やお子様達が忙しく情報をまとめておりました。
原作ではお子様三人で回していたのですが、今回はお館様総指揮の元、あまね様が情報統括とお館様への伝達をし、お子様達が総出で無限城の攻略をしています。
「カァー!胡蝶しのぶ、竈門禰豆子、上弦の弐を撃破ァ!」
「伊黒小芭内、甘露寺蜜璃、上弦の肆と交戦!」
次々と来る知らせに、的確な指示を出すお館様。輝利哉様は原作の様に重圧を受ける事なく、必死に情報を書き留めております。
8歳の子供に、あの重圧は辛すぎるので良かったと思います。
部屋の外では、槇寿郎師匠と共に鱗滝左近次さん、桑島慈悟郎さんが護衛に付いておりました。
「まさか、引退した我らにこの様な任務を与えて頂けるとは…」
「ふふふ…ある人物によると、私はまだ『若造』らしいからね。年長者に助けを求めたのだよ…」
「この左近次、命に替えてもお護り致します」
そこに、更に鎹鴉が飛び込んできました。
「カァー!鬼舞辻無惨発見!無惨発見!」
その報に、室内の緊張が一気に高まります!
「事前に命じた様に、柱以外近付かない事を徹底。無惨に隊員を養分として与える訳にはいかない。上弦の壱は?」
「い、いまだ不明です、父上!」
「手の空いた柱は全員無惨の所へ、上弦の壱が奇襲を仕掛ける可能性があると通達」
この報は、私にも届きました。
大急ぎで鎹鴉の後を追い、無惨がいると言う部屋に飛び込むと…!
巨大な繭に包まれた、ついでに鎖でグルグルにされた無惨の姿が見えたのです!
「…あれ?まだ鎖、消えてない!?」