格闘ゲームの必殺技で鬼退治【完結済】   作:アールエー

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無惨への忠誠心と縁壱への対抗心、どちらが強かったのでしょうか。
この作品では、こちらに天秤が傾きました。


必殺技を使うキャラで、銃を使ってハントする赤ずきんも好きなのですが、どうしても軽機関銃が…。
調べてみると、鬼滅の刃の時代が第一次世界大戦の最中で、塹壕戦に必要で開発されたっぽいので、産屋敷家でも手に入らないだろうと。マフィアが良く使ったトンプソン機関銃は昭和初期らしいですし。
あったら玄弥も使っていたかな?


その五十六 兄上と共に

六つ目の鬼、黒死牟は凄まじい剣気を上げ、こちらを睨んでいました。しかし、その身体にはヒビが入り…今にも崩れそうでした。

 

そして、その瞳には上弦の文字はなく、ここに立っている事実も踏まえて、無惨から独立を果たしている事は明白でした。

また新しい血鬼術なのか、人魂がふよふよ浮いておりました。

 

「竈門禰豆子…いや、その内に…秘める夢魔よ…。果し合いを…所望する…」

 

そう言って、なんと黒死牟が頭を下げました。

 

『あら…再戦を希望かしら…?ねえ、変わって貰えない?乗っ取らないから』

 

うう〜ん、でも…。

 

『大丈夫よ。悪魔は嘘をつくけど、契約は何があっても守るものよ』

 

わ、分かりました!どの道、私じゃ対処出来ない…!

 

隊服が蝙蝠のレオタードに変わり、私はサッキュバスに変身しました。そう、久しぶりに出られたわ。窮屈なのは嫌いなのよね。

 

「あら、男振りが良くなったじゃない?あの人鬼から離れて、少しはマシになったのかしら?」

 

「あの御方への忠義は…変わらぬつもり…だった。だが…我が生涯の目的は…弟の縁壱を超える事…。我を弱いと断言した…其処許に敵うなら…それは縁壱に近付けたと…言う事だ…」

 

「ふーん。まあ、良いわ。久しぶりに暴れてあげる!」

 

「月の呼吸参ノ型、厭忌月・銷り!」

 

防御を中心にしながら、彼の攻撃を捌いたわ。

基本に立ち返り、極めた剣術を更に磨きあげ、繰り出す攻撃は一筋縄では立ち打ち出来ないレベルに昇華されている…!!

現に、私も少なからず深手を負っているの…。

 

ああ、それだけに惜しいわ!

攻撃に今一つ魂が乗ったら!気迫にあと少し気力を上乗せできたら!

 

「ああ!駄目よ!今の肉体を、鬼の残滓を捨てなさい!鬼舞辻無惨の呪いから、己の全てを解放しなさい!!」

 

「う、うおおお!月の呼吸玖ノ型、降り月・連面んん!!」

 

少しずつ、少しずつヒビが入り、壊れかけていた黒死牟の身体が、ついにバラバラと崩れ落ちていったわ!その中から出て来たのは、1匹の侍ね!六つ目ではなく、双眸を備えた侍!中々カッコいいじゃない。

 

「月の呼吸拾陸ノ型、月虹・片割れ月!!」

 

「いいわ!とても素敵よ、貴方!ダークネスイリュージョン!!」

 

黒死牟の一太刀を寸前で躱し、一気に距離を詰めると分身して、ありったけの乱舞を叩き込んだわ!

 

そして…黒死牟はついに倒れた…。

 

「無念…。まだ、届かなかったか…」

 

「いいえ、惜しかったわよ。そして、ようこそダークストーカーの世界へ!」

 

「ダーク…ストーカー…?」

 

「ええ、貴方は今、鬼の肉体を捨て、私と同じ真の怪物への道を歩み始めたのよ」

 

黒死牟は自分の手を見て…鬼の身体でない事を悟ったみたい。そこに、ふよふよ浮いていた人魂が近寄ってきて…。

 

『兄上…漸く、無惨の軛から脱しましたな…』

 

「お前は…縁壱か…!」

 

『はい、兄上。ずっと、兄上の近くにおりましたが、無惨と繋がりがある限り近付けず、繋がりが切れた事で漸くお側に来れ…今、鬼から脱した事で話ができるようになりました』

 

「…縁壱よ…。我はお前に敵わず、妻子を捨て、無惨に従い、数多の人間を殺してきた…。もう我に拘る事はない。天に昇るが良い」

 

『いいえ、兄上。昇るなら兄上も共に。その身体になったのです。今は昇れずとも、これから数百年かけ、殺した人数を超える人々を救いあげるのです。いつか、御仏の御慈悲が下るまで…』

 

「…そうか…。元より我は縁壱にも、そこの夢魔にも敗れた身。黙って従おう。これより我は、武門の神、毘沙門天にあやかり、毘沙門と名乗ろう」

 

『はい、兄上。私も共に…』

 

そう言うと黒死牟…毘沙門?どこかで聞いた名前だけど、毘沙門と人魂の縁壱さんは立ち去って行きました。

いや、敗れた身って言うなら、私の意見も聞いてよ…。

直接、勝った訳じゃないけど!

 

その時、私の胸の辺りからポンっと、表現が難しいですが、黒く輝いている玉が出てきました。

 

『禰豆子?中々楽しい闘いだったわ!それで、私はあの兄弟に付いて行こうと思うの。もう、禰豆子の闘いは終わったし、退屈になりそうだからね』

 

「あ、はい。えっと、今までありがとうございました。…外に出られたんですね…」

 

『今の闘いの最中に、自分の魂を少し弄ってね。そうそう、貴女の中に残した、無惨に殺された人達の魂を使って、痣者の寿命を延ばす方法を教えておくわね』

 

「ええっ!そんな事が可能なんですか!?」

 

『ええ、できるわよ。別にやらなくても良いけどね。その場合、貴女の寿命が数百年くらい延びるけど…』

 

「いえ、是非ともやらせて頂きます」

 

そう言って、彼女は少しとんでも無い方法で寿命を延ばすやり方を伝えて、去っていきました。

 

ふと気付くと、誰も居ない家屋の中に居ました。外を見ると、鬼殺隊の皆が万歳三唱しています。ほとんど時間が経ってない様です。

それと、変身した為か、お腹の怪我が治っておりました。

 

私は最後の後始末をするため、皆の輪の中に入っていくのでした…。

 

 






「ダークネスイリュージョン」
ヴァンパイアのモリガン・アーンスランドの必殺技。短距離を突進し、分身して前後から挟み込んで乱舞を繰り出す。
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