春の風がまだ冷たさを残すころ、ハリーたちはそわそわとした面持ちでセレナを探しにきた。
「ちょっと……一緒に来てくれない?」
声をかけたのはハーマイオニーだった。
ロンが顔を赤くしながら囁く。
「……信じられない話なんだ」
案内されるまま向かったのは、森に近い小さな小屋──ハグリッドの家だった。
扉を開けると、暖炉の前で大きな体を丸めたハグリッドが、何やら大事そうに布に包まれたものを抱えている。
「やあ、嬢ちゃん。……いいところに来てくれた」
いつもの豪快な声に少し上ずった調子が混じっていた。
布をほどいた瞬間、セレナの瞳が大きく揺れた。
そこには、黒光りする卵があった。表面に奇妙な模様が走り、まるで生きているように熱を帯びている。
「……ドラゴンの卵」
思わず口をついた言葉に、ハグリッドは目を輝かせて頷いた。
「そうとも! ドラゴンじゃ! ノルウェー・リッジバックってやつでな……珍しいんじゃぞ!」
ハリーとロンは顔を見合わせ、ハーマイオニーは困ったように眉を寄せた。
「でも……禁止されてるでしょう? ハグリッド、もし見つかったら──」
セレナも冷静な声を落とす。
「これは……危険です。闇の魔術に使われる例もあります」
しかしハグリッドは頑なに首を振った。
「わしの夢なんじゃ、セレナ。ずっと……ドラゴンを育ててみたかったんじゃ」
数日後。
卵は殻を割り、小さな翼と牙を覗かせた。
ノルベール──いや、のちにノーバートと呼ばれる幼竜は、愛らしさと危うさを同時に持ち合わせていた。
「……かわいい」
ハリーが呟き、ロンも思わず手を伸ばそうとする。
だがセレナの瞳には、別の色が宿っていた。
「……この子の成長は速い。魔力も……強すぎる」
柳の杖が、かすかに震えていた。
それは彼女の血が、魔法生物と強く共鳴している証だった。
ノルベールの赤い瞳が、真っ直ぐにセレナを見返す。
その瞬間、幼竜が小さく鳴き、彼女に顔を寄せた。
ハグリッドは感激のあまり、目頭を押さえた。
「見たか……ノルベールも、セレナ嬢ちゃんを気に入ったんじゃ!」
だが、セレナは静かに呟いた。
「……気に入られたというより、狙われている気がします」
その声は小さかったが、ハリーの耳に届いた。
彼の緑の瞳が、セレナの横顔を真剣に見つめていた。
― ノルベールと牙
ノルベールは日ごとに成長していった。
最初は掌にのるほどだった幼竜も、数週間も経たぬうちに机から飛び降りては翼をばたつかせ、牙を鳴らすほどになっていた。
「おい、やめろ! こっちに来るな!」
ロンが半ば叫び声でハグリッドの小屋を走り回る。
ノルベールは楽しそうに尾を振り、鋭い歯をガチリと鳴らす。
セレナは慌てて杖を向けることなく、静かに声を落とした。
「ノルベール。……落ち着いて」
その声に、竜の赤い瞳がぴたりと彼女に向く。
次の瞬間、荒れ狂うようだった動きが止まり、首を傾げるようにしてセレナを見上げた。
ハリーとハーマイオニーは驚いた顔で互いに見合う。
だがその隙に──。
「いってぇっ!」
ロンの悲鳴が響いた。
手の甲に小さな牙が食い込み、血がにじむ。
「ロン!」
ハーマイオニーが慌てて駆け寄る。
セレナはすぐにロンの腕を取り、杖をかざした。
「〈エピスキー〉」
淡い光が走り、噛まれた傷がじわりと塞がっていく。
ロンが青ざめた顔で彼女を見上げた。
「……助かった。ありがとな、フロスト」
セレナはわずかに首を振った。
「気にしないで、……ノルベール」
赤い瞳が彼女を見返し、幼竜は小さく鳴いた。
その光景を見て、ロンが苦笑する。
「まるで……お前が親みたいだな」
セレナの胸が一瞬だけ熱を帯びる。
だがその熱は、すぐに冷たい予感にかき消された。
「……この子は、ここにいてはいけない」
小さな声でそう告げるセレナを、ハリーがじっと見ていた。
― 蛇の視線
夕暮れの森は、冷えた樹液の匂いがした。
煙突から細い煙が立ちのぼるハグリッドの小屋へ、セレナとハリー、ハーマイオニー、それに包帯を巻いたままのロンが身を寄せ合うようにして急ぐ。
小屋の戸を閉めると、籠の中でノルベールが低く鳴き、舌の先で火花を散らした。
「静かにして、ノルベール」
セレナが囁くと、幼竜は赤い瞳を細め、牙をしまい込む。
ロンが苦笑いした。
「ほんと……お前、ドラゴン語が話せるんじゃないか?」
「話せない。ただ、機嫌を読むだけ」
淡く返したセレナの指先で、柳の杖がかすかに脈を打つ。魔法生物の気配に、芯が共鳴している──そんな感覚。
ハグリッドが巨大な手で皿を差し出した。
「山ヤツメの切り身じゃ。栄養満点ぞ」
ノルベールは嬉しそうに身を乗り出し、皿ごとガリリと噛み砕く。
「ねぇ、ほんとに大丈夫?」
ハーマイオニーが窓へ視線を送り、カーテンを少しだけ狭める。
「誰かに見られてたら──」
その瞬間、セレナの背筋を冷たい感覚が撫でた。
“視線”。
窓の外、薄闇の縁で何かが揺れた気がした。
「……今、誰かが」
言い終わる前に、戸の隙間から夜風が滑り込み、ランプの炎が細く震えた。
ハリーがすばやく立ち上がる。
「見てくる」
セレナも続き、ふたりで戸口をそっと開く。
外は灰青の黄昏──小屋の壁に沿って、土の上に新しい足跡が鮮やかに残っていた。
規則的で、ためらいの浅い歩幅。見覚えのある革靴の形。
「……マルフォイ」
ハリーの声が低く落ちた。
小屋の角、薪の山の影。
白金の髪が一瞬だけ揺れ、闇へ溶けた。
追いかけようと身を乗り出すハリーの袖を、セレナが掴む。
「だめ。追えば騒ぎになる。今は──証拠を消す方が先」
ふたりで足跡を払い、小屋の周りに散った骨や鱗片を拾い集める。
その手際の早さに、ハリーが思わず目を見張った。
「慣れてるの?」
「隠すのは、得意」
セレナは短く答える。自分でも気づかぬほど、声が固くなっていた。
戻ると、ノルベールが戸口の匂いを嗅いで、不機嫌そうに唸った。
セレナは幼竜の額にそっと指を当て、低く息を合わせる。
「大丈夫。敵じゃない」
赤い瞳の光がわずかに和らぐ。
だが、窓の外に残る“気配”は消えない。蛇が舌の先で空気を舐め取るような、不快な追跡の感触。
「やつは絶対、先生たちに言いつけに行く」
ロンが苦々しげに唸った。
「くそ、手紙のやり取りも見られたかもしれない……チャーリー(兄貴)の友達らが受け取りに来るって話──」
ハーマイオニーが瞬時に段取りを並べる。
「予定は変えない。塔の上で引き渡し。道中は私たちで護衛する。……ただし、マルフォイ対策が必要ね」
ハリーがセレナを見る。
「君は……どう思う?」
セレナはほんの一瞬、窓に目をやった。
薄闇には何もいない。しかし、いる。“見られている”感覚は消えない。
「……私が先に動く。小屋から塔までの道を“読む”わ。ノルベールは私の声で落ち着く。暴れたら危険」
柳の杖が、彼女の掌で温度を帯びる。
ノルベールが再び指先に鼻先を寄せ、小さく喉を鳴らした。
「頼りにしてる、フロスト」
ハリーが真っ直ぐに言い、ロンが照れ隠しに咳払いをした。
「ま、まぁ……噛まれずに済むなら、なんでもいい」
ハグリッドは巨大な肩を落とし、それでも笑ってみせる。
「すまんのぅ……わしのせいじゃ。じゃが……あの子は悪くない。悪いのは……覗き見するやつらじゃ」
夜が落ちきるころ、小屋の灯を消す。
扉の隙間から外を伺うと、森と城の間に、細長い影が一度こちらを振り返った。
横顔は月光で白く、目の色は見えない。
だが、唇の形で誰かは分かった。勝ち誇る、細い線。
(ドラコ・マルフォイ)
影は城の方へと駆け、闇に溶けていった。
セレナは吐息を抑え、ノルベールの頭を撫でる。
幼竜は掌に頬をすり寄せ、火花をひとつだけ散らした。
その小さな熱が、胸の奥の冷えをかすかに和らげる。
(間に合う。必ず)
蛇の視線がどれほど鋭くとも──守るべきものを、渡しはしない。
― 塔の夜、翼の影
深夜のホグワーツ。
城壁を渡る風が冷たく、石畳はしっとりと夜露を帯びていた。
セレナは外套の内側で柳の杖を握りしめていた。
その脇を、ハリー、ロン、ハーマイオニーが並んで歩く。
彼らが抱えている大きな籠の中からは、時折「ギャア」と甲高い鳴き声と、火花がこぼれる。
「静かに……頼むから」
ロンが必死に押さえるが、ノルベールは楽しそうに暴れていた。
セレナは足を止め、低く囁いた。
「ノルベール」
幼竜の赤い瞳が籠の隙間から覗く。
その視線を受け止め、彼女は指先で空を描くように小さな弧をなぞった。
「……眠りなさい」
柳の杖から淡い光がにじみ、幼竜は喉を鳴らすと丸まって動きを止めた。
息を呑んでいたロンがほっと肩を下ろす。
「お前、本当にすげぇよ……」
四人は息をひそめながら、城の階段を上り続けた。
やがて到着したのは、天文台塔。
月光が照らす石の床は凍りつくように冷たい。
ハリーが空を仰ぎ、吐息を漏らす。
「チャーリーの仲間、来るかな」
その声を打ち消すように、遠くで羽ばたきの音が響いた。
星空を裂くように大きな影が近づいてくる。
四人が見守る中、数人の人影が箒に乗って舞い降りた。
「ハリー・ポッター? そして──これが件のドラゴンか」
青年のひとりが声をかけ、籠の中を覗く。
ノルベールは眠ったまま、小さく息をしていた。
「ありがとう、みんな。本当に助かった」
青年は笑みを浮かべ、籠を抱え上げた。
翼の影と共に、彼らは夜空へと飛び去っていく。
ノルベールの小さな鳴き声が風に溶けた。
セレナはその声に耳を澄まし、胸の奥が痛むのを感じた。
(……無事に、生きて)
その時。
背後で、乾いた声が響いた。
「……こんな夜更けに、何をしているのかな」
四人が振り返ると、そこに立っていたのはドラコ・マルフォイだった。
月光を浴びた白金の髪が冷たく輝き、勝ち誇った笑みを浮かべている。
「これは……先生に報告すれば、面白いことになりそうだ」
ロンが顔を真っ赤にし、今にも飛びかかりそうになる。
だがセレナが咄嗟に袖を掴んだ。
「やめて。今は──逃げ道を考える方が先」
だが遅かった。
後ろから響く重い足音。
「ポッター! グレンジャー! ウィーズリー! そして……フロスト!」
厳しい声が塔にこだました。
振り向けば、マクゴナガル教授が怒りに満ちた眼差しで立っていた。
その視線は四人を鋭く射抜き、さらにマルフォイへと向けられる。
「あなたも! 一体何をしているのです!」
ドラコの笑みが凍りつく。
マクゴナガルは腕を組み、厳しく言い放った。
「全員、寮に戻りなさい。詳細は明日、寮監に報告します!」
塔を下りる階段。
重苦しい沈黙の中、ロンが吐き捨てるように呟いた。
「……最悪だ」
セレナは黙っていた。
ただ胸の奥に残るのは、ノルベールを守れた安堵と──これから訪れる罰の予感だった。
夜風が吹き抜け、星明かりが冷たく揺れていた。
先頭を歩くマクゴナガル教授のローブは、叱責の言葉より雄弁に怒りを語っているように見えた。
寮の分かれ道で、教授は振り返った。
「言い訳は不要です。四人とも、今夜のことは 明日 職員室で説明してもらいます」
氷のような声。
その視線が一人ひとりを突き刺し、最後にセレナで止まった。
「そして、マルフォイ君。あなたも」
勝ち誇った顔をしていたドラコの笑みが、そこで引きつる。
セレナはほんの一瞬、彼と目を合わせた。
夜風が城壁を叩き、遠くでフクロウが鳴いた。
朝、ホグワーツの空は薄曇りだった。
大広間へ足を踏み入れると、四つの寮の砂時計が並ぶ壁面に、鈍い光が立っている。
巨大なガラスの腹に詰まった宝石は、それぞれの栄誉と過ちを無言で計り続ける。
グリフィンドールのルビーが、ざあっと音を立てて落ちた。
まるで赤い雨が降るみたいに、無数の輝きが底へ沈む。
ざわめきが大広間を駆け抜け、視線の矢がハリー、ロン、ハーマイオニーへ一斉に刺さった。
遅れて、スリザリンのエメラルドも落ちはじめる。
緑の光がさらさらと減り、冷たい色の底に新しい層をつくった。
セレナは足を止めた。
自分の胸の奥で、同じ色がきしむように痛む。
(……私の分も、引かれた)
通り過ぎざま、同寮の上級生が低くささやく。
「昨夜、誰がやらかした?」
誰も答えない。
クラッブとゴイルは落ちた宝石ばかり見ている。
ドラコは表情を取り繕っていたが、端正な口元の緊張は隠しきれない。
彼もまた、五十点を失ったのだ。
朝食の味は覚えていない。
そのまま職員室の扉の前まで来ると、廊下の空気は別の城のように冷ややかだった。
ハリーとハーマイオニーが小さく頷き合う。ロンは手の包帯を握りしめた。
セレナは柳の杖をコートの内側で静かに押さえる。
扉が自動で内側へ開いた。
暖炉に火が入り、何脚もの椅子が弧を描いて並ぶ広い部屋。
壁には古い箒が飾られ、棚には魔法の器具がうず高く積まれている。
マクゴナガル教授が机の前に立ち、背筋を伸ばしていた。
窓際にはスネイプが影のように佇み、視線だけが鋭く光る。
フィルチは喜色を押し殺した顔で、帳面を抱えて出入り口に控えている。
最初の一言は短かった。
「軽率な行動です!」
マクゴナガルの声が部屋の木目に吸い込まれていく。
「夜間に塔まで上り、外部の魔法使いと接触し、禁制の魔法生物の運搬に関与した。……何ひとつ正当化できませんっ」
ハーマイオニーが一歩出かけて、言葉を飲み込んだ。
ハリーは唇を噛む。ロンは、かすかに頭を垂れた。
セレナは静かに息を吸う。
(守るためだった。けれど、それは教師の前では理由にならない)
マクゴナガルの視線が、ドラコで止まる。
「そしてマルフォイ。あなたの夜間徘徊も同罪です。告げ口であれ何であれ、校則は校則です」
ドラコは顔を赤らめ、言い返しかけて、やめた。
宣告は、冷水のように落ちた。
「ハリー・ポッター、ハーマイオニー・グレンジャー、ロン・ウィーズリー、セレナ・フロスト、ドラコ・マルフォイ──それぞれから五十点を減点。
さらに、今週末の罰則作業 に参加してもらいます」
フィルチが歓喜を隠しきれずに帳面をぱたぱたと揺らす。
「おやまあ、夜の森だ! ちょうど人手が足りないところでねぇ、教授」
その言葉に、セレナの心がわずかに沈む。夜の森。
(あの“影”の気配が濃くなる場所)
マクゴナガルが手を軽く上げ、フィルチを黙らせる。
「詳細はハグリッドから聞いて下さい。以上、解散」
人の気配が薄れたとき、窓際の影が動いた。
スネイプが一歩前へ出る。
黒い瞳が四人を一度、静かに切り分けるように眺め、それからセレナに一瞬だけ留まった。
言葉は投げられない。
ただ、視線の温度がほかの三人とはわずかに違う、とセレナは感じた。
(──見ている)
合図のように、彼はローブを翻して部屋を出ていった。
マクゴナガルの踵が石床を打ち、扉が閉まる。
残されたのは、暖炉の火が割れる音だけ。
大広間は昼になってもざわついていた。
グリフィンドールの卓からは重苦しい空気。
ルビーは深い地層のように底へ溜まり、赤金の旗が色褪せて見える。
ハリーの背中に、冷たい視線が突き刺さるのがわかる。
「英雄」への期待は、一夜にして裏切りに変わることがあるのだ。
スリザリンの卓も同じだった。
エメラルドが削れた現実は、誇り高い寮生たちの眉間を曇らせる。
セレナが座ると、向かいの上級生が静かに言った。
「理由は聞かない。ただ、次は気をつけろ」
非難でも慰めでもない、石のように冷たい忠告。
ドラコは何も言わなかった。
箸先でパン屑をいじり、視線だけを逸らす。
(彼も罰を受ける。勝ち誇る余地はない)
食堂の喧噪が遠のく。
セレナはパンを一口だけ口に入れ、手を止めた。
ノルベールの小さな鳴き声が、記憶の奥底でまだ温かい。
そして罰則の日の夕暮れ、スリザリンの談話室へ戻る廊下で、黒衣が壁から剥がれるように現れた。
スネイプだった。
他に生徒の姿はない。灯りは少なく、石壁の影が深い。
「フロスト」
呼び止める声は低いが、刃ではなかった。
セレナは立ち止まり、姿勢をただす。
「はい、先生」
「今夜、騒ぎを増やすな。素早く終わらせて戻れ」
短い言葉。
しかし次の一拍、彼はほんのわずかに声を落とした。
「森で……不用意に光を追うな。影は光を好む」
セレナは瞼を伏せ、頷く。
心の中に、あの囁きが蘇る──“その血は鍵”。
喉が渇く。
「……はい」
彼はそれ以上何も言わず、背を向けた。
ローブの裾が階段で音もなく消えていく。
“我輩”ではなく“私”に変わる一瞬は、訪れなかった。
けれど、その冷たい忠告は、奇妙な温かさで胸に残った。
夜。
寮の入口に、書記の手で張り出された告示が揺れている。
『罰則:集合は二十二時、玄関ホール。担当:ルビウス・ハグリッド』
セレナは外套のボタンを留め、柳の杖を内側にしまった。
鏡に映る自分の顔は、いつもより冷たく見える。
それでも、瞳の奥に小さな光が灯っているのがわかった。
恐れではなく、誓いで歩く。
(守る。自分の選んだものを)
石段を下る靴音が、城の深くへ落ちていった。
玄関ホールには、すでに三人の影が立っている。
ハリー、ハーマイオニー、ロン。
扉の向こう、黒い森が口を開けて待っていた。