あやまることはできないけれど 作:作者の人そこまで考えてないと思うよ
第一種目50m走が終了した。
私が【換喩】を使ってゴールした後から皆の視線が気になってしまう。
不安そうに、驚きの目で、じっと、心配そうに、怪訝な目で、興味深そうに、胡散臭そうな目で…
1-A19名から、担任から、何故か見られている様な感じがする。
変身系の個性ってそんなに希少なんだろうか?
私の記録はそんなにずば抜けていただろうか?
ゴール後相澤師に呼び出されたからだろうか?
まぁ、私の個性は別に変身するわけじゃないし。
まぁ、私の記録は別にそんな早くないだろうし。
まぁ、私は皆には別に心配掛けてないだろうし。
きっと自意識過剰というものだろう。
どちらかと言うと【換喩】禁止令を出された事にこそ私は意識を向けなければならないのだ。
胡乱な眼差しで禁止を言い渡された事から、多分相澤師は【換喩】の欠点に既に気付いているのだろう。
ただ、変身するだけ。ただ、並び立つだけ。
本物を超えることは絶対に出来ない。
成長が見られない【換喩】こそ、
だって本物を見れば良いだけなんだから。
勿論、緑谷少年の様に個性の使い方次第で現状以上の事が出来る者はいる。
例えば、初期ろき君。私が変身するなら縛りプレイは無しになって左を使える。
例えば、透き通る系美少女。測定をする時に
その辺は本人への課題として残しておかないといけないかな。
緑谷少年は兎も角として。
1-A改造計画は未だ始まったばかりなのだよ。
話が逸れた。
【換喩】以外だと、正直なぁ……
【誤変換】にしても【漢字】にしても小道具が欲しいと思わざるをえない。
私もそこまで個性を使い熟せないから。
…ん?
まぁ、何はともあれ残り7種目だ。見限られない程度には記録を残さないと。
第二種目、握力。
これはとても
と、いった感じに
普段から弓やらなにやら収納させていただいております。
本当にコレ便利。
どれだけ大きな物でも自分の物だと思えれば、この小さな
実は私、ホビアニばりにカードを持ち歩いていたりもする。今はポケットに入る位しか持ってないけれど。
更にこの【名札】ここからも凄い。
私は手にした
するとどうだろう。
私の足元に落ちたのは粉々に破壊された握力測定機。
あーあ、これじゃあ私の握力は測れないなぁー。でも仕方ない。私の
「ん?何今の音…って!?」
「っあ、じ、ローちゃん」
「…
「っ、ん」コクコク
「ッスー、せんせー、なんか五葉さんが測定機をこわs…」
「あ゛?」
ギロリ
え、こわぁ。
相澤師反応速いしめっちゃ見てくるし。私何もしてないですよね?
握力測定機位はそこまで高価な物でもないと思うし…
「五葉、これはお前の個性を使ってやったのか?」
「っ、はい」ブンブン
振った。首を縦に。激しく。
ヘドバンしてるのか位に。
なんか怖いもん。
「…測定の結果が
「
うおおおお!なんか誤魔化せた!
ありがとう合理主義!
ありがとう
テンション高く私は次の競技に意識を向ける。
第三種目は立ち幅跳びだ。
正直これは私に何か出来るかと言われると……
少なくとも空中を歩く様な事は現状は出来そうにない。
という事も無いが。
【漢字】使いで『跳ぶ』→『飛ぶ』
意外と簡単に飛び出して行けるものなんだよ。
しかし、こういう常識破りをするとどうにも疲れるというか個性が不安定になるというか。
個性の出力的に問題があるのか、元々の【
実際のところ私が個性を自覚した時からやれる事は増えていない筈なのだ。梟博士が開発した【
しかしつくづく、私の個性容量が大きいからなのか〈言葉使い〉が規格外ということなのか、本当にやれる事が多い。
ありがたい事ではあるがこんな個性、よくもあふぉにバレずに今日まで生きてこれたものだ。
見つかったら一発だろうしなぁ。
……
「おい、五葉!何処まで行く気だ!そろそろ帰って来なかったら除籍だぞ」
!?
え?あっ。ここ高っ!
さっきの『飛ぶ』変換。無意識でやってたみたい、だなぁ……
嗚呼、私は変にテンション上がるとやらかすんだから
あまりにも短い。
違うんです。12月時間無かったんです。
あと、ここまで進行遅いとも思ってなかったんです。