黒龍の転生者、白兎になる 作:馬です
アーディの案内で無事に
「久しぶりだね、ヘファイストス」
「そうね、あんたはかなりやつれてるんじゃないヘスティア」
そうやって天界時代の神友同士は話を弾ませる。
「これでもまだマシになった方です、最初の頃はもっと隈が濃かったので」
「そうなの…」
俺がそう言うと神ヘファイストスは顔を下に向ける。
「ベル君、余計なことは言わなくていいよ」
「いや、天界の状況を知るのは余計な事じゃないだろ」
「ヘスティア、これには私もベル・クラネルが正しいと思うわ」
「ぐぬぬ…」
神ヘスティアに味方はいなかった。
話し合いの末、この暗黒期が終結するまでは俺達【ヘスティア・ファミリア】は神ヘファイストスの好意によって【ヘファイストス・ファミリア】に居候することになった。
居候することが決まった日の昼、俺と神ヘスティアはオラリオの現状を知るために外へと出る。
「これは酷いね」
「あぁ、都市に死が満ちている」
そんな会話をしながら歩いていると、目の前が爆発する。
「
その爆発と共に市民の一人が叫び、
「フハハハハッ、同志達よ平和を享受する者共を血で染め上げろ!!」
爆発の後に姿を見せたのは
「なんてことを…!!」
そんな声が聞こえ神ヘスティアの方を見ると、そこには握り拳を振るわせている。
「ヘスティア、どうする?」
「えっ?」
俺の問いにヘスティアはきょとんとする。
「今、この状況においてお前はどうしたい?」
「子供達を助けたい」
ヘスティアは一般人を助けたいと言った。
「ならばどうする?」
「頼むよ、ベル君。でも、命は奪わない方向で」
「あぁ」
ヘスティアの言葉に俺は了承する。
「皆、急いで!!
「解っている!!」
「ったく、一日に何回襲撃してくんだよ!!」
「こればかりは同意です」
各々の言葉を言いながら
「着いた!!さぁ、覚悟しなさい
そう剣を鞘から抜き意気揚々と言い放つ赤髪の少女だったが…。
「落ち着け団長、既に終わっている」
「うそ、ホントだわ⁉」
「しかもだ、
「それは…」
極東の和装に身を包んだ黒髪少女が
更には幹部までもが捕縛されていることに驚きしかなかった。
「ついさっき、襲われたばっかなのに収拾が早すぎる」
「あぁ、この辺は第一級冒険者を配置してなかった…よな?」
あまりにも早すぎる収拾に覆面をした白妖精の少女と桃色髪の小人族の少女も呆気にとられる。
「ねぇ、ここで闇派閥の襲撃があったのよね。誰が解決したの?」
赤髪の少女が近くにいた市民に質問すると、こう言ってくる。
「
「どういうこと?」
「
「そんな早業出来る冒険者なんていたかしら?」
「いや、そんな誰にも認識されずになんてそんな芸当が出来るはずがないだろう」
赤髪の少女の言葉に極東黒髪少女が答える。
「しかし、いったい誰が…?」
「解らねぇ…だが、第一級冒険者級の力は持っていることは確定だろ」
「えぇ、そうね。それじゃあ一旦
赤髪の少女の言葉に全員が動き出すのだった。
「お疲れ様、ベル君」
「あぁ、流石に殺さずに無力化するのには骨が折れた」
俺はヘスティアの頼みである闇派閥の撃退を不殺で行い、今は住民に紛れて筒も距離を取り身体を休めている。
「それでこれからどうするんだ?」
「決まっているよ、こんなのは絶対ダメだ」
俺の問いにヘスティアはハッキリと答える。
「なら、こればかりは了承してもらうぞ」
「最悪の場合、
「⁉」
俺の発言が余程衝撃的だったのだろう、しかしそうも言っていられない状況だ。
「ヘスティア、今の状況で生かして捕えるというのは希望的観測での考えでしかない。殺さなきゃこっちが死ぬんだ」
「それでも僕は…」
「解っている、出来る限りは殺さないことを約束する」
「ごめんね、情けない主神で」
「その優しさはお前の美徳だ」
そう言って俺達は【ヘファイストス・ファミリア】