黒龍の転生者、白兎になる 作:馬です
ダンジョンに入って上層はラウルとアナキティ、アイズに任せることにした。
「やぁあっ!!」
「はぁあっ!!」
「ふっ!!」
ラウルとアナキティ、アイズがモンスターを相手に立ちまわっているのを見て俺はザルドに問いかける。
「あの三人で見どころのあるのは?」
「解り切っているだろ、アリアの娘だ」
「だよね」
ザルドの評価は途轍もなく厳しい、俺から見てもそう思えるほどにアイズの力は突出している。
「だけど、俺はラウルの方に一票」
「ほう、何故だ。見るからに凡人だぞ」
「凡人だからこそ見えてくるものがある、それに自分の立ち位置を弁えているからこそ決断できる意思もある」
「なまじ力があると勘違いする馬鹿と比べれば見どころはあると思うぞ」
「そういうものか?」
「まぁ、それは本人次第だけどな」
そんな会話をしつつ中層に入るのだった。
中層ではアイズを主体にアリーゼが前衛で中衛は万能型のリューに支援役としてラウルとアナキティ、後衛は俺、ザルド、リヴェリアである。
十七階層の嘆きの大壁にやってくると、階層主のゴライアスが開戦の咆哮を上げる。
アイズ達が迎撃しようとした時ザルドが止めに入る。
「ゴライアスは何もしていないベルにやらせる」
「別に構わねぇよ」
ザルドの言葉に従って俺が飛び出す。
「ほい」
俺はゴライアスの懐に入って思い切りぶん殴ったら壁にめり込んだ。
その光景を見ていたラウルとアナキティは信じられないものを見たような顔をしていた。
まぁ、俺の事を知らなかったらそうなるよなと思う。
「お前らもベルのようにこれ位はできるようになれ」
「馬鹿だろお前、無茶言うな」
ザルドの言葉に俺はツッコミを入れるしかなかった。
そうして、到着した十八階層で【ロキ・ファミリア】の四人とは別れて俺とザルドは深層に向かうのだが、【アストレア・ファミリア】の二人がついて来ている。
「なんで付いてくるの?」
「なんでって、私は貴方達に興味があるからよ!!」
「まぁ、邪魔しないんだったらいいや」
そうして、【アストレア・ファミリア】の二人の同行を認めた。
ちなみにだが、こっそりと俺達についていこうとしていたどこぞの剣の姫様は
俺達は深層に向かって進んでいき、中層・下層を踏破し深層に辿り着く。
すると、ザルドがこう質問してくる。
「ベル、深層に何の用で降りてきたんだ?」
「えっ、ある
「なんの
それにはアリーゼとリューも興味があるのか問いかけてくる。
「着いてからのお楽しみ」
そうして、モンスターを蹴散らしながら進むこと三十七階層と三十八階層へと進む大広間。
そこには王がいる、階層主・ウダイオス。
「ザルドにはウダイオスの
「それは構わんが、ウダイオスの
「私達もよ、本当に存在するのかしら?」
「信じがたいですね」
ザルドとアリーゼとリューは同じ意見のようだ。
「その方法を教えるからその通りにやればいけるハズだ」
「そうか、それでその方法は?」
「ウダイオスとの
「解った」
「いや、説明が雑過ぎるわよ!!」
まさかのアリーゼからツッコミを入れられるとは思わなかった。
「ボケ一辺倒だと思ってたのに…」
「それどういう意味かしら⁉」
そんなアリーゼをリューが抑えてくれているので、無視してザルドの方を見るとウダイオスがすでに左腕を失っていた。
「速すぎだろ」
すると、ウダイオスが咆哮を上げるとザルドとの間に長大な漆黒の柱が顕現する。
その柱を漆黒の指骨が掴み、抜き取った。
「ウダイオスが武器っ⁉」
「そんな情報どこにもっ⁉」
アリーゼとリューも盛大に驚いている。
「こいつは驚いた、ウダイオスが剣を使うとはな」
予想外の光景に驚くもザルドはすぐに未知を既知へと変える。
「まぁ、何が起こるかわからないのが
残った腕で剣を掴むウダイオスがゆっくりと振りかぶった瞬間、肩・肘・手首の核関節が煌々と輝いたと思った時ウダイオスの右腕が霞んだ。
その一撃は
煙が晴れると、目に入るのは焼け焦げ煙を上げる地面。
そして、その一撃はザルドの身体にも傷をつける。
「中々の一撃だったが、俺には届かないみたいだ」
「【
「感謝するぞ、ウダイオス。」
猛々しく燃え盛る炎が纏う大剣のその一撃、振るわれた大剣は
そして、黒大剣が
「なるほど、これがウダイオスの
ウダイオスの黒剣を手に入れた後、リヴィラはウダイオスの怪物素材に驚愕に包まれた。
「それにしても、ベルはウダイオスの怪物素材出現方法よく知ってたわね」
「半分勘だけどな」
「それでも凄いと言えます」
そんな会話もあったが、一番苦労したのはアイズの説得だったのは言うまでもない。
「ベル、私も深層に行きたい」
「
「今行きたい」
「アリアに心配かける気か?」
「うぅ、ダメ?」
「ダメ」
「ケチ」
「ケチで結構」