スーパーラブライバー大戦   作:バシム

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お待たせしました。

この話が初戦闘となります。まだ分からないところもありますが、楽しんでいただけたら…


第一話-ベストマッチな奴ら-①

 

―原宿―

 

 

「…」

 

 東京の都市の1つで多くの人が歩くここ原宿。その人混みから少し離れた場所に1人の男がうつぶせで倒れていた。

 

 

「なんだこれ…?」

 

 男は目を覚ました。いつの間に小さいボトルのようなものを持っていたらしく、それをポケットに入れて立ち上がる。

 

 

 

戦兎「スカイウォールが無いということは、新世界を創れたのか?」

 

 彼の名は桐生戦兎。つい先ほどまで他の世界でエボルトと戦っていたようで、その戦いの末にこの世界にたどり着いたのである。

 

 

『4月3日のニュースです。本日、氷室泰山総理が官僚方と会議を行う模様です。来年の予算委員会や国防の対談を事について話すと言う事です』

 

 

戦兎(氷室首相が生きてると言うことは、新世界を創造に成功したんだな)

 

 高層ビルのモニターに流れるニュースを見て戦兎は静かに安堵したような表情を浮かべる。氷室泰山は戦兎の世界でも総理として生きていたのだが、エボルトに殺害されてしまったのだ。

 

 

 

戦兎「…」

 

 本当に新世界を創造出来たことを確信した戦兎。エボルトがいなくなった世界でどうしようか考えている最中、かつての自分ともいえる存在…葛城巧に脳内に語り掛けられる形で話しかけられる。

 

 

 

葛城「この世界を創った君は知っておいた方が良い。この新世界では、君の事を覚えている人物は一人もいない。正確に言えばパンドラボックスやスカイウォールがあった十年とは違う十年が過ぎた世界である。」

 

 

葛城「そして君…いや桐生戦兎は上手く言えば創造者、酷く言えばこの世界での異物だ。そんな君に問う。これからどうするつもりだ?」

 

戦兎(今の世界では上手く言えば創造者であり酷く言えば異物か…)

 

 自分のことを知っている人間は一人もいないと告げられ、とても笑える状況ではないことを知らされる戦兎。しかし、それでも絶望に顔を歪めたりせず応える。

 

 

戦兎「そんなの決まってる…。誰かの力になれることをする。そしたら俺の顔がくしゃっとなるからな!!」

 

葛城に答えると葛城の口が少し緩む

 

葛城「…君らしい答えだ」

 

 葛城がそう言うと同時に体の下半身が消え、上半身も消えていく。今の葛城は戦兎の中にかすかに残っていた意識に過ぎず、エボルトを倒して新世界を創造した以上、後は消えるのを待つのみとなっていた。

 

 

 

葛城「そろそろお別れだ。ありがとう、仮面ライダー」

 

 葛城は最後にそう告げて完全に消滅した。 

 

戦兎「お前に感謝を言われるなんてな………」

 

 葛城巧の言葉で顔がくしゃっとなる。

 

 

 

 

ドンっ!

 

戦兎「っ!?」

 

 ボーっと突っ立っていたので、余韻に浸る間もなく誰かとぶつかってしまう。振り向くと魔法使いのような恰好をした女の子とでっかい狼がいた。

 

 

「わっ! ご、ごめんなさい!」

 

戦兎「俺の方こそ周りを見ていなかった。悪かった」

 

 焦って謝ってきた女の子。戦兎は自分が周りを見ていなかったのが原因だと思っているのですぐに謝罪で返す。

 

 

「ほら!ライラプスも謝って!」

 

戦兎「大丈夫だ!そこまでしなくても…」

 

ライラプス「ボクの言葉はヨハネにしか通じないから、謝っても分からないじゃないか…」

 

 焦っている女の子はヨハネ、でっかい狼はライラプスという名前のようだ。今ヨハネを諭しているライラプスだが、戦兎目線では「バウッ!バウッ!」としか言っていない。

 

 

ヨハネ「あ、あの~、もしよろしかったら、道をお聞きしても…?」

 

戦兎「道を…?迷ってきたのか?」

 

ヨハネ「え、ええ…実は…ここがどこだか全然分からないの…」

 

戦兎(最悪だ…新世界に来たばかりで道案内かよ…ま、見たところスカイウォールの有無以外は旧世界と変わらないし、スマホも使えばいけそうだな)

 

 この世界の存在ではない戦兎。しかし困っている人間を放ってはおけないので、自分に出来る限りで道案内をしてみることに。

 

 

戦兎「分かった。それで、目的地は…?」

 

ヨハネ「目的地…あ…どうしよう、どこにいけばいいの?」

 

戦兎「えっ…」

 

 戦兎はヨハネの回答に驚く。こういう道案内の時は目的地まで案内するものだが、なんとヨハネはその目的地が分からないようなのだ。

 

 

 

戦兎「どうする…」

 

 

「わあああああっ!!」

 

 

ヨハネ 戦兎「!?」

 

 2人が困っている中、突如として人々の悲鳴が聞こえる。異変を感じ、声がした方向を向くと…

 

 

 

「グォオォおおおっ!!」

 

ヨハネ「ゲッ! ダンジョンの…じゃないなにあれ!?」

 

戦兎「なんで新世界にスマッシュがいるんだ!?」

 

 爆発を起こしている犯人はスマッシュという怪人だった。このスマッシュは戦兎の世界の怪人であり、エボルトもスカイウォールも存在しない以上、スマッシュも存在するはずがないのだが、それが目の前にいることで戦兎は混乱する。

 

 

ストロングスマッシュ「グゥオオオッ!!」

 

「きゃああ!!」

 

「香澄!」

 

 上半身が青と黄色のアーマーに包まれ、如何にも頑丈そうなスマッシュ。今度は近くにいるカップルに襲いかかる。黒髪の男が香澄と呼ばれる女性を守ろうとするが、その男は戦兎にとって見覚えのある人物であった。

 

 

戦兎「万丈!」

 

 戦兎は男の名前を呼び、スマッシュに向けて走り出す。万丈龍我…彼は旧世界で戦兎と共にエボルトと戦ってきた男である。

 

 

 

万丈「香澄には指一本触れさせねえ!」

 

ボゴッ!

 

ストロングスマッシュ「…?」

 

万丈「痛ってぇぇ!」

 

 ニュースでも言われていたように格闘家である万丈。恋人を守るためにスマッシュを殴るが、この世界の万丈はあくまで一般人なのでスマッシュには全然効いていない。

 

 

 

ストロングスマッシュ「グゥオオオッ!!」

 

万丈「やべえ!」

 

 スマッシュはお返しと言わんばかりに万丈に拳を向ける。この頑強そうな肉体からのパンチ、一般人が当たったらただでは済まない。

 

 

 

ヨハネ「あぶなーい!」

 

ライラプス「えいっ!」ドンっ!

 

ストロングスマッシュ「グオ!」

 

 しかしスマッシュが腕を振り下ろす前にヨハネがライラプスに乗って突撃。万丈達からスマッシュを突き放す。

 

 

戦兎「大丈夫か!?万丈!」

 

万丈「あんた…誰だ?」

 

 戦兎は万丈のもとに駆け寄りケガがないか確認。初対面の相手に名前を呼ばれて心配されたものなので、万丈は少し戸惑っている。

 

 

戦兎「生きててくれただけで十分だ…ここは危ないから早く逃げてくれ」

 

万丈「お、おう…」

 

 今は目の前にスマッシュがいる状態。この万丈は自分の知る万丈ではないと確信した戦兎は万丈達が幸せになって欲しいと願いながら、万丈に逃げるように促した。

 

 

万丈「香澄、逃げるぞ!」

 

香澄「うん…!」

 

 万丈達は不思議に思いながらも、戦兎に言われた通りすぐさま逃げる。

 

 

 

 

ヨハネ「このヨハネと勝負よ!」

 

ストロングスマッシュ「グゥゥゥ!」

 

 一方、ヨハネはストロングスマッシュを引き付け、カタールを装備して勝負しようとしていた。

 

 

戦兎「おい! あんたも逃げろ! 死ぬぞ!」

 

ヨハネ「ダメよ! ここで逃げたら町が大変なことになるじゃない! そんなこと絶対にさせないわ!」

 

ストロングスマッシュ「グウウーー!」

 

 ヨハネも逃がそうとする戦兎。しかしヨハネは暴れるスマッシュを放っておけず、果敢に戦おうとしていた。

 

 

 

ライラプス「本当は勢いで突き飛ばしたら標的にされちゃって、逃げようにも逃げられないんだよね…」

 

ヨハネ「余計なこと言わないの! ライラプスも戦って!」

 

ストロングスマッシュ「グゥゥ!」

 

 強気な事を言ったが実は逃げられない状況になっているらしいヨハネ。格好がつかなくなるのでツッコんでいると、スマッシュが腕を振り下ろしてきた。

 

 

ヨハネ「ズサー!」

 

ライラプス「えいっ」ザシュっ!

 

ストロングスマッシュ「!?」

 

 しかしヨハネはスライディングでスマッシュの攻撃をかわす。地面に腕を激突させてスキだらけなところをライラプスが爪でダメージを与える。

 

 

戦兎「生身でスマッシュとやり合うなんて、根性あるじゃねえか…!」

 

 変身もせずにスマッシュの攻撃を上手くかわしてダメージを与えるヨハネとライラプスに感心する戦兎。そして、自身もスマッシュと戦うためにベルトを取り出す。

 

 

戦兎「俺も困ってる人は放っておけないタチでね!」

 

 そう言いながら赤と青の小さいボトル…フルボトルを振りまくる。そして先程出したベルトにそれぞれボトルを差し込んだ!

 

 

【ラビット! タンク! ベストマッチ!】

 

 ベルトから音声が鳴る。その後戦兎がレバーを回すと、赤と青のアーマーが構築される。

 

 

《Are You Ready?》

 

 

 

戦兎「変身!!」

 

 アーマーが前後から挟み込むように換装する。

 

 

 

【鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!!】

 

 

 変身音声が流れ終わるころには、戦兎は赤と青のカラーリングの戦士…「仮面ライダービルド」に変身していた。

 

 

 

ヨハネ「ダイヤみたいになった~!?」

 

ビルド「さあ、実験を始めようか!」ダっ!

 

 ビルドは自身の決めセリフを発してスマッシュに向かっていく。変身を見て驚いているヨハネと共闘だ。

 

 

ビルド「はあっ!」ドゴっ!

 

ストロングスマッシュ「グぅ!?」

 

 ビルドはスマッシュがヨハネに向かっていくところに割り込み、スマッシュの腹部にパンチを直撃させる。クリティカルヒットとも言えるくらい手ごたえあるパンチだったが、その割にはスマッシュの反応が薄い。

 

 

ビルド「っ!? …おりゃあ!」キュイィィィンッ!!

 

 このままではカウンターを喰らってしまうので間伐入れずキックを入れるビルド。ラビットタンクの名の通り、右足の戦車のキャタピラを活かして敵の装甲を抉りながらのキックがスマッシュに当たり、スマッシュは今度こそ弾き飛ばされる。

 

 

 

ビルド「旧世界のスマッシュよりも防御力が高いのか?」

 

 ダメージの通りが思ったほど良くない事はビルドも認識していた。今度はベルトからドリルクラッシャーという武器を生成して戦う。

 

 

ストロングスマッシュ「…グウウ!!」

 

ヨハネ「喰らいなさい!」

 

ライラプス「やぁ!」

 

ザシュっ! スマッシュが立ち上がって反撃に移ろうとしたところにカタールと爪の連携で追い打ちをかけるヨハネとライラプス。攻撃を喰らったスマッシュは先程よりも大きく怯む。

 

 

ビルド「やるじゃねえか…!」

 

【Ready! Go!】

 

 先程の自分の攻撃よりダメージが大きそうな攻撃をヨハネ達が出来ていることに感心するビルド。負けじとドリルクラッシャーにハリネズミフルボトルを差し込んで必殺技を発動する。

 

 

 

ビルド「…っ!」ピョンっ!!

 

 ドリルクラッシャーからベルトの時と同じような音声が流れ、白いオーラが噴き出る。そして、今度は左足のウサギの跳躍力を活かして、飛び掛かって一気にスマッシュとの距離を詰める。

 

 

【ボルテック! ブレイク!】

 

 

ビルド「おらァ!」ギュルルルルル!!

 

ストロングスマッシュ「――!」

 

 ドリルクラッシャーの名の通り、回転するドリルをスマッシュに思いっきり突き立てる。ドリルはスマッシュに深く突き刺さり、大ダメージを与えてスマッシュを吹き飛ばす。

 

 

 

 

ビルド「勝利の法則は決まった!」

 

 スマッシュと距離を大きく突き放したビルドはベルトのレバーをまわす。

 

 

【Ready! Go!】

 

ガシィっ!

 

ストロングスマッシュ「――!?」

 

 ベルトからドリルクラッシャーと同じ音声がなった途端、巨大なグラフが現れ、その先端がスマッシュを固定する。

 

 

【ボルテック! フィニッシュ!!】

 

ビルド「はあああーっ!!」

 

ドゴオオオッ!! エネルギーの無駄を最大限削ったビルドの必殺ライダーキックがスマッシュに直撃。スマッシュは断末魔を上げることなく爆発した。

 

 

 

ヨハネ「助かった…ありがとね」

 

ビルド「こっちこそな。変身しなくてもスマッシュと戦えるなんてな…」

 

ヨハネ「スマッシュ…あの化け物のこと、知ってるのね」

 

ビルド「…」

 

 ひとまずこの場を乗り切れたのでお互いにお礼を言う。ビルドがスマッシュについて何か知っていることを察し、ヨハネは興味津々だ。

 

 

 

ドッゴォォンっ!!

 

 

ヨハネ「!?」

 

 今度は爆発が起きる。話していた2人はハッとするのと同時に音がした方に目を向けた。

 

 

 

バーンスマッシュ「…」

 

ショッカー戦闘員「イー!」

 

 今度はオレンジ色の装甲で身を纏ったスマッシュが現れる。その周りには黒い覆面と骨でデザインされ、ナイフやスティックを手にした怪しい男たちが。

 

 

 

ヨハネ「また出た!あれもスマッシュなの!?」

 

ビルド「ああ…だが周りの覆面を被った奴らは誰か分からないな」

 

 ヨハネはまた現れた化け物のことをビルドに聞いてみる。しかしビルドはスマッシュは知っているが、その周りの覆面の男たちは分からないようだ。

 

 

ショッカー戦闘員「イー!」

 

ライラプス「ヨハネ、あの人たちこっちを狙ってるみたいだよ」

 

ヨハネ「なんですって!?」

 

ビルド「戦うしかないみたいだな…だがあの数を相手にするのはキツいぞ」

 

 スマッシュ含めてショッカー戦闘員達はヨハネ達の方を向いており、戦闘になるのは間違いない。しかしショッカー戦闘員は複数いるため、2人で相手するには骨が折れそうだ。

 

 

 

 

「やっと見つけたぞ!」

 

ヨハネ「えっ!?」

 

 どう戦うか2人が迷っているところに1人の男が現れる。その男はヨハネのことを探している男…愛住雷刃だった。

 

 

 

ショッカー戦闘員「イーッ!?」

 

雷刃「うわっ!? なんだあんたたち!」

 

ビルド「おい、知り合いか?」

 

ヨハネ「知らないわよ! そもそもここに来たのは本当に初めてだし…」

 

雷刃「俺もこの人とは初対面だ」

 

ヨハネ「と、とにかく後にして! ここにいたら危ないわよ!」

 

 雷刃が自分に用があるのは理解したが、一旦離れるように言うヨハネ。ここは今から戦場になるので当然である。

 

 

 

雷刃「あの化け物たちはそういうことか…大丈夫、俺だって戦えるんだ!」

 

ビルド「っ!?」

 

 雷刃はその場を離れずデバイスを取り出す。ビルドはコイツも戦えるのかという反応だ。

 

 

 

雷刃「いくぞ! 『バトライバーシステム』、コール!!」

 

 雷刃はデバイスから黄色い光を出した。その光は輝きを放った後にアーマーに変わっていき、雷刃の体に纏われた!

 

 

 

雷刃「よし! いくぞ!」

 

ヨハネ「また姿が変わった!?」

 

ビルド「なんだ!? あれもライダーシステムなのか!?」

 

 アーマーを纏って戦闘態勢になった雷刃。一緒に戦おうと思いつつも、見慣れないシステムに困惑する2人であった…

 

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