先生やお金持ちの後輩のヒモで悪いか?   作:エリ寄越せよ運営

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おはよう御座います、宜しくお願いします


ヒモです、宜しく

俺はこのキヴォトスの一般的な生徒

一応トリニティ総合学園所属。俺の役割...ヒモ。

 

そう、ヒモだ。

ただのヒモじゃない。シャーレの先生の家に居候し、時に「生徒会元役員」だとかいう肩書きで同情も集める、究極完全体ヒモである。

 

世の中には二種類の人間がいる。働く者と養われる者。

俺は堂々と後者を選んだ!

 

――とはいえ、最初からこんな人生だったわけじゃないんだな。

 

"ミズキ、朝ご飯は食べた?"

おっと、偉大なる先生殿に呼ばれてしまったようだ。

 

「もちろん食べたさ。無論駄菓子だがなっ!」

 

"ご飯はご飯でしょ、お菓子だと栄養が取れないよ"

 

「ふむ...ではデザートで朝食を済ませよう、まさに甘美な人生だな、はっはっはっ!」

俺は高らかに笑った。

 

"はぁ……。ちゃんと栄養あるもの食べなきゃダメだよ"

 

「先生殿もほぼカップ麺だろう?人の事は言えないんじゃぁないか?」

 

"うっ..."

先生には良く効いたようだ。

 

「しょうがない、めんどくさいが朝食を作ろうではないか!」

主夫と言う奴である、まぁ先生と俺は別に結婚してないし主夫の方々はもっと家庭のために頑張っている人が沢山だと思う。

それを踏まえた上で料理くらいしか出来ないヒモの俺と比べるのは非常に失礼だが。

 

「出来たぞ先生殿、久し振りの真っ当な飯を食べさせてやろう!」

 

"...ほんと料理上手いよね、私じゃこんな美味しそうなの作れないよ"

 

「そうか?それは良かった!では俺はチーズケーキを頂くとしよう!」

早速俺は冷蔵庫に入れておいたチーズケーキに手を伸ばす。

 

だが、それは先生の手によって阻まれた。

 

"...私の分だけ作ったの?"

 

「2人分作るのは過酷であるからな、別に良い"良くない"

俺のセリフに先生が割り込んで来た、駄目だよそういうのはねぇ。

 

"君には普通のご飯を食べてほしいんだけど"

 

「ん?これが普通の朝ごはんだが...」

価値観が同じではない人間も居るのだよ先生殿。

 

"君には元気に過ごしてもらいたいんだ、君が病気になったりして苦しむ所を見たくないんだよ"

先生殿...俺は病気に何ぞ一度もかかっておらんぞ、俺の事を甘く見すぎてるぜ。

 

"...私はカップ麺で済ませるから、私の分を食べなよ"

おいおい、それは違うだろ。

 

「分かった分かった先生殿、俺の分も作るからさっさと食べてくれ、冷める」

 

"分かってくれたなら良いよ"

 

「ああめんどくさ!もう先生作ってくれよ、働きたくないよ俺!」

 

"私は君みたいに上手く作れないから無理だと思う、頑張って"

 

「...だるいなぁ」

そうして俺は自分の分を作ることになってしまった。

 

そんな感じで今にも働きたくないヒモでクソニートが今の俺である

 

だが昔は違った。

俺には夢があった。そう、真っ当にティパーティー...所謂生徒会に入り、学校を変え、世界をよくしようと本気で思っていたのだ。

 

その結果――

 

「書類、なんだぁこの枚数……!?俺、書類処理係じゃねえんだけどなぁ」

 

「ごめ〜ん、今からちょっとゲヘナの方に会談に行ってきてくれないかな...私じゃちょっと感情を抑えきれなさそうだから☆」

 

 

「いや待って!? なんでこんな荒れてんの!?何で辿り着くのにこんな苦労するの!?」

毎日が戦争だった。書類と武力の二正面作戦である。

 

俺は悟った。

「世界は変えられない。変わるのは俺の心労だけ」

そして辞表を叩きつけ逃亡した。

 

更に学園に行くのすら面倒くさくなってトリニティからも逃げた

 

結果、俺はティーパーティーを辞め、先生に拾われ、気づけばヒモになっていた。

……うん、今思えば大正解。俺の人生の中で一番賢い選択だった。

 

 

 

さらに幸運なことに、お嬢様学校であるトリニティには金持ちの生徒が多い。

そんな俺は生徒会時代の産物である人脈をフル活用させ、俺に差し入れをくれる後輩達が多く居た、というか居てくれた

 

...だが、規模があまりにも大きかった

 

「先輩、余ってるので持ってきました」

 

「…すごいね、冷蔵庫ごと持ってきちゃったの?」

 

「ちょっと冷蔵庫が多かったんで良ければ」

冷蔵庫を大量に買う物好きも居るんだなぁと染み染み思った。

 

「...これ先生の家に置けるかな」

 

次の日は別の生徒、良く喋っていた後輩が現れた。

 

「先輩、余ってたんでどうぞ」

 

「最新型ゲーム機を三台...俺と先生でも一台余っちゃうなぁ」

 

またある日は――

 

「先輩、余り物です」

 

「おいこれ寿司折と...金塊!?君の余り物の定義壊れてるんじゃないのか!?」

 

先生は困った顔で言う。

 

"ダメだよ、生徒が先生に金塊なんてもの渡しちゃ"

 

「いや俺への差し入れだから大丈夫」

勿論貰える物は貰っておかないと駄目だよな。

 

"もっとダメだよ!"

俺の生活は、後輩達の豪華すぎる「余り物」で構築されていた。

 

 

 

世間は俺の事を見てこう言うだろう。「クソニートでただのヒモ」と。

だが俺は胸を張って言う。「ヒモは才能だ」と。

 

なぜなら、働かずして生きる。

これは究極の生存戦略だ。

 

「努力? 汗水? そんなものは上流階級共の浪費には勝てない!」

俺は宣言する。

 

「俺は養われる。先生に面倒を見てもらい、金持ちの後輩達に貢がれる。これぞ現代の錬金術!」

...まぁ捨てられたら秒で人生終わるんだけどね、笑

 

 

ある日の事

 

「あ、突然アイスが食べたくなったなぁ〜」

俺はだらしなく冷凍庫を開けた。

 

「...無い、まぁあと俺には1台冷蔵庫が」

俺は別の冷蔵庫を開ける。

 

無かった、代わりにあったのが

山盛りの金貨。

 

「わたくしが差し入れいたしました」

いつの間にか隣に立っていた少女に告げられる。

 

「うおっ!?...なんだユキかよ」

何でここに入れたのか、いつから居たのか...

そんな疑問を持つと思うが彼女の前ではそんな事を考えてると情報量が多すぎて頭がおかしくなるので辞めておいたほうが良い。

 

「はい、貴方のユキでございます」

天城ユキ、俺の生徒会時代の後輩であり補佐をしてくれていた子である。

もう如何にもお嬢様って感じの少女である、後めっちゃ金持ち、ヒモの俺には縁が無いくらい金持ち。

 

「お前がこんな事にしたのか?先生になんて言ったら良いのか分からんな...」

 

「ミズキ様の生活を支える為ならばこのくらい問題ありません」

...金銭感覚がトチ狂ってるなぁ。

 

「...あのさ、今日俺の靴箱を掃除しようと思って開けたのよね」

俺は今日疑問に思っていた事を聞くことにした。

 

「はい」

 

「そしたら中から大量の銀貨出てきたんだけど知ってる?」

これはさっきの俺にとってはとんでもない幸運で入っていたと思い思わず硬直していた。

だがユキの話から靴箱もそうなんじゃないかと思ったのだ。

 

「はい、わたくしが入れさせて頂きました」

 

「うん、ありがとうとは言うけどさ、普通に渡してね?」

別に靴箱に入れなくたって普通に受け取る、だってもう感覚がおかしくなってるから。

 

「感謝のお言葉、ありがとうございます」

 

「...俺って何かしたのかな」

過去の自分に目の前の少女にどんな教育を施したのか聞いてみるが返事は無かった。

 

「じゃあまたな」

 

「はい、生活が苦しくなりましたらいつでもお呼び下さい、直ぐに駆けつけ支援いたします」

そう言ってユキは帰っていった。

 

「...今度はアイスを買ってきてもらおう」

 

因みにあの後家に大量にある金貨や銀貨を見た先生は俺の事を銀行強盗犯だと誤解していた。

俺がそんな社会に反する行動を取るわけがないだろう!

 

 




致命的なミスがあったので再投稿します
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