(仮題)ヴィークル・メアを求めて/(旧)母父の名で帰ってきた   作:MenoMash

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トンチキ回あるいは


うまのがっこう

 ドーモ、キナダネオンの2005あらため、リュウールドレです。最近、成田にある育成牧場に引っ越してきました。ここでは、牧場とそこに併設された学校で人間たちが勉強しているそうです。

 

 さて、コタローより幼いヒトミミの多いこと。

 観光メインの牧場で比較的人間に慣れていた私に比べ、同じくらいにみえる馬たちはあまり人間に慣れていないのだろうか。はじめは皆、戦々恐々としていた。

 

 あと、私かなり大きいみたいです。ナノハナ姉さんに比べると小さいと思ってたんだけど、別に小さくなかった。姉さんがデカすぎるだけだったみたい。ごめんね、ショショジ兄さん。兄さんは、小さくなかったみたい。

 ナノハナ姉さんは大体580キロ。ショショジ兄さんは480キロだから、今の私とそう変わらない。周りの馬たちの大きさはバラバラだけど、ここには私より大きな馬はいない。

 

 この育成牧場なる場所、どうやら馬の学校でもあるらしい。集団生活というものを叩きこまれている。

 私は今までナノハナ姉さんの下、半姉の仔らと共にゆるーく生活しつつ、後ろから煽りに煽られて無駄に走らされたり、たまに柵を飛び越えては牧場内をお散歩して半兄のショショジ兄さんや、羊や子豚、ふれあい広場の連中に会いに行ったり、花見をしたり、観光に来ていた人間たちに果物をもらおうとしてはコタローに連れ戻されていたが、ここではそれは許されないらしい。

 この間、放牧地の柵を飛び越え、ふらふら走り回って空港の辺りまで行ったら物凄く怒られたのである。あんなに怒らなくてもいいのに。コタローと愉快な仲間たちなら、まず怪我がないか心配して、厩舎か放牧地に連れ戻し、医者を呼んだり、ご飯やおやつをくれたりするのに。コタローが本気で怒ったのは、菜の花を食べた時くらいだ。あの時だって、コタローは今まで見たことがないほど焦って、心配して、急いで医者を呼んできてからだった。

 ここの人間たちはコタローほど優しくない。食事の量自体は足りているけど、もうちょっと食べたい時はあるし、メロンなんてもらっても嬉しくない。別にメロンが嫌いなわけじゃないけど。季節外れのイチゴやサツマイモは仕方がないとしても、ブルーベリーもイチジクも出てこない。私の大好物はイチジクだ。ブドウもパイナップルも好きだけど、イチジクを寄こせ。

 

 そんなことを育成牧場に住み着いている猫に話したら、猫パンチをお見舞いされた。出掛けた時は急にいなくなったからと心配してくれていたらしい。

 でも、人間に触られるのはともかく、なんか変なのをつけられることは嫌だと愚痴ると、雀をくれた。丸々太った、少し弱っている雀である。なるほど、雀を飼って気を紛らわせろ、ということかと思っていれば違うらしい。これ食って元気出せとのこと。雀か。京都の辺りでは食べるというし、焼けばいけるだろうか。

 結局、少し考えこんでいるうちに雀は人間に取り上げられてしまった。

 

 『ヒィーン(お前は犬君か!)』

 

 あいつのあだ名は犬君で決定だ。異論は認めない。




なんか長かったので、前書きと後書きを活動報告「前後書き移設+加筆」に移しました。
リュウールドレさんは割と本気で反省してください。

感想くれる人ありがとうございます。嬉しいです。
なんか毎度くれる人とかいらして、常連さんみたいで良いですね。

4歳・秋の遠征先アンケート(本編の結末は大きく変わりませんが、ウマ娘編の展開には影響あります)

  • アメリカ・BC(オールウェザー)
  • オーストラリア・メルボルンカップ(芝)
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