ゼンゼロ探偵もの概念 作:オルペウスペロペロ
俺が怪人と会ったホロウの付近まで着いていた。
事件があった後ではあるが通行規制がかかっていたため遠回りしてきた。
バイクから降りるとエクスとともにホロウに向かう。
「アッシュ、怪人はなるべく壊すな。できるだけZの情報がないか探りたい」
「出来たらな。ホロウの中では命第一優先だ」
怪人の正体が【ドール】ということならエクスは確保を優先するのは分かっていたが相手との武装差がある。
倒すのには一苦労するだろうと思うのは一度戦った感触というものだろうか。
なので遠回しに期待するなと言うと、エクスは蹴りを入れようとしていたのでかわした。
「防衛軍きっての伝説の軍人と呼ばれていたお前はどうした!?1人で零号ホロウから帰還したお前なら簡単だろう!?」
「もう11年前の事だ。怪我とエーテル耐性の減退、あともう年だし無茶できん。」
むむむと唸るエクスはプイッとそっぽを向くとホロウに向かい出した。
エクスはこんな態度だが俺の戦闘面に対して過度に期待している節がある。
旧都陥落の際にエクスを零号ホロウから保護したのだがその時のことが引っ張ってるのかも知れない。
そんなこんやでホロウの前についたそろそろ気持ちを切り替えていかなければ。
ホロウの中では何があるかわからない。
気を引き締めて行こう。
「そういえばエクス」
「なんだ」
ホロウに入った後気になったことがあった。
「怪人は何体いると思う?」
そう、自分が相手したのとエクスが会った怪人で2体いるいる。
だが何十機もいる場合俺の手に負えないだろう。
「ふむ、3…最悪4だな」
返答が早い。
あらかじめ相手の数も大体予想していたようだ。
「そう思う理由は?」
「お前が考えている以上に私もまた怪人を追っていたのだ、事件が発生した場所を調べていたのだ。怪人の出現個所から何体で稼働しているかおおよそ予想はついている」
自分たちには関係ないから放っとけとかなんとか言っていたがしっかり調べていたのか。
予想通りの戦力であれば1体くらいは無力化もできるだろうか。
その後はエーテリアスをシバきながらホロウを進んでいった。
「どうやら怪人はここに襲った車を集めてるみたいだな」
エクスが連れてきてくれたホロウの周りには今まで襲って集めただろう車で溢れている。
輸送車やら普通車まであるが一部の車は侵食が始まっている車体もあるのが確認できる。
どうやらこの近辺には怪人はいないみたいだ。
なぜ怪人は車をこのホロウに集めていたのか。
何か目的があるのだろうか。
その目的の裏にはまたZがいるのだろうか。
「アッシュ、依頼の輸送車はわかるのだろうな?」
「ああ、輸送車の識別番号をもらってある。探してみよう」
エクスとともにいくつかの輸送車を調べたところどの輸送車も中身をそのままにしてある状態であった。
というか関係ないのにエクスが勝手に中身を確認しだした。
どうせホロウにある物だホロウレイダーのような無法者が来れば持ってかれるものだと確認しだした。
その通りだが今の俺たちの外見もその無法者と変わりないわけだが。
「このトラックには山のようなニトロフューエルが積まれてあるな。浸食状態が気になって飲もうとは思わないが勿体ないな」
「今のところ調べた輸送中の中身はすべて触った形跡はないみたいだが…襲った目的はやはり荷物ではなく車自体にあるみたいだな」
エクスがそういうと車の積み荷から降りて運転席のほうへ歩いていく。
ボンネットの前で止まって何か調べてみているようなのでついていくと、エクスからボンネットを開けるよう言われた。
開けてエクスを抱えて中身を見せてみるとエクスは何かわかったようだ。
「おそらくここにある車の中身が目的であったようだな。いくつかのパーツが抜かれた跡がある」
「車のパーツが目的でこんなことしたのか?これだけの車の中身抜いて何になるんだ」
「わからん。だが荷物は無事である可能性は高い。さっさと依頼の物を探して私のキャロットに記録すれば依頼は達成というわけだ」
エクスは興味をなくしたのか俺の手から暴れて降りるとほかの輸送車を確認しに行った。
俺も考えみたがまるでわからない。
今いるのはホロウの中にいるのだ。
考えは後にして周りの警戒をしながらエクスの後を追った。
そのあとも何事もなく依頼であった白祇重工の建材を乗せた輸送車を見つけることができた。
輸送車を探している間怪人からの襲撃もなければエーテリアスとの遭遇もなかった。
「依頼のものは見つけた…だが怪人はいないのか?」
「残念だな、この手で怪人が【ドール】であったのか確認したかったがいないのであれば仕方ない」
本気でがっかりしているエクスだが俺は怪人と遭遇しないのであればそれもいいと思っていた。
本当に【ドール】が関わっていれば未知の脅威に襲われることになる。
それを作り出すZの痕跡を確認できないのは危険なことだろうが時期に治安局、H.A.N.Dも動き出すだろう。
H.A.N.Dには虚ろ狩りもいる。
あの虚ろ狩りの率いるチームならば【ドール】も相手にならないだろう。
ホロウの中で一番大切なのことは命だ。
エクスも自分も生きてホロウから出ることこそ優先すべきなのだ、真実よりも。
エクスは真実を求めて来たのだろうが俺が優先することは生存することだ。
やはり俺には探偵というより軍人の素質があるのかもしれない。
エクスのキャロットの記録が完了したので脱出に向けて動き出した時だった。
何かの気配、高速で接近してきている何かを感じた。
「エクス何か来るぞ!」
接近してきたなにかは俺たちの目の前に姿を現す。
黒い機体、体をなぞるようにうごめくエーテル。
怪人W、やはりホロウにいたのか。
目を引いたのは壊した片腕には新しく取り付けたのかガトリング砲になっていた。
「モウ用ハ済ンダノカ?」
怪人はこちらに語り掛けてくる。
俺が返事をする前にエクスがまだたと返してしまう。
「ふん、私を待たせるとはいい度胸だ。アッシュ迎え撃て」
簡単に言ってくれるなこいつは。
だが、こうして目の前に姿をさらしたのだ無事で返すというわけもないだろう。
なら俺の番というわけだ。
リボルバーを抜いて撃鉄を起こし怪人に向けた。
「わざわざ待っててくれたみたいだが用事はまだあるんだ。もちろん付き合って貰うぜ怪人さんよ!」
二度目の怪人との戦闘が始まった。
今度は最初から惜しみなく特殊エーテル弾をぶち込んでやる。
ホロウで戦いが始まった同時刻、怪人Wの出現についてH.A.N.Dが動き出していた。
治安局では後手に回って捕まえられない。
そのため怪人を仕留めた最年少「虚ろ狩り」に怪人の対処を要請したのだ。
零号ホロウから急遽帰還することになった対ホロウ6課の面々はH.A.N.D本部に召集がかけられた。
本部の前の駐車場の入り口には多くの記者が6課を取り囲み我先にと質問に答えてくれとマイクを向けた。
彼女は一つのマイクを取り上げるとすべての記者に対して言い放った。
「怪人が何度出ても私が切り伏せよう。」
そういうとマイクを記者に返すと本部の中へ入っていった。
記者たちは茫然と見送ることしかできなかった。
生中継でみていた新エリー都市民は若き「虚ろ狩り」の宣言に盛り上がったとのこと。
本部に入った星見雅は過去に会った怪人とのことを思い出していた。
出会った最初切りかかった同じ獲物の刀で流されたときは驚いたものだ。
その後怪人は自爆して事件は終わった。
あの時から修行し続け過去より私は強くなった。
斬りそこねた怪人は新たな修行となるだろう。
「課長、もう着きましたよ」
柳に呼びかけられたことで意識が現実に戻された。
本部の一部に対策本部として治安局と合同の部屋の前に立っていた。
どうやら無意識で歩いている内に目的地に着いたようだ。
そうして対ホロウ6課は部屋に入室したのだった。