ガヴ、もうすぐ終わりですよ…信じられます?もう終わるんですよ?
つまり、ガッチャードとレジェンドにガヴがグミを渡したあの瞬間がもう一年前、ホッパー1を追いかける宝太郎に英寿が「幸せになれよ。」って言ったあのシーンがもう2年前…早い…早過ぎる…
ユウジ「えっと…会場はこのまままっすぐ行けばいいのかな?」
ユウジが会場に向かって歩いていると、1人の少女とぶつかった。
ドンッ
ユウジ「ああっ!ごめんなさい!大丈夫ですか?」
その少女は、白髪で、全身が白い服で纏められていた。
そしてどこか儚げな雰囲気を漂わせていた。
ユウジ「ごめん、大丈夫?」
「うん、大丈夫。」
ユウジ「ごめんね、よそ見してた。ところでキミ、名前は?」
「私は、ミーシャ。ミーシャ・ネクロン。」
ユウジ「ネクロン?どこかで聞いたことが…うーん、思い出せないや。」
ミーシャ「あなたは?」
ユウジ「あっ、ごめんね。俺はユウジ・ストマック。」
ミーシャ「ストマック……有名な名門の一族…スゴい。」
ユウジ「えへへ…♪ありがと!そうだ、もし良かったら、一緒に行かない?」
ミーシャ「いいよ。」
ユウジ「ありがと!助かるよ。」
「おいお前たち。」
すると2人に声をかける者がいた。
その男は身長がかなり高く、髪は黒い短髪だった。
ユウジ「えっと、キミは?」
「俺はアノス・ヴォルディゴードだ。アノスで構わん。」
ユウジ「俺はユウジ・ストマック。この子はミーシャ・ネクロン。」
アノス「ユウジとミーシャか。よろしくな。にしても、ストマックとネクロンか…懐かしい名前だ。」
ユウジ「懐かしい?なんのこと?まあ、いいや。よかったら、アノスも一緒に会場に行かない?」
アノス「ああ。良いぞ。」
そこから3人は一緒に会場に向かった。
ユウジ「にしても人多いね。」
ミーシャ「みんな、何としても入学したがってる。特に皇族の純血の人は。」
アノス「フッ、純血だの混血だのくだらんな。」
ユウジ「同感。同じ魔族なんだから、みんな仲良くすればいいのに。生まれた家系が違うから、血の濃さが違うからなんて、俺もぶっちゃけ、心底どうでも良いんだよね。」
ミーシャ「ユウジとアノス、優しい。」
アノス「そうか?」
ミーシャ「うん。他の人はみんな、混血と純血でいがみ合ってる。」
ユウジ「まあ、同じ種族同士でいがみ合っても、悲しいし虚しいだけだからね。みんな一緒にお菓子を食べれば仲良くなれるのに。」
ミーシャ「お菓子?」
ユウジ「うん。例えばこれ、食べてみる?」
そう言ってユウジが取り出したのは、グミだった。
ミーシャ「それは?」
ユウジ「これは、グミっていうお菓子で、俺の兄さんや姉さん達が作った物なんだ。試しにひとつ食べてみて。はい。」
ユウジはそう言うと、袋からひとつグミを取り出してミーシャに渡した。
ミーシャ「ありがとう。あむ…」
渡されたグミを、ミーシャは試しに食べてみた。
ミーシャ「美味しい…」
ユウジ「本当!?良かったぁ!」
アノス「俺もひとついいか?」
ユウジ「うん、はい。」
ユウジからひとつグミを受け取ったアノスは、そのグミを口に放り込んだ。
アノス「ほう。確かにこれは美味い。ただの菓子とは違い、しばらく口の中に残って長く味わえる。これは良い。」
ユウジ「良かったよ!兄さん達に言っておくね!」
3人がそんな微笑ましいやり取りをしていると、白髪で褐色のガラの悪い男が声をかけて来た。
「おいおい、いつからここはガキの遊び場になったんだ?」
その男を見て、周囲の試験生達はざわついた。
しかし
ユウジ「他にもいろんなお菓子があってね?例えばポテトチップスとか…」
アノス「ほう、それは興味深い。」
3人、主にアノスとユウジは全くの無反応でその男をスルーした。
「お、おい!お前らだ!お前ら!」
ユウジ「えぇ〜…俺、性格悪い人とは話したくないんだよねぇ…」
ユウジは露骨に嫌がった。
「な、なんだと…!?貴様ぁ…!」
すると男は五つの魔法陣を出し、手のひらに黒い炎を出した。
「謝るなら今のうちだぞ…!」
ユウジ「もう…おーい!グルキャンくーん!」
大きめの声でユウジが呼ぶと、ひとつの四角い物が近づいて来た。
これは『ゴチゾウ』。ユウジの眷属であり、ユウジがお菓子を食べて幸せを感じるとユウジのガヴから生成される。
「あ?何だそのどチビは。」
ユウジ「うん、アイツを踏んづけて。思いっきり頼むよ!」
するとグルキャンゴチゾウは、男の頭上に跳び上がり、思い切り踏んづけた。
ゴチゾウは小さいにも関わらず、男の体は思い切り地面に叩きつけられた。
グルキャンゴチゾウは、全てのゴチゾウの中で最も重いのだ。
「ごはっ…!?」
ユウジ「そこでしばらく反省してね!行こ、2人とも。」
グルキャンゴチゾウに踏んづけられた男を放置して、3人はその場を後にした。
そしてしばらく歩いて、3人は試験会場に着いた。
するとそこにはフクロウの使い魔がおり、試験生たちを案内していた。
『試験会場はこちらです。招待状のアルファベット順に並んでください。』
そう言われ、3人は各々招待状を見た。
ユウジ「僕はG。」
アノス「俺はFだ。ミーシャは?」
ミーシャ「E。」
ユウジ「そっか、じゃあ試験終わりにまたね。」
アノス「ああ。またな。」
ミーシャ「またね。」
ユウジはその後、入学試験の控え室へ行った。
そこにはまたフクロウの使い魔がいた。
『ようこそいらっしゃいました。これから、生徒同士が決闘を行います。5人勝ち抜いた者は、魔力測定、適正検査の後に入学が許可されます。あらゆる武器、防具、魔法具の使用を許可します。勝敗はどちらかのギブアップ、または死亡によって決します。何か質問はございますか?』
ユウジ「特にありません。」
『始祖の祝福がありますように。』
ユウジは控え室を抜け、決闘場に向かった。
そこに行くと、居たのは先ほどグルキャンゴチゾウの下敷きにされた男が、剣と鎧を携えて居た。
ユウジ「わあ、スゴい偶然。」
「よう、また会ったな。」
ユウジ「そうだ、一応名前教えてくれる?」
「ゼペスだ。」
ユウジ「そっか、じゃあ今からよろしくね、レタス。」
ゼペス「ゼペスだ!」
ユウジ「ああ、ごめんね?俺、嫌いな奴の名前覚えられなくてさ。」
ゼペス「テメェ…どこまで馬鹿にしたら気が済む…!?」
ユウジ「まあ、茶番はここまでにして…始めよっか。」
そうユウジが言うと、ゼペスは剣を抜いた。
その剣には、ゼペスが先ほど出したような黒い炎が纏われていた。
ゼペス「魔剣ゼフリート。」
ユウジ「へぇ〜、それが魔剣。実物を見るのは初めてだなぁ。」
ゼペス「インドゥ家に代々伝わる家宝だ。これで、テメェのにやけ面を焼き切ってやるよ!!」
ゼペスはそう言って、ユウジに斬りかかった。
しかし
ユウジ「ほっ!」
ユウジは、その斬撃を弾むように跳んで避けた。
ゼペス「オラオラァ!!」
ユウジが避けたそばから、ゼペスは闇雲に斬撃を飛ばして攻撃する。
ユウジ「よっ!はっ!とっ!」
だが、それすらもユウジはひらりひらりと避ける。
ゼペス「テメェ!避けてんじゃねぇぞ!」
ユウジ「無理言うなよ。避けないと流石に俺もまる焦げだよ。」
そう言って、ユウジは着地した。
ユウジ「けど、いい物を見れたよ。ニエルブ兄さんに教えたら喜びそうだよ。だからお返しに、俺もしっかり戦ってあげるよ。」
するとユウジは、服をたくし上げて腹部を露出した。
そこにあったのは、赤いガヴ。
ゼペス「何だそれは…赤い、口…?」
ユウジは懐からゴチゾウを取り出し、ガヴの口にセットした。
『グミ〜』
ガヴの横についているハンドルを回し、ユウジはゴチゾウをガヴに咀嚼させた。
すると何とも愉快な音楽が流れた。
そしてユウジを包むように、お菓子の透明な袋のような物が現れた。
さらにその袋のような物の中にグミのような物が浮遊した。
ユウジ「変身。」
ハンドルが付いている方とは反対にあるボタンをユウジが押した。
『ギャア〜!』
すると浮遊していたグミがガヴの中に吸い込まれていった。
『ポッピングミ〜 ジューシー!』
ユウジの体には、黒いアーマーが纏われ、さらにその上から透明な紫色の装甲がぷるぷるとした付いた。
ゼペス「な、何だその姿は…!?」
ユウジ「お近づきの印に教えてあげるよ。この姿の俺はガヴ、仮面ライダーガヴ。」
ゼペス「チッ!姿が変わったところでぇ!」
再びゼペスは斬撃を飛ばしてくる。
しかし、ユウジは変身してさらに強化された身体能力でその攻撃を避ける。
ゼペス「またチョロチョロと!!」
するとユウジは壁に向かって走りだした。
ユウジは斬撃を避けながら壁に走った。
その時、ガヴから何かが飛び出て壁に反射して空中を舞う。
ユウジ「よっと!」
ユウジは壁を走ってバク宙し、空中で飛び出た物を掴んで斬撃を相殺した。
ユウジの手にあったのは、剣型の武器、『ガヴガブレイド』だった。
ゼペス「来いよぉぉぉ!」
ユウジ「はあぁぁ!」
ユウジとゼペスの剣がぶつかる。
しかし、ユウジの圧倒的なパワーで、ゼペスはあっけなく吹き飛ばされる。
ユウジ「セイッ!」
そこへユウジは上段蹴りを三発叩き込み、ダメ押しと言わんばかりにガヴガブレイドで切りつけた。
ゼペス「がはっ!」
さらにユウジは地面にガヴガブレイドを突き刺し、ゼペスの腹と顔を何発も殴りつけた。
ゼペス「ぐぶっ!?」
ユウジ「これ以上時間かけてられないから、さっさと終わらせるよ!」
そう言いながらユウジは新たにゴチゾウをセットする。
『パンチングミ〜』
するとユウジの右腕が水色の大きな拳に変わる。
ユウジ「ウリャァァ!!」
その大きな拳を、ゼペスの顔面に喰らわせる。
ゼペス「ゴブッ!?」
ユウジ「もう一発!!」
『パンチングミ パーンチ!』
さらに強力な一撃がゼペスの顔面に直撃する。
そのあまりのパワーに、ゼペスはとんでもないスピードで吹っ飛ばされ、壁にめり込む。
ユウジ「どうする…?」
その時、ユウジは究極の2択をゼペスに迫った。
ユウジ「大人しく降参するか、それとも俺に倒されるか!」
そのユウジの声は、とてつもない圧を放っていた。
その圧に、ゼペスは圧倒された。
ゼペス「ま、待て!降参だ…もう、やめてくれ…!」
ゼペスはその場に土下座をし、ユウジに懇願した。
これにより、ユウジは勝利し、次の試験へ進む権利を手に入れた。
決闘を終え、ユウジは次なる試験、魔力測定に進んだ。
アノス「また会ったな。」
ミーシャ「ん…」
そこへ行くと、アノスとミーシャがおり、ミーシャはユウジに手を振っていた。
ユウジ「よかった、2人とも突破できたんだ。」
アノス「ああ、当然だ。」
ミーシャ「頑張った。」
ユウジ「次は、魔力測定の測定だっけ?」
ミーシャ「うん。水晶に手を当てて、魔力を数値化する。」
ユウジ「なるほど。」
そして試験会場。
ミーシャの順番が回って来た。
『10万2046。』
ユウジ「おお、スゴい。」
アノス「大した物だな。」
ミーシャ「ユウジとアノスは、もっとスゴい?」
ユウジ「さあね。やってみないと何とも。」
そう言って、ユウジは水晶に手を当てた。
『ERROR』
ユウジが手を当てると、水晶にはそう表示された。
ユウジ「え、えぇ!?こ、壊しちゃった!?」
アノス「落ち着け。お前の魔力を計るには、この程度の魔法具では足りぬと言うことだ。」
そう言いながら、アノスは徐に水晶に手を当てた。
すると
『0』
そう表示され、水晶は粉々になった。
ユウジ「あれ?」
ミーシャ「初めて見た。魔力が強すぎて水晶が壊れるの。」
アノス「いい眼をしてるな。」
ユウジ「なるほどね。にしてもミーシャ、よく分かったね。」
ミーシャ「魔眼は得意。」
ユウジ「へぇ、ミーシャの目は綺麗なだけじゃないんだね。」
ミーシャ「綺麗…?」
ユウジ「うん、すごく綺麗だよ。」
ミーシャ「ありがとう…///」
アノス「まったく、これが女誑しと言うやつか。」
ユウジ「えぇ!?」
コントのようなやり取りの後、3人は適性検査の会場に来た。
そこにはいくつかの魔法陣があり、生徒は1人ひとつの魔法陣に入った。
ユウジ「じゃ、またあとでね。」
アノス「ああ。」
ミーシャ「うん。」
ユウジ(ニエルブ兄さんが付きっきりで勉強を教えてくれたんだから、その成果を発揮しなきゃ!)
魔法陣に入ると、いくつかの問題を出された。
いわゆる歴史の問題のような物で、『始祖の名前は?』や『この時起こったこの出来事は何が理由か』などだった。
ユウジ「ふぅ〜…終わった〜!」
全ての試験を終えたユウジが帰ろうと門に歩いていくと、そこにはアノスとミーシャが居た。
ユウジ「あ、2人とも。どうしたの?」
ミーシャ「またねって、言ったから。」
アノス「ミーシャはお前との約束をしっかり守ったのだ。礼のひとつでも言っておけ。」
ユウジ「そっか。ありがとう、ミーシャ。」
ミーシャの頭を、ユウジは優しく撫でた。
ミーシャ「ん…」
するとミーシャはどこか嬉しそうだった。
ユウジ「じゃあ、帰ろっか。」
ユウジがそう言うと、2人は頷いた。
ユウジ「そういえば、アノスとミーシャだったら、どっちの家の方がここからが近いの?」
アノス「おそらくは俺だな。」
ユウジ「じゃあ、まずアノスから送って行くよ。そのあとでミーシャ。」
ミーシャ「ユウジは、1人で帰るの?」
ユウジ「まあ俺の場合、いざとなったら兄さん達に迎えに来てもらえるからね。」
アノス「そうか、ならユウジの言う通りにするか。」
3人は歩きながら雑談をしてアノスの家に向かっていた。
すると
ユウジ「それでね、他にもいろんなお菓子が…ん?」
アノス「どうかしたか?」
ミーシャ「何か感じた?」
ユウジ「いや、何でもないよ。」
(何だろう…なぜか兄さん達の気配を感じた…まあ、気のせいかな。)
その頃
ゼペス「兄貴、あの腹に口が付いた変な野郎をぶちのめしてくれよ!」
リオルグ「黙っていろ恥知らず。」
そこに居たのは、試験の時にユウジがぶん殴ったゼペスと、ゼペスの兄、リオルグだった。
2人は配下を連れ、ユウジたちの帰り道に先回りをしようとして居た。
しかし
「全く。弟の帰りが遅いから心配になって来てみれば…」
「まさか、僕らの弟に手を出そうとするような不届き者がいるなんてね。」
「命知らずもいいとこね。」
3人の前に現れたのは、大きな剣を持つ男と、眼鏡をかけて弓のような武器を持つ男。そして大きな鎌を持つ女だった。
リオルグ「何だ貴様らは。」
「あの子の兄だよ。」
眼鏡をかけた男がそう答える。
リオルグ「そうか、ならば弟の無礼は貴様らが詫びろ。」
リオルグがそう言うと、配下達と同時に強力な雷の魔法を放った。
ゼペス「ハハハハ!どうだ!兄貴達の力は!」
リオルグとゼペス、そしてその配下たちは勝ちを確信する。
しかし、煙が晴れると、そこにいたのは…
「こんなものか。なるほど、俺たちの弟の足元どころか、戦おうなどということ自体が無謀だ。お前と俺たちの弟では、生物として格が違う。」
大きな剣を持つ男がそう言う。
リオルグ「な、なぜだ…!?なぜ直撃を受けて無傷なのだ…!?」
「あんな静電気程度で、僕らに傷をつけられると思った?」
「あんなんじゃ準備運動にすらなんないわよ。」
眼鏡をかけた男と鎌を持つ女も続くように言う。
リオルグ「せ、静電気…!?我らの魔法が静電気だと…!」
「貴様らの力は底が知れてる。もう付き合って居られん。」
剣を持つ男がそう言うと、その3人が腰にある何かを外す。
すると、3人の姿が異形のものへ変わる。
しかし、3人の姿には、体に網目模様があるという共通点があった。
「覚えておけ、俺たちは、ストマック家だ。」
その名を聞いて、リオルグたちは戦慄する。
リオルグ「す、ストマックだと…!?な、なぜ貴様ら…いや、あなた達がここへ…!?」
「弟の危機に駆けつけるのは、兄として当然だ。」
3人は前に踏み出し、名を名乗った。
「ストマック家 長男、ランゴ・ストマック。」
「長女、グロッタ・ストマック。」
「同じく次男、ニエルブ・ストマック。」
ランゴ「貴様ら…」
3人『二度とユウジの前に現れるな。』
そこからは、もはや戦いではなかった。
3人の異常な程の力に、リオルグたちはあっという間にねじ伏せられ、その一部始終を見ていたゼペスは、あまりの恐怖に気絶した。
ランゴ「フッ、手応えがない。」
ニエルブ「まあ仕方ないさ。所詮は皇族だの純血だので粋がってる奴らだし。」
グロッタ「こんな奴らが調子に乗ってるのを見ると、1番イライラするのよ。」
ランゴ「まあいい、コイツらは放置して、俺たちは帰るぞ。ユウジに知られると色々と心配かけるからな。」
その頃ユウジ達は、アノスの自宅に到着した。
ユウジ「じゃあ、明日からよろしくね。」
アノス「ああ、こちらこそ頼む。またな。」
ミーシャ「またね、アノス。」
アノスに手を振りながら、ユウジとミーシャはその場を後にした。
そして2人きりで歩いている時、ミーシャが口を開いた。
ミーシャ「ユウジは、兄弟っている?」
ユウジ「うん、いるよ。兄さんが3人と、姉さんが2人。」
ミーシャ「いっぱいいるんだ。仲良しなの?」
ユウジ「うん、みんな優しくて、自慢の兄弟だよ。」
ミーシャ「羨ましい。」
ユウジ「え?ミーシャには、兄弟とかいないの?」
ミーシャ「姉が1人いる。」
ユウジ「へぇー、ならなんで?」
ミーシャ「仲良く、できてないから。」
ユウジ「え?」
ミーシャ「私の姉、サーシャっていう。サーシャ、私のこと嫌ってる。」
ユウジ「なんで…」
ミーシャ「分からない。」
すると、ミーシャは立ち止まってユウジにこう問いかけた。
ミーシャ「ユウジは、どうすれば仲良くなれると思う?」
ユウジ「うーん…相手のことを、知ってあげようとすることじゃないかな?」
ミーシャ「知る…?」
ユウジ「うん。例えば、どんな物が好きなのか、どんな事が好きなのかとか。そんな些細なことを知るだけでも、相手について少しは親しみが湧くはずだよ。」
ミーシャ「そうなの?」
ユウジ「うん!だから、仲良くしようとすることを、絶対に諦めないで。姉妹なのに仲良くできないなんて、そんなの…悲しいから。」
ミーシャ「………ユウジ。」
ユウジ「ん?何?」
ミーシャ「ありがとう。」
ユウジ「へへ、どういたしまして!」
そしてそこから数分歩き、ミーシャの家に着いた。
ミーシャ「またね。」
ユウジ「うん、また明日。」
ユウジはミーシャに手を振りながら、その場を去った。
ミーシャは、ユウジの姿が見えなくなるまで見届けた。
そして、月明かりが照らす夜の静寂の中、一言こう言った。
ミーシャ「……好き…」
その後ユウジは、無事に自宅に着いた。
そして広間へ行くと、ランゴ達兄弟が椅子に座って待っていた。
ユウジ「兄さん達、どうしたの?」
ニエルブ「ユウジの合格を祝うためさ。」
シータ「ユウジ、合格おめでとう。」
ジープ「まあ、ユウジなら大丈夫だと思ってたわよ。」
グロッタ「あら、ユウジ来るまで1人でソワソワ歩き回ってたのは誰だったかしら?」
ジープ「ね、姉さん!」
ランゴ「フッ…さあ、せっかくの祝いの場だ。盛大に楽しめ、ユウジ。」
ユウジ「ありがとう!兄さん!姉さん!」
そう言って、ユウジは用意されたご馳走を次々に食べていく。
肉から野菜、もちろんスイーツまで。
ユウジには好き嫌いがないのだ。
すると、ニエルブがひとつの箱を持ってユウジに近づいて来た。
ニエルブ「ユウジ、僕からのプレゼントだ。」
ユウジ「え!いいの!開けていい!?」
ニエルブ「ああ。」
ユウジが箱を開けると、中にあったのはひとつのベルト。
青、黄、オレンジなど、明るめの色で彩られている。
横にはレバーのような物もある。
ユウジ「これは?」
ニエルブ「ユウジの新しい力になる物だよ。名前は『ヴラスタムギア』。」
ユウジ「そうなんだ!へぇー!」
ユウジは嬉しそうにそれを眺める。
ニエルブ「ただ、これに適応するユウジの眷属は現状いないから、現時点ではまだ使えないよ。」
ユウジ「うん!でもありがとう!」
ユウジはそれからより一層食欲が湧き、どんどん食事を平らげた。
そのため、満腹になる頃には大量のゴチゾウが誕生していた。
ランゴ「ユウジ、そろそろ風呂に入って寝ろ。明日から学校だろう。」
ユウジ「うん、そうするよ。」
ランゴにそう言われて、ユウジは寝室へ向かった。
ランゴ「ユウジ。」
ユウジ「なに?」
ランゴ「合格おめでとう。」
ユウジ「うん!ありがとう!」
ランゴにそう言われて、ユウジは風呂場へ向かい、その後寝室に向かって熟睡した。
今回はここまでです。
にしても、次回最終回ですよ…?
早すぎるンゴ…しかもラキアが扉をぶっ壊してるシーンが次回予告にあって、ラキアとのお別れがほぼ確定みたいになってるし…
まあ何はともあれ、とんでもなく神作だった。
映画も素晴らしかった!
しかも次回作のゼッツも神作だと約束されてますからね。
なんせエグゼイドとギーツの脚本家さんですよ!?
しかも主題歌のプロデュースはガンダムUCで有名な澤野弘之さん。
楽しみや…