天使(仮)   作:ゆりンス

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久しぶりの投稿です。
今回は珍しく長いので期待しないでください。
あくまでも主観での長いなので読者的には短いかも(汗


六話 お風呂争奪戦争開始っ!

授業も終わり周りが寮に帰宅し始めたころ、帰宅せずに教室に残る士織と折紙、それから静香は重大な事に直面していた。

 

「そ、それでその動画をどうするの折紙さん」

 

「やっぱり消したほうがいいよ折紙」

 

「駄目。これは動画サイトで流すべき」

 

士織たちは代表を決める際に録画していた動画を流すかどうかで対立していた。

 

 

「これを流せば色々面白い事になる」

 

折紙は流す派

 

「面白いのは分かるけど、映像で誰が取ったのかバレると思うけど」

 

静香は中立?

 

「私だけじゃなくてセシリアにも影響しちゃうから止めようよ」

 

士織は流さない派

 

静香とは休憩時間や昼休みの間に会話をした結果、かなり親しくなったのだ。会話の約5割が士織についてなのは無視しよう。

 

「セシリアが了承すればいいの?」

 

折紙は携帯を取り出すと電話をかけた。

 

「セシリア」

 

『あら、なんですの折紙さん?』

 

「クラス代表を決める時の映像をネットにバラまいていい?」

 

『クラス代表?……あの場を撮ってましたのね』

 

「もちろん」

 

『流すのでしたらわたくしと織斑先生、織斑さんの顔以外は加工してくださいね。特にわたくしにあのような発言をさせた方々には』

 

「分かった」

 

『そ、それからわたくしの顔はアップにして流してくれめせんか?』

 

「どうして?」

 

『そ、それは……』

 

「どうして?」

 

『べ、別にそれくらいいいじゃないですか!?///』

 

「叫ぶ意味がわからない」

 

『うぅっ』

 

「じゃあ流しておくわ」

 

『わたくしの顔はアッ──』

 

折紙はセシリアの言葉を聞かずに電話をきると携帯を操作しインターネットの動画投稿サイトに件の動画を投稿した。

 

「セシリアから許可を取ったから投稿したわ」

 

「え?セシリアさんの声は聞こえなかったけど許可したようには聞こえなかったんだけど?」

 

「折紙っ!?静香さんどうしよう!?織斑先生に怒られちゃうよ!?」

 

「大丈夫」

 

「大丈夫じゃないんだけど!?」

 

「そうだよ折紙。士織が怒られたらどうするのよ!」

 

織斑先生に怒られる未来に落ち込む士織に優しくハグをする静香。

その際に胸やお尻を触っているのだが、落ち込んでいる士織は気がついていない。それほど織斑千冬の鉄槌が怖いのだろう。

 

「大丈夫よ。きっとDEM社もやってると思うし」

 

「え、いくらなんでもそれはないんじゃ……」

 

疑う静香に折紙が口を開き。

 

「そもそもこの学園には普通に諜報員がいるのにあの話が国に伝わってないわけないじゃない。それにここはISの為に作られた世界唯一の学園なのよ?その学園の授業が気にならない人なんて少ないと思うから、私はそんな人たちの要望に応えたまでよ。内容はたまたまよ。別に周りに言うのを制限されている訳じゃないし」

 

折紙は静香と士織に携帯を見せる。そこには先程の動画が流れている動画サイトであった。

 

「え……?でもこれは……」

 

「このタイトルは酷いわね」

 

折紙が投稿した動画のタイトルには「噂の男性操縦者IS学園に来(きた)る。波乱のクラス代表決め?」と書かれていた。

 

士織と静香は心のなかでセコイと思った。決して口には出さないけれど。

 

世界唯一の男性操縦者織斑一夏のIS学園での生活はIS学園やIS業界の人達だけでなく、政府の役人や企業、裏の世界、更に一般人のISに興味のない男性にも興味があるのだ。

それこそ彼の発言一つで世界すら動かしかねないのだから。事実、水面下で様々な思考を持つ者たちが牽制をしあったり準備を進めている。ある者は彼を抹殺しようと、ある者は彼の手助けをしようと、ある者は自身の陣営に取り込もうと、ある者は彼の遺伝子から男性操縦者を量産しようと。それらにより彼の発言次第では世界は終末に向かうかもしれない……。

 

「これなら誰にも怒られない」

 

「むしろ怒られるとおもうんだけど?」

 

「先生はセシリアしか止めなかったし」

 

「それが動機か!?」

 

どうやら折紙は女尊男卑の人たちの発言を止めなかった織斑千冬に怒っているようだ。

 

「ねぇ折紙。折紙はもしも男と女の戦争が始まったらどっちにつくの?」

 

「士織次第ね」

 

「え?私は男性側だよ。みんないい人だしね」

 

「なら私も男側ね」

 

「その際はどうか私も男性側に入れてください。もちろん安全が保証された上で」

 

「安全じゃなかったら安全にするわ」

 

「何気に怖い事言ってるよね折紙!?」

 

「?私は当たり前の事を言ったまで」

 

「ち、ちなみに安全を保証させる方法は?」

 

静香はおずおずと尋ねる。

 

「従順にさせるのよ」

 

折紙は真面目な眼で言い切った。

 

「「「怖っ!?」」」

 

士織と静香は折紙の発言に恐怖した。さも当たり前なように言ってる分に怖さが増しているのだ。

 

 

「って、織斑君?」

 

「おうっ」

 

「「……………………」」

 

一夏がいることに気がついた士織が一夏に話しかけた。

その様子を見た折紙と静香は……

 

(士織に、馴れ馴れしい……)

 

(初対面なのに馴れ馴れしいわね)

 

同じ思考に至っていた。

 

「いつから居たの?」

 

「えーと、士織たちが男と女の戦争がどうとかの辺りからかな」

 

(士織?今、士織を士織って呼んだ?)

 

(士織って呼んでなかったかしら?……いえ、もしかしたら初対面じゃないのかもしれないし)

 

折紙は不機嫌になっていった(親しい人にしか分からないが。今この場には士織にしか分からないのだが、当の本人は一夏と会話をしており気付いていない)

 

「そういえばどうして教室に?授業が終わって少したったら何処かに行ったのに。てっきり寮に行ったのかと」

 

「ち、ちょっと我慢の限界がきちってな……。それから教室に来たのは山田先生に呼ばれているからな」

 

(我慢の限界?士織にセクハラ?)イライライライラ

 

(山田先生?……あぁ、あのちっちゃい副担任ね。なんで幼い顔なのにあの胸なのよ。ああ言うのは漫画やアニメだけじゃないの?)ムカムカムカムカ

 

二人の苛立ちはますます上昇していった。一名は完全な私情であるが

そんな二人に気がついていない鈍感?な士織と一夏の会話は進んでいく

 

「そういえばどうして名前で呼んだの?」

 

「いや、五河って士織と折紙の二人いるだろ?名字だと分かりにくいから名前で呼んだんだよ」

 

(……折紙?士織だけじゃなく私もなの?普通は許可くらい取るものでしょ?)

 

(ムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカムカ)

 

「男の人ならいいけど女の人にはなら許可を取ってからのほうがいいと思うよ?人によっては怒る人もいるかもしれないし」

 

「そうか?けど士織が言うならそうなのかもな。これからは気を付けるよ」

 

(織斑一夏の言い方は嫌だけど、士織ナイス!)←怒っている人

 

(ムキーーっ。なんなのよ山田先生のあの胸は!)←怒っている人

 

話が一段落(?)すると教室のドアが開き、山田先生が胸を揺らしながら入ってきた

 

「あ、織斑君ここにいましたか」

 

「どうしたんですか?」

 

山田先生は息をきらしながら一夏に近づくと耳元で話し出し、あるものを渡した

 

「織斑君の寮の部屋の鍵です」

 

「え……一週間は自宅通学って聞いてたんですが」

 

「伝達ミスがあったみたいですね。後で確認しておきますから、安心してください」

 

「あ、はい……」

 

一夏は山田先生の「安心してください」という言葉に疑問を抱きながら返事をした。

 

「あっ、織斑君の荷物は織斑先生が手配してくれましたから寮の部屋に行けば問題ありませんよ」

 

山田先生は一夏が疑問に思ったであろう事を答た。まと外れなのは仕方がないだろう。

 

「あと寮では女子生徒と同じ部屋ですから色々と気を付けてくださいね?それから先ほどの配ったプリントに書いてあるとおり夕食は6時から7時、寮の1年生用食堂で取ってくださいね。各部屋にシャワーがありますから汗を流してくださいね。」

 

「プリント?……っ!折紙、静香早くお風呂入りに行かなきゃ!」

 

「本当ね」

 

「今の時間帯に入っておかないとのんびり浸かれなくなっちゃう」

 

士織と静香は一夏に「先に帰るね」というと折紙も連れて教室から出ていった。

 

「廊下は走っちゃいけませんよーっ」

 

「はーいっ」

 

山田先生からの忠告に元気よく返事をしながら。

 

「どうして士織たちは急いでるんですか?」

 

一夏は今の出来事に疑問を抱き山田先生に尋ねた

 

「それは大浴場のことですよ。1年生の時間帯は色々と被ってしまいますから」

 

「大浴場……」

 

「織斑君は大浴場は使えないのでそこまで大変ではないと思いますが」

 

「え、使えないんですか?」

 

「はい。色々と検討してみたんですが……ごめんなさい」

 

「謝らないでください」

 

「ですが、お風呂に入れないのは何かと不便ですし」

 

一夏の浴場を使えないと知ったときの顔を見た山田先生は誠心誠意謝った。教室でも部屋でも異性と同じ空間にいるという精神的負担から解放される空間を提供できないという事に。

 

「だ、大丈夫です」

 

「本当ですか?」

 

「はい!」

 

「辛くなってきたら織斑先生のいる寮長室に行ってくださいね。場合によっては織斑先生と同室になっても構いませんし」

 

「そこまでしなくても大丈夫ですよ」

 

「生徒が安心して生活出来る空間を創るのも先生の役目ですから」

 

胸を張りながら答た山田先生に一夏は安心……するのではなく山田先生の胸に視線を向けていた。

 

「お、織斑君……女性はそういった視線には敏感なので気を付けてくださいね?」

 

「っ!?き、気を付けます//」

 

 

───────

 

「私の部屋はここね。士織、折紙先にお風呂行ってるからね!」

 

寮の廊下を早歩きする士織たちは途中で静香の部屋に立ち寄ると静香がそう言い残し一人早々と大浴場を目指していった。

 

「はかられた」

 

「多分違うと思うよ?それより早く部屋に行ってお風呂道具を。早くしないと混んできちゃうよ」

 

「分かってる」

 

士織と折紙は自分達の部屋探しながら廊下を歩いていく。士織と折紙の部屋は一緒である。

下手に他人と同室より色々と楽である。そしてDEM社に関する会話を聞かれないで済むという点があるため士織はDEM社が何らかの圧力をかけたのでは?を疑問を持っているのだが、そのようなことはあったりしている。

 

「そもそも部屋番号があるのに部屋の場所を書かないのはどうかと思う」

 

「たしかにそうだけど。今はそんな事を言っても仕方ないと思うよ」

 

防犯上の都合だろうが不便である。

 

「あ、ここだね」

 

士織と折紙は自分達の部屋にたどり着くと部屋の鍵を開け中に入る。

中には段ボールが何個も置いてありその奥には2つの机とテレビ、そして板壁を挟むようにベッドが2つ置かれていた。

 

「大分広いね」

 

「ここが私と士織の愛の……」

 

「どうし……んんっ!?」

 

急に黙り混んだ折紙に士織が尋ねようとすると折紙が士織の口を手でおおいかぶした。

 

「(静かにして士織、この部屋に盗聴機が仕掛けられている)」

 

「!?」

 

盗聴機という言葉に驚く士織を余所に折紙はボイスレコーダーをポケットから出すとおもむろにそれをベッドがある方に投げた。

 

『士織、キスしよ?』

 

『もう折紙』

 

『んっ…ちゅ…』

 

ベッドの上に落ちたボイスレコーダーから士織と折紙の声が流れ出す。

 

『くちゅ…くちゅ…』

 

『士織……もう我慢が出来ない』

 

『いいよ、折紙になら。優しくしてね?』

 

ボイスレコーダーから服を脱ぐ音が聴こえてくる。

顔を真っ赤にする士織に折紙は後ろから耳栓をさせボイスレコーダーからの声を聴こえなくさせる。

その時の折紙は正に獣も同然であったことを士織は知らない。(知り合いにしか分からないくらいの表情の変化)

 

『ひゃんっ、折紙いきなりすぎるよ』

 

『士織が可愛いから仕方がない』

 

『ペロペロ。くちゅ…ぺろっ』

 

『んんっ、おりがみ……』

 

『次はこっちね』

 

『そ、そこは汚いよ』

 

『綺麗よ。今から私が』

 

『ぁっ……折紙の息が……んんっ』

 

『それじ「ななな、何をやってるのよぉぉぉぉ!?学園の部屋はそういうことをする所じゃないのよぉぉ!!」

 

突然ドアが開き大声をあげる少女が入ってきた。

 

「ただボイスレコーダーを聴いてるだけ」

 

折紙は事実を言うと、少女は周りを確認しだし真っ赤にしていた顔を更に赤くし、折紙から視線を外す。

 

「ねぇ、折紙もう、耳栓取っていいよね?」

 

何も聞こえない士織が空気を壊しながら言う。

 

「いいわよ」

 

「ごめん、なんて言ってるのか分からない」

 

「そうだったわね」

 

折紙は士織の耳から耳栓を取る。

 

「あ、音が聴こえる!聴覚障害者の気持ちが分かった気がするよ。音が聴こえないって物凄く怖いね…」

 

士織はその場で震え出す。先ほどまで全く音が聴こえない体験をしていたのだ。

この耳栓はDEM社が開発した耳栓で普通のより高い効果を出すことが出来るのだが、士織に使った耳栓は士織専用に開発されているので更に高い効果がある。

耳栓が開発された理由はDEM社が軌道に乗り出していたころ技術開発部門の工場の騒音で工場で働く営業部門の人たちが不便しているというクレームにより開発されたものである。

 

「それで貴女は?」

 

士織はふとドアの近くにいる顔を真っ赤にしている少女に話しかけた。

 

「わ、私は更識楯無。この学園の生徒会長よ」

 

「士織、ストーカー会長よ」

 

楯無はドヤ顔をしながら扇子を広げると「生徒会長」という文字が書かれていたが、折紙が一言言うと扇子には「ストーカー会長」と書かれていた。

 

「え、なんで!?」

 

扇子に書かれている事が変わったことに気がついた楯無は驚く。いままで自分が思ってないことが扇子に書かれたことなどないのだから驚くのは当たり前である。

 

「更識さん、その扇子は気持ちによって書いてある事が変わるんですよ」

 

「どうしてそのことを知ってるのよ!?」

 

自慢の扇子の特徴を言い当てた士織に更に驚く。

 

「え、えっと、その扇子に似た扇子をお母さんが面白がって使ってたから」

 

「そんな馬鹿な!?」

 

「士織、急がないと本当に混んでくるわ」

 

「あ、本当だ!?えっと、更識さんすみません。お風呂に入ってきますね」

 

「え、あっ、うん」

 

「それじゃあ失礼します」

 

「更識楯無あとで話がある」

 

楯無と共に部屋から出ると放心した楯無を放置し士織と折紙はお風呂道具を持って大浴場に向かった

 

 

───────

 

「アハハハハ」

 

「アイク笑いすぎですよ」

 

DEM社の社長室で大笑いするアイザックと呆れるエレンがいた。

 

「いや、これは本当に面白いよ。エレンも見てみなよ」

 

「既に見ましたが、そこまで面白いとは思えませんが」

 

未だに笑い続けるアイザックに疑問を抱くエレンにアイザックは問いかける。

 

「ならこの女子生徒の発言にどう思う?」

 

アイザックはある動画の1シーンを流す

 

『アハハ織斑君、それでも無理だよ。男が女より強かったのは大昔の話だよ?』

 

『それに男と女が戦争をしたら3日で私たちの勝利だよ?』

 

それはIS学園1年1組のクラス代表を決める際士織が録画してしまった動画であった。

 

「彼女たちの発言に問題はありますが笑える要素などありませんよ?」

 

エレンは至極真っ当な事を言ったがアイザックにはそう聞こえていないようだ。

 

「女性が男性より強いのは発言力だけで身体能力は女性のほうが弱いのに男性は女性より弱い?それにたった10年前の事を大昔と断言しているんだよ?これを笑わずにいられないだろう」

 

そう言うとまた笑い出すアイザックに呆れ果てるエレン。このような事は今回が初めてというわけではないのだが、毎回付き合うエレンも大変である。

 

「そしてなにより3日で男性に勝てる?これは傑作だよ」

 

アハハハハとアイザックの笑い声が部屋に響き渡る。

 

「未だにISは人類史上最悪の兵器であろう核兵器に勝ててないのにね」

 

「ISは核兵器に勝ててると思うのですが?」

 

「それももうだね、訂正するよ。IS操縦者は核兵器に勝てていない。絶対シールドが働いている時は核の汚染から操縦者は守られているけど絶対シールドがなくなった途端操縦者は絶体絶命に陥られる。どうしてそんな簡単な事に気がつけないのかと考えると」

 

アイザックはまたも笑い出す。

 

「やはりそれは国のトップがIS以外の兵器を軽視しているからだと」

 

「そう、そのとおりだよエレン。馬鹿な政府がIS以外の兵器を軽視しているだけでなく様々な事を規制しているせいで国民は正しい思考を……いや、過激な女性優遇制度以前の思考に戻れなくなっているのだよ。君たちもそう思うだろう?」

 

アイザックはモニターにうつる男女に話を振る。

 

『それでも女性優遇制度の撤廃は不可能に近い。何せただの団体が無駄に力を持ってしまったのだからな』

 

『言いたいことはよーく分かるよ。あれから広島・長崎の式典や戦争の特番とかなくなっちゃったし。こういう言い方はあれだけど私は好きだったんだけどな。あとあとアニメやドラマ、映画の質もひどくなったよね。10年前まで2流扱いの作品でも今なら1流を取れるよ。物によっては大作だよね。アニメなんかどれもつまらないし。いい加減にして欲しいよ。悪の組織を男で正義を女……そんな作品ばかりでつまらないよぉぉーー。それにさそれ────』

 

アイザックとモニターにうつっている男性は直ぐに女性との回線を切った。こうなった彼女を止められる者はこの場に居ないので仕方がないだろう。付き合ったら最低でもあと2時間は続くのだから。

 

『彼女は相変わらずだな』

 

「あれでも当初に比べればだいぶマシになったんですよ」

 

アイザックは珍しく苦労した雰囲気を出した。そのことに男性は少し驚いた。

 

『それはご苦労だっただろうに』

 

「全くですよ。彼女に現実を教え込むのに何年かかったことやら」

 

『ハハハ。彼のDEM社長ともあろう人をそこまでさせるとは。そのことを彼女は誇るべきだ』

 

「誇られても困りますよ。それに今の私はDEM副社長ですよ、某国企業社長さん」

 

『今の社長があの小乃葉なのだから副社長であるアイザック、君がDEM社の社長であるも同然だぞ』

 

「たしかにコノハはDEM社本社のこの席に座る事は少ない、ですが彼女を社長にするだけの実績と社長を続けさせるだけの結果を残してきたのですから私がこの席に座るのは筋違いですよ」

 

『俺には今アイクが社長室の社長が座るべき椅子に座ってるようにしか見えないんだが?』

 

彼の言うとおりアイザックは現在、社長がすわるべき椅子にさも同然のように座っている。

 

「私は何度も言いましたがアイクが聞かないので」

 

エレンにはアイザックを止められなかったようだ。

 

「それは仕方がないことなのだよ。何せ彼女は社長でありながら自宅でのんびり過ごしているのだから」

 

『前回の会合の時も座ってたよな?』

 

「彼女は滅多に本社に来ないのだから仕方がないだろう」

 

『エレン、DEM社の社長を決める時はもう少し常識のある奴を選ぶようにしろ』

 

「全くもってその通りなんですが、こればかりは」

 

その時の近くを通りかかった人によりエレンと副社長以外の男性のため息が部屋から聞こえたと社内に流れ、噂に尾ひれがつき最終的に『エレンは社長室に彼氏を連れ込んでいる』という噂になった。

そのことを知ったエレンは数日出勤することはなかったらしい。

 

 

───────

 

「そういえばお母さん」

 

「どうしたの琴里ちゃん?」

 

五河家で夕御飯の準備をしている琴里がテレビを見ている母の小乃葉を呼ぶ。

 

「昔使ってたあのおかしな扇子ってどうしたの?」

 

「おかしな扇子……あぁ、あの文字が勝手に書く扇子ね」

 

「そうそれよ」

 

「もしかして欲しくなっちゃった?」

 

「ちょっと、気になっただけだよ」

 

「あれはたしか、お茶会に行ったときに同席していた人がまさに浴衣美人だったからあげちゃったのよ。それにしてもあのときの人はまさに浴衣美人だったね。もう一度会いたいわね」

 

小乃葉の言葉に琴里は驚いた。自由気ままな自分の母親が作法や礼を重んじる茶道に関わっていることに。

 

「まぁ、あれ以来行ってないんだけどね。誘われたお茶会だけどまさか茶道だったと知ったときは驚いたね。てっきり普通の喫茶店でお茶やお菓子を食べると思ってたのに。恥をかいちゃったんだよね」

 

「それでこそ私たちのお母さんだわ」

 

思わず妹モードの琴里が白いリボンのまま司令モードになってしまった。




きづいたらこんな時間に……

スマホ投稿だから充電が。
100%あったはずなのに書ききることには20%以下……(汗
書き途中から書いてこれだから始めから書いていたら……((((;゜Д゜)))
けどPCないし。あったとしてもキーボード慣れしてないからスマホ投稿だな

─────

ちなみに士織の耳穴の型を提供したのはもちろん折紙です。
さてストーカー会長のお仕置きとか盗聴機とか動画投稿による影響を次話あたりから書いていかないと……既に前話投稿から2ヶ月経過しているけど←

疑問点やこれ可笑しいとか誤字脱字などじゃんじゃんやってくださいね。
バイトを始めるかもしれないので投稿スピード(そんなものあったっけ?)が落ちますが

あ、お風呂回はカットです。短くていいんでしたら書いて投稿しますが。そこにストーカー会長の後日談的なのを書けばいいですし
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