見ていただける皆様に感謝しつつ投稿です。
「さーて、今日は何を産んでくれてるかなっと」
トリコは鼻歌を歌いながら手元に籠を持っていた。
「ほれ、朝飯だぞ」
鍵を開けて入ったそこは自宅にある小さな鳥小屋だ。
籠に入っていた餌を撒くとココココッと小さな鳴き声をあげて巣穴から鶏が出てくる。
しかしその鶏は一般的な鶏とは違い体毛が鮮やかな様々な色で彩られている。
「フルーツチキン… ここまで増やすのに苦労したぜ。今日も卵分けてもらうぞ?」
傍にやってきたフルーツチキンを撫でるとコケッー!と一鳴きする。
まるでいいだろうと言っているかのようだ。
―フルーツチキン―
トリコが発見した摩訶不思議な鶏。
産む卵は通常の卵と違い殻に模様が入っている。
青色の丸い枠が沢山付いているのはブドウのような爽やかな甘さと酸味。
オレンジ色の艷やかな色ならば強烈な甘みを持つマンゴーのよう
この様に様々な果実味の卵を産むという不思議な鶏。
頭も良く、自分の卵が貴重だということを理解しており、餌を運ぶトリコに対価として卵を分けている。
もちろんIHOにも認知されているがトリコ以外には懐かないため高額でトリコから仕入れている。
新エリー都の上流階級達が喉から手が出るほど欲しいがいつ卸すかはトリコの気分次第の為、ヤキモキしているという。
ちなみに比較的多く取れるイチゴ味は一つ4000ディニー
「おっ!珍しいな、今日はかなりのメロンエッグがあるな」
巣箱を漁って確認していると中々お目にかかれないメロンのような網目のついた卵が沢山あった。
「メロンが20個か…… どうした?良いことでもあったのか?」
寄ってきたフルーツチキンをわしゃわしゃと撫でるが餌に夢中のため、羽根を使ってあしらわれる。
「惜しむらくは肉は美味くないってとこか… 」
そう、このフルーツチキンが何故トリコの胃に入って居ないかと言うと個体数が少ないのもそうだが肉は美味くないという事をトリコは知っていた為である。
何故味を知っているのかは容易に想像が付くだろうが。
コケッッーーー!
トリコが不穏なことを言ったのを聞いていたフルーツチキン達は慌てて巣箱へと帰っていく。1羽はトリコの足元でプリッと何かしてから離れた。
「悪かった悪かった…!あっこの野郎!糞してきやがったな!」
自分のサンダルに付いていた糞を地面でこそぎ落とし小屋を後にする。
「それにしてもまさか全部メロンとはな、10個は食うとして…IHOには…2個でいいな、うん。」
ガシャガシャと鍋を用意しながら卵の用途を考えていく。
「余りは…彼奴等にでも分けてやるか」
グラグラと煮立ったお湯にドボンドボンと卵を入れていく。
辺りにふわりとメロンの甘い香りが広がる。
「スンスン…卵の表面がお湯に溶けただけだってのにこんなに香りが…飼料を良いのに変えてやるか」
茹でている間に自身の食事を済ます。食事と言っても巨大な塊肉を平らげるだけだが。
「おぉ…薄い殻は透き通るような翡翠色で、表面はほんのり網目模様――まさに小さなメロンだな」
茹で上がり軽く冷ましたメロンエッグを殻ごと口に入れる
「ッッッまい!なんて甘さだ!砂糖もクリー厶も入ってないのにこの甘さ…!蒸し立てのプリンのような食感も最高だ!」
予想以上の出来に感動してポイポイっと口の中に入れていく。
「これはアイツも気に入るだろ」
茹でたメロンエッグを8個保冷ケースに入れる。
「それと…これも持って行ってみるか。」
冷凍庫から取り出したのは先日食べたエーテルの実のシャーベット。
「…効くといいが」
ボソリとつぶやき保冷ケースを担ぎ家を後にする。
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H.A.N.D本部
「課長……ちょっと休憩しませんか?せっかく副課長が居ないんですから、ゆっくりしましょうよ」
「駄目だ、今朝出ていくときの柳の目は本気だった。仕事を終わらせておかなければお土産は無しだと。」
デスクに向かいカタカタとぎこちなく打っている課長呼ばれたキツネのシリオンはデスクワークをしている。
「お土産って…子供じゃないんですから」
もはや仕事をする素振りすら見せず机に突っ伏しているハチマキを巻いた男。
会話の内容こそアレだが彼女達は対ホロウ6課と呼ばれるエリート達だ。
キツネのシリオン、星見雅は虚狩りの名を賜った正真正銘の超人。
ハチマキの男は浅羽悠真、やる気のない素振りからはそうは見えないが彼がこのホロウ6課に居ることが強さの証明である。
「はぁぁぁ……なんで副課長は僕の休暇申請を取り消しちゃったのかなぁ…」
仕方なくペンを持ち報告書を書こうとしたその時、
「す、すみません!星見課長はいらっしゃいますか!?」
慌てた様子の隊員が6課へと駆け込んでくる。
ただならぬ様子で飛び込んできたのを見て星見と浅羽は姿勢を正す。
もしや超級エーテリアスが?等と考えていた浅羽
「ここにいる、どうした慌てて私は今柳が帰ってくるまでに仕事を終わらせるという修行中だ」
「課長、そんなこと言ってる場合じゃないかもしれませんよ?」
浅羽が呆れていると
「その…星見課長に会わせろと入口で揉め事がありまして…」
「追っかけかな…?本部にまで来るとは随分熱心なファンだね」
エーテリアス関連でないとわかると浅羽は椅子にグダっと座り直す。
「今日は面会の予定は入っていない。 引き取りを願え。」
内容を聞き、問題ないと目線を隊員からパソコンへと戻した星見。
「ですが、その…男なんですが、トリコと言えばわかると言っておりまして…以前6課の皆様と一緒に居られたのを思い出しまして…」
隊員がそう言うと星見の長いモフモフのお耳がピンッと跳ねる。
「え、トリコさんが来てるの?コマツくんから連絡来てないけどな…入口モニターの監視カメラはっと……課長、トリコさんです…」
トリコの名前を聞くとおかしいなぁ…と言いながら入口モニターをみた浅羽が顔を手で押さえながら星見へ告げる。
「ってアレ!?課長!もういないし…」
とっくに仕事を放り出し既に居室に居ない星見だった。
「ですから、お引き取りを。アポイントも取らずに会えると思わないでください!」
「弱ったな…いつも連絡はコマツがしてくれてるからなぁ…」
大勢の武装隊員に囲まれているトリコは頭を悩ましていた。
武装隊員達からすれば尋常じゃない男が星見というファンの大勢いる女性に合わせろという事案に対処することのほうが事案だった。
「どうすっかな、出直すか?」
そう悩んでいると
「トリコ」
門の向こうから歩いてくる星見
「ん…、おぉ!雅!助かったぜ!」
軽く手を挙げて星見へ呼びかける。
「すまない、コイツは私の客人だ。連絡を入れずにすまなかった」
「課長が……そう仰るなら…」
武装隊員はトリコへ入場許可証を手渡し配置に戻り、本部へと歩いていく2人を眺めていた。
「「「「課長の事、名前で呼んでなかったか?」」」
各々が考えていた疑問は一緒だったようだ。
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「もう、トリコさん!来るなら連絡してくださいよ、無駄な仕事が増えるんですからね!」
「悪い悪い、コマツが居なくてな。今度からは気をつけるわ」
部署に着いたトリコは浅羽からのお小言を受けて流していた。
「トリコ、気にするな。浅羽隊員は最初から仕事はしていない」
「ちょ!課長!なんでそういう事言うんですか!」
余計なことを言う課長へ文句を言っていた浅羽だがもはやこの部署ではいつものことだった。
「 それで?本日はどんな用件なんです?こう見えて忙しいんですよ?僕達」
「雅、柳たちは居ないのか?」
「柳は蒼角と外回りだ」
「無視!?ひどくないですか?!」
浅羽は抗議を上げるがコレもいつものこと。
「悪い悪い、今日はコレを差し入れに来たんだ。」
担いでいた保冷ケースを入れ机の上に乗せ蓋を開ける。
「差し入れって…卵ですか?トリコさん、養鶏でも始めたんですか?」
「ま、それに近いな」
差し入れと聞いて期待していた浅羽は保冷ケースに入っていた卵をみてガッカリしていた。
「課長も食べます?小腹には丁度いいんじゃないですか?」
そう言いながら振り向くと離れていた筈の星見は既に卵を手に持っていた。
「はっや!そんなにお腹空いてたんですか?」
星見にツッコミを入れ反応が来るのを待っていた浅羽だが返ってきたのは
「メロン……」
素っ頓狂なメロキチの反応だった。
「課長………眼鏡が必要になったら言ってください。たぶん経費で落ちますから」
「浅羽隊員、お前はわからないのか?これはメロンだ」
その目はいつもの静かな凛とした目ではなく、大好物を目の前にした子供のようである。
「流石だな、雅。これはフルーツチキンから取れたメロンエッグだ」
そうトリコが説明するとより一層に目を輝かせ大きいお耳が揺れる。
「これがメロンなんですか!?と言うよりフルーツチキンって……そんなトンチキ生物がいるなんて…」
浅羽は本当にメロンだった事に驚きつつフルーツチキンについて検索をし始めた。
「今朝採れたてだ、茹でてプリンにしてあるからそのまま食えるぞ?」
「そうか…では…ハムッ………!!!」
「!課長!!食べるのはまっっ……て… あちゃあ……」
それと同時に検索が終わった浅羽が青い顔をしながら星見を止めたが間に合わず小さなお口でパクリと食べていた。
「ん……んむっ…… むぐむぐ…」
相当お気に召したのか夢中でもぐもぐしている。
顔にはあまり出ていないが大きな耳がグリングリンと千切れんばかりの勢いで動いているので美味しいのだろう。
「…課長、美味しいですか?」
浅羽はため息をつきながら尋ねる。
「甘露、卵と名がつくのに味わいは濃厚なカスタードのよう、しかし香るのはカスタードではなく猛烈なメロン。メロンだ、美味いぞ」
普段は小難しい例えを交えながら話すのにシンプルな感想を言えている。
「それ一つ3万ディニーはするそうですよ」
「むぐっ…」
浅羽からの衝撃の一言を受け2つ目を取ろうとした手を止める。
「この卵はなんなんですかトリコさん!調べたらTOPSの役人が食べるような通販サイトに飛んだんですけど!」
「IHOにも卸してるからな、食わねぇの?」
「食べますよ!一欠片だってこぼしませんから!」
そう言うと保冷ケースからメロンエッグを取り出してかぶりつく。
「うわ……これめちゃくちゃ美味しいです…かじりつくと、パリッと小気味よい音を立てて殻が割れて、卵の殻は砂糖菓子を砕いたように軽やか、口の中に広がるのはカラメルのような甘みと、ほんのり香ばしい風味。食感はまるでキャラメリゼしたキャンディのよう……」
殻の奥から溢れ出すのはなめらかに蒸し固まったプリン状の卵。
口に含んだ瞬間、ふわりと広がるのは完熟メロンの瑞々しい香りと濃厚な甘さ。
とろりとした舌触りはプリンのように優しく
しかし味わいは確かに果汁そのもの。
まるで生のメロンをそのままクリーム状にしたような贅沢な口当たり。
「これは確かに……TOPSが好んで食べるのも理解出来そうだ…」
「喜んで貰えて何よりだ。ちゃんと柳と蒼角の分も残しといてやれよ?」
「ムグムグ……ん…トリコが持ってくる物は何時になっても慣れないほど美味いな」
新しい分も食べ終わりトリコへ謝辞を述べる星見。
「良いんだよ、この前のデッドターミナスの件の礼だ。」
内々で処理してくれたのは対6課の面々だった為、今回の差し入れが決まったことを伝える。
「そういや雅、お袋さんは元気か?」
「あぁ、息災だ。父といつも仲良くしている」
トリコ達は椅子に座って本格的に休憩を取り始め、トリコは雅に星見の母親について尋ねる。
「そう言えば課長とトリコさんって昔からの友人なんですよね?幼馴染とかです?」
ズズッとお茶を飲んでいる浅羽が尋ねる。
「幼馴染ではないな、トリコと出会ったのは母様の今際の際だったからな」
お茶を飲みながら星見は自分のデスクからワラビー餅のわらび餅を取り出して食べ始める。
「今際の際って……でも、今はお元気なんですよね?」
「あぁ、エーテル侵食が進み死を待つだけの母上を介錯をしようとした時、壁を吹き飛ばしながら現れたのがトリコだ」
「壁を…」
吹き飛ばしながらと聞いた浅羽はトリコへ視線を向ける。
「悪かったって…要救助者を運ぶのに近道だったし!まさか人がいるとは思わなかったんだよ…!」
バツが悪そうにそう言うトリコ。
「話を戻そう、そうやって現れたトリコは母上にボンプが持っていた料理を口にねじ込んだのだ。」
「ねじ込ん…」
「やめろ悠真、そんな目で見るな。時間がなかったんだよ」
「それを見た私は母様を汚されたと思い、トリコに殴りかかったのだ。しかし攻撃は届かずせめて母上だけでも、と振り返って見れば、末期まで浸食しており身体がエーテリアス化していた母上の体が綺麗に戻っていたのだ」
星見はモチモチとわらび餅を食べ、懐かしいことのように目を細めて語る。
「末期症状が緩和されたんですか……!?本当なら…新エリー都がひっくり返る話ですよ」
浅羽は驚きを隠せなかった。
確かに浸食緩和剤は存在するがそれは手遅れになる前の話。
末期ならばもう何をしても駄目だと言うのが世界の流れだった。
しかし、この男は、トリコはそれを変えてみせたのだ。
「…ま、賭けだったけどな。成功率は2割を切ってた、戻ってこれたのはお袋さんの精神が強かったからだよ」
モニュモニュと口いっぱいに、持ち込んでいた厚さ10センチはあるであろうサンドイッチを頬張るトリコを見てどんな思いでいればいいのか分からなかった。
「じゃあ、万が一の時は僕の事もお願いしますね、トリコさん」
いつも通りの飄々とした態度に戻った浅羽は残りのメロンエッグに手を伸ばすが空を掴む。
「あれ.もう一つの僕の分は……」
「モムモム……」
メロンエッグは星見の左手にあった。
右手にワラビー餅
左手にメロンエッグ
左右において不覚無し、と言った様子で誇らしげにメロンエッグを食べている星見がいた。
「課長……100歩譲って食べるのはいいとしましょう、でも絶対今じゃないですよね!?ここはシリアスな雰囲気で行くところでしょ!いやしんぼめ!」
「いやしんぼではない、私はいま誰よりも早くメロンエッグを食べる修行をしているのだ」
なにを言っているんだ、という目で見つめてくる星見をみて浅羽はガックリと肩を落とす。
「まぁまぁ悠真、コレ分けてやるから我慢しろって」
保冷ケースの中から冷気をまとって出てきたのはカップに入った例のシャーベット
「なんですコレ?シャーベット?って課長!近いです!これは僕が食べるんですからね!」
星見は浅羽の手元を凝視しており虎視眈々と狙っていたがトリコに手で制される。
「わりぃな雅、これは悠真専用なんだ」
「む、そうか。ならば仕方ない」
アッサリと引いた星見を怪しみつつ浅羽は貰ったシャーベットを食べる。
「うわ、めちゃくちゃ美味しいですねこれ…苦党の僕でも美味しいと思える甘味とか凄いですよ」
はむはむと感動しながら食べ進めていく浅羽をトリコは見る。
「……話は変わるが雅のお袋さんの浸食症状を緩和出来た原因だが…おそらくは俺が持っていたエーテル食材の作用だ。俺やコマツがエーテル食材の無毒化に成功している話は知ってるだろ?」
「もちろん、このメロンエッグとかもそうなんでしょ?」
「その通りだ、だが稀に俺達でも処理出来ない特殊調理エーテル食材がいる。おおよその無毒化は出来ているものの、残ったエーテルが濃縮され、新たな成分へと変貌する。」
新たな成分?と首を傾げる浅羽。
何かを察したように浅羽の手元のシャーベットを再び凝視する星見。
「俺達はコレをホロウ細胞と呼んでいる。ホロウ細胞は適合者には莫大な恩恵を与えるが、非適合者には重度のエーテル浸食が起こる博打の食材。俺はそれを雅のお袋さんに与えたんだ。」
「……とんでもない話ですね、言い方を変えれば超人を量産できてエーテリアスを量産できるヤバい代物じゃないですか。」
浅羽はトリコの口から出た話があまりにもぶっ飛びすぎていて面食らっていた。
「ところで課長、さっきからなんで僕のシャーベットを見ているんです?」
「このシャーベットからエーテルを感じるからだ。」
カチャン―
悠真の口からスプーンが落ちる。
「ま、まさか…」
ギギギと首を回すと
「それ、コマツが調理しきれなかった特殊調理エーテル食材」
あっけらかんと答えるトリコに絶句する。
「ぐぅぅぅ!!体が、体が熱い!!騙したねトリコさん!副課長にだって嘘はつかれた事ないのに!」
身体から一気に汗が吹き出す。
体の何かが書き換わっていくような感じだ。
「うぅ……!離れてくれ!僕はもう駄目だ!!このままじゃ……」
「このまま…なんだ?教えてくれ浅羽隊員、良いところで止めるな」
「課長は人の心がないんですか!?うおおおおおお!エーテリアスになってしまうぅぅぅ!!」
浅羽がそう叫ぶ。
1分
2分
3分
叫び何かのポーズを決めた浅羽をトリコと星見はそっと優しく見守っていた。
「………あれ?エーテリアスにならない?むしろ今までより体調がいい…あんなに騒いだのに胸も呼吸も苦しくない……」
「やはりな、悠真。お前のエーテル適性減退症候群にとって特殊調理エーテル食材のこのシャーベットは適合食材だったんだな。」
トリコは浅羽の肩をドンと叩く。
「やったな悠真、お前はソレを克服したんだ。」
「克服って……つまり、もう僕は…死なない……の?」
「それどころか更に高いエーテル適性を手に入れたし、ホロウ細胞を手に入れた。もっともっと仕事が出来るな!」
ニカッと笑いグシャグシャと浅羽の頭を撫でる。
「…実感わかないけど…もう、仕事サボれないじゃないですか…」
トリコの胸に頭をグイッと押しつけ震える声と顔を隠す浅羽。
彼がずっと抱えていた恐怖は取り除かれた。
もう死の恐怖や仲間に危害を加える可能性がなくなった。
彼にとってこの日は忘れられない日になる。
「元より、エーテル適性が高ければ高いほどホロウ細胞は定着しやすい。お前の実力を信じた俺は正しかったぜ…」
「…グスッ……はぁぁぁもう!こういう事をするなら先に言ってくださいよ!叫んじゃったじゃないですか!」
目元を拭った浅羽はトリコから離れ赤くなった目元が目立つ顔を見せる。
いつもの浅羽だが、何か憑き物が落ちたような顔であった。
「よし!悠真の回復祝だ!雅!柳と蒼角に連絡しとけ!現場から直帰で焼肉だ!」
「…あぁ、伝えておこう。」
星見はトリコの陽だまりのような優しい笑顔を見て自らの頬も緩める。
なお、合流した柳にクドクドとお説教されたトリコであった。
「そう言えばトリコ、父がいつ家に星見家に入るんだとうるさいのだが」
「引っ叩いていてくれ」
投稿文の量に関するアンケートです
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時間がかかってもいいから長めに
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短めでスパンを開けずに書いてほしい