転生したら黒蝕竜だった件 作:転スラ好きのライズ民
フォビオに近づく怪しい魔人だが、その滑稽な見た目に反してかなり強い。
私では勝てないかもしれない。
そっちは無視しようかな。
私は別の事をするべきだ。
龍脈を操るのは飽きたし、空気を吸って少量の赤いオーラを作ることができるようになったから、もう龍脈に来る必要はそんなにない。
そんなにないだけで必要ないわけではないぞ。
熱は籠るし効率は悪いし。
暇があったら行きたい。
まだまだ体の最適化が足りないみたいだな。
で、今はフウガやスズネみたいな眷属を作りたい気分だ。
ゴア・マガラが
今ならブナハブラやランゴスタと仲良くできそうだ。
ということで、私は今くそでかい蜘蛛の前にいる。
襲ってきたので軽くいなし、屈服させる。
こいつはどういうモンスターなんだ?甲虫種か?
《解。A-ランクの
なるほどな。まあ甲虫種なら私の眷属としてちょうどよさそうだ。
だが、A-ランクか。
ということは私よりだいぶ弱いな。
もう少し改造をしなければ。
赤いオーラを分けてやる。
龍脈から発見されるオーラ、確か龍気とか言ったか。
龍属性を帯びるエネルギーだ。
最適化されたとはいえ、何故私が龍気を作れるんだろうな。
《告。アタリハンテイ力学です》
あ、はい。
何だよそれ……。
「解」じゃなかったし、答えてくれたわけではないんだろうな……。
たまにお茶目だよな、コイツ。
っと?ナイトスパイダーになんかいい感じに龍属性が定着してるぞ……?
というか、虫っぽいやつらは何故か龍属性との親和性が高いんだよな。
好都合だしいいけど。
結構いい感じだが、次は鱗粉を埋め込んで……私の細胞を埋め込んでやるか。
蜘蛛なんだし鉄蟲糸も追加で。
ブレスを吐く蜘蛛とかもかっこいいし
ふふふ、弟子の成長ってやつは嬉しいもんだ。
さて、じゃあこいつに種族名をつけてやろう。
ついでに名付けもしてやるか。
「よし、お前の種族は今から蝕蜘蛛ネルセクト、そしてお前の名前はネーロだ」
そう言った瞬間、方向性が定まったのか変化が安定した。
ぐおっ!?
とんでもない量の魔素を持ってったぞこいつ。
まあリムルでもオーガだったベニマル達であれだけ魔素を消費したんだし、A-ランクに名付けしたらこうもなるか。
かなり禍々しい感じになったな。
『母ヨ……何なりとご命令ヲ……』
まあ別に、今までと同じように過ごしてくれればいい。
……リムルはああ言ってたけど、まあいいだろ。
人間は襲っても別にいいが、殺さないようにしろな。
遊ぶくらいにしといてやれ。
もし滅びても私が復活させてやるけど。
じゃあ私は別の場所に行くことにする。
必要になったら呼ぶよ。
『ハッ……』
再び私は龍脈へ向かい、体を最適化する。
瞑想しつつ、龍脈と同化するように意識するのもいいかもしれない。
深呼吸をして、私は目を閉じた。
『おい、シャガリ!無事か!?』
……?
あっ。
やば、連絡忘れてた。
結構意識を飛ばしてたような気がするが、かなり心配かけたんじゃないだろうか。
かなり口調が焦ってる気がするが、なんかあったのかな。
『あぁ、無事だぞ』
『そうか、良かった。ミリムも寂しがってたぞ。……って今はそれよりも緊急事態だ!』
『なんだ一体。ある程度この
『
切迫してる様子だし、かなり緊急事態のようだ。
そのカリュブディスとやらは強いのか?
《解。
うむ。とりあえずリムルよりかは弱いとはいえ私は死ににくいからな。
戦力にはなりえるだろう。
最適化した肉体を試すついでにカリュブディスと戦うか。
リムルと通信を切り、私は自分の内面を意識した。
……よし。
翼脚を展開。
爪の形がフォームチェンジし、先が赤く染まってゆく。
3、2、1……発射!
龍気をすさまじい勢いで噴射し、推進力を得る、そんな飛行手段。
たしか、天彗龍とやらがやっていた飛行法だったか。
私は恐らくまだそんな速度は出ないが、ここからリムルの場所まで行くなら楽勝だな。
ゴア・マガラと天彗龍の骨格がどうやら似ていたみたいで、再現は苦戦したものの不可能ではなかったと情報者は言っていた。
今の私は、ゴア・マガラ形態、天彗龍形態、混合形態の三つの形態に変化できる。
普段は混合形態なんだが、やはり鱗粉をばら撒くならゴア・マガラ形態の方がいいし、飛んだり龍気を操るなら天彗龍形態の方がいい。
いずれはズレ無くどちらも使えるようになりたいんだが、今回の最適化では限界だったらしい。
……よし、到着したな。
遠くから、めっちゃデカい奴が近づいてくるのが見える。
浮いているな。
その翼は浮くのに適していないような形状をしてるのに。
まあいいや。
襲い掛かってくるなら撃退するまでよ。
新たに獲得した能力も使いたいしな。
人型の混合形態に戻り、私はカリュブディスを睨んだ。
さ、狩りをしようか。