転生したら黒蝕竜だった件   作:転スラ好きのライズ民

20 / 64
19:宴の前夜

洞窟から出ると、なんだか人だかりができていた。

なんか、三獣士の一人、スフィアが私達を心配して突入しようとしているとかなんとか。

いや、なんかすまんな。

私にとっては消えてまたひょっこり現れるなんてよくあることだが。

ま、国の王がいなくなったらそりゃあ心配するか。

安心させてやるために私は皆に声をかける。

御覧の通り元気いっぱいだ。

リムルが状況を説明してくれている間に、私はヴェルドラと話す。

どうやらリムルの「胃袋」の中から情報を集めていたようで、私が暮らしていたエルガド周辺の知識があったのだ。

ヴェルドラにとってはゲームの世界だが私にとっては現実だから、若干のずれはあるけどな。

ヴェルドラは大剣を使ってみたいというが、確かによく似合いそうだ。

私はそんなに体が大きかったわけでもないし、双剣だったけど。

「意志具現」で大剣をサラッと作って渡す。

それと、翔蟲を二匹ほど。

これで威糸呵成の構えという技ができるようになるはずだ。

ま、私は双剣の癖がついていたから他の武器は使えなかったが。

逆に色んな武器を使えるやつがやべーんだよ。

 

「おお、感謝するぞシャガリ!これで我が"ヴェルドラ流闘殺法"がさらに進むな!」

「なんだその胡散臭い殺法は」

「むむ。何を言う!お前の使っている<朧翔け>も我は密かに習得しているぞ!」

「翔蟲のない状態でよくやったな」

「我は風を司っている関係でそういうのを再現するのは苦ではないのでな」

 

凄まじい教官と噂されるウツシ教官の指導を受けてみたかったもんだ。

あの人は全ての武器を使えるっぽいからな。

まあ、なんかヴェルドラも普通に全ての武器を使いそうだが。

私は双剣以外無理。

そんなことを話しているうちに、リムルはヴェルドラを紹介することにしたようだ。

私もヴェルドラの横に立ち、腕組みのポーズをとる。

ハンターの間でよく使われるポーズの一つだな。

 

「こちら、ヴェルドラ君です!」

「私達の友達だ!」

「我こそは"暴風竜"ヴェルドラである!」

 

いい感じに紹介も済んだし……。

っと流石にそうは問屋が卸さない。

皆混乱しているようだ。

混乱はしてるがそれなりに順応してるあたり、リムルの配下だなぁと思う。

お、ソウエイも来たな。

空気を読んで報告を渋ってるっぽい。

まあそんな遠慮せずに。

 

ということで、会議を始めよう!

まあ私はヴェルドラと遊ばせてもらうがな。

会議とかそーいうのは苦手だ。

命令されたことをやってればいいんだから。

あ、フウガ達も眠りから覚めたみたいだし、後でどんな能力が手に入ったか聞かないとな。

早速ヴェルドラと"ヴェルドラ流闘殺法"がどんな感じかで話していると、あれよあれよという間に他国の色んな奴が訪れてきた。

フューズにガゼル、エレンのパパを名乗る奴とか。

そのまま会議に移行することになったが、全員驚き疲れたみたいな顔してて笑ったね。

会議では、リムルがファルムス王国軍二万をぶっ殺しちゃったからそれをどうするかみたいな感じのことを話してた。

それをヴェルドラがやったと偽装するつもりらしい。

ヴェルドラは天才だからな。

あれ、天災だっけ?……まあいいや。

そしてもう一つは、ファルムス王国を滅ぼすとかなんとか。

単純にシュレイド王国みたいに焼野原にすればいいという話ではないらしい。

シュレイド王国がどれくらい焼野原なのかは書物でしか知らないから分からんけど。

ヴェルドラはその王国を滅ぼしたとされる伝説の黒龍に結構似てるし、なんか王国を滅ぼすくらいなら普通にやりそうだな。

実際に聞いてみると、吸血鬼族(ヴァンパイア)の都を滅ぼしたことがあったらしい。

こりゃ邪竜だわ。

しかも戯れらしい。

やられた側からするとたまったもんじゃないな。

そこを治めていたミルスという魔王がブチ切れたらしいが、当たり前だろう。

 

……ん?

螺旋斬をどうにかして再現できないか的なことをヴェルドラと話してる最中に、見知った気配を感じた。

そこに視線を向けると、ラミリスがこっちへ飛んできてるのが見える。

焦っている様子だったので、水の入ったコップを持ってきて飲ませる。

まあまずは落ち着くべきだよな。

落ち着かせてから話を聞くと、クレイマンという魔王がなんかやべーことやったとかなんとか。

魔王達の宴(ワルプルギス)とやらが行われるらしい。

魔王を名乗ったリムルを制裁するとかそんな感じの議題で。

難しいことは分からんが、要するにリムルもそこに乗り込んでクレイマンをボコればよくないか。

と伝えると、リムルは了承してくれたし、ラミリスは「それもそうね!」って言って連絡し始めた。

私もそれ行きたいな。

まあ問題はどうやって行くかだが。

別に魔王になりたいわけでもないし、従者として行くか?

でもシオンとランガは完璧すぎる布陣だからなぁ。

ラミリスの方はベレッタがいるし、トレイニーさんがついていくって言ってるからなぁ。

……うし、さも当然のように同行してやろう。

堂々と約束を破ればそういうもんかで終わるだろ。

……終わるよな?

ギルドナイトにギリ粛清されない範囲で悪いことはよくやったもんだよ。

生態系を破壊しない、他のハンターに危害を加えない。

この辺を守ってればある程度許された。

ってことはこれも大人しくしとけば許されるはずだ。

さーて、魔王達のデータも採取してもっと強くなってやるぞ。

大体の欲はもう消え失せてしまったが、生きたい、強くなりたいという欲だけは日に日に強くなっているような気がする。

強欲というよりは、貪欲。

こんな私がそれっぽいスキル獲得できてないのはなんか理由あるのかなぁ。

まあ、私には叡智之王(ラジエル)がついてるから観察さえできれば模倣できるかも。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。