転生したら黒蝕竜だった件 作:転スラ好きのライズ民
ラミリスの従者となったトレイニーさん。
彼女の本体は
そのため、その木を人形にしてそこにトレイニーさんを宿らせ、本体ごと動かすっていうことにしたみたいだな。
というか本体から精神を切り離す的な能力を私も持ってたはずなんだが。
幻想分身だったか。
《解。「幻想分身」「分身体」を含む分身系スキルは「並列存在」の権能に統合されています。これをそのまま使用するとエネルギーの最大値が減少しますが、劣化させて普通の分身体として使うことも可能です》
とのことのようだ。
つまり私は分身系を統合した便利スキルを持ってるって訳だな。
使いこなせないだろうし、制御は
とりあえずその
ゼギオンとアピトという、リムルが名付けた
アピトも大概なもんだが、ゼギオンからは凄まじいポテンシャルを感じる。
行く過程で、集落付近にいたフウガ、スズネ、ネーロ、ビアンカ、ロッサとも会う。
フウガは思考がクリアになったと言っていて、スズネは支配が円滑になったとか言っていた。
ちなみにフウガとスズネは人型になれるようになっていて、なんか強さが増したとか。
ネーロはソウエイの動きを真似、隠密能力を高め、なんか槍系の能力を手に入れたらしい。
影から忍び寄って一突き、中々の恐怖だ。
ビアンカは蚕っぽいモンスターを率いて色々なアイテムを作っているらしい。
刻印魔法のように効果を刻むことに特化した能力を獲得したとか。
ロッサは爆発の威力の上昇の他、感染力を強めたらしいな。
体内から爆発すると考えただけでかなりやばいぞ。
これらの情報が
リムルなんて、魔王になる前とは強さがほぼ別人だ。
私はアルティメットスキルを四つ持つほど強くなってないのに。
別に魔王に進化したわけではなく、ただ魔王種を獲得しただけなんだけどな。
ただ、これは私に才能がないとかそういうわけではない。
魔王種と勇者の卵を両方持ってしまっているわけだが、それぞれ反発し合っていて覚醒する気配がないんだよな。
聖と魔のエネルギーはてっきり中和されて最強になるもんだと思ってたんだが、そう上手くはいかないらしい。
まあとにかく、準備は整ったわけだし後は夜になるのを待つだけだ。
そして、待ちに待った、いやそんなに待ってないかもしれない新月の夜。
ソファーで寛いでいたら、突如として部屋の中心に門が現れた。
随分と禍々しい門だな。
その門の横には、案内であろう暗紅色のメイド服を着た緑髪の悪魔が。
……ふむ。間違いなく強いな。
ディアブロと同様の気配を感じる。
私は堂々とそれについてゆく。
従者は二人までなのでついてきた私を怪訝な目で見ているのが分かる。
迷わせるような仕組みが備わっていたが、リムルと"魂の回廊"で結ばれている私にとっては造作もない。
自力でリムル達についてゆき、大きなテーブルのある広場のような場所へ。
そこには既に赤毛の魔王がいた。
そいつを見た瞬間、私は背筋が凍るような恐怖を感じた。
ふ、ふふふ。
カリオンと同程度のオーラ、しかもムラがある。
つまり、オーラを制御できない未熟者?
とんでもない。
こいつは自分の実力を高度に偽装しているのだ。
鱗粉を吸わないことからも、解析は難攻すると思う。
私の実力も見抜かれているだろうか?
いや、こんなこともあろうかと二重三重に隠蔽結界を張ってあるから大丈夫なはずだ。
まず一つ目の結界は漏れ出るオーラを0にする結界。
これは薄い結界で、見抜ける奴には見抜けるようにしてある。
で次がカリオンよりちょっと弱いくらいのオーラを放つ結界。
これは強固に固めてあるので、よっぽどのことがない限りは見抜かれないだろう。
最終的な結界は、「情報支配」の完全なる隠蔽によって、どれだけ解析してもそこに何もないようにしてある。
空気を鑑定してもオーラを放っていないのと同じだ。
情報子とやらの動きを固定し、なんか色々してるらしい。
この三重の結界があれば、魂の回廊が繋がっていなければ解析することは不可能なのだと。
ま、一枚目の結界は見破られてるかもな。
私に興味を持ったのか、実質リムルの三人目の従者であるにも関わらず静観する構えのようだ。
この赤毛の魔王、ギィ・クリムゾンという名らしいな。
警戒リストに入れておこう。
リムルの後ろで突っ立っていると、急にドアが開いて私はこける。
後ろを見ると、アオアシラの半分ほどの巨大な人間がドアを開けていた。
「す、すまんな。怪我はないか?」
「うむ。これくらいでは怪我などしないとも」
心配せずとも私も「
怪我をしたとしても「無限再生」ですぐに回復するだろうな。
というか、やはりこの結界はすごい。
リムルが「絶対防御」と呼んでいるこの結界だが、大体の攻撃を無効化してくれるからな。
それにしても、こいつは随分デカいな。
今の私の身長が低いのもあるが。
……ふむ。かなり出鱈目なオーラ。
こいつがヴェルドラの言っていた「ダグリュール」で間違いないだろう。
そしてちょっと目を離した隙に吸血鬼とか気だるげな男とか羽の生えたお姉さんとかが来ていた。
見た感じあまり強そうには……。
……あの気だるげな男の奥底に、静かに脈動する意志を感じる。
あれは、
警戒しておいた方がよさそうだ。
さて、次に来るのは誰かなと思って振り向くと、美しい金髪をたなびかせた男が入ってきた。
これは間違いなく強いな。
脈動する
この男、レオン・クロムウェルは油断できない。
頭の片隅にメモする。
で、次に来たのはクレイマンとミリムだった。
良かった。ミリムは無事だ。
安心してミリムに笑いかけようとすると、突如としてクレイマンがミリムを殴った。
「さっさと歩け!このウスノロが!」
私はそれを見て、隠しているオーラがはじけそうになった。
ふぅ、ダメだ、平常心。
それにしても、クレイマン。
私の
お前は楽には死なせないからな……。