転生したら黒蝕竜だった件   作:転スラ好きのライズ民

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21:龍脈の支配者

やっと会議が始まり、クレイマンが話し始めたんだが……。

コイツ、話が長すぎるだろう。

私なんて半分寝てたぞ。

リムルが椅子を蹴り飛ばしてくれたから目が覚めた。

さてさて、リムルはどうやってクレイマンに仕返しするのかな。

クレイマンが死んだあとの魂は私がもらうけど。

責め苦を与えてから侵蝕してやるって訳だ。

 

《……告。個体名:クレイマンの言動に不自然な面が発見されました。何者かに操られている、もしくは思考が誘導されている可能性があります》

 

と思ったんだが、叡智之王(ラジエル)は気になることがあるらしい。

なら私はそれを確かめてみるまでよ。

自然の調和とか色々大事だし、無意味な争いはするべきじゃない。

ってギルドナイトの人が言ってたような気がする。

なんかクレイマンとリムルが戦う的な雰囲気だし、私はちょっくら解析でもしますかね。

……とか思ってたら、ミリムが参戦してきた。

あー、これはリムルと二人がかりじゃなきゃ無理か?

うむ。ヴェルドラを呼んでミリムを止めよう。

リムルにそれを提案すると、快く「暴風竜召喚」をしてくれた。

というか、ヴェルドラと私だけで止められると思うからリムルはクレイマンの方に行ってくれ。

あのビオーラとかいうロボットは……ベレッタがこっち来たからそれでいいな。

ということで、私は双剣を構える。

ヴェルドラは素手だが、クソ強いので問題はないだろう。

 

「……」

 

ミリムの顔に少し違和感を感じるが、まあ大したことじゃないだろう。

私の攻撃の一発二発でミリムが倒れるはずがない。

本気で相手をしなければ、爆散される……。

一部機能をオートに設定し、私は凶化首飾(デストロイペンダント)を顕現させた。

勿論切り札はこれだけじゃない。

ヴェルドラ流闘殺法<双剣の章>をヴェルドラと二人で考案し、前世使っていた技の再現に成功したんだ。

 

本来は必要ないが、私は深く深呼吸をした。

そして、体内に気をめぐらせてゆく。

それは龍気とも混ざり、赤い奔流となる。

体の頭からつま先までエネルギーが満ち溢れ、私の体が赫耀に輝く。

 

――鬼人化――

 

これだ。この感覚だよ。

速度を増し、私はミリムに切りかかる。

ミリムのような体躯が小さい系にはこっちの方が適してるよな。

<鬼人突進連斬>

回転しつつ突進し斬撃を放つ。

勿論、かするくらいだけどな!

ミリムからパンチが迫ってくるが、ステップして回避。

その隙にヴェルドラが両手を突き出し、ビームを放つ。

 

「か~め~ド~ラ~波!!!」

 

それにミリムが注意を向けたので、そこに私はまた鬼人突進連斬を打ち込む。

ミリムは避けたが、やはり少し無理のあるよけ方をしたらしいな。

バランスが少し崩れている。

鱗粉シビレ罠を設置し、ミリムを拘束。

一瞬だけでいい……さあ、支配を解いてくれ叡智之王(ラジエル)

 

《告。支配効果が検出されませんでした。対象は支配されていません。正気です》

 

何ィ!?

ミリムはシビレ罠を破壊してこっちに迫ってきてるし、隙を作ったのは私の方じゃないか!

やべっ……爆散するッ!

朧翔け……間に合わねぇ!

……あ、いや、これはいける。

体の奥に貯めていた力が一定量に達したのを確認する。

 

「絶対回避!」

 

私の体が回転し、全ての攻撃をいなしつつ回避した。

あぶねぇ……力が一定量貯まってなかったら爆散するとこだった。

緊急用に鱗粉をなんかこうエネルギーとして貯めてるんだが、中々強力だな。

その性質上連発はできないけど。

それにしても、動き速すぎるだろ……。

ちなみに私がこんなに冷静に長々と思考ができているのは、無限思考とかいう権能のおかげだ。

私と叡智之王(ラジエル)がこの時が止まった思考で会話できる。

外界を停止してるわけでもないから、干渉されることもない。

まあ、その間私も全く動けないけど。

光速も認識できるとは思うが、避けられるかはまた別。

ていうかミリムは正気なんだよな……。

ってことは、ミリムが満足するまでやり続けなきゃいけない。

これをやり続けるのはきついぞ。

 

ヴェルドラに主軸を任せ、私はあくまでサポートに専念している。

そのおかげで、神経をすり減らしつつも致命的な攻撃は避けられているといった感じだ。

が……。

 

「ミリムよ!狂化暴走(スタンピード)してこの場にいる全員を殺しつくすのです!」

 

クレイマンがこんなことを言いやがった。

流石にそれはまずいぞ。

私も奥の手の「狂化奮闘」をして、それでも勝てるかどうか……。

 

「わははは!何故そんなことをする必要があるのだ?リムル達は友達なのだぞ?」

 

……よし!

やっと満足したか。

これでやっと安心できるぜ。

流石に私達を本気で殺しにかかってくるような奴ではないと分かってはいたが。

これでやっとリムルの加勢に……うん、必要なさそう。

もうクレイマンは死ぬ寸前みたいな感じだな。

だが、まだやることがある。

私はクレイマンの近くに歩いてゆき、ニッコリと笑いつつその頭に手を置く。

情報侵蝕波(インフォエロ―ジョン)

ふむ、クレイマンの中に何かがある。

弾丸、か?

通常弾、なわけないし、貫通弾、でもない。

いやそれどころかボウガンの弾ですら……。

データは採取したので、後はリムルに任せて後ろに下がる。

クレイマンが鋭い瞳でこちらを見てきたが、なんだろうか。

お?どうやら私に技を放つみたいだぞ。

リムルが無理なら次は私ってか。

クレイマンの魔素(エネルギー)量が増大してゆく。

ま、これもリムルの想定内だが。

だが私に技を向けるなら、それ相応の対応をしてやろう。

リムルが再び結界を張る。

そして、こっちを見てきたが、私は「任せろ」と思念を飛ばした。

クレイマンは逃げる気だ。

リムルに見張っていてもらうし、というか最後はリムルに喰ってもらうつもり。

 

「喰らうがいい!龍脈破壊砲(デモンブラスター)!!!」

 

その放たれたものを見て、私は笑みを深める。

そうだったな。クレイマンの能力は地脈操作。

どちらが本当の地脈使いか、こいつに見せてやろう。

龍脈の情報は、私の方が得意だと自負しているぞ!

 

龍脈に接続し、世界から力を得る。

体力と力で等価交換だ。

私の体に赤いオーラが漂い、それは深く、さらに黒く輝いてゆく。

そういえばこれは属性攻撃じゃないな。

いちおう龍属性になるのか?

ま、属性が打ち消されてる気がするし無属性判定の方が圧倒的に強そうなもんだが。

ということで、鬼人化の出力を技巧から力へと派生させる。

この名を、鬼人化【獣】という。

ま、力を高めるためにしか使わないけど。

翼脚を展開。

天彗龍モードにして、前に突き出す。

そしてそこに力を貯めてゆき――

 

「本当の龍脈の支配者を見せてやろう。龍脈破滅覇(デモンアナイアレイト)

 

一気に放つ。

それだけでクレイマンの技は消滅し、スレスレのところで外れて結界に衝突した。

ありゃりゃ。外しちゃったなぁ、なんて。

後はリムルに譲るとしよう。

リムルとハイタッチをし、交代。

 

――そして、クレイマンはリムルに喰われたのだった。

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