転生したら黒蝕竜だった件   作:転スラ好きのライズ民

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2:異様な蟲型魔獣

洞窟を抜け、密林に入る。

片やぽよぽよ、片やのしのしといった風体で歩く私達。

はたから見たらめっちゃ怪しいな。

そのせいなのか、モンスターが近寄ってこない。

一度だけガルクようなものが寄ってきたことがあるが、リムルが一言発するだけで逃げていった。

というかどこに向かうといった目的もなくただ歩くだけなので、モンスターからしたらただ迷惑だろう。

 

そんな感じで歩いていたら、変な人達に出くわした。

アイルーよりは大きいが人よりは小さいくらいの、緑色の肌をした人だ。

というかそれでなんとなくわかったんだが、私はまだ幼体だからめっちゃ小さいんだな。

これからあんだけ大きくなるんだろうか。

動きにくそうだし、別にこのままでもいいんだが。

 

《了。調整します》

 

お、やっぱり情報者はすさまじく有能だな。

情報者がいなかったら私はどうなっていたことやら。

戦う雰囲気じゃないのでこの者達から話を聞くと、小鬼族(ゴブリン)という種族だと教えてくれた。

次々と新種のモンスターが出てくるな。

やはり、この世界は異世界なんだと痛感させられる。

で、どうやら私達の出していた妖気(オーラ)にびびっていたらしい。

うむ、すまんな。

情報者に言って、調整してもらう。

そして拠点に案内してもらい、そこでやっとリムルは溢れ出る妖気に気づいたらしい。

こいつそんなに賢くないのでは?

まあ、私が知らない色んな叡智を持ってるし、場を和ませるのが得意なのかもしれない。

 

 

 

リムルはここの長老と話しているっぽい。

その間暇だったし、なんか傷ついてた小鬼族(ゴブリン)がいるのが気になったので、回復薬をぶっかけて回復させる。

全員終わったあたりで、この村を守護するとかなんとかそんな感じに決まったとリムルが言ってきた。

なんでそんなまためんどくさいことに。

依頼されて正当な報酬を貰え、解決できるのが私達しかいないから仕方ないのかもしれんが。

受けちゃったものはもう仕方ない。

翼脚を広げて鱗粉を散布する。

この鱗粉を瞬時に麻痺吐息を応用した罠に変化させた。

名付けて、即効鱗粉シビレ罠、だ。

じゃ、柵とかは頼むよ。

この罠はいったんオフにしておくけど、襲撃が来たら発動させるから。

私ってそんなに戦闘能力は高くないから、実はリムルに普通に勝てない。

鱗粉を使った搦め手はいけても攻撃が噛みつきと体当たりくらいしかないからな。

適材適所。

できる奴に任せればいいのだ。

 

真夜中。

遠吠えが響き、ガルクのようなモンスター……牙狼族が近づいてくる。

私はそいつらに対して何かできることがないかと、鱗粉をまき散らして威嚇しつつ考える。

 

「奴が異様な妖気を放つスライムと謎の蟲型魔獣(インセクト)だと……?下らん、ただの下等生物ではないか」

 

ていうか私ってインセクトなのか?

虫っていうより竜なんだが。

まあたしかに蝶っぽいかもしれない。

にしても、随分奴らも鱗粉を吸ったな。

 

《告。侵蝕が完了したため能力を習得しました》

 

ふむふむ。

思念伝達に影移動か、便利そうでいいな。

固有能力ねぇ。

……私のこの鱗粉、そのまま攻撃に使えないかなぁ。

 

《……案。固有能力「黒蝕鱗粉」に「情報者」をリンクさせますか?》

 

ん?……んー。

止めとくよ。

全部情報者に頼ったら私はただの役立たずになるからな。

 

ただばさばさしてるだけで、リムルが大体なんとかしてくれた。

牙狼族を服従させるその手腕、すごいとしか言いようがない。

シビレ罠にかかった牙狼族は殺してないので、大勢の牙狼族が仲間になったようだ。

殺しにかかってきた奴らだというのに寛容だなぁと思う。

私はモンスターを殺したり、研究所に送って死ぬよりも辛いことをさせる、くらいしかやってないからそれがどういうものなのか分からんな。

モンスターを手懐けている王女がどこかにいるらしいとだけは聞いたことあるが。

 

 

 

リムルがゴブリンと牙狼族に名前をつけている。

なんか、やばい気がしたので私はやってない。

リムルが意識を失った?ようだが、それを見てああやっぱりなという感じである。

慌てることはない、私がいる。と言って皆を安心させてやり、私はリムルの近くに陣取ってしれっとリムルを解析する。

 

《……告。妨害されました》

 

なんだってぇ!?

今まで時間はかかることはあっても妨害なんて無かったはずなのに。

リムルは私がそうするのを見越して対策を立てていたというわけだな。

流石、能天気に見えて用心深い奴だ。

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