転生したら黒蝕竜だった件   作:転スラ好きのライズ民

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3:出会い、地人族

ゴブリンの村は落ち着きを取り戻し、たのはいいのだが、なんか家がみすぼらしすぎてダメだという感じだな。

それを解決するため、ドワーフというやつが住む王国に行くらしい。

所謂加工屋だな。

リムルには留守番しろと言われたが、私は止まらないぞ。

武具は狩猟の要だと、どこかの人が言っていたらしい。

私もそう思う。

強くなるために、武器防具はかかせない。

……ゴア・マガラなのに装備できるのかという問いはナンセンスだ。

リムルと、同行するゴブリンは牙狼族、じゃなくて嵐牙狼族に乗っていくみたいだ。

私はただ走るだけでも速いので必要ない。

曲がりなりにも竜だからな。

 

と、いうことで数日でドワーフとやらが住む武装国家ドワルゴンに到着した。

ゴブリン達の中はゴブタを除いて留守番のようだが。

それに嵐牙狼族も留守番だ。

ちなみに私は害のなさそうなちっさい黒い竜なので問題ない。

リムルの背中に乗せてもらい、さらに無害アピールだ!

 

……うむ。

絡まれてしまった。

ただ何もせずに並んでただけなのに、不愉快だ。

こっそりぶっ殺しちゃっても大丈夫かね?

なぁに今の私はモンスター。

人の一人や二人死んだところで大して変わらんだろう。

 

『ヤメロよ?絶対ヤメロよ?お前、俺の話聞いてたか?』

『なんか言ってたっけ』

『人間を襲わない、だ!紳士な対応というやつができないのかよ?』

『じゃ、リムルがこの状況なんとかしてよ』

『元よりそのつもりだっての!』

 

まあリムルがなんとかしてくれるらしいので、お座りっぽいのをしてどうなるか観察する。

すると、リムルがデカい狼になった。

ほー、なんか嵐牙狼族の代表のランガみたいだな。

絡んできた奴らがリムルに攻撃を加えているので、そのスキルっぽいのを吸収する。

解析頼むぜ、情報者。

 

《解。これはスキルではなく魔法です》

 

あ、はい。

でも解析はできるんだろ?と聞くと「はい」と返ってきた。

あ、なんかリムルが叫んだら奴ら気絶しやがった。

衛兵っぽいのが来てるぞ、どうする。

 

 

 

牢屋?っぽいのに囚われてしまった。

落とし穴とかシビレ罠に嵌ったわけじゃないんだけど。

どうやら友好的な姿勢を表すために威圧とかはしないらしい。

なるほどな。

ハンターは舐められないために強さを見せるものだから失念していた。

とはいえハンターは嫌な奴というわけではない。

稀に出現するやべー奴を除いて、協力してモンスターを倒すんだから。

粉塵を撒いてくれる人もいるが、それは撒けるほどの余裕と強さがあるという証明になる。

つまり結局は強さを誇示するものなのだ。

わざわざへたくそな動きをする奴はほとんどいない。

ま、私は今はモンスター。

対策はさせてもらう。

鱗粉を散布し、この牢屋を訪れたものに吸い込ませる。

それを使って情報収集をするという戦法だ。

それまでは寝る。

果報は寝て待てと言うからな。

情報は情報者が処理してくれる。

 

『おい、起きろ!無罪放免だ!』

『……んあ?』

 

どうやら爆睡してる間に無罪なことが決定したらしい。

情報者が色々教えてくれるが、聞き流しつつ加工屋の所へと向かう。

どうやら腕のいい加工屋がいるようだ。

ミネーレさんを超える人が果たしているのか私には分からんが。

あー、でもハモンという人が師匠だと聞いたな。

あそこに戻れるなら行ってみてもいいかも。

 

で、なんかこの加工屋の人は材料が足りなくて困っているらしい。

魔鋼、魔鋼ねぇ。

そういえばめっちゃ侵蝕してたあの鉱石がそうだったな。

再現は可能か?

 

《解。可能です》

 

述べ棒状にして創造。

材料は私の鱗粉、とはいえ分解した魔鋼を元に戻しただけだと考えればそうおかしいことはない。

まあ実はこの鱗粉は別の物質も構築できるんだけどな。

結局は実物と変わらん。気にするな。

 

「お……おぉ、リムルの旦那のポーションもやばいがその連れもやばいな」

「これが全て魔鋼だと!?しかも純度が、純度が……恐ろしく高いぞ」

「おー、よくやったシャガリ」

 

で、作らないのか?

何?加工屋は材料さえあれば一瞬で武器を作ってくれるんじゃあないのか。

と言ったら、そんな出鱈目な奴がいるかと怒られた。

解せぬ。ミネーレさんは一瞬で作っていたぞ。

武器とかはよく分からんのでリムルに任せたら、なんと剣を量産しやがった。

やっぱこいつやべーよ。

問題は全部解決したっぽい。

 

それにしても、魔鋼は色んなことに使えそうだし、私の身体組織を魔鋼っぽいのに組み替えてもいいかもしれんな。

 

問題も解決したことだし、エルフとやらがいる店に行くことになった。

酒を飲んではいるんだが、味がしないな。

ゴア・マガラだから仕方ないっちゃ仕方ない。

あと抱えられるとめっちゃ飲みにくいからやめてほしい。

ちなみに、飲んでいる風に見えるだけで内部で鱗粉に変換している。

だから飲めるなら全部飲んでおきたいな。

だがそんな時、なんか頭に水がかかった。

誰かこぼした?

 

「汚らわしいスライムと虫にはこれがお似合いよ!」

 

んー。

これは絡まれたってことでいいのかね。

大臣っていう、なんか偉い人に絡まれた。

大丈夫。ここはリムルに任せとけば勝手に場が収まる。

とか思ってたら、加工屋のおっさんがぶん殴った。

なんだ。殴ってよかったなら私も殴るぞ?

拳を振り上げてオーラを貯めてる間に衛兵が来て拘束されたけど。

 

さて、なんか裁判をかけられることになったぜ。

首輪をつけられて裁判所へ向かう。

この首輪の解析には苦労したよ。

物理的に侵蝕してしまえばあとはもうこっちのもんだったけどな。

 

《告。精神干渉を確認――解析します》

 

ん?妨害はしないのか?

裁判長の立ち位置にいる、この国の王様は私に精神干渉、というか思考読破か、それを差し向けてきたらしい。

なかなか強そうなやつだとは思ったが。

 

《解。問題ありません。鱗粉一つ一つに微弱な意志があるため、並の術者が思考読破をすると激しい頭痛に襲われます。さらに、肉体が鱗粉でおおわれているため読破は不可能です》

 

なるほどな。

私の身体構造的に、そもそも妨害が必要ないのか。

安心して解析ができるな。

鱗粉をばら撒き、周囲に感染させながら解析を進める。

 

《告。解析が完了しました。個体名:ガゼル・ドワルゴの持つユニークスキルは「独裁者(ウエニタツモノ)」です。再現するために深層の解析を進めます》

《告。個体名:ガゼル・ドワルゴは種族名:地人族(ドワーフ)ではないため解析は難攻していますが、種族名:地人族(ドワーフ)の解析は完了しました》

 

しばらく経って、なんか私達が劣勢に立ったのかなといった所で解析が完了した。

なんか早くなってない?

 

《解。個体名:リムル=テンペストの解析能力をこちらから解析し、最適化をしています》

 

やっぱりリムルはやべー能力を持っているんだな。

で、なんかこのままじゃ鉱山労働をさせられそうなんだが。

いっそのこと全員殺す?

あのガゼルとかいうやつはドワーフじゃないみたいだから殺せないけど。

精霊ってやつに近いみたいだな。

あと、武器の扱いが上手そう。

簡単に言えば、あいつ、私より強いな。

 

結果としては、存外つつがなく終わった。

国外追放にはなったが、その程度だ。

暗部とかそんなのを差し向けてきてるので、チラッと見てアピールをする。

私の鱗粉は空気感染するんだ。

情報を制すものは色んなものを制す、ってね。

バレてるぞ、私達の後ろにいるのは。

 

色々あったけど、加工屋のおっさんと、知り合いの三兄弟を無事雇った。

てことで帰ろうか。

地面を疾走しつつ、私は帰路についた。

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