転生したら黒蝕竜だった件 作:転スラ好きのライズ民
オーガ達から事情聴取をする。
どうやらオークという奴らに村を襲われて敗北したとかなんとか。
一匹のモンスターなら私は報酬金さえあれば狩りに行くんだがな。
小型モンスターはめんどいよ。
で、リムルは優しいからオーガ達を助けるようだな。
名前を与えるとか言ってるが、大丈夫なのか?
私は名付けとか絶対にやらないぞ。
横で名付けする様子を見ていたが、案の定リムルは意識を失った。
……まあ、こいつのことだし三日もすれば回復するだろう。
と思っていたのだが、意外なことに一晩程度で回復した。
どこからか「ぎゃわーっっっっ!!!」という声がしたような気がするのは気のせいだろうか。
魂から響いてる感じだし、気のせいだといいな……。
《解。名付けによる魂の――》
ああやめろやめろ。
気のせいだと切って捨てられないじゃないか。
無理矢理思考を封印して、私は周囲にばら撒いていた鱗粉に意識を向ける。
オークとやらを調べてやろう。
何匹いるんだろうな。
……ん?
…………は?
………………え?
二十万!?
それはやばすぎるだろう。
湿地帯の辺りに進んでいるのを確認しているが、このままだとリザードマンとかいう種族は絶滅しそうだな。
まあ一体だけそこそこ強そうな奴がいるが。
会話を盗み聞きしてやろう。
ほうほう、ガビルという"名"があるのか。
で、オークたちの対策をどーたら……。
なんか面倒そうなことになってるな。
まあ、ここからは離れてるし私達には関係ないな、うん。
あれだ、できることはもし来た時のために多少の特訓をしておくくらいだな。
そして数日後。
ガビルと名乗るリザードマンの戦士が私達の村にもやってきた。
私?勿論リムルの横さ。
リムルはスライム姿でオーガだった奴の一人、シオンに抱えられているがな。
なんか配下になれとか言ってくるが、生憎自分より弱い奴に従う趣味はない。
てことでここを通りがかったゴブタでガビルの実力を確かめてみようと思う。
「ちょ!今オイラ病み上がりなんすけど!」
なんか喚いているが、無視。
なぁに、ゴブタは弱そうだが実力は確かだ。
サクッとやってくれるさ。
多少苦戦はするかもだけどな。
とか思ってたんだが、ほんとにあっさり勝ちやがったよ。
これはあれだな、天才肌ってやつだ。
また今度稽古でもつけてやろう。
ゴブタに稽古をつけたり、森の奥にあったくそでかい木を解析したり、数日私は遊んでいた。
しかしリムル達が会議をしてる途中にドライアドとやらが出たっぽい。
オークロードというやばいモンスターが出たとかなんとかで狩猟を依頼されたとか。
リザードマンの首領はガビルと違って有能な人物だったらしく、同盟を組んでマルチ討伐に向かうっぽいな。
私は久しぶりに戦えることが嬉しくて装備を作っている。
自分の体をちぎってペタペタするだけで完成するんだから簡単なもんだよ。
てことでゴアシリーズだ。
真っ黒でかっちょいいデザインだろう。
リムルも賞賛していたし、はちみつでも強請らない限りはこれで大丈夫だと言っていた。
まあ、フルゴアのスキルは仮面で全部発動してるからこの装備は防御力だけの飾りなんだけど。
《告。
《告。
なんか、ドライアドの本体らしいな。
解析してたドリュアスとかいうデカい木。
申し訳ないことをした。
まー伝えてなかった方があれだともいえる。
……流石に無理がある?
9割くらい私が悪いな、うん。
誰だって責任を負いたくはない!!
そんなことより同盟だ同盟。
今は移動中だが、なんか鱗粉が変な反応を察知したぞ。
ソウエイがリムルに連絡を入れてるみたいだから、傍聴してやろう。
ふむ、リザードマンがオークの集団に襲われてるのか。
早速精神分身を試してみるとしよう。
意識が分身に移るようにして本体から消え失せ、まるで幽体離脱をしたように分身ができた。
もちろん
とはいえ一定距離以上は離れられないが。
その場所に影移動し、素早く指揮官、ではなく取り巻きのオークに肉薄。
口を塞ぎ、鱗粉を大量に吸わせる。
解析しろ。
《了》
私がそんなことをしている間にリムル達が駆け付け、ベニマルとかシオンとかが一瞬でオークを始末してしまった。
残ったのは私が解析してるこいつだけか。
なんとも可哀想な奴だよ。
ま、これが食物連鎖。
ハンターもまたその一部だ。
殺すなら遠慮はいらないか。
ゆっくり蝕んでいたものを、超高速に変えた。
その分演算が大変になるが、私には「情報者」がいる。
さあ、全てを蝕んでしまえ!
「蝕め、
……なんとも、胸糞が悪い。
ダメだな。ハンターは後悔してはならない。
そういう職業なんだよ。
飢饉、そして、王の暴走。
彼らは、飢えを満たすためにここへと侵攻してきたのだ。
《……告。オークに付与されていた強化の解析が完了しました》
っと、あんまりテンションが低いままだといけない。
襲ってくるなら、それは敵だもんな。
襲われていたリザードマンから事情を聴き、かなりの危機的状況にあることが分かった。
ということで、その戦場へ私達は移動した。
……できることなら捕獲したいもんだ。