………ゑ?個性?SCPだけど?   作:ヘビーなしっぽ

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転生生活その3 日常という名の非日常

ヒミコを連れ帰った。

ヒミコの両親に届けたとしても、どうせ何かが変わるわけではないだろうと判断したからだ。

だが、私の家とて安全ではないだろう。あの肉塊は、癇癪を起こせば例えヒミコでも殴り掛かるかもしれない。

バレない様にコッソリとドアを開け、ヒミコの靴を隠してから廊下に上がり、散乱しているゴミ類を踏んだりしないよう慎重に二階へと上がっていく。

数分か、はたまた数秒かは知らないが、その時間が永遠にも思えたとだけ言っておこう。

 

無事に部屋に帰り着くことができた私とヒミコは、ホッと胸を撫で下ろしつつ話をした。

例えば、ヒミコの家での待遇だとか、私に家の話だとか。

私の家の話に関しては、話し終えた時にはヒミコが泣いていた。本当に驚いた。まあ私にこの家で過ごした時間は1日と無い為、特に実感はないのだが。

転生した件については、どうするか悩みはしたが話すのは控えておいた。余計に混乱させてしまうと思ったからだ。呼び方はどうすればいいかと問われたので、研究員と言っておいた。

それから、危惧していた飯問題については、どうにかなりそうだった。

私の部屋には押し入れが付いていて、ヒミコと共に探索がてら開けたところ、保存食やらサバ缶やらが、大きめのダンボール二つ分。パンッパンに詰まっていたのだ。

恐らく、良が用意していたものだろう。ありがたい。

食料品が入ったダンボールの他に、数個のダンボールが、押し入れに入れられていた。

一つは、大量の金が入ったダンボール。良が体を売って稼いだ大事な金だ。使い所は考えなくてはならない。

もう二つあったダンボールは、拾ってきたのだろうか、ラジカセやら電子レンジやらに電化製品や、缶切りなどの使えそうな物達が詰まっていた。

電化製品達は、どれも壊れているのかは分からないが、うまく作動しない様だ。

だが修理すればある程度使えそうではあった。

取り敢えずヒミコと共に缶詰を食べながら今後について話をすることにした。

 

「ヒミコ。私の所に来たといってもここが安全なわけじゃない。そこでだ」

 

缶詰を缶切りで開け、ヒミコに渡しながら言う。

ヒミコは私の言葉を聞くなり、肩を揺らすと正座になり、背中をシャンと伸ばした。

 

「児童相談所…ここらにあるのかは知らないが、そこに行ってみたいと思う」

 

児童相談所ならば、警察にも取り合ってもらえるだろうし、そこまでいかなくとも保護くらいはしてくれるだろうと思っての発言だ。

 

「お前はどうしたい?施設とかが嫌だったらテントでも買って野宿という手もある。まあこちらのほうが不味い気はするがな」

 

言うと、ヒミコは私の目を真っすぐに見ながら言う。

 

「研究員さんがしたいようにしてください」

 

なぜここまで信頼されているのかは自分でも理解はできない。

今さっき会ったばかりで、いきなり家に連れて来られたのだ。普通なら信用なんてできやしないだろうし、なんなら話だって聞いてはくれないだろう。

何故この子はここまで私を信頼しているのか。怖くなってきた…。

 

「そ、そうか…うん。分かった」

 

とだけ返事をし、すぐにまた考えを巡らせる。

 

施設行きは、今後の目下最大の目標だろう。

この近くに、児童相談施設はあるのだろうか?

私もヒミコも恐らく携帯など持ってはいないだろう。

となると、かなり面倒になる。

行きようがない…。

いや、しかし待てよ?

あの肉塊なら…持っているんじゃないか?

それをアイツの目を盗んで使うことができれば…あるいは…。

だがそれもリスクが大きい…。

先程は何とか助かったが、今度はタダじゃ済まされないかも知れない。

死んでしまう可能性だってある。

………どうするか…。

 

と、そんな事を考えている時に、ヒミコが欠伸をした。

それに気づいて、ふと時計を見る。

……2時35分。夜更かしとかそういう次元じゃ済まされない時間だ。

私はともかく、ヒミコにこれ以上起きていろと言のも酷だろう。

 

「ヒミコ。眠たかったら寝てもいいんだからな?」

 

言うと、ヒミコは目を擦りながら頷き、私の…というか、良のベッドに潜り込んだ。

すぐさま、寝息が聞こえてくる。

さて、私は今後の策を……講じ…なければ……。

 

なんとか意識を保とうとするが、この体にこれ以上は厳しい様だ。見栄を張っておきながら恥ずかしい…。

 

ベッドの足に体を預けて寝ることにした。

今後のことは明日以降にでも考えよう。

 

私の意識は闇の中に呑まれていった。

 





遅くなり申し訳ありませんでした。
今後もかなり(この小説の)投稿頻度が落ちると思いますが、ご了承ください。
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