TCG世界のマルチホルダー~TCGが競技な世界のカードゲーマー~ 作:L社職員八雲
新しい作品をお楽しみいただけるとありがたいです。
転生したらTCG至上主義だった。
普通の競技として、政治のアレコレを決めるため、全てがTCGで決まる狂気のような世界。そんな世界に俺は転生した。
まぁ、何とかなるだろ。とりあえず今はこの世界の常識に適応しないと少し頭がこんがらがりそうだ。そのためにも一旦情報を整理しよう。
俺はただのカードゲーマーだったが死んでしまい、この世界に転生した。そこはTCG至上主義の世界であった。これに関しては小説でたまに見かけることがあるからか理解はできる。現実になると色々おかしくねと思うところはあるが。そしてそのTCGは遊○王でもシャ○ウバースでもない別のカードゲームということ。これに関してはまぁ、世界が違えばこれも違うのだとは普通に分かるし結構ルールも簡単で理解できる。そして、このカードゲームのためだけにVR技術がS○O並みに発展していることだ。これが一番ワケわからん。カードゲームのためだけにそんな技術を手に入れるのかよ。あとは、色々と変わったものがあるがそれは登場したときに話そう。
あぁ、1つ重要なことを忘れていた。それは俺が憑依型の転生をしたこと。それは、
《何を考えているんですか?》
《少し情報整理をしようとな……》
前の人格が生きていたということ。簡単に言えば入り込んだ『俺』と元々この体を操って生きていた『僕』が居るということだ。
それはつまり体の主導権の奪い合いが発生しかねないという問題があるということ。今は話し合いによって向こうに主導権が渡っているが『俺』が『僕』の変わりに動くこともできる。まぁ、完璧に演技できるわけがないのだが。だが利点はある。それはTCGにおいては戦略などのアドバンテージにもなるということ。この世界においては重要になることである。二つの視点から考えることができるということは別々の戦略を考え、比べることでよりよい戦略を練ることができるということだからだ。そのアドバンテージはこの世界においてかなり役に立つのではないかと考える。
情報整理としてはこれくらいだろうか。今は『僕』こと異紙 管理(いし くだり)はどうやらTCG学園に受かったそうだ。大々的な、世界的なTCG学園に通うことになるのだからそこのマップを覚えるに越したことはないだろうし、そういった情報を得るためにも偵察することにした。
TCG学園の大体のマップはわかった。どうやらTCG学園にはTCGに特化した部屋があるようだ。これはTCG学園がTCGに特化した学園であることが関係しているだろう。
もうそろそろ入学式が終わった頃だろうし戻るか。
《…とまあ、こういう構造になってたぞ》
《教えてくれてありがとうごさいます。ただ…》
《ただ?》
《学園側で教えられて既に知っているんですよね…》
《あぁ確かにそこらへん既に知っててもおかしくなかったな。てことは俺の行動無駄だったの?》
《いや、具体的なあんまり知らなかったのでとても助かりました》
《それはよかった》
とりあえず、行動が無駄にならなくてよかった。明日からは『僕』が学園に本格的に通うことになる。これからが大変なことになるかもな。何せTCG至上主義世界なんだ。TCG学園なんだからかなり強い奴もいる。ただ、こちらにも切り札があるのだからそれを使って渡り合うことができるだろう。
幸い、切り札となるデッキは俺にとってとても馴染みのある存在だからな。
ちょっとした小話
主人公である『俺』と『僕』は二人で一つの体を使っていて片方が使っている間はもう片方が幽体離脱しているような状態です。その間は自由に動けるので偵察を誰にも気付かれず行えたりします。