火星での動乱の後、リリーナと共に天寿を全うしたヒイロ・ユイは何の因果か別世界にスノーホワイトプレリュードと共に転生し、成り行きでザルトゥーム学園パイロット科の教員を務める事になり今日も先生として教え子達に手ほどきをしていた。今回は実際にメイズゲート内での教導であったが、滞り無く完了し、シリウスシュガーの面々を誰一人として失わずに完了した。スノーホワイトプレリュードのコックピット内でヒイロが作戦終了を告げる。
「フッ…任務終了。お前達、合格だ。」
表情はあまり変わらなかったが純粋に達成したことを褒めていた。
「本当ですか先生!」
「やったね!」
「当然っしょ〜。寧ろ先生付いてて駄目だったら私達完全に落ちこぼれじゃん。」
「ラミちゃん…素直に喜べないんですか?」
「ていうか、先生の機体がおかしいでしょ…。なんであんなに機動力あるんですか?」
「みちる。機会があったら教えてやる。今は私語を慎め、お前たちもだぞ?」
「「「「「はい!」」」」」
シリウスシュガーの面々とヒイロは帰路につくためゲートをくぐったはずだった…
「なによ…これ…」
「どうなってんの?」
「……来た道戻っただけだったよね?」
「…………」
「おかしい…」
目の前は地獄だった。京都が火の海どころか破壊され尽くしていた。
「全機その場で待機、情報収集に努めろ。今何が起きてるか何も分からんからな。」
言うやいなやヒイロは、無線をオープン回線にした。
「BETA共が来るぞ!」
「第13戦術機甲大隊全機に告ぐ!フォーメーションウイングダブルファイブ!」
「…………」
「先生…」
「BETA!?なんで!?」
「どういう事よ!?」
「…数百年前にタイムスリップ!?笑えない冗談ね!」
さすがの状況に不安と混乱がシリウスシュガーの面々に浮かぶ。そこでヒイロは全員に問う。
「……シリウスシュガー全機。お前たちはどうしたい?」
「どうしたいって…」
「お前達の好きにしろ。このまま戦うのか、そうでないかはお前達が決めるべきだ。」
「先生はどうするんですか!?」
「…………生き抜くだけだ。」
その言葉を聞いたシリウスシュガーの面々はヒイロの付き合いが多少慣れてるのでその言葉の意味を正確に理解し、覚悟を決めた。
「じゃあ行く。」
「先生だけ抜け駆けはずるいよね〜」
「そうですね。戦いましょう」
「だよね〜」
「先生らしいと言えば先生らしいですね。」
「では、鳴滝、指揮権を一時借り受ける。」
「それがいいですね。お願いします。」
「任務了解、これよりBETAを排除する。その後現地部隊と合流…という形で行く。いいな?」
「異存ありません」
「異議なしっ!」
「いいよ?」
「了解」
「はい!」
「では、シリウスシュガー全機、俺に続け。」
「「「「「了解!」」」」」
かくしてこの行動が世界にどんな変革をもたらすのか…結果は神のみぞ知る。