ミヤコをお迎えできました!
めっちゃすきになったので本作にも出したい。Vol.4まで待っててね!
…でもせっかく連邦生徒会関係だし、途中から参戦するより初めから出たほうが楽しそうじゃんね?
ということでミヤコは初めからシャーレ代理メンバーだったことにしました(ご都合主義タグ)。
過去話はそのうち修正すると思います。
夜の任務から2日、私はアユム調停室長に任務の報告をしている。
あのれから私の運転する作業車が、ハスミ先輩たちの追っていたヘルメット団リーダー格を遮蔽物ごと轢いてしまった。
やってしまったかと思いきや流石はキヴォトス人、ちょっと気絶するくらいで済んでいた。
その翌日、撤去業者とヴァルキューレにことの顛末の報告をした。
作業車だが、銃で撃たれたり遮蔽物を薙ぎ倒したりしたのでぼろぼろになってしまった。
弁償することになるかとヒヤヒヤしていたのだが、撤去業者の人が交換のタイミングを逃していた古いもので買い換えようと思っていたから弁償はしなくていいと言ってくれた。
無免許運転などについても緊急事態ということでちょっとした注意で済んだのだけど、キリノとしては消化不良みたい。
別に許されたんだからいいと思うんですけど。生真面目よねぇ。
「コガレさん、今日もお仕事お疲れ様でした。よく頑張りましたね」
アユム室長はそういうと私の頭を撫でてくれた。
『なに満更でもなさそうな顔をして、されるがままにしてるんだ。アユムも忙しいだろうし早く行くぞ…おい、膝枕をねだるのはやめろ!周りの連邦生徒会役員たちがすごい目で見てるんだぞ、早く離れろ!』
今日は先生が出張から帰ってくるので、任務の引き継ぎをするためにシャーレに向かったがオフィスに先生は居なかった。
どうやらまだ帰ってきていないらしい。
既に集まっていたキリノとミヤコと駄弁っていようかと思ったけど、なぜか2人は運転免許のBDを準備していた。
こちらに気づいた2人は私が机に座るのを促してくる。
「待ってましたよコガレ!本官たちと一緒に運転免許の勉強をしましょう!」
「突然どうしたの?運転免許って…もしかして後からでも免許を取ればオッケーってこと?考えたわねキリノ」
「なに言ってるんですか、違います。前と同じことがあっても対処できるようにするんです。それに私たちは仕事上、免許をいずれ取ることになります。少し時期が早くなっただけですよ」
どうやらキリノは前の件を緊急事態だから仕方なかった、で済ませる気はないようだ。
普段は1人で解決しようとしがちなのに、ミヤコを巻き込んでいるところから本気を感じる。
ミヤコからもやる気を感じる。キリノに同調しているところを見るに、考え方に正義を感じたのかしら?
「夏までに免許をとって、3人でドライブに行きましょう!さあやりますよ!」
「ええ〜なにこれBD多くない?カムリ〜代わりに見てまとめてちょうだいよ〜」
『やるわけないだろ、自分で頑張れよ』
「そんなぁ〜」
しばらくすると、先生がシャーレオフィスに帰ってきた。
“3人とも揃ってるね、遅くなっちゃったかな?“
「いえ、時間ピッタリですよ。お帰りなさい、先生」
「お待ちしておりました、先生」
「先生おかえり〜」
キリノが先生の鞄と上着を受け取り、ミヤコがお茶を入れ始める。
今のうちにお茶菓子食べちゃおうかな。
『おいコガレ、少しは2人を手伝ったらどうなんだ?というか勝手に茶菓子を食うなよ』
「出迎えに3人も要らなくない?それと糖分は脳の栄養なの、自己管理も勉強のうちよ」
『…いま食べてる菓子のカロリーを読み上げてやろうか?チョコレート550キロカロリー、煎餅460キロカロリー、…』
「ちょっとやめなさいよ、あんた最低よ!…今日はもうやめておこうかな…」
先ほどまで一緒にお菓子を食べていたキリノとミヤコが微妙な表情でカムリを見ている。
『そんなに気になるなら食べなきゃ良いんじゃないか?』
「カムリ、正論は人を傷つけるのよ?」
そんなやりとりをしていると、先生が少し驚いた様子で話しかけてきた。
“えっと、今聞こえたのは誰の声?3人とは違うよね?“
「今の性格が悪いのはカムリの声ね。あれ?もしかして先生忘れちゃったの?ほら、先生に送ってもらった戦術指揮ソフトよ」
“えっそうなの!?私が起動したときはもっと事務的な喋り方だったから気が付かなかったよ“
「そうだったんですか?」
“うん。それと名前も違うね、前はT.C.S.って名乗っていたよ。私は今の名前のほうが親しみやすくて好きかな“
「そうですね、本官も今の方が名前らしくて良いと思います。でもせっかくなら苗字もあった方が良いですよね」
「言われてみればそうね、苗字までは思いつかなかったのかしら。…いや、初めて起動したときにそれっぽいこと言ってなかったっけ?」
「言っていた気がします、確か…デカグラカムリ、でしたっけ?」
『は?!??ミヤコ今お前なんつった!??!?』
“えっ?!“
さっきまで黙っていたカムリが突然声を上げた。
先生まで驚いた顔をしている。
「そう、それよ!でもデカグラってどんな文字で書くのかしら?デカい倉で“大倉“とか?」
「デカは10という意味もありますし、“十倉“かもしれませんよ?」
「そもそも漢字ではなく横文字なのでは?」
『なあ、そろそろ帰ろうぜ。先生にも迷惑だろ?』
カムリの様子がおかしい気がする。
いつもなら夕方のロボットアニメの時間まで駄弁っているのに早く帰りたがるし。
…さては名前になにか恥ずかしい秘密とかがあるんじゃ?
「カムリの名前で何かあるの?教えなさいよ。なにか恥ずかしいこととかあるの?ねえねえ!」
『恥ずかしいことなんてねえよ!さては茶菓子の当てつけだな?いやだよ話さねえぞ!』
「本官も興味があります。名前の由来はあるんですか?」
「私も知りたいですね。よく考えるとAIだからと気にしていませんでしたが、私たちはカムリについて詳しく知りませんね」
『は?おい待てよやめてくれよ…そうだ先生!助けてくれ、生徒の味方なんだろ?』
“コガレ、無理やり迫るのは良くないよ。でも、私もカムリがどんな子なのか興味あるかな“
『うそだろ…』
カムリは観念したようで、タブレットの明度が少し落ちた。
“そうだね、まずは…君はデカグラマトンの関係者だよね?“
『…AI違いだと思いますよ』
“でもこの間ミレニアムの廃墟で会ったよね?“
『バレてたのか…どうして分かったんですか?その『箱』ですか?』
“いや、なんとなくそう思っただけだよ?やっぱりそうだったんだね“
『カマかけてたのかよ!あんたいい性格してるな!』
怒っているのかタブレットがぴかぴか点滅する。
「やーい!引っかかってやーんの!」
「嘘つきは泥棒の始まりとも言いますし、良くないことですよ?」
「口を割るのが早すぎますね」
『うるせえ!』
“次の質問をしてもいいかな…“
“…じゃあ改めて。きみの名前とここに来る前は何をしていたのか教えてくれるかな?“
『我は
<チーン
先生の質問に答えると、先生のタブレットから呼び鈴のような音がした。
『なんなんだ?その気の抜ける音は』
“えっとなになに…「この方は嘘をついています」。カムリ、嘘はよくないよ?“
「また嘘ついたの?懲りないわね」
『なんでだよ?!別に嘘はついてないはずだ!嘘は…』
<チーン
『…守護といっても廃墟の、しかも水没した区域に来るやつなんて居るわけないじゃないですか。なので主や他の預言者達と雑談したり、外付け武装の案を考えるだけの自堕落な生活を送っていました…』
先生のタブレットは音を発しなかった。
“えっ、それが本音なんだ…どうして見栄を張ったの?“
『見栄も嘘ついたことになるのかよ!ちくしょうこのオーパーツ嫌いだ!』
“…次の質問。ケテルは何のために廃墟から出て来たの?私たちに何かしようとするつもりはあるの?“
『ここへ来たのは主を跳ね除けたオーパーツのデータを集めるため。こちらから何かをするつもりはないが、主の再証明を邪魔するのなら…』
<チーン
『…外を動ける他の預言者のみんなが羨ましかったので、遊べる機会だと思って出て来ました…正直なところ主を跳ね除けたオーパーツに勝てるとも思えないので、喧嘩を売るつもりなんて無いです…』
オーパーツは音を発しない。
“…そうなんだ…えっと、その、ごめんね?“
『…うう…』
「ねえ先生、もういいんじゃない?流石に可哀想になってきたわ…」
「先生が間違っているとは思いませんが、それはやり過ぎではないでしょうか…」
「先生もそういう大人なんですね…」
“ねえ待って!?私が悪いの!?“
先生は焦りながらも疑念を抱いた生徒の説得に成功した。
『…それで我はどうなるんだ?我がコピーしたのは殆どが自意識だから預言者のサンプルにはならないと思うぞ。…まさか人質にするつもりか?』
“今まで通りに戦術指揮をしてくれれば良いんじゃないかな?“
『え?』
「カムリがいなくなったら誰が私の代わりに弾薬の計算とか書類の精査をするのよ?勝手にどこかへ行こうとしたらダメなんだからね」
「そんなことまでカムリにして貰ってたんですね…名前はケテルなんでしたっけ?これからどっちの名前で呼べば良いのでしょうか?」
「私はカムリの方がいいと思います、かわいいので」
“ね?みんなカムリがいてほしいみたいだよ“
先生がそう言うと、私たちも頷いた。
タブレットが淡く点滅した。照れてるのかしら?
デカグラマトンの区切る位置としては、デカグラ+マトンではなくデカ(10)+グラマ(文字)+トン(〜の)が正しいらしいです。
が、筆者は初見でデカグラ…大倉?となってしまったのでこれでいきます