「…ん?」
気が付くと俺は見知らぬ場所にいた。
ここはどうやら子供部屋のようで、車や積み木、人形なんかのおもちゃが床に転がっていた。
まだ夢が続いているのだろうか?俺はとりあえずこの部屋から出ることにした。
扉を開けると、長い廊下に出た。片側は窓になっていて、外は大きな庭になっている。
組込み窓で、木の枠がきしんでしまっている。
身を乗り出して階を確認できないが、この階は…3階くらいだろうか。
今まで俺のいた部屋は廊下の一番奥側で、すぐ隣には階段があった。
「まずは降りてみるか…」
俺は階段を下りていく。二歩、三歩と歩けば、
”バキィ!”
「うわっ!?」
階段は老朽化しているようで、板が一枚割れ、下に落ちていった。
手すりを掴んでいたからよかったものの、もし、俺が階段の真ん中を歩いていたら…
いや、そんなネガティブな妄想はやめておこう。建物の階段が危なそうなら、別の場所から下に降りよう。
俺は三階に戻りながらどうやって降りようか、廊下を調べることにした。
廊下の窓はすべて開けれそうにない。エレベーターがあるのではないか、と思っていたのだが、建物自体が古いのだろう。そんな最新の機械は置いてなどいなかった。
もう片方の端側にも階段があったが、そこはすでに崩れていた。
一階のおんぼろな床から土台の土くれがその姿を露わにしていた。
つまり、俺はこの階に閉じ込められてしまっている。
そうなると、道具を使うしかない。
子供のものを勝手にとるのは申し訳ないが、いいものがあったら使わせてもらうことにしよう。
一つ目と二つ目の扉は開かなかった(ドアノブが空回りしたかのような音だった)。
三つ目の部屋でようやく開き、部屋を見ることが出来た。
その部屋は寝室であった。
二段ベッドが左右の端に設置されており、床が崩れるのを心配しそうなくらい大きかった。
扉にそこら辺の木片を挟み、部屋にあるシーツを三枚取って結び、ひとつなぎにする。
老朽化は雨風にさらされる場所から始まる。二段ベッドの柱はまだ頑丈そうなので、シーツを括り付ける。
そして、もう一枚の中に外れていた金具をいくつかまとめ、即席のブラックジャックにする。
窓の枠をブラックジャックで殴って外し、外に出る。
庭に降りるには三枚のシーツでは足りないので、二階の窓枠を殴って二階に入る。
二階にもシーツが4枚あったので、取り外して下に降りるための縄にする。
俺は庭に下り立った。その建物の玄関口まで歩くと、「京美孤児院」と書いてあった。
どうやらここは孤児院であったようだ。俺の知ったことではないが、そのまま帰るとしよう。
「…失敗、か。警告はされていたが、まさかあんな男があの孤児院を無傷で抜け出すとはな…さすが、元"探索者"ではあるな。」
あの男は真実すら見ずに帰ってしまった。あいつの過去を暴かせるチャンスと思っていたが、どうやら今回も先送りになりそうだ。
「俺に人を認識できない程にまで強くして呪いの印を付けやがって…
あのクソ魔女ども………いなくなればいいのに。」
その言葉をしゃべっていた男は、片手に持っていた本を閉じる。
___すると、孤児院はみるみるうちに霧となり、まるで元々孤児院などそこになかったかのように、消えていた。
その代わりに、おびただしいほどの血が、その草原を覆っていた。
「条件、考え直した方がいいか?人選がままならないからには、人類を減らすには、もうちょっと手を加えなければな。」
男が手を振ると、その血は消えてなっていた。男も、気が付けばなくなっていた。
これは、とある男の物語であった。
これで一旦書くのはやめようと思います。
初めての投稿で見た人が0人、みたいなことでないだけで嬉しいというものです。
二話で書けそうなことが尽きた俺には文才がないようですが、今日も明日も楽しく他の人の作品でも見て、楽しんでおこうと思います。
稚拙な作品でしたが、ぱっとここまで読んだ人に感謝を込めて「ありがとう」と伝えておきます。
では、さようなら