ナザリックレ○プ!至高の"元"御方と化した先輩!   作:ニコラス―NICORUTH―

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 デジモンやってました。面白すぎだろ。


児童に関心はダメだろう!?(マジメ君)

 タドコロがバハルス帝国の探索から帰還し、レイムたちが宝物殿からあらかたアイテムとついでにNPC2体を強奪した後日、オレたちはまた集まって会議を開いた。

議題は勿論、「 ナザリックへの処遇 」である。

纏め上げるとこうだ。

ギルドプレイヤー不在のナザリック大墳墓は、この世界に転移した後、NPCが自我を持つという不可解な現象に見舞われた。そこはこのシモキタザワと同じだ。

しかし、彼らはプレイヤー不在によって、彼らを捜索して、暴走。結果的に帝国を含んだこの大陸西側の3カ国を滅ぼしてしまった。

タドコロの行った現場には、被害者の遺体のパーツで作られた、おぞましいオブジェクトの数々が点在しており、これらには、アインズ・ウール・ゴウンのギルドエンブレムや、各プレイヤーのエンブレムが刻まれているものもあったらしい。

タドコロやMURはこれらを破壊して回ったが、一つだけ持ち帰ってきていたので、それをその場にいた全員に見せた。

 

「 なに、これ? 」

 

 

「 なんだよあいつら!頭イカれてんのか!? 」

 

「 人間のクズがこの野郎・・・! 」

 

「 設定通りッスからね。頭いきますよ!! 」

 

「 全員斬ったところで、だれも文句は言いませんよね? 」

 

「 当たり前だよなぁ!? 」

 

 それを見たものすべてが困惑し、目を疑った。それは凄惨極まりない蹂躙の跡であり、当時の帝国の地獄絵図を物語っているようであった。

会議室内を、ナザリックへの批判の声が覆い尽くした。

 

「 奴らは、やはり存在してはならないのか・・・? 」

 

 そう漏らしたオレの脳裏には、昨日貞操を散らしたあのダークエルフのことが思い浮かぶ。

アウラもその弟も、本心から創造主に戻ってきてほしかったらしいが、こんなもの見て喜ぶほどぶくぶく茶釜も堕ちてはいない。

彼らはオレたちの倫理観とは思考ルーチンがまるで違う。

徹頭徹尾、そういうふうに作られたからそうしている。

彼らは、御方々とやらの望んだ仮面(ペルソナ)を着けているに過ぎず、あの娘の本性は残忍極まりない。

それは確かにそうなのだが、オレはどうもそう決めるのは早計だと思わざるを得なかった。まずは今日新しく連れてこられた2体、ユリとシズは悪い奴ではない。恐らくある程度は他所のルールにも、従うことができるだろう。

人やものの善し悪しを決めるのは、他人なのだ。

このオブジェクトを作った奴は間違いなく邪悪なんだろうが、あの二人は違う。

そういう設定に従ってるだけでも、彼女らの存在を間違っていると決めつけるのは、なにか違う感じがする。

それはシズを間近に見ていたレイムも、同じように感じたらしい。

 

 

 シズとパンドラズ・アクター、あいつの連れてきた連中はこれといって分かりやすいカルマ値-寄りのパーソナリティは有さない。

ナザリックにまつわる記憶さえ消せば、十二分に我々や今どれだけ生きてるかどうかわからない現地人たちと共存が可能だろう。

場合によっては、記憶消去の必要もないかもしれないが。

 

 タドコロ曰く、全員のカルマ値がド底辺というわけではなく実際にシズはこんな真似をしても、ガーネットは戻らないと気づいていたらしい。

 

 ただ、それを他者に言ったところで、至高の御方々を信じ込んだNPC、特に階層守護者たちに反感を買われることを知っていたので、なにも言えずにいたのだという。

そう思うと、その幹部連中はまず全員殺すべきだなという気持ちになる。そう、アウラと元マーレことポイテーロを除いて。身内の言葉も耳を貸さずにただ自分たちの思い込みを他者に押しつけて、あまつさえなんの関係のないものまで害する。それも嗤いながら。

そう思うと、やはりナザリックは滅ぶべき存在なのかもしれない。

オレ的にはカルマ値は極悪手前であるらしいがなんとか1〜3階層守護者も抑えておきたいところだが、それも場合によりけりになるかもしれない。

クランの中では仲の良かった方のペロロンチーノの作品だしな。

 

 

 あとは、考え方を変えさせられないか、というものだ。

カルマ値でNPCの人格(パーソナル)が決まるのならば、そこまで低くないものはちゃんと教導してやれば、矯正できるのかもしれない。

まさにオレは、それをアウラで試してみようと思っている。

彼女のカルマ値は-100。まだ話は通じる。

自分たちが知的生命である以上、言葉が通じるならば、まず対話あるのみだろう。

 

「 あるじぇんと。あの娘はユリとは違う。あまり距離を寄せすぎない方がいいゾ。 」

 

 MURはこう忠告してくれた。確かに、彼女たちは多くの現地人を殺害した実績がある。

今のアウラは人の皮を被った獣で、オレはそれを調教しなければならない。

さながら彼女は、野生で育ったライオンだ。

ライオンは獲物の勘定など踏まえない。知る由もない。

一世紀前に動物園で見られた個体は、幼少の頃から飼育された、人馴れさせた個体だ。

野生で捕獲された成体は基本人に慣れない。

文字通りのワイルドで、危険極まりない。

オレはそんなライオンのような女を躾け、屈服させねばならない。仏教的にいえば、調伏せねばならない。

牙を抜き、爪を削り、その上で己らがしてきたこととはなにかを見つめ直させる。その工程としてはまず、凄まじい拷問が必要になるだろう。

地獄の獄卒も然りとなるような。

ま、そんなん慣れっこか。どんだけハードSM物を撮ったことか。

端からみれば、年端もいかぬ幼子を痛めつける、大人げないを超えて外道にすら見えるやもしれないが。

 

 我ながらなんとまぁ、酔狂なものだな。オレはナザリックの破滅を望んでいる。あんなとこ、綺麗さっぱりなくなってほしい。そう思っているのはオレだけではない。

タドコロもMURも、奴らのしでかしに大層腹を立てていて、奴らは見るなり殺しにかかりそうだった。

 あのオブジェクトから、その悪行を知った幻想響も、ユグドラシル部の他のメンバーたちも、あそこを殲滅すべきだと主張した。

この場に、あの大墳墓の存続を願っているものなど、当然いない。

だが、一方でオレやタクヤさん、それにレイムは一部のNPCだけは生かしておいても良いとも考えていた。

アウラやポイテーロは子供だ。子供ならば、これからの刷り込みなどによって、その思想を変えさせられる可能性がある。

特にポイテーロは記憶を消されている。過去を捨て、新しい人生を過ごさせて、その中で、考え方を改めさせられるかもしれない。

逆に、オレはアウラの記憶を消すなんてことはしない。

彼女には自分が何をしたのか、それが如何に重いのかを知っておいてもらいたい。

彼女の立場は捕虜、オレの虜囚だ。

オレが責任を持って、その身でもって躾けねばならない。

うちのギルドマスターの好きなゲーム風にいえば、

「 更生 」である。オレにこの言葉を語る権利、資格があるかどうかはその際どうだっていい。

試してみる価値は、十分にある。

 

 

 

 そして、肝心のナザリックそのものへの対応であるが、こちらは、現状は放置しておくことに決まった。

理由は宝物殿にアクセスできる指輪をこちらの掌中に収め、さらにWIをすべて奪ったことだ。

これにより事実上宝物殿の制圧は完了した。

いくらリングオブアインズ・ウール・ゴウンがあるといっても、セキュリティはまだ生きている。であれば、今は無策に突っ込むのは、まだ危険だ。

 しかし差異はあれど、基本的にこの世界の法則がユグドラシルに則しているのならば、ギルドの維持にはその分の金貨による費用が掛かる。

ナザリックの金貨は宝物殿に集中しているらしく、宝物殿を乗っ取ったということは、それらも抑えたも同然。金貨を根こそぎ奪ってしまえばそれだけであの大墳墓は、その防御網は崩壊する。

 

 

 

「 みんな怖がってる八階層のあれらもナザリックのシステムにリンクしてる。だからギルドそのものが崩れれば、あれらも死ぬ。だから気長に待つのがいいってはっきりわかんだね。 」

 

 タドコロがそう語ると、オレは、なるほどなーと納得した。

噂の第八階層のあれら。ギルドそのものと繋がった存在だったのか。どうりで強いわけだ。

恐らくは元来いたレイドボスを一纏めに一フロアにぶち込んだのか、はたまたそいつらか上位のモンスターにボス化の呪いでもぶち込んだのか。

それか、ワールドエネミーか。

100レベ6人パーティ6組、つまり36人束になっても、場合によってはその十倍いても勝てるかどうかわからない。それそのもの、なのかは今すぐわかるわけではないが、それに匹敵しうるのも、そんな仕組みならば頷ける。どうやらモモンガの奴、八階層によほど金を掛けたらしいな。

まぁ、無理もない。最終防衛ラインだ。

あいつの性格を踏まえれば、そこをやられりゃ、必死こいて築いたギルドも終わりなのだから、必然か。

確かにそんな奴ら、まともにやり合うよりも、ギルドごと潰れてくれるのを待った方が確実だ。

だが、それでもあちらのNPCを警戒すべきことに変わりない。

奴らも、合い鍵が盗まれたことにいつまでも気づかぬほどバカでもないらしいし。

 

 

 なにはどうあれ、今は奴らを泳がせながら、宝物殿からアイテムや金貨などの資材を奪ってジワジワと追い詰めていくというのが、最適だとされた。

現在はナザリックよりも、今自分たちが転移されてきた世界がどんな場所かをより深く知る必要があるので、当分はそちらがメインの活動になるらしい。

この世界になにがあるのか、どんな存在がいるのかはわからないのだから、まぁこれも当然である。

ユグドラシルにいた代表的なギルドの一つ、ワールドサーチャーよろしく世界を探索するわけだ。

ランキング3位に入るほどの規模を持ち、あのゲームを最も楽しんだプレイヤーたち。

彼らのうち一人でも、こんな所に来れば、あの頃のようにウッキウキで未知を探し始めるだろう。

いやはや懐かしいものだ。

が、どこまで良くできていても、あくまでゲームでしかなかったあの電子の空間とは違って、ここはおおよそ不明な点ばかりの未知の世界。探索も、慎重にならなければ。

それこそ、自分たち以外のプレイヤーや他所のギルドのNPCだっていて、それらとでくわす可能性もある。

ユグドラシルの性質上、ホモの団の傘下でないギルドとは、敵対しても可笑しくはない。

それと、ナザリックもほぼ詰みかかっているとはいえまだ油断ならない。

MURは特に奴らの動きに警戒しろとも言っていた。

リングオブアインズ・ウール・ゴウン。タドコロに曰くギルドメンバーの証しだったそれは勿論、奴らの所持品だった。

それがすべて無くなったとあらば、連中は穏やかではいられないだろう。

必ず根掘り葉掘り血眼になって探し始めるだろう。

ましてそれが宝物殿に通じる唯一の鍵でもあるのなら。

 

 

勿論、奴らと遭遇した際には、状況から判断して慎重に行動せよとのこと。

つまり、殺していいというわけだな。

奴らもレベル100かそこ近く。ならば、仮にこれからの活動中に出くわしたなら、こちらが殺られる可能性もある。

とにかくは、現地の見聞を広げていかないことには始まらない。MURはまず近場にあるらしい連合国という国の奴らとコンタクトを取ることから始めるらしい。

タドコロは代わりにオレとナザリックの被害に遭った国への探索を、レイムたちは宝物殿からのアイテムの回収を続行するとのことだ。

KMRさんやタクヤさんの他、残ったメンバーはそのまま留守番。

NPCとドラゴン、それにPOPモンスターだけでは、どうも防衛戦力としては不安が残るらしい。

 

「 あるじぇんと、アウラにご熱心のところ悪いけどさ、どう、(外に)でれそう? 」

 

「 勿論。いくら慣れっことはいえ、連日女の調教しかしないとなるのではどうも息が詰まりそうになるだろうし、気分転換にはちょうどいいさ。 」

 

 こうして各々の活動が定まったところで、今回の会合はお開きとなった。

 

 

 

 

 

「 おい、少しいいか? 」

 

 会議終了後、部屋を去ろうと席を立つと、タクヤさんに呼び止められた。

なにかと思えば、一杯やらないかと酒の席へのお誘いだった。ゲームの中では飲酒はできなかったが、五感が生きてるこの世界なら問題なく飲めるだろう。

シモキタザワには雰囲気づくりの為に、バーが設けられている。そこで飲み交わしたいらしい。

 

「 分かった。丁度酒が飲みたくなってきたところだ。 」

 

 オレはタクヤさんに連れられ、飲み屋に向かうことになった。

 

 

「 アーコロジー住まいでもよ、こういう高そうな酒ってのは中々お目にかかれなかったよな。 」

 

「 あぁ。なにしろ材料そのものが稀少になってしまったからな。ブドウ一つで恐ろしい額がしたもんだ。 」

 

「 その点はユグドラシル様々だな。こういうのも作っといたお陰で偶然にも他所の世界で飲めるんだからな。 」

 

 バーのカウンターで、タクヤさんは席に座ってるオレにグラスをだしてそれに赤ワインを注いでくれた。

お心遣い染み渡るがどうもバァンッ!ってすげぇデカい音なるのどうにかならないのだろうか。

 

「 タクヤさんも飲んで。 」

 

「 ありがとナス! 」

 

 オレはグラスが赤い美酒に満たされるのを見て、タクヤさんのグラスにも同じように注いでやった。コポポポポポと音を立てながら器を満たしていくワインは、ここはやはりゲームの中ではないと我々に伝えているようだった。

にしてもタクヤさん、こうやってみると本当に鍛え込まれてるなぁ。

上半身だけ。そういうキャラクリをしたからなんだろうが。

 

「 乾杯〜! 」

 

 グラスを持ち、軽く打ち付け合う。

シャン、とガラスの音がした後には、オレたち二人は元のあの荒みきった世界では滅多に飲めなかった物を、生まれて初めて味わった。

 

「 どんなんだ?ワインの味は。 」

 

「 苦い。だが深みがある。 」

 

「 そうか。赤だと少し酸味がキツいかもな。白だったらまだ飲めそうだ。開けるか? 」

 

「 今宵は、その酒でいい。白ワインはまた今度にしよう。 」

 

 そうして、赤い酒をオレたちはもう2杯ほど頂いた。原材料のブドウは甘酸っぱい美味なる果実だと聞いているが、それがこうも変わるもんなのか。

ワインの味はまだよくわからない。なにせこれまでの二十数〜三十前半くらいの人生で、一度も飲んだことはなかったからな。

オレもタクヤさんも、一応アーコロジーの出身である。

そこそこ恵まれている方だが、それでも果実類や生物といった非合成食品は恐ろしく高かった。

もうちょっと上の階級の、それこそどこぞの会社の社長さんなら浴びるように飲めたんだろうが、残り少ない天然資源を浪費してまでやることが飲んだくれることとはなんとも情けないものだ。

 

 そういえば、モモンガの奴は酒を飲んだことはあるのだろうか。あれくらいの階級ではビールが精々だろうが、あのご時世では飲んでる暇などなかったろうから、多分あいつは飲んだことはないだろう。

 

「 お前さ。 」

 

「 なんだタクヤさん。 」

 

「 お前は、あの双子についてどう思う? 」

 

 なるほど。それを聞きたくて、酒の席にオレを招いたのか。

 

「 そういうタクヤさんは?あの子、どう見えるんだ? 」

 

「 ・・・マーレとしてのアイツは、とんでもねぇクズ野郎だ。いや、そうとすら呼べないな。 」

 

「 というと。 」

 

「 さっき、記憶を消す前にな、アイツは自分で自分を殺そうとしていたんだ。 」

 

「 それはタドコロから聞いたな。穢されるくらいならば、死んだほうがマシというわけか。 」

 

「 その時によ、アイツこう叫んでたんだ。

ぶくぶく茶釜様のくださった身体を汚された。もう死んで詫びるしかない・・・ってな。 」

 

 陵辱されたお詫びに死んで贖おうとは、なんともまぁ、見上げた忠誠心だ。

自主的にユグドラシル金貨を減らそうとするとはよほどのものだろう。それにしても、因縁のある名前が出てきたな。

ぶくぶく茶釜。昔のクランメンバーの一人。

アウラもアイツの作ったNPCだったな。

彼女は声優というキャラクターに命を吹き込む仕事をしていたが、まさか自分の作ったキャラクターが異世界で大量虐殺を働こうなどとは夢にも思うまい。

 

「 それで、記憶を消したのか。 」

 

「 KMRに頼んでな。それでアイツ、あのガキの頭ん中を改めて覗いたらしいが、これがまた酷くてな。 」

 

「 アイツらはいってしまえば選民思想みたいなものがあるんだってな。 」

 

「 そうなんだけどよ、自分たちは至高の御方々によって生み出された存在、だから偉い。これはわかるんだがあいつがいうにはもっと酷いのがでてきたらしい。 」

 

「 何だ? 」

 

「 無関心だ。 」

 

「 無関心? 」

 

「 ウッス。あのガキンチョ、てめぇら以外の奴らを塵芥か同じ言葉を話す蟻ん子程度にしか認識してなかったそうなんだ。

所詮、そのままじゃ何処までいってもナザリックという狭い世界の中の住人でしかないわけだな。

こんなんをなんの手も加えずに躾けるなんて俄然無理な話だ。 」

 

 そうか。業界ではそこそこ名のしれた調教師であるタクヤさんの腕を以ってしても、マーレをマーレのままで矯正するのは不可能であったのか。

よほど奴らは"御方の定められたかくあれかし"とやらに忠実であるらしい。

裏をかえせば、基本的にはその通りにしか生きられない、ということ。

 

「 あいつがマーレ・ベロ・フィオーレという忌み子である限り、あいつはナザリック以外の何物をも受け入れない。

それ以外の者にはなんの感情も抱かない。そんな風に設定されてるからな。

だからそれまでの思い出を消してやることにした。

マーレで失くし、過去を捨てさせた。

それが、これからのあの子の、ポイテーロの為になる。

オレはそう思う。先ずは、お客さんへの接待やらの姿勢から仕込んでかないとならねぇな。 」

 

 タクヤさんは、グラスをカウンターに置いた。

確かに元から碌でもない存在であるのなら、調教してもそれを直しきれないのかもしれない。

それなら、オレもアウラの頭をある程度弄らねばならないか。

 

「 あいつも、同じか? 」

 

「 多分な。ユリは少し違うと思うが。あるじぇんと、お前も気をつけろよ。 」

 

 バーからでるオレに、タクヤさんは優しくそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 彼女の牢までの道すがら、オレはタクヤさんの言っていたことから、昔のことを思いだしていた。

無関係なものにはとことん無関心。それこそ殺してしまっても構わないとすらきている。

物は作り手に似ると聞くが、ここまでとはな。

ぶくぶく茶釜もそんなパーソナリティのある人間だった。

クランの中でオレのことはアルちゃんと気安く呼ぶが、その距離感は、他のメンバーより遠く感じた。

話せば話すほど、オレをクラン外の誰かと同じくらいの距離で接しているように聞こえ、えらく寂しくなったものだ。

オレは多少は彼女に気が合ったが、周りはそれを察してか、あまりオレに彼女を近寄らせようとしなかった。

それこそ、それをしなかったのはタドコロとウルベルトくらいだ。

寧ろ、やまいこさんと親しくなるくらいだったな。

 

「 ドラゴンくらいでやきになってさ。キモいんだよ。 」

 

 タドコロとウルベルトが止めようとするのを意にも介さずに、オレがクランをでていく時に聞いた、彼女のこの呟き。明らかに聞こえていただろうにそれを誰も咎めることはしなかった。

それを踏まえても、あのクランにオレの居場所はなかった。

奴らは、真の仲間ではなかったのだ。

キモいってなんだよ。お前そんな連中に商売してんじゃねぇの?

別にどうだっていいけどな。

 

 なぁ、たっち・みー。あいつのあの一言、お前にも聞こえたろう。

似てないか。あの雑魚どものよく言ってたあの言葉に。

 

「 異形種が。キモいんだよ。 」

 

 ナインズオウンゴールは、標的だった異形種狩りと大差ない共同体だったわけだ。

可哀想だがお前も同じだ、たっち・みー。

お前は仮面ライダーじゃない。ゲームでも、そうはなれない。

ギルドアインズ・ウール・ゴウン。ナザリック地下大墳墓ねぇ。

気に入らない。

奴らのNPC連中に、今すぐに地獄を味わわせてやりたい。

 

 しかしよくまぁオレも、ユグドラシルをやめきれなかったものだ。

だからこそ、今があるんだろうが。

 

 ギルマス、ありがとよ。

アンタとの縁が、なによりのオタカラだよ。

 

 

 

 

 

 

「 こちらこそ、お前には世話になった。 」

 

 前言撤回だ。こいつとの縁も難儀なものだ。

うちのギルマスが、牢屋いったら、何故かいた。

アウラは、多分死んでた上、その前で何故か踊っていた。

・・・情報量の多い夜だ。

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